2022/08/21(日) - 14:00
MTB欧州選手権でトーマス・ピドコック(イギリス)が圧勝。女子エリートはロアナ・ルコント(フランス)が制して欧州チャンピオンとなり、翌週に迫った世界選手権に向けて弾みをつけた。
ドイツ、ミュンヘンで開催されているヨーロッパ選手権。8月19日(金)にMTBクロスカントリーの男子エリートが、翌8月20日(土)には女子エリートが開催され、各カテゴリーで白地に青と星マークのヨーロッパチャンピオンジャージ着用権利を争うバトルが繰り広げられた。
舞台はミュンヘン郊外にある高低差のある公園「オリンピアパーク」を舞台にした人工コース。芝生斜面のアップダウンコースとロックガーデンを組み合わせたレイアウトはUCIワールドカップサーキットのような苛烈なものではなく、純粋なパワーが求められる。世界選手権が1週間後に迫っていることもあり、男子クロスカントリー界を席巻するニノ・シューターやマティアス・フルッキガー(共にスイス)といった一部トップ選手は不出場を選んだ。
男子エリート:5列目スタートのピドコックが圧勝
男子エリートレースを支配したのは五輪金メダリストのトーマス・ピドコック(イギリス)だった。今年ツール・ド・フランスデビューを果たしてラルプデュエズフィニッシュを制したマルチタレントは、ゼッケン38、5列目スタートというビハインドをものともせずレース中盤に先頭集団へと合流。「世界選のために自分自身を追い込むことが目的だった」と言うピドコックは間髪入れずにアタックに転じ、追いすがるフィリッポ・コロンボ(スイス)やヴィクトール・コレツキー(フランス)を軽々と引き離した。
差がつきにくいはずのスピードコースで、後続グループの追走を退けたピドコックが、イギリスに初となるヨーロッパ選手権優勝をもたらした。
来る世界選手権を前に弾みをつけた五輪王者は「ツール後に身体をMTBモードに戻すのは簡単じゃなかった。これまでに無い感覚があって、疲れ果て、精神的にもチャレンジングだった。でもトレーニングを重ね、高地合宿から戻ってようやく自分のリズムを取り戻すことができたんだ。長いシーズンになるけれど、準備を整えて来週は最高の状態で迎えたいと思う」と振り返っている。
女子エリート:フランスがワンツー、ルコントが制覇
翌20日(土)、雨のウェットコンディションで行われた女子エリートレースでレースを支配したのはフランス。ジェニー・リスヴェッツ(スウェーデン)不在の中、ディフェンディングチャンピオンで3列目スタートのポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)とロアナ・ルコント(フランス)が序盤から飛び出してライバル国を引き離した。
元世界女王で先日4年ぶりのW杯優勝を遂げたヨランダ・ネフやショートトラック(XCC)世界女王シーナ・フライらを要するスイス勢はフランスコンビのヒルクライム能力に水を開けられてしまう。全7周回中の2周目にはフェランプレヴォがルコントを引き離して独走体制を築いたものの、続く3周目にチェーンが噛み込み、修復に時間を取られたことで形成逆転を喫してしまった。
泥で乗車困難になった直登区間ですら問題なくこなしたルコントは、諦めずに追走するフェランプレヴォを徐々に引き離し、最終的に37秒リードで優勝。フランスを代表するトップ選手2名がワンツーフィニッシュを決めてタイトル防衛。3位はネフとの戦いを制したアン・テルプストラ(オランダ)が入った。
MTB世界選手権は8月24日からフランス、レジェで開幕。今回参加を見送ったトップ選手やアメリカ・アフリカ大陸勢が加わってアルカンシエル争いを繰り広げるほか、日本からも選手合計7名が参加する。レースの模様はデイリーでお届けします。
ドイツ、ミュンヘンで開催されているヨーロッパ選手権。8月19日(金)にMTBクロスカントリーの男子エリートが、翌8月20日(土)には女子エリートが開催され、各カテゴリーで白地に青と星マークのヨーロッパチャンピオンジャージ着用権利を争うバトルが繰り広げられた。
舞台はミュンヘン郊外にある高低差のある公園「オリンピアパーク」を舞台にした人工コース。芝生斜面のアップダウンコースとロックガーデンを組み合わせたレイアウトはUCIワールドカップサーキットのような苛烈なものではなく、純粋なパワーが求められる。世界選手権が1週間後に迫っていることもあり、男子クロスカントリー界を席巻するニノ・シューターやマティアス・フルッキガー(共にスイス)といった一部トップ選手は不出場を選んだ。
男子エリート:5列目スタートのピドコックが圧勝
男子エリートレースを支配したのは五輪金メダリストのトーマス・ピドコック(イギリス)だった。今年ツール・ド・フランスデビューを果たしてラルプデュエズフィニッシュを制したマルチタレントは、ゼッケン38、5列目スタートというビハインドをものともせずレース中盤に先頭集団へと合流。「世界選のために自分自身を追い込むことが目的だった」と言うピドコックは間髪入れずにアタックに転じ、追いすがるフィリッポ・コロンボ(スイス)やヴィクトール・コレツキー(フランス)を軽々と引き離した。
差がつきにくいはずのスピードコースで、後続グループの追走を退けたピドコックが、イギリスに初となるヨーロッパ選手権優勝をもたらした。
来る世界選手権を前に弾みをつけた五輪王者は「ツール後に身体をMTBモードに戻すのは簡単じゃなかった。これまでに無い感覚があって、疲れ果て、精神的にもチャレンジングだった。でもトレーニングを重ね、高地合宿から戻ってようやく自分のリズムを取り戻すことができたんだ。長いシーズンになるけれど、準備を整えて来週は最高の状態で迎えたいと思う」と振り返っている。
女子エリート:フランスがワンツー、ルコントが制覇
翌20日(土)、雨のウェットコンディションで行われた女子エリートレースでレースを支配したのはフランス。ジェニー・リスヴェッツ(スウェーデン)不在の中、ディフェンディングチャンピオンで3列目スタートのポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)とロアナ・ルコント(フランス)が序盤から飛び出してライバル国を引き離した。
元世界女王で先日4年ぶりのW杯優勝を遂げたヨランダ・ネフやショートトラック(XCC)世界女王シーナ・フライらを要するスイス勢はフランスコンビのヒルクライム能力に水を開けられてしまう。全7周回中の2周目にはフェランプレヴォがルコントを引き離して独走体制を築いたものの、続く3周目にチェーンが噛み込み、修復に時間を取られたことで形成逆転を喫してしまった。
泥で乗車困難になった直登区間ですら問題なくこなしたルコントは、諦めずに追走するフェランプレヴォを徐々に引き離し、最終的に37秒リードで優勝。フランスを代表するトップ選手2名がワンツーフィニッシュを決めてタイトル防衛。3位はネフとの戦いを制したアン・テルプストラ(オランダ)が入った。
MTB世界選手権は8月24日からフランス、レジェで開幕。今回参加を見送ったトップ選手やアメリカ・アフリカ大陸勢が加わってアルカンシエル争いを繰り広げるほか、日本からも選手合計7名が参加する。レースの模様はデイリーでお届けします。
ヨーロッパ選手権2022 男子エリートXCO結果
1位 | トーマス・ピドコック(イギリス) | 1:18:09 |
2位 | セバスティアンフィニ・カルステンセン(デンマーク) | +0:11 |
3位 | フィリッポ・コロンボ(スイス) | +0:12 |
4位 | ヴィクトール・コレツキー(フランス) | +0:18 |
5位 | トーマス・リッチャー(スイス) | +0:21 |
6位 | イェンス・シュルマンス(ベルギー) | +0:25 |
7位 | ラース・フォースター(スイス) | +0:30 |
8位 | アンドリ・フリッシュクネヒト(スイス) | +0:37 |
9位 | ヴィタル・アルビン(スイス) | +0:46 |
10位 | ルカ・シュワルツバウアー(ドイツ) | +0:48 |
ヨーロッパ選手権2022 女子エリートXCO結果
1位 | ロアナ・ルコント(フランス) | 1:28:04 |
2位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス) | +0:37 |
3位 | アン・テルプストラ(オランダ) | +3:08 |
4位 | ヨランダ・ネフ(スイス) | +3:33 |
5位 | カロリーヌ・ボヘ(デンマーク) | +4:29 |
6位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス) | +5:07 |
7位 | シーナ・フライ(スイス) | +5:18 |
8位 | マレーヌ・デグン(デンマーク) | +5:25 |
9位 | リンダ・インダーガンド(スイス) | +5:40 |
10位 | マルティナ・ベルタ(イタリア) | +5:45 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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