2022/08/14(日) - 09:09
1級山岳の頂上にフィニッシュラインが引かれたアークティックレース・オブ・ノルウェー3日目。残り2kmのアタックを成功させたヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス)が勝利し、アクセル・ザングル(フランス)からリーダージャージを引き継いだ。
ナムソースから内陸を進み、スカルストゥッグ・サミットを目指す177.7kmで争われたアークティックレース・オブ・ノルウェー(UCI.Pro)3日目。平坦基調のコースには3つの低難易度の2級山岳が設定され、最後は1級山岳スカルストゥッグ・サミット(距離5.4km/平均5%)の頂上に登り詰める丘陵ステージだ。
クイーンステージのこの日は2日間降り続いた雨が消え、ようやくアームウォーマーを外すことができた選手たちがナムソースの街を出発した。モーリス・バラーシュテット(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)の飛び出しにタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が遅れて合流すると、4名の逃げ集団が形成された。
総合で13秒遅れの14位につけるバラーシュテットが1つ目のボーナスタイム付き中間スプリントをトップで通過。合計-3秒の獲得に成功すると、それを追うメイン集団をリーダーチームのコフィディスが先導し、時折トタルエネルジーも牽引に加わった。
前日勝者のディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)がいながらも総合優勝を狙うバイクエクスチェンジ・ジェイコがプロトン先頭に出ると、最大6分弱あった逃げとのタイム差が一気に縮小。最後まで粘ったバラーシュテットとファンデルホールンを4.5kmで吸収し、区間優勝とリーダージャージをかけた登坂バトルが幕開けた。
先んじてマーク・ドノヴァン(イギリス、チームDSM)が飛び出すと、コフィディスによる引き戻しからニコラ・コンチ(イタリア、アルペシン・フェニックス)がカウンターでアタック。そのまま前を牽いたコンチの背後から、残り2.2kmで昨年総合3位だったヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス)が加速した。
勾配が厳しいセクションを狙い切れ味鋭いアタックを見せたラフェ。それをリーダージャージのアクセル・ザングル(フランス)は見送り、登坂に長けるユーゴ・ウル(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やクイントン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)などはついていけない。追走するライバルたちの牽制を味方につけたラフェが、そのままステージ優勝とリーダージャージを掴み取った。
「勾配が最も厳しい区間で仕掛けなければ勝利はないと思っていた。その区間の直前に(リーダージャージを着る)ザングルが”調子が良くないので君が行け”と言ってくれた。だから仕掛けたのだが、そこからフィニッシュまでは本当に長く感じたよ」とラフェは振り返っている。
26歳のラフェにとってこれが2021年ジロ・デ・イタリア第8ステージ以来となるプロ2勝目。「トラブルに見舞われたツールの後に掴んだこの勝利が、本当に嬉しい」と言うように、今年は自身初のツール・ド・フランスに出場したものの体調不良で途中棄権。今回はその悔しさを晴らす勝利となった。
最終日である翌日は距離1.4km/平均8.1%の丘を4度越える159.1kmの丘陵ステージ。フィニッシュ地点であるノルウェー第3の都市トロンヘイムで、アークティックレース・オブ・ノルウェー第9代の総合優勝者が決定する。
ナムソースから内陸を進み、スカルストゥッグ・サミットを目指す177.7kmで争われたアークティックレース・オブ・ノルウェー(UCI.Pro)3日目。平坦基調のコースには3つの低難易度の2級山岳が設定され、最後は1級山岳スカルストゥッグ・サミット(距離5.4km/平均5%)の頂上に登り詰める丘陵ステージだ。
クイーンステージのこの日は2日間降り続いた雨が消え、ようやくアームウォーマーを外すことができた選手たちがナムソースの街を出発した。モーリス・バラーシュテット(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)の飛び出しにタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が遅れて合流すると、4名の逃げ集団が形成された。
総合で13秒遅れの14位につけるバラーシュテットが1つ目のボーナスタイム付き中間スプリントをトップで通過。合計-3秒の獲得に成功すると、それを追うメイン集団をリーダーチームのコフィディスが先導し、時折トタルエネルジーも牽引に加わった。
前日勝者のディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)がいながらも総合優勝を狙うバイクエクスチェンジ・ジェイコがプロトン先頭に出ると、最大6分弱あった逃げとのタイム差が一気に縮小。最後まで粘ったバラーシュテットとファンデルホールンを4.5kmで吸収し、区間優勝とリーダージャージをかけた登坂バトルが幕開けた。
先んじてマーク・ドノヴァン(イギリス、チームDSM)が飛び出すと、コフィディスによる引き戻しからニコラ・コンチ(イタリア、アルペシン・フェニックス)がカウンターでアタック。そのまま前を牽いたコンチの背後から、残り2.2kmで昨年総合3位だったヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス)が加速した。
勾配が厳しいセクションを狙い切れ味鋭いアタックを見せたラフェ。それをリーダージャージのアクセル・ザングル(フランス)は見送り、登坂に長けるユーゴ・ウル(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やクイントン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)などはついていけない。追走するライバルたちの牽制を味方につけたラフェが、そのままステージ優勝とリーダージャージを掴み取った。
「勾配が最も厳しい区間で仕掛けなければ勝利はないと思っていた。その区間の直前に(リーダージャージを着る)ザングルが”調子が良くないので君が行け”と言ってくれた。だから仕掛けたのだが、そこからフィニッシュまでは本当に長く感じたよ」とラフェは振り返っている。
26歳のラフェにとってこれが2021年ジロ・デ・イタリア第8ステージ以来となるプロ2勝目。「トラブルに見舞われたツールの後に掴んだこの勝利が、本当に嬉しい」と言うように、今年は自身初のツール・ド・フランスに出場したものの体調不良で途中棄権。今回はその悔しさを晴らす勝利となった。
最終日である翌日は距離1.4km/平均8.1%の丘を4度越える159.1kmの丘陵ステージ。フィニッシュ地点であるノルウェー第3の都市トロンヘイムで、アークティックレース・オブ・ノルウェー第9代の総合優勝者が決定する。
アークティックレース・オブ・ノルウェー2022第3ステージ結果
1位 | ヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス) | 4:09:29 |
2位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・サムシック) | 0:03 |
3位 | ユーゴ・ウル(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | |
4位 | スヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
5位 | カールフレドリク・ハーゲン(ノルウェー、イスラエル・プレミアテック) |
個人総合成績
1位 | ヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス) | 12:40:46 |
2位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・サムシック) | 0:07 |
3位 | ユーゴ・ウル(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | 0:09 |
4位 | スヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | 0:10 |
5位 | ニック・シュルツ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:13 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アモリ・カピオ(ベルギー、アルケア・サムシック) |
山岳賞 | スティーブン・バセット(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) |
ヤングライダー賞 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・サムシック) |
チーム総合成績 | イスラエル・プレミアテック |
text:Sotaro.Arakawa
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