2022/08/06(土) - 13:16
2人のプロ1年目(スタジエ)による一騎打ちで決着したブルゴス4日目は、逃げ切りで22歳のマテフ・ゴベカール(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がプロ初勝利。総合順位は変わらず、パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が首位のまま、総合優勝は最終日の山岳決戦で決することに。
ブエルタ・ア・エスパーニャの前哨戦として知られるブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)も最終日前日の第4ステージを迎えた。スプリンターはもちろんクライマーも苦しめた前日の超級山岳から一転、この日はカテゴリー山岳のない169kmの平坦ステージで争われ、ラストは距離2.1km/平均4.9%の丘を駆け上がる。
気温34度と北スペインらしい乾いた陽気のなか、今年2月以降勝利から遠ざかっているフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)を含む14名がエスケープした。ここにリーダーチームであるイネオス・グレナディアーズのブランドン・リベラ(コロンビア)が入ったことで、逃げに選手を送り込めなかった地元ブルゴスBHとエキポ・ケルンファルマがメイン集団を牽引した。
プロトンと2分30〜50秒のタイム差で突き進む逃げ集団では、残り40km地点でオメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック)による仕掛けをきっかけに逃げ集団が分裂。ガビリアが遅れを喫した一方で、ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)やルイス・マス(スペイン、モビスター)などベテラン選手を含む7名の先鋭集団が誕生した。
時を同じくして、メイン集団ではブルゴスBHとエキポ・ケルンファルマが追走を断念したためペースダウン。EFエデュケーション・イージーポストや新城幸也が先頭を牽くバーレーン・ヴィクトリアスがコントロールの意思を見せたものの、フィニッシュまで30kmを残して追走を止め、勝負は逃げ集団に委ねられた。
フィニッシュまで続く距離2.1km/平均4.9%の登りに先頭の7名が突入すると、牽制でペースが緩む隙をついてこの中で唯一プロチーム所属のシャビエル・アスパレン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)がアタック。しかしこの動きは決まらず、再び牽制の後ゴールドスタインがスプリントを開始した。
このスプリントに素早く反応したのは、8月1日に下部チームから昇格したばかりのヴァランタン・ルタイロー(フランス、AG2Rシトロエン)。チーム500勝目を目指し残り100mで先頭に出たルタイローだったが、その背後で冷静に飛び出すタイミングを伺っていたマテフ・ゴベカール(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が先着。6月1日にプロになったばかりの22歳がプロ初勝利を掴み取った。
ゴベカールはスロベニア出身、20歳のスプリンター。かつてはチームメイトで同国のヤン・トラトニクも所属したオーストリアのコンチネンタルチーム「チロルKTM・サイクリングチーム」から今年6月1日に加入すると、プロ初戦となったツアー・オブ・スロベニアのスプリントステージで9位になる活躍を見せた。
「大きな逃げができたら乗る、というのが今日の作戦だった。14名の逃げが生まれ、逃げ切りが濃厚となってからは脚を溜めることに専念した。その試みが完璧にハマったよ」とゴベカール。「難しいフィニッシュになることはわかっていたが、何とか集団先頭に食らいつき、残り300mから力強いスプリントを披露することができた。勝てたなんて信じられない」とも。
翌日第5ステージは大会最終日。総合順位がシャッフルされるであろう超級山岳ラグナス・デ・ネイラ(登坂距離11.9km/平均勾配6.2%)の頂上で、第44代の総合優勝者が決定する。
ブエルタ・ア・エスパーニャの前哨戦として知られるブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)も最終日前日の第4ステージを迎えた。スプリンターはもちろんクライマーも苦しめた前日の超級山岳から一転、この日はカテゴリー山岳のない169kmの平坦ステージで争われ、ラストは距離2.1km/平均4.9%の丘を駆け上がる。
気温34度と北スペインらしい乾いた陽気のなか、今年2月以降勝利から遠ざかっているフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)を含む14名がエスケープした。ここにリーダーチームであるイネオス・グレナディアーズのブランドン・リベラ(コロンビア)が入ったことで、逃げに選手を送り込めなかった地元ブルゴスBHとエキポ・ケルンファルマがメイン集団を牽引した。
プロトンと2分30〜50秒のタイム差で突き進む逃げ集団では、残り40km地点でオメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック)による仕掛けをきっかけに逃げ集団が分裂。ガビリアが遅れを喫した一方で、ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)やルイス・マス(スペイン、モビスター)などベテラン選手を含む7名の先鋭集団が誕生した。
時を同じくして、メイン集団ではブルゴスBHとエキポ・ケルンファルマが追走を断念したためペースダウン。EFエデュケーション・イージーポストや新城幸也が先頭を牽くバーレーン・ヴィクトリアスがコントロールの意思を見せたものの、フィニッシュまで30kmを残して追走を止め、勝負は逃げ集団に委ねられた。
フィニッシュまで続く距離2.1km/平均4.9%の登りに先頭の7名が突入すると、牽制でペースが緩む隙をついてこの中で唯一プロチーム所属のシャビエル・アスパレン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)がアタック。しかしこの動きは決まらず、再び牽制の後ゴールドスタインがスプリントを開始した。
このスプリントに素早く反応したのは、8月1日に下部チームから昇格したばかりのヴァランタン・ルタイロー(フランス、AG2Rシトロエン)。チーム500勝目を目指し残り100mで先頭に出たルタイローだったが、その背後で冷静に飛び出すタイミングを伺っていたマテフ・ゴベカール(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が先着。6月1日にプロになったばかりの22歳がプロ初勝利を掴み取った。
ゴベカールはスロベニア出身、20歳のスプリンター。かつてはチームメイトで同国のヤン・トラトニクも所属したオーストリアのコンチネンタルチーム「チロルKTM・サイクリングチーム」から今年6月1日に加入すると、プロ初戦となったツアー・オブ・スロベニアのスプリントステージで9位になる活躍を見せた。
「大きな逃げができたら乗る、というのが今日の作戦だった。14名の逃げが生まれ、逃げ切りが濃厚となってからは脚を溜めることに専念した。その試みが完璧にハマったよ」とゴベカール。「難しいフィニッシュになることはわかっていたが、何とか集団先頭に食らいつき、残り300mから力強いスプリントを披露することができた。勝てたなんて信じられない」とも。
翌日第5ステージは大会最終日。総合順位がシャッフルされるであろう超級山岳ラグナス・デ・ネイラ(登坂距離11.9km/平均勾配6.2%)の頂上で、第44代の総合優勝者が決定する。
ブエルタ・ア・ブルゴス2022第4ステージ結果
1位 | マテフ・ゴベカール(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 3:36:18 |
2位 | ヴァランタン・ルタイロー(フランス、AG2Rシトロエン) | |
3位 | オメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
4位 | ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | |
5位 | パトリック・ガンパー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:05 |
個人総合成績
1位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | 11:14:36 |
2位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:23 |
3位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) | 0:26 |
4位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
その他の特別賞
山岳賞 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) |
ポイント賞 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) |
ヤングライダー賞 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
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