2022/07/31(日) - 10:27
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)の全日本チャンピオンジャージ初披露の場となったサンセバスチャンでレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が独走。キャリア2度目の同レース制覇を達成している。
ツール・ド・フランス翌週の土曜日に開催された第42回クラシカ・サンセバスティアン(UCIワールドツアー)。熱狂的な自転車人気で知られるスペイン・バスク地方を舞台としたワンデーレースが走るのは、ビスケー湾に面した港湾都市サンセバスティアンを発着する224.8km。なお、バスクは2023年ツール・ド・フランスの開幕地として発表されている。
コースはカテゴリー山岳が3級、2級、3級、2級、1級、2級と6つの峠を越えるため、獲得標高差は4,000mを超えるタフなレイアウトだ。勝負所となるのは残り46.7km地点から始まる1級山岳エライツ(距離3.8km/平均10.6%)と最大勾配20%に達する2級山岳ムルギル・トントラ(距離2.1km/平均10.1%)で、フィニッシュ地点はこの山頂から5kmの下りと3kmの平坦路の先にある。
昨年大会を小集団スプリントで制したニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)がツールの疲労が抜けず欠場を選ぶなか、同大会で総合2位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)や4位のダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ)は出場。そして8月19日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャを見据えた2019年覇者レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)などもスタートラインに顔を揃えた。
また全日本選手権王者の証であるチャンピオンジャージを着用した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)もマテイ・モホリッチ(スロベニア)のアシストとして出場している。
地元バスクに拠点を置くエウスカルテル・エウスカディや、ブルゴスBHなどUCIプロチーム勢を含む8名の逃げ集団が形成され、それをUAEチームエミレーツが追う展開に。逃げグループにはチームDSMから2名、更に35歳のベテランであるマヌエーレ・ボアーロ(イタリア、アスタナカザフスタン)が入ったものの、プロトンはタイム差の拡大を許さない。クイックステップにプロトンの牽引が代わると、残り65km地点で早くも逃げを飲み込んだ。
チームとしてツールで区間2勝を挙げたものの、例年に比べると今季結果を残せていないクイックステップが名物の2級山岳ハイスキベル(距離7.9km/平均5.6%)で更にペースアップを敢行。優勝候補のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を皮切りにマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やポガチャルなどが遅れ、これに活気づいたプロトンから得意の下りでモホリッチが飛び出した。
しかし、モホリッチは十分なタイム差をつけることはできずプロトンに吸収。そしてポガチャルの脱落で勝負を引き継ぐ予定だったジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)は下りで落車に巻き込まれ、プロトンに復帰したものの、以降勝負に絡むことはできなかった。
50名程度まで人数が減ったメイン集団が1級山岳エライツ(距離3.8km/平均10.6%)に突入し、ヨナタン・カイセド(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)のスピードアップで更に人数が絞られる。そして頂上まで残り3km、フィニッシュまで46km地点から2019年に弱冠19歳で大会を制したエヴェネプールが加速を始めた。
そのスピードに唯一追従できたのは、先日チームと2年の契約更新を発表したサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)。しかしエヴェネプールは頂上を待たずにイェーツを引き離し、下りで更にタイム差を拡げにかかった。その後ろではイネオス・グレナディアーズからパヴェル・シヴァコフ(フランス)とカルロス・ロドリゲス(スペイン)、ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)らが1分差で追い、そこに遅れたイェーツが合流して懸命な追走を見せた。
しかし、6月にベルギーTT選手権を制した得意のTTポジションでエヴェネプールは平坦区間を突き進む。そして最終山岳2級山岳ムルギル・トントラ(距離2.1km/平均10.1%)に入ると、シヴァコフとロドリゲスの2人になった追走集団とのタイム差が更に拡大。その後の下りから平坦区間も難なくこなしたエヴェネプールが、最終的に2位のシヴァコフと1分58秒差をつけ、3年振り2度目となるクラシカ・サンセバスティアン勝者に輝いた。
「(イタリアの)リヴィーニョでの高地合宿を終え、このレースにはフレッシュかつモチベーション高く臨むことができた。全てが上手く行ったこのレースの結果がとても嬉しい。リエージュ~バストーニュ~リエージュとこのクラシカ・サンセバスティアンは僕の好きなワンデーレースであり、同じシーズンにその2つで勝利を挙げることができるなんて信じられない」とエヴェネプールは喜んだ。
「僕はただオールアウトで踏み込んだだけ。その結果後続との差が広がり、あとは一定のテンポで踏み続けるだけだった。向かい風の中簡単ではなかったものの、2度目の勝利を掴む完璧なレースとなった。バスクの素晴らしいファンの中、ブエルタで再びここに戻ってくるのが待ち遠しいよ」とも。
エヴェネプールはこのまま8月19日に開幕するブエルタに総合エースとして出場予定。昨年は第17ステージでリタイアしたジロ・デ・イタリアの雪辱を果たすべく、3週間に及ぶグランツールに再挑戦する。
ツール・ド・フランス翌週の土曜日に開催された第42回クラシカ・サンセバスティアン(UCIワールドツアー)。熱狂的な自転車人気で知られるスペイン・バスク地方を舞台としたワンデーレースが走るのは、ビスケー湾に面した港湾都市サンセバスティアンを発着する224.8km。なお、バスクは2023年ツール・ド・フランスの開幕地として発表されている。
コースはカテゴリー山岳が3級、2級、3級、2級、1級、2級と6つの峠を越えるため、獲得標高差は4,000mを超えるタフなレイアウトだ。勝負所となるのは残り46.7km地点から始まる1級山岳エライツ(距離3.8km/平均10.6%)と最大勾配20%に達する2級山岳ムルギル・トントラ(距離2.1km/平均10.1%)で、フィニッシュ地点はこの山頂から5kmの下りと3kmの平坦路の先にある。
昨年大会を小集団スプリントで制したニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)がツールの疲労が抜けず欠場を選ぶなか、同大会で総合2位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)や4位のダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマ・エフデジ)は出場。そして8月19日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャを見据えた2019年覇者レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)などもスタートラインに顔を揃えた。
また全日本選手権王者の証であるチャンピオンジャージを着用した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)もマテイ・モホリッチ(スロベニア)のアシストとして出場している。
地元バスクに拠点を置くエウスカルテル・エウスカディや、ブルゴスBHなどUCIプロチーム勢を含む8名の逃げ集団が形成され、それをUAEチームエミレーツが追う展開に。逃げグループにはチームDSMから2名、更に35歳のベテランであるマヌエーレ・ボアーロ(イタリア、アスタナカザフスタン)が入ったものの、プロトンはタイム差の拡大を許さない。クイックステップにプロトンの牽引が代わると、残り65km地点で早くも逃げを飲み込んだ。
チームとしてツールで区間2勝を挙げたものの、例年に比べると今季結果を残せていないクイックステップが名物の2級山岳ハイスキベル(距離7.9km/平均5.6%)で更にペースアップを敢行。優勝候補のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を皮切りにマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やポガチャルなどが遅れ、これに活気づいたプロトンから得意の下りでモホリッチが飛び出した。
しかし、モホリッチは十分なタイム差をつけることはできずプロトンに吸収。そしてポガチャルの脱落で勝負を引き継ぐ予定だったジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)は下りで落車に巻き込まれ、プロトンに復帰したものの、以降勝負に絡むことはできなかった。
50名程度まで人数が減ったメイン集団が1級山岳エライツ(距離3.8km/平均10.6%)に突入し、ヨナタン・カイセド(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)のスピードアップで更に人数が絞られる。そして頂上まで残り3km、フィニッシュまで46km地点から2019年に弱冠19歳で大会を制したエヴェネプールが加速を始めた。
そのスピードに唯一追従できたのは、先日チームと2年の契約更新を発表したサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)。しかしエヴェネプールは頂上を待たずにイェーツを引き離し、下りで更にタイム差を拡げにかかった。その後ろではイネオス・グレナディアーズからパヴェル・シヴァコフ(フランス)とカルロス・ロドリゲス(スペイン)、ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)らが1分差で追い、そこに遅れたイェーツが合流して懸命な追走を見せた。
しかし、6月にベルギーTT選手権を制した得意のTTポジションでエヴェネプールは平坦区間を突き進む。そして最終山岳2級山岳ムルギル・トントラ(距離2.1km/平均10.1%)に入ると、シヴァコフとロドリゲスの2人になった追走集団とのタイム差が更に拡大。その後の下りから平坦区間も難なくこなしたエヴェネプールが、最終的に2位のシヴァコフと1分58秒差をつけ、3年振り2度目となるクラシカ・サンセバスティアン勝者に輝いた。
「(イタリアの)リヴィーニョでの高地合宿を終え、このレースにはフレッシュかつモチベーション高く臨むことができた。全てが上手く行ったこのレースの結果がとても嬉しい。リエージュ~バストーニュ~リエージュとこのクラシカ・サンセバスティアンは僕の好きなワンデーレースであり、同じシーズンにその2つで勝利を挙げることができるなんて信じられない」とエヴェネプールは喜んだ。
「僕はただオールアウトで踏み込んだだけ。その結果後続との差が広がり、あとは一定のテンポで踏み続けるだけだった。向かい風の中簡単ではなかったものの、2度目の勝利を掴む完璧なレースとなった。バスクの素晴らしいファンの中、ブエルタで再びここに戻ってくるのが待ち遠しいよ」とも。
エヴェネプールはこのまま8月19日に開幕するブエルタに総合エースとして出場予定。昨年は第17ステージでリタイアしたジロ・デ・イタリアの雪辱を果たすべく、3週間に及ぶグランツールに再挑戦する。
ドノスティア・サンセバスチャン・クラシコア2022結果
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 5:31:44 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +1:58 |
3位 | ティシュ・ベノート(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | +2:31 |
4位 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) | +3:11 |
5位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | +3:28 |
7位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | +4:09 |
8位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
9位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
10位 | ロレンツォ・ロタ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
DNF | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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