イネオス・グレナディアーズがツール・ド・フランスに出場するメンバーを発表。ゲラント・トーマス(イギリス)とアダム・イェーツ(イギリス)、そしてダニエル・マルティネス(コロンビア)のトリプルエース体制で2019年以来となる総合優勝を目指す。



ツール初出場となる現TT世界王者のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)ツール初出場となる現TT世界王者のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
2019年を最後にツール・ド・フランス総合優勝から遠ざかっているイネオス・グレナディアーズが、6月28日にツール・ド・フランスへの出場選手を発表した。

総合エースを務めるのは2018年大会覇者かつ、直近の前哨戦ツール・ド・スイスで総合優勝したゲラント・トーマス(イギリス)と、26歳のコロンビアンクライマーであるダニエル・マルティネス(コロンビア)。そして2016年大会で総合4位に入りヤングライダー賞に輝いたアダム・イェーツ(イギリス)の3人だ。

チーム代表のロッド・エリングワース氏は3人のエースについて、「ダイナミックかつ様々な状況に対応可能なチームが、フルガスでレースに臨む準備が整った。3人の素晴らしい総合リーダーが真の挑戦に挑む。彼らは今シーズン好調で、コペンハーゲンの開幕に向けた準備は万全だ」とリリースの中で語っている。出場するメンバーは以下の8名。

ゲラント・トーマス(イギリス)
ダニエル・マルティネス(コロンビア)
アダム・イェーツ(イギリス)
フィリッポ・ガンナ(イタリア)
トーマス・ピドコック(イギリス)
ルーク・ロウ(イギリス)
ジョナタン・カストロビエホ(スペイン)
ディラン・ファンバーレ(オランダ)


前哨戦であるツール・ド・スイスを制したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)前哨戦であるツール・ド・スイスを制したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
総合エースの1人を担うダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)総合エースの1人を担うダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sportツール初出場となるトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)ツール初出場となるトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:UCI

また、タイムトライアル世界選手権2連覇中のフィリッポ・ガンナ(イタリア)と、東京五輪マウンテンバイクの金メダリストかつシクロクロス現世界王者のトーマス・ピドコック(イギリス)がツールデビューを果たす。「2人がツールデビューを迎えることを誇りに思う。大きな成功を前にした2人の素晴らしい選手は、ツールに足跡を残す準備ができている」とエリングワース氏は期待を寄せている。

そこにロードキャプテンであるルーク・ロウ(イギリス)と、山岳での活躍が見込まれるベテランアシストのジョナタン・カストロビエホ(スペイン)を選定。そして第5ステージに登場する石畳区間を見据え、今年パリ〜ルーベを制したディラン・ファンバーレ(オランダ)を4年連続メンバーに選んだ。

その一方で、2017年より連続出場しているミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)は怪我のため欠場。クフィアトコフスキはSNSを通して「全力を注ぐことができない僕がツールを走るべきではない。半腱様筋(ハムストリング筋の1つ)断裂のため出場が不可能となってしまった。復帰には数週間のリハビリとトレーニングが必要だ。チームをソファから応援するのは心苦しいが、いまは自分ができることをするのみだ」と語った。

text:Sotaro.Arakawa

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