急勾配区間でのアタックを成功させたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)とのスロベニア人対決を制す。区間2勝目と共に総合優勝に輝いた。
出走前にブレーキを確認するマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)の娘 photo:CorVos
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がツール・ド・フランスへの前哨戦として出場したツアー・オブ・スロベニア(2.Pro)も最終日。155.7kmで争われた第5ステージは平坦基調のコースだが、残り10km地点に設定された3級山岳(距離2km/平均9%)はラ・フレーシュ・ワロンヌの「ユイの壁」を彷彿とさせる激坂だ。
ウナイ・イリバール(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)以外はコンチネンタルチームの選手で形成された8名の逃げグループを、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)で勝負したいバイクエクスチェンジ・ジェイコがプロトン先頭で追う展開。時折エキポ・ケルンファルマも牽引に加わりながら、逃げとのタイム差は3分程度で推移した。
序盤からバイクエクスチェンジ・ジェイコが牽引を担ったプロトン photo:CorVos
3級山岳で仕掛けたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Tour of Slovenia
この日最大の勝負所である3級山岳を集団前方で入りたいバーレーン・ヴィクトリアスなどがプロトン先頭に出ると、一気に逃げとの差が縮小する。狙い通り登坂直前で逃げを捉え、今大会大暴れのポガチャルが早くも加速した。
これにフルーネウェーヘンはもちろん、ここが故郷である総合3位ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)もついてけない。唯一マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)の追従を許したポガチャルは、最大勾配20%の区間も難なくクリアして山頂を通過。そこにマイペース走法で上がってきたラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)が合流し、3名がダウンヒルを飛ばし後続とのタイム差を広げにかかった。
フィニッシュの待つ平坦路を3名がローテーションを組みながら進む。30秒差で追いかけるルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)を含む集団は最後まで追いつくこができず、勝負は3名のスプリントに持ち込まれた。
スプリントでマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)を下したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
区間2勝目と総合優勝を喜ぶタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
マイカの先頭固定でフラムルージュ(残り1km)を通過すると、緩斜面の石畳が敷かれた最終ストレートに入りモホリッチがスプリントを開始。すかさず反応してスリップストリームに入り、最後の約10mで急加速したポガチャルが勝利した。
区間2勝目に加え、2年連続となる総合優勝を決めたポガチャルは「今日の目標はリーダージャージを守ること。(最終山岳の)登りでペースが上がり、遅れる選手も見えたのでカウンターアタックを仕掛けた。その後は3人による先頭集団ができ、下りは極力リスクないように下った。最後のスプリントはこの1週間に渡るチームの働きに報いるためにベストを尽くした」とコメント。7月1日に開幕を迎えるツール・ド・フランスに向けてこれ以上ない結果を掴み取った
ポガチャルと同じくステージ2勝を挙げたマイカは総合2位と山岳賞を獲得。「大会後半のステージはジロの疲れが出たが、結果には満足だ」と語るノヴァクは母国スロベニアのレースで総合3位に入り、表彰台に上がっている。
大会2連覇を達成したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Tour of Slovenia
表彰台に上がった総合トップ3 photo:Tour of Slovenia

タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がツール・ド・フランスへの前哨戦として出場したツアー・オブ・スロベニア(2.Pro)も最終日。155.7kmで争われた第5ステージは平坦基調のコースだが、残り10km地点に設定された3級山岳(距離2km/平均9%)はラ・フレーシュ・ワロンヌの「ユイの壁」を彷彿とさせる激坂だ。
ウナイ・イリバール(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)以外はコンチネンタルチームの選手で形成された8名の逃げグループを、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)で勝負したいバイクエクスチェンジ・ジェイコがプロトン先頭で追う展開。時折エキポ・ケルンファルマも牽引に加わりながら、逃げとのタイム差は3分程度で推移した。


この日最大の勝負所である3級山岳を集団前方で入りたいバーレーン・ヴィクトリアスなどがプロトン先頭に出ると、一気に逃げとの差が縮小する。狙い通り登坂直前で逃げを捉え、今大会大暴れのポガチャルが早くも加速した。
これにフルーネウェーヘンはもちろん、ここが故郷である総合3位ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)もついてけない。唯一マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)の追従を許したポガチャルは、最大勾配20%の区間も難なくクリアして山頂を通過。そこにマイペース走法で上がってきたラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)が合流し、3名がダウンヒルを飛ばし後続とのタイム差を広げにかかった。
フィニッシュの待つ平坦路を3名がローテーションを組みながら進む。30秒差で追いかけるルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)を含む集団は最後まで追いつくこができず、勝負は3名のスプリントに持ち込まれた。


マイカの先頭固定でフラムルージュ(残り1km)を通過すると、緩斜面の石畳が敷かれた最終ストレートに入りモホリッチがスプリントを開始。すかさず反応してスリップストリームに入り、最後の約10mで急加速したポガチャルが勝利した。
区間2勝目に加え、2年連続となる総合優勝を決めたポガチャルは「今日の目標はリーダージャージを守ること。(最終山岳の)登りでペースが上がり、遅れる選手も見えたのでカウンターアタックを仕掛けた。その後は3人による先頭集団ができ、下りは極力リスクないように下った。最後のスプリントはこの1週間に渡るチームの働きに報いるためにベストを尽くした」とコメント。7月1日に開幕を迎えるツール・ド・フランスに向けてこれ以上ない結果を掴み取った
ポガチャルと同じくステージ2勝を挙げたマイカは総合2位と山岳賞を獲得。「大会後半のステージはジロの疲れが出たが、結果には満足だ」と語るノヴァクは母国スロベニアのレースで総合3位に入り、表彰台に上がっている。


ツアー・オブ・スロベニア2022第5ステージ結果
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 3:42:35 |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 0:03 |
4位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:26 |
5位 | ファビオ・フェリーネ(イタリア、アスタナカザフスタン) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 19:18:09 |
2位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 0:12 |
3位 | ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 2:32 |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | 2:42 |
5位 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) | 3:10 |
その他の特別賞
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ポイント賞 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) |
チーム総合成績 | カハルラル・セグロスRGA |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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