2022/06/16(木) - 10:24
ツアー・オブ・スロベニア初日からタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がアタック。60km近くを3人で逃げ、ラファル・マイカ(ポーランド)のステージ優勝とリーダージャージ獲得をお膳立てした。
自転車新興国として成長著しいスロベニアを舞台にした、同国最大のステージレース「ツアー・オブ・スロベニア」(2.Pro)が開幕した。2005年にはUCIによって1カテゴリーに格上げされて以降は有名選手がエントリーし、特にここ数年はタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)やプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がツール・ド・フランス前最後の調整レースとして参戦。昨年はUCIプロカテゴリーに格上げとなった。
2022年大会は6月15〜19日までの5日間には平坦ステージや丘陵ステージ、そして1級山岳フィニッシュまでバランスよくミックスされ、四国に近い面積の国土を縦横無尽に駆け巡る。4つのUCIワールドチームが出場(UAE、バイクエクスチェンジ、アスタナ、バーレーン)が参加しているが、やはり最注目はポガチャル擁するUAEチームエミレーツだ。
ラファル・マイカ(ポーランド)やヤン・ポランツ(スロベニア)、ミッケル・ビョーグ(デンマーク)といった一軍メンバーと共に出場したポガチャルは、昨年に続く2連覇でツールに向けて弾みをつけたいところ。なおコロナ禍で中止となった2020年を除き、2019年はディエゴ・ウリッシ(イタリア)が総合優勝しているため、UAEにとっては3連覇が懸かっている。
第1ステージは後半に標高861mの3級山岳ストルメクのダウンヒルを経て、ナノス高原に登る2級山岳ラズドルト(登坂距離7.6km/平均勾配6.7%)クリアして以降高原の平坦路を走るパンチャー向けレイアウト。最強勢力を誇るUAEチームエミレーツが初日からレースを動かした。
プロチーム勢を中心とした6名が逃げ、UAEはTTスペシャリストのビョーグを牽引役に据えてメイン集団をコントロール。中間地点を過ぎた2級山岳「ザグログ」に入るとマテイ・モホリッチなど同じくスロベニア勢を中心としたバーレーン・ヴィクトリアスが主導権を握って逃げグループを吸収&メイン集団を崩壊させたものの、フィニッシュまで58kmを残してポガチャルが自らペースアップを図った。
ポガチャルのハイペースに追従できたのはドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)だけで、やがてマイカが合流して先頭グループを形成。ポガチャルとマイカはノヴァクを引き連れたまま、合流を試みるモホリッチを40秒、その後ろの追走集団を1分半引き離した状態でフィニッシュまでの距離を消化した。
こうして先頭3名が逃げ切りを決め、残り3kmを切るとポガチャル自らアタックするものの、ノヴァクにマークされて失敗。しかしノヴァクは残り1.5km地点で仕掛けたマイカには反応できず、そのままマイカが独走勝利を決めた。
バーレーンのペースメイクを封じ込め、UAEが力の差でステージ優勝を掴み取る。「あんなにフィニッシュから遠いところでレースが動くとは思わなかった。2級山岳でペースが上がり、タデイが加速すべきか聞いてきたんだ。抜け出してから距離があったけれど、リヴィーニョでの合宿のおかげもあって逃げ切ることができた。タデイが今日最強だったけれど、僕にステージ優勝を狙ってくれと言ってくれたんだ」と、ステージ優勝、そしてリーダージャージを獲得したマイカは話している。
また、ポガチャルは2秒遅れのステージ3位に入ると共に、初日にして総合リードを重ねることに成功。「最後は3人全員が限界近くでプッシュし続けていたんだ。レース初日としてこれ以上ないシナリオだ。チームメイトの成功を目の当たりにできて、そしてラファルが明日のリーダージャージ着用を決めることができて本当に嬉しい」と話している。
自転車新興国として成長著しいスロベニアを舞台にした、同国最大のステージレース「ツアー・オブ・スロベニア」(2.Pro)が開幕した。2005年にはUCIによって1カテゴリーに格上げされて以降は有名選手がエントリーし、特にここ数年はタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)やプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がツール・ド・フランス前最後の調整レースとして参戦。昨年はUCIプロカテゴリーに格上げとなった。
2022年大会は6月15〜19日までの5日間には平坦ステージや丘陵ステージ、そして1級山岳フィニッシュまでバランスよくミックスされ、四国に近い面積の国土を縦横無尽に駆け巡る。4つのUCIワールドチームが出場(UAE、バイクエクスチェンジ、アスタナ、バーレーン)が参加しているが、やはり最注目はポガチャル擁するUAEチームエミレーツだ。
ラファル・マイカ(ポーランド)やヤン・ポランツ(スロベニア)、ミッケル・ビョーグ(デンマーク)といった一軍メンバーと共に出場したポガチャルは、昨年に続く2連覇でツールに向けて弾みをつけたいところ。なおコロナ禍で中止となった2020年を除き、2019年はディエゴ・ウリッシ(イタリア)が総合優勝しているため、UAEにとっては3連覇が懸かっている。
第1ステージは後半に標高861mの3級山岳ストルメクのダウンヒルを経て、ナノス高原に登る2級山岳ラズドルト(登坂距離7.6km/平均勾配6.7%)クリアして以降高原の平坦路を走るパンチャー向けレイアウト。最強勢力を誇るUAEチームエミレーツが初日からレースを動かした。
プロチーム勢を中心とした6名が逃げ、UAEはTTスペシャリストのビョーグを牽引役に据えてメイン集団をコントロール。中間地点を過ぎた2級山岳「ザグログ」に入るとマテイ・モホリッチなど同じくスロベニア勢を中心としたバーレーン・ヴィクトリアスが主導権を握って逃げグループを吸収&メイン集団を崩壊させたものの、フィニッシュまで58kmを残してポガチャルが自らペースアップを図った。
ポガチャルのハイペースに追従できたのはドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)だけで、やがてマイカが合流して先頭グループを形成。ポガチャルとマイカはノヴァクを引き連れたまま、合流を試みるモホリッチを40秒、その後ろの追走集団を1分半引き離した状態でフィニッシュまでの距離を消化した。
こうして先頭3名が逃げ切りを決め、残り3kmを切るとポガチャル自らアタックするものの、ノヴァクにマークされて失敗。しかしノヴァクは残り1.5km地点で仕掛けたマイカには反応できず、そのままマイカが独走勝利を決めた。
バーレーンのペースメイクを封じ込め、UAEが力の差でステージ優勝を掴み取る。「あんなにフィニッシュから遠いところでレースが動くとは思わなかった。2級山岳でペースが上がり、タデイが加速すべきか聞いてきたんだ。抜け出してから距離があったけれど、リヴィーニョでの合宿のおかげもあって逃げ切ることができた。タデイが今日最強だったけれど、僕にステージ優勝を狙ってくれと言ってくれたんだ」と、ステージ優勝、そしてリーダージャージを獲得したマイカは話している。
また、ポガチャルは2秒遅れのステージ3位に入ると共に、初日にして総合リードを重ねることに成功。「最後は3人全員が限界近くでプッシュし続けていたんだ。レース初日としてこれ以上ないシナリオだ。チームメイトの成功を目の当たりにできて、そしてラファルが明日のリーダージャージ着用を決めることができて本当に嬉しい」と話している。
ツアー・オブ・スロベニア2022第1ステージ結果
1位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 4:02:10 |
2位 | ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:02 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | +0:48 |
5位 | ルカ・メスゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
個人総合成績
1位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 4:02:00 |
2位 | ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:06 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | +0:08 |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | +0:58 |
5位 | ルカ・メスゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
その他の特別賞
山岳賞 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) |
ポイント賞 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | アレックス・トリオ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:So Isobe
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