ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)がまたしても圧倒的なスプリントを披露。落車で勝負に絡めず終わった前日のリベンジを達成している。



総合首位のクララ・コッポニ(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)ら、特別ジャージ着用選手を先頭にスタート総合首位のクララ・コッポニ(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)ら、特別ジャージ着用選手を先頭にスタート photo:CorVos
女子ロードレースの最高峰、UCIウィメンズワールドツアーに位置付けられる「第8回ウィメンズツアー」2日目の舞台は引き続き平坦。ロンドンの北東約30キロに位置する街ハーロウを発着する92.1kmコースにスプリンターを振り落とす難易度の丘は無い。

雨が多い当地だが、この日は打って変わって晴れ。前日の最終盤にエースのロレーナ・ウィーベス(オランダ)共々落車しチャンスを逃してしまったチームDSMがリベンジに向けて必勝体制を組み上げることとなる。

逃げるグラディ・フェルフルスト(フランス、ルコル・ワフー)とリリィ・ウィリアムズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)逃げるグラディ・フェルフルスト(フランス、ルコル・ワフー)とリリィ・ウィリアムズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) photo:CorVos
なかなか逃げが決まらず、21km地点、つまりレースの1/5以上を消化した中間スプリントポイントをきっかけにグラディ・フェルフルスト(フランス、ルコル・ワフー)とリリィ・ウィリアムズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)が逃げを開始。UAEチームADQやチームDSMといったスプリンターチームが追いかける状態で終盤に入ると、メイン集団では隊列を二分する大落車が起きてしまった。

多くの選手が遅れ、アワーレコードホルダーのエレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード)が第1グループを牽引したものの、必死の追走の末第2グループは合流に成功。スプリンターや、総合成績を狙う強豪勢が全て合流した状態で逃げる2名を捉え、そのままスプリント勝負になだれ込んだ。

ここからDSM劇場が始まった。メーガン・ジャストラブ(アメリカ)とフランシスカ・コッホ(ドイツ)がウィーベスを引き上げ、シャーロッテ・コール(オランダ)が完璧なリードアウトを披露。残り200mウィーベスがスプリントを開始すると、ライバル勢はその背中を見送ることしかできなかった。

圧倒的な加速力で勝利したロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)圧倒的な加速力で勝利したロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) photo:CorVos
今季勝利数を9に伸ばしたロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)今季勝利数を9に伸ばしたロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) photo:CorVos
圧倒的なスプリントでウィーベスが勝利。前日の借りを返すと同時に前戦ライドロンドンクラシック全勝・総合優勝に続く今季9勝目を収めることに成功した。

「落車でチームは私とフランツィの2人になってしまったけれど、その後2人が戻ってきてくれた。最終盤は一瞬囲まれてしまった私をチームメイトが再び引き上げてくれた。自分たちの走りを誇りに思うし、次のステージが楽しみ」と、またしても最強スプリンターであることをアピールしたウィーベスは話している。
ウィメンズツアー2022 第2ステージ結果
1位 ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) 2:19:05
2位 バルバラ・グアリスキ(イタリア、モビスター)
3位 シャリ・ボサイト(ベルギー、キャニオン・スラム)
4位 マリョレイン・ファントフルーフ(オランダ、ルコル・ワフー)
5位 コリン・ラヴェッキ(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
個人総合成績
1位 クララ・コッポニ(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) 5:59:06
2位 マイケ・ファンデルデュイン(オランダ、ルコル・ワフー) +0:03
3位 ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) +0:04
4位 ソフィア・ベルティツォーロ(イタリア、UAEチームADQ) +0:07
5位 エレーナ・チェッキーニ(イタリア、SDワークス) +0:08
その他の特別賞
ポイント賞 クララ・コッポニ(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)
山岳賞 クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス)
チーム総合成績 FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ
text:So.Isobe
photo:CorVos

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