2022/05/31(火) - 12:38
2年の休止期間を経て、3日間のステージレースとして戻ってきたライド・ロンドンクラシック(UCI.ワールドツアー)が閉幕。23歳スプリンターのロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)が世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)らを抑え、3戦全勝という圧倒的な強さで総合優勝に輝いた。
スペインでのステージレース2連戦(イツリア、ブルゴス)を終え、UCI女子ワールドツアーの舞台はイギリスへ。ウィメンズ・ツアー(6月6〜11日)を前に、ロンドン五輪を記念して2013年から始まったライド・ロンドンクラシックが開幕した。2年の休止期間(2020、2021年)を経て、ワンデーレースから今年3日間にパワーアップして戻ってきた。
その名の通りイギリス・ロンドン周辺で争われる3日間のコースは、いずれも集団スプリントが濃厚の平坦コース。そのため大会にはワンデーレース時代だった2019年大会の覇者ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)やヘント〜ウェヴェルヘムなど今季ワールドツアー3勝を収めている世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)などトップスプリンターが揃った。
第1ステージ:マルドン〜マルドン(136.5km)
マルドンを発着点とする136.5kmのコースで行われた第1ステージは、2度に渡る大規模落車の影響からか、逃げが生まれないまま終盤に突入する珍しい展開に。終盤にイギリス個人TT王者のアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)が飛び出すものの残り1kmで捉えられ、勝負は大方の予想通り集団スプリントに持ち込まれた。
ウィーベスとバルサモに、22歳の新鋭エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター)が加わって同時にスプリントを開始。残り50mから更に踏み込んだウィーベスがバルサモを引き離し、ウィーベがワンデーレースだった2019年大会に続いて勝利した。
第2ステージ:チェルムスフォード〜エッピング(141.7km)
かつてチームスカイで活躍し2020年に引退したイアン・スタンナードの出身地、チェルムスフォードを出発する大会2日目。この日のコースもカテゴリー山岳のない平坦路で争われ、レース序盤から僅かな可能性に掛けてヴェロニカ・エワーズ(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)が単独で飛び出した。
それを追うメイン集団ではリーダージャージのチームDSMがコントロールを担当した。2つあるボーナスタイムが付与される中間スプリントを前日勝者のロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)がプロトンの先頭で通過・加算すると、残り26kmでエワーズを吸収。この日の集団スプリントもウィーベがバルサモやノルスゴーを下し、2日連続の勝者となった。
第3ステージ:ロンドン〜ロンドン(85.3km)
最終日の舞台はロンドン・テムズ川の近くに設定された7kmコース。テクニカルなコーナー連続する平坦コースを6周回する85.3kmのレースは、序盤から選手が飛び出しては吸収する展開を繰り返しながら3日連続の集団スプリントへ。
シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)が残り500m地点からウィーベスを引き連れ先頭に立ち、その背後には初日2位に甘んじたバルサモとキアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス)がつく。緩い左コーナーで集団が右側に寄るなか、ウィーベスが1人コース左側からスプリントを開始する。右側に残されたバルサモやコンソンニが遅れて踏み込むのの、いち早く腰を上げたウィーベスとの差は縮まらない。そしてそのままウィーベスが最終日でも勝利を飾った。
「今日はチームが強力なリードアウトを形成し、残り500mからシャーロッテ(コール)が私を完璧な位置まで導いてくれた。チームがいなければ3連勝なんて不可能で、この勝利はチームによる力のおかげ。多くの人が忘れているかもしれないが、自転車ロードレースはチームスポーツなんだ」と3勝全勝とライバルを圧倒したウィーベスは語った。この結果ウィーベスは総合優勝はもちろんポイント賞も獲得。スプリント力に加えチーム力の差も見せつけたウィーベスは、7月24日に初開催されるツール・ド・フランス・ファムに向けて弾みをつけた。
スペインでのステージレース2連戦(イツリア、ブルゴス)を終え、UCI女子ワールドツアーの舞台はイギリスへ。ウィメンズ・ツアー(6月6〜11日)を前に、ロンドン五輪を記念して2013年から始まったライド・ロンドンクラシックが開幕した。2年の休止期間(2020、2021年)を経て、ワンデーレースから今年3日間にパワーアップして戻ってきた。
その名の通りイギリス・ロンドン周辺で争われる3日間のコースは、いずれも集団スプリントが濃厚の平坦コース。そのため大会にはワンデーレース時代だった2019年大会の覇者ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)やヘント〜ウェヴェルヘムなど今季ワールドツアー3勝を収めている世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)などトップスプリンターが揃った。
第1ステージ:マルドン〜マルドン(136.5km)
マルドンを発着点とする136.5kmのコースで行われた第1ステージは、2度に渡る大規模落車の影響からか、逃げが生まれないまま終盤に突入する珍しい展開に。終盤にイギリス個人TT王者のアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)が飛び出すものの残り1kmで捉えられ、勝負は大方の予想通り集団スプリントに持ち込まれた。
ウィーベスとバルサモに、22歳の新鋭エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター)が加わって同時にスプリントを開始。残り50mから更に踏み込んだウィーベスがバルサモを引き離し、ウィーベがワンデーレースだった2019年大会に続いて勝利した。
第2ステージ:チェルムスフォード〜エッピング(141.7km)
かつてチームスカイで活躍し2020年に引退したイアン・スタンナードの出身地、チェルムスフォードを出発する大会2日目。この日のコースもカテゴリー山岳のない平坦路で争われ、レース序盤から僅かな可能性に掛けてヴェロニカ・エワーズ(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)が単独で飛び出した。
それを追うメイン集団ではリーダージャージのチームDSMがコントロールを担当した。2つあるボーナスタイムが付与される中間スプリントを前日勝者のロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)がプロトンの先頭で通過・加算すると、残り26kmでエワーズを吸収。この日の集団スプリントもウィーベがバルサモやノルスゴーを下し、2日連続の勝者となった。
第3ステージ:ロンドン〜ロンドン(85.3km)
最終日の舞台はロンドン・テムズ川の近くに設定された7kmコース。テクニカルなコーナー連続する平坦コースを6周回する85.3kmのレースは、序盤から選手が飛び出しては吸収する展開を繰り返しながら3日連続の集団スプリントへ。
シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)が残り500m地点からウィーベスを引き連れ先頭に立ち、その背後には初日2位に甘んじたバルサモとキアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス)がつく。緩い左コーナーで集団が右側に寄るなか、ウィーベスが1人コース左側からスプリントを開始する。右側に残されたバルサモやコンソンニが遅れて踏み込むのの、いち早く腰を上げたウィーベスとの差は縮まらない。そしてそのままウィーベスが最終日でも勝利を飾った。
「今日はチームが強力なリードアウトを形成し、残り500mからシャーロッテ(コール)が私を完璧な位置まで導いてくれた。チームがいなければ3連勝なんて不可能で、この勝利はチームによる力のおかげ。多くの人が忘れているかもしれないが、自転車ロードレースはチームスポーツなんだ」と3勝全勝とライバルを圧倒したウィーベスは語った。この結果ウィーベスは総合優勝はもちろんポイント賞も獲得。スプリント力に加えチーム力の差も見せつけたウィーベスは、7月24日に初開催されるツール・ド・フランス・ファムに向けて弾みをつけた。
5月27日(金)第1ステージ マルドン〜マルドン(136.5km)
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 3:30:25 |
2位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | |
4位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | |
5位 | ヴィットリア・グアジーニ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) |
5月28日(土)第2ステージ チェルムスフォード〜エッピング(141.7km)
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 3:39:13 |
2位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ) | |
3位 | エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | |
4位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | |
5位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) |
5月29日(日)第3ステージ ロンドン〜ロンドン(85.3km)
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 2:01:01 |
2位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | |
4位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) | |
5位 | ラケーレ・バルビエーリ(イタリア、リブレーシング・エクストラ) |
個人総合成績
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) | 9:10:02 |
2位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:19 |
3位 | エマセシル・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | 0:28 |
4位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | 0:31 |
5位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) | 0:34 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) |
山岳賞 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ) |
ヤングライダー賞 | ジュリア・ボルグストローム(スウェーデン、AGインシュランス・NXTGチーム) |
チーム総合成績 | バルカー・トラベル&サービス |
text:Sotaro.Arakawa
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