2022/04/25(月) - 11:00
SDワークスやFDJの攻撃を跳ね除け、39歳のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)がリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムで独走勝利。與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は76位でアルデンヌ3連戦を終えている。
4月24日、男子レースに先立ち女子ワールドツアーレース第10戦目のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムが開催された。コースは男子レースの往路であるバストーニュからリエージュまで北上する142.1km。しかしコース上には長く厳しい7ヶ所の登りが詰め込まれ、男子レースと同様に「コート・ド・ラ・ルドゥット(距離2km/平均8.9%)」と最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.2km平均11%)」をクリアしてリエージュに至る。
第6回大会のスタートラインには、ゼッケン1をつけたデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)やアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)など過去の優勝経験者が集結。直前のラ・フレーシュ・ワロンヌを制するなど今年ブレイク中のマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)や與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)なども顔を揃えた。
この日1度目の逃げが早々に吸収されると、コル・ドゥ・ロジエ(残り56km地点)を前にモビスターやSDワークス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープなどプロトンにエースを控える8名が先頭に立つ。一方のプロトンはここに選手を送り込むことができなかったUAEチームADQが牽引し、コート・ド・デニエ(残り43km地点)などリエージュの名物登坂を越えながらタイム差を縮めていった。
30秒差で残り29km地点の「コート・ド・ラ・ルドゥット(距離2km/平均8.9%)」に突入したメイン集団では、先頭でアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)がライバルたちのアタックを封じ込むようにハイペースを刻む。しかし独走勝利を決めた2019年の再現とばかりに、これをファンフルーテンが突き破った。
ファンフルーテンとそのアタックに追従したモールマンは、逃げを吸収しながらラ・ルドゥットの頂上を通過。このまま2人が独走体制を築くと思われたものの、逃げから集団牽引に役割をスイッチしたエヴィータ・ムジック(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)による懸命な追走によって2人を吸収。レースは振り出しに戻った。
ファンフルーテンが仕掛けるであろう最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.2km平均11%)」を前に、なんとか先手を取りたいグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)がアタックを見せる。オーストラリアTT王者はその独走力を見せながら20秒のリードを奪うものの、SDワークスやファンフルーテンの追撃によって潰された。
そしてエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やフォレリングが残る先鋭集団から、満を持してファンフルーテンがラ・ロッシュ・オ・フォーコンでこの日2度目のアタックを敢行した。
登坂を終え、フィニッシュまで続く下り基調の平坦区間でもファンフルーテンのスピードは落ちるどころかリードを広げる走りを披露。ロンゴボルギーニにSDワークスとFDJがそれぞれ2人という有利な5名の追走体制でも、2度の世界TT王者に輝いたファンフルーテンの独走力には届かなかった。
そして後続に43秒差までリードを拡大した39歳のレジェンドが、自身2度目のリエージュ~バストーニュ~リエージュの勝利を掴みとった。
今季はストラーデビアンケやロンド・ファン・フラーンデレン、ラ・フレーシュ・ワロンヌでそれぞれ2位と辛酸を嘗めてきたファンフルーテン。「勝利が昔よりも難しくなってきた。より多くのライバルが現れ、スプリントでは勝負にならないことは分かっていた。ラ・ルドゥットとラ・ロッシュ・オ・フォーコンでのアタックには自信があった。上手く決まって本当に良かったよ」と若手の台頭を歓迎しながらも、ファンフルーテンはキャリア89勝目を喜んだ。
2位を争うスプリントはグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)が先着し、2連覇を逃したデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)と共に表彰台へ。與那嶺は今後に繋がる76位(12分57秒遅れ)でレースを終えている。
4月24日、男子レースに先立ち女子ワールドツアーレース第10戦目のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムが開催された。コースは男子レースの往路であるバストーニュからリエージュまで北上する142.1km。しかしコース上には長く厳しい7ヶ所の登りが詰め込まれ、男子レースと同様に「コート・ド・ラ・ルドゥット(距離2km/平均8.9%)」と最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.2km平均11%)」をクリアしてリエージュに至る。
第6回大会のスタートラインには、ゼッケン1をつけたデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)やアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)など過去の優勝経験者が集結。直前のラ・フレーシュ・ワロンヌを制するなど今年ブレイク中のマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)や與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)なども顔を揃えた。
この日1度目の逃げが早々に吸収されると、コル・ドゥ・ロジエ(残り56km地点)を前にモビスターやSDワークス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープなどプロトンにエースを控える8名が先頭に立つ。一方のプロトンはここに選手を送り込むことができなかったUAEチームADQが牽引し、コート・ド・デニエ(残り43km地点)などリエージュの名物登坂を越えながらタイム差を縮めていった。
30秒差で残り29km地点の「コート・ド・ラ・ルドゥット(距離2km/平均8.9%)」に突入したメイン集団では、先頭でアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)がライバルたちのアタックを封じ込むようにハイペースを刻む。しかし独走勝利を決めた2019年の再現とばかりに、これをファンフルーテンが突き破った。
ファンフルーテンとそのアタックに追従したモールマンは、逃げを吸収しながらラ・ルドゥットの頂上を通過。このまま2人が独走体制を築くと思われたものの、逃げから集団牽引に役割をスイッチしたエヴィータ・ムジック(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)による懸命な追走によって2人を吸収。レースは振り出しに戻った。
ファンフルーテンが仕掛けるであろう最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.2km平均11%)」を前に、なんとか先手を取りたいグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)がアタックを見せる。オーストラリアTT王者はその独走力を見せながら20秒のリードを奪うものの、SDワークスやファンフルーテンの追撃によって潰された。
そしてエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やフォレリングが残る先鋭集団から、満を持してファンフルーテンがラ・ロッシュ・オ・フォーコンでこの日2度目のアタックを敢行した。
登坂を終え、フィニッシュまで続く下り基調の平坦区間でもファンフルーテンのスピードは落ちるどころかリードを広げる走りを披露。ロンゴボルギーニにSDワークスとFDJがそれぞれ2人という有利な5名の追走体制でも、2度の世界TT王者に輝いたファンフルーテンの独走力には届かなかった。
そして後続に43秒差までリードを拡大した39歳のレジェンドが、自身2度目のリエージュ~バストーニュ~リエージュの勝利を掴みとった。
今季はストラーデビアンケやロンド・ファン・フラーンデレン、ラ・フレーシュ・ワロンヌでそれぞれ2位と辛酸を嘗めてきたファンフルーテン。「勝利が昔よりも難しくなってきた。より多くのライバルが現れ、スプリントでは勝負にならないことは分かっていた。ラ・ルドゥットとラ・ロッシュ・オ・フォーコンでのアタックには自信があった。上手く決まって本当に良かったよ」と若手の台頭を歓迎しながらも、ファンフルーテンはキャリア89勝目を喜んだ。
2位を争うスプリントはグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)が先着し、2連覇を逃したデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)と共に表彰台へ。與那嶺は今後に繋がる76位(12分57秒遅れ)でレースを終えている。
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファム2022結果
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 3:52:32 |
2位 | グレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:43 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | |
4位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | |
5位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
6位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:47 |
7位 | アルレニス・シエラ(キューバ、モビスター) | 1:58 |
8位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM) | |
9位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
10位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | |
76位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | 12:57 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp