2022/05/08(日) - 18:25
東京都で最もメジャーなヒルクライムポイント”檜原都民の森”に集まったバイクをオーナーに突撃取材した続編。今回は、イタリアxアメリカなカスタムが施されたバイクや、フルオーダーのチタングラベルバイクなど、ちょっと目を惹くバイクたちを紹介します。
曽我啓一郎さん チネリ STRATO FASTER
なかなかレアな、チネリのSTRATO FASTER(ストラトファスター)で都民の森まで駆け上がってきたのは曽我啓一郎さん。黒地にブルー&パープルと言うカラーリングに目を奪われがちではあるものの、よく見てみれば細部までこだわり抜いたパーツ選びが施されたバイクだったのです。
チネリといえばデザインセンスにも溢れたイタリアブランドとして知られるものの、スラムのコンポーネントにジップのホイールやハンドルまわり+シートポスト、バイクとカラーコーディネイトしたクリスキングのハブ、フィルウッドのクイックリリースやシートポストクランプetc...と、パーツはほぼ全てアメリカンブランドで統一したことがキモ。どことなくカリフォルニアというか、ポートランドというか、そんな雰囲気漂うカスタマイズがなんとも素敵です。
「アメリカンバイクにアメリカンパーツを入れても面白くないじゃないですか。だからチネリやコルナゴみたいな、純イタリアンバイクにアメリカンパーツを合わせてみました。アルミ削り出しの部品が好きなので、気づいたらこんな感じでした(笑)」と話す。これ以前に乗っていたロードバイクもチネリで、ショップでこのバイクを見た時に、カスタマイズの方向性がパッと頭に浮かんだ、とも。
ロードはもちろんのこと、シクロクロスもMTBも幅広く自転車遊びを楽しむと言う曽我さん。もともと2年前まで実業団レースも走っていたものの、脚を怪我して以降は少しペースを落として楽しんでいるんだとか。9月開催予定の「ニセコグラベル」へのチャレンジを考えているそうで、「今年はロードよりもグラベルを走ることが多そうですね。ニセコは素晴らしいルートと聞いているので楽しみです」と爽やかスマイルで話してくれた。
石政徹さん エクイブリウム BRUTALISTカスタム
「あれー?磯部っち、なにやってんのー??」と言う声とともに、むしろ取材班を逆ナンパしてくれたのが「まっぺさん」こと石政徹さん。仲間と一緒に「(超激坂で有名な)風張林道」から上がってきたという石政さんがここまで走らせてきたのは、なんとハンドメイドのグラベルロードだ。
チタンパイプを超緻密な溶接で組み合わせ、シートチューブにカーボンパイプを投入したこのバイクは、ラトビア出身のウラジミールス・バラホブスキス氏が東京都大田区で主宰する工房エクイブリウムサイクルワークス製の「BRUTALIST」。先日催されたサイクルモード東京では展示車となっていたバイクであり、きっと見覚えのある読者もいるはずだ。
「友達づてにビルダーと知り合いになって、試しに試乗車に乗ってみたらすごく良くて。今度新車を手に入れるならエクイブリウムにしようて決めていました」と言う石政さん。もともとBRUTALISTはコロンバスのSpiritやLifeチューブを使ったスチールフレームだが、デザインはそのままにチタンパイプで作り、さらにビルダーさんのアイディアでカーボンチューブも取り入れてみたんだとか。
コンポーネントはシマノGRXのDi2で、ホイールやハンドルはエンヴィで統一。フレームセットのカーボンフォークがエンヴィだったため、できる限りブランド統一を図ったのだそう。フレームロゴとカラーコーディネイトしたクリスキング(ヘッド)や、エクイブリウム製のチタンステム/シートポストなど、とても綺麗にまとまった「大人の自転車」だ。
石政さんは4年前にスキー中の事故で膝骨折と前十字靭帯損傷を負い、一時期は自転車を辞めようと本気で思ったこともあるのだそう。「でも色んな人のサポートがあって、また元気に乗れるようになったのが今思えば感慨深いですよね。シクロクロスレースにも出ていますが、今は少しペースを落として仲間と自転車を楽しみたいと思うんです。このバイクは、そんな僕のこれからにぴったりだと思いますね」。
浜田智さん スペシャライズド Allez
今回の「愛車紹介in都民の森」Vol.1に出て頂いたアニヤさん達と一緒に、朝5時(!)に東京都内を出発してはるばる登ってきたと言う浜田さん。今回は「橘橋交差点」から自身初めて1時間切りを達成したとのことで、「ペースを作ってくれた仲間のおかげです。嬉しいですね」とも。
バイクは2019年モデルのスペシャライズドAllez Eliteだ。「予算にも限りがあるので、しっかり走るアルミフレームと考えた時にこれがベストでした。艶ありの黒とブルー系ロゴも綺麗でしたし」とクロスバイクからのステップアップとしてなるしまフレンドで購入。2台目に購入したエアロカーボンロードのビアンキARIAと併用し、アルミフレームとリムブレーキ仕様ゆえの気楽さで、輪行を絡めたライドスタイルでもガシガシ使っているという。
完成車で購入したAllezは、ほぼ全ての部分にカスタムが加えられている。もともとアップライトなジオメトリーであるため、手を置く位置をできるだけ下げるためにワンバイエスのステムとシャローハンドルを投入。リアホイールはブレーキ面のエグザリッド処理が目立つマヴィックのキシリウムSLRで、ロードバイク乗りのお父様から拝借したものだとか(笑)。
本格的にスポーツバイクを初めて3年ほど。普段は仲間と一緒に皇居周辺や尾根幹でトレーニングしていると言い、直近の目標は「エンデューロレースの先頭集団でフィニッシュすること」。「何度か富士チャレンジに出たんですが、広いコースと集団の走りに圧倒されてしまいました(笑)。いつかあの中でちゃんと走れるようになりたいと思って頑張っています」とのこと。
INAMUさん ピナレロ Dogma F10
お仲間からバイクに関して「こだわりの塊」と評されるINAMUさん。常にピカピカにしているという自慢の1台は「学生の頃から憧れていて、社会人なってようやく購入しました」と語るピナレロ Dogma F10だ。
カスタムのテーマを聞くと「目立たせること」と即答。前車のPRINCEから移植したSUPER RECORDを選んだ理由も「みんなシマノなのでその中でも目立つカンパニョーロしました」とか。ピナレロ、カンパとイタリアで統一しているかと思いきや、ホイールはジップをチョイス。それも「ジップだとホイールが回転していても目立つじゃないですか」とこだわりを語ってくれました。
S-WORKS POWER WITH MIRRORのサドルやカンパニョーロのボトルケージと隙がない一方で、特に気にいっていると話すクリスキングのハブは「フロントのホール数を間違ってしまってリヤだけです…」とINAMUさん。練馬から自走してきたのにも関わらず、白のフレームがピカピカな理由を尋ねると「水溜りがあると汚したくないから露骨に減速するんですよね。だから汚れた路面を選べば彼を千切ることができます」と、本人に代わりお友だちが話してくれました。
text:So Isobe, Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe
曽我啓一郎さん チネリ STRATO FASTER
なかなかレアな、チネリのSTRATO FASTER(ストラトファスター)で都民の森まで駆け上がってきたのは曽我啓一郎さん。黒地にブルー&パープルと言うカラーリングに目を奪われがちではあるものの、よく見てみれば細部までこだわり抜いたパーツ選びが施されたバイクだったのです。
チネリといえばデザインセンスにも溢れたイタリアブランドとして知られるものの、スラムのコンポーネントにジップのホイールやハンドルまわり+シートポスト、バイクとカラーコーディネイトしたクリスキングのハブ、フィルウッドのクイックリリースやシートポストクランプetc...と、パーツはほぼ全てアメリカンブランドで統一したことがキモ。どことなくカリフォルニアというか、ポートランドというか、そんな雰囲気漂うカスタマイズがなんとも素敵です。
「アメリカンバイクにアメリカンパーツを入れても面白くないじゃないですか。だからチネリやコルナゴみたいな、純イタリアンバイクにアメリカンパーツを合わせてみました。アルミ削り出しの部品が好きなので、気づいたらこんな感じでした(笑)」と話す。これ以前に乗っていたロードバイクもチネリで、ショップでこのバイクを見た時に、カスタマイズの方向性がパッと頭に浮かんだ、とも。
ロードはもちろんのこと、シクロクロスもMTBも幅広く自転車遊びを楽しむと言う曽我さん。もともと2年前まで実業団レースも走っていたものの、脚を怪我して以降は少しペースを落として楽しんでいるんだとか。9月開催予定の「ニセコグラベル」へのチャレンジを考えているそうで、「今年はロードよりもグラベルを走ることが多そうですね。ニセコは素晴らしいルートと聞いているので楽しみです」と爽やかスマイルで話してくれた。
石政徹さん エクイブリウム BRUTALISTカスタム
「あれー?磯部っち、なにやってんのー??」と言う声とともに、むしろ取材班を逆ナンパしてくれたのが「まっぺさん」こと石政徹さん。仲間と一緒に「(超激坂で有名な)風張林道」から上がってきたという石政さんがここまで走らせてきたのは、なんとハンドメイドのグラベルロードだ。
チタンパイプを超緻密な溶接で組み合わせ、シートチューブにカーボンパイプを投入したこのバイクは、ラトビア出身のウラジミールス・バラホブスキス氏が東京都大田区で主宰する工房エクイブリウムサイクルワークス製の「BRUTALIST」。先日催されたサイクルモード東京では展示車となっていたバイクであり、きっと見覚えのある読者もいるはずだ。
「友達づてにビルダーと知り合いになって、試しに試乗車に乗ってみたらすごく良くて。今度新車を手に入れるならエクイブリウムにしようて決めていました」と言う石政さん。もともとBRUTALISTはコロンバスのSpiritやLifeチューブを使ったスチールフレームだが、デザインはそのままにチタンパイプで作り、さらにビルダーさんのアイディアでカーボンチューブも取り入れてみたんだとか。
コンポーネントはシマノGRXのDi2で、ホイールやハンドルはエンヴィで統一。フレームセットのカーボンフォークがエンヴィだったため、できる限りブランド統一を図ったのだそう。フレームロゴとカラーコーディネイトしたクリスキング(ヘッド)や、エクイブリウム製のチタンステム/シートポストなど、とても綺麗にまとまった「大人の自転車」だ。
石政さんは4年前にスキー中の事故で膝骨折と前十字靭帯損傷を負い、一時期は自転車を辞めようと本気で思ったこともあるのだそう。「でも色んな人のサポートがあって、また元気に乗れるようになったのが今思えば感慨深いですよね。シクロクロスレースにも出ていますが、今は少しペースを落として仲間と自転車を楽しみたいと思うんです。このバイクは、そんな僕のこれからにぴったりだと思いますね」。
浜田智さん スペシャライズド Allez
今回の「愛車紹介in都民の森」Vol.1に出て頂いたアニヤさん達と一緒に、朝5時(!)に東京都内を出発してはるばる登ってきたと言う浜田さん。今回は「橘橋交差点」から自身初めて1時間切りを達成したとのことで、「ペースを作ってくれた仲間のおかげです。嬉しいですね」とも。
バイクは2019年モデルのスペシャライズドAllez Eliteだ。「予算にも限りがあるので、しっかり走るアルミフレームと考えた時にこれがベストでした。艶ありの黒とブルー系ロゴも綺麗でしたし」とクロスバイクからのステップアップとしてなるしまフレンドで購入。2台目に購入したエアロカーボンロードのビアンキARIAと併用し、アルミフレームとリムブレーキ仕様ゆえの気楽さで、輪行を絡めたライドスタイルでもガシガシ使っているという。
完成車で購入したAllezは、ほぼ全ての部分にカスタムが加えられている。もともとアップライトなジオメトリーであるため、手を置く位置をできるだけ下げるためにワンバイエスのステムとシャローハンドルを投入。リアホイールはブレーキ面のエグザリッド処理が目立つマヴィックのキシリウムSLRで、ロードバイク乗りのお父様から拝借したものだとか(笑)。
本格的にスポーツバイクを初めて3年ほど。普段は仲間と一緒に皇居周辺や尾根幹でトレーニングしていると言い、直近の目標は「エンデューロレースの先頭集団でフィニッシュすること」。「何度か富士チャレンジに出たんですが、広いコースと集団の走りに圧倒されてしまいました(笑)。いつかあの中でちゃんと走れるようになりたいと思って頑張っています」とのこと。
INAMUさん ピナレロ Dogma F10
お仲間からバイクに関して「こだわりの塊」と評されるINAMUさん。常にピカピカにしているという自慢の1台は「学生の頃から憧れていて、社会人なってようやく購入しました」と語るピナレロ Dogma F10だ。
カスタムのテーマを聞くと「目立たせること」と即答。前車のPRINCEから移植したSUPER RECORDを選んだ理由も「みんなシマノなのでその中でも目立つカンパニョーロしました」とか。ピナレロ、カンパとイタリアで統一しているかと思いきや、ホイールはジップをチョイス。それも「ジップだとホイールが回転していても目立つじゃないですか」とこだわりを語ってくれました。
S-WORKS POWER WITH MIRRORのサドルやカンパニョーロのボトルケージと隙がない一方で、特に気にいっていると話すクリスキングのハブは「フロントのホール数を間違ってしまってリヤだけです…」とINAMUさん。練馬から自走してきたのにも関わらず、白のフレームがピカピカな理由を尋ねると「水溜りがあると汚したくないから露骨に減速するんですよね。だから汚れた路面を選べば彼を千切ることができます」と、本人に代わりお友だちが話してくれました。
text:So Isobe, Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe
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