ターキー2022年大会唯一の本格山岳ステージ。残り5kmで飛び出したエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)がナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)たちの猛追を振り切り、総合首位に躍り出た。
前日の落車の影響もなく出走したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) photo:CorVos
今大会唯一の本格山岳ステージであるツアー・オブ・ターキー4日目は、マニサにあるスピル山の頂上を目指す146.2km。イズミルの街を出発してスピル山を時計回りに一周し、フィニッシュ地点のある1級山岳マニサ(距離14.2km/平均7%)を目指す。
最後の山岳以外はど平坦のコースで逃げを打ったのは、地元トルコのコンチネンタルチーム「スポルトト・サイクリングチーム」の2人を含めた8名。温暖な気候のなかリラックスしたムードのプロトンは、ナイロ・キンタナ(コロンビア)で勝負したいアルケア・サムシックが牽引を担当し、今季目覚ましい活躍を見せるトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)の双子の兄弟アンデシュを擁するウノエックス・プロサイクリング チームもコントロールに参加した。
温暖な気温の中、イズミルの街を走る選手たち photo:CorVos
2度に渡りアタックしたナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック) photo:CorVos
プロトンの思惑通り1級山岳マニサの麓で逃げ集団を捉えると、若手クライマーのハルム・ファンハウケ(ベルギー)のために前日に落車したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が先頭を牽きながら登坂を開始する。
人数が絞られた先頭集団からニコラ・エデ(フランス、アルケア・サムシック)が残り10kmを切った所で加速し、パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)の引き戻しからキンタナがライバルたちの脚色を伺うようにスピードを上げた。
キンタナの動きをきっかけにジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)やファンハウケ、ベヴィンが次々と飛び出した。しかし勾配が緩いため決まらず、遂にエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)が飛び出しリードを奪った。
すぐさま20秒差めで拡げたセプルベダに対し、協調して追うことのできない後続集団。11%の急勾配もクリアし、最後まで踏みを緩めなかったセプルベダがそのままトップでフィニッシュを通過した。
積極的にアタックを潰し、自らも仕掛けたパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos
残り4.5km地点からのアタックを成功させ、独走勝利したエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) photo:CorVos
「この感情を言葉にするのは難しい。スポーツの世界では1+1が必ずしも2にはならない。だからといって決して諦めることなく、自分の能力を信じてきた。」と、レース直後に涙を流した30歳のセプルベダは語る。
2015年以来、7年振りに勝利を挙げたセプルベダ。2012年にFDJ・ビッグマット(現グルパマ・エフデジ)でプロデビューを果たすとプロチームを渡り歩き、昨年3年間所属したモビスターからドローンホッパー・アンドローニジョカトリに活躍の場を求めやってきた。「ようやく再びフィニッシュラインで手を掲げることができた。この走りに関わった全ての人に感謝したい」と喜ぶセプルベダは、リーダージャージと山岳賞ジャージに袖を通している。
2位争いの登坂スプリントはベヴィンが先着し、キンタナは4位。翌日は再びスプリンターが活躍する平坦ステージだ。
リーダージャージに袖を通したエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) photo:Tour of Türkiye

今大会唯一の本格山岳ステージであるツアー・オブ・ターキー4日目は、マニサにあるスピル山の頂上を目指す146.2km。イズミルの街を出発してスピル山を時計回りに一周し、フィニッシュ地点のある1級山岳マニサ(距離14.2km/平均7%)を目指す。
最後の山岳以外はど平坦のコースで逃げを打ったのは、地元トルコのコンチネンタルチーム「スポルトト・サイクリングチーム」の2人を含めた8名。温暖な気候のなかリラックスしたムードのプロトンは、ナイロ・キンタナ(コロンビア)で勝負したいアルケア・サムシックが牽引を担当し、今季目覚ましい活躍を見せるトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)の双子の兄弟アンデシュを擁するウノエックス・プロサイクリング チームもコントロールに参加した。


プロトンの思惑通り1級山岳マニサの麓で逃げ集団を捉えると、若手クライマーのハルム・ファンハウケ(ベルギー)のために前日に落車したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が先頭を牽きながら登坂を開始する。
人数が絞られた先頭集団からニコラ・エデ(フランス、アルケア・サムシック)が残り10kmを切った所で加速し、パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)の引き戻しからキンタナがライバルたちの脚色を伺うようにスピードを上げた。
キンタナの動きをきっかけにジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)やファンハウケ、ベヴィンが次々と飛び出した。しかし勾配が緩いため決まらず、遂にエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)が飛び出しリードを奪った。
すぐさま20秒差めで拡げたセプルベダに対し、協調して追うことのできない後続集団。11%の急勾配もクリアし、最後まで踏みを緩めなかったセプルベダがそのままトップでフィニッシュを通過した。


「この感情を言葉にするのは難しい。スポーツの世界では1+1が必ずしも2にはならない。だからといって決して諦めることなく、自分の能力を信じてきた。」と、レース直後に涙を流した30歳のセプルベダは語る。
2015年以来、7年振りに勝利を挙げたセプルベダ。2012年にFDJ・ビッグマット(現グルパマ・エフデジ)でプロデビューを果たすとプロチームを渡り歩き、昨年3年間所属したモビスターからドローンホッパー・アンドローニジョカトリに活躍の場を求めやってきた。「ようやく再びフィニッシュラインで手を掲げることができた。この走りに関わった全ての人に感謝したい」と喜ぶセプルベダは、リーダージャージと山岳賞ジャージに袖を通している。
2位争いの登坂スプリントはベヴィンが先着し、キンタナは4位。翌日は再びスプリンターが活躍する平坦ステージだ。

ツアー・オブ・ターキー2022第4ステージ結果
1位 | エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) | 3:48:38 |
2位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | 0:15 |
3位 | ハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・スーダル) | |
4位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック) | |
5位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス) |
個人総合成績
1位 | エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) | 15:04:18 |
2位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | 0:14 |
3位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス) | 0:25 |
4位 | ハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:37 |
5位 | アンデシュ・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) | 0:46 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
山岳賞 | エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) |
チーム総合成績 | エキポ・ケルンファルマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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