ツアー・オブ・ターキー2日目は再び集団スプリントで決着。一時ポジションを失ったカーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が最終盤に追い上げ、フィリプセンを下してリーダージャージを獲得した。
エーゲ海沿岸を西に進むプロトン photo:CorVos
セルチュクとアラカティというトルコ有数の観光地をつなぐ156.4kmで行われたツアー・オブ・ターキー(2.Pro)第2ステージ。フィニッシュ手前40kmに3級山岳(距離3.8km/平均5.2%)の登りが登場し、それ以外は平坦という初日に酷似したスプリンターレースで、この日もスピード勝負が繰り広げられた。
2月のブエルタ・ア・アンダルシア(2.Pro)で山岳賞を獲得したヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)を含む8名が形成されるとメイン集団はスローダウン。この日もロット・スーダルとアルペシン・フェニックスがプロトンをコントロールしながら、エーゲ海沿岸を西に進んでいった。
2度目の中間スプリント直前の残り61km地点で、この日の優勝候補でもあったナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)が落車。即座に病院へと搬送され、チームのリリースによるとブアニは頚椎を骨折し、近いうちにフランスへと搬送されると伝えている。
繰り下げでポイント賞ジャージを着るヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos
残り3.2km地点で落車したナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)の弟ダイエル photo:CorVos
今季トルコのレースで3勝と相性の良いウノエックス・プロサイクリング チームが牽引に加わったプロトンは、残り20kmで逃げ集団を吸収。チームDSMやアルペシン・フェニックスなどがスプリントに向けて熾烈な位置争いを繰り広げるなか、再びアルケア・サムシックに悲劇が起こった。
救済措置(パンクや落車での遅れは救済される)が適用される残り3kmの僅か200m手前でナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)が落車する。左肩のジャージが破れたキンタナはバイク交換してレースに復帰したものの、追い風で更にスピードを上げる集団に追いつくことできず、1分44秒遅れでフィニッシュ。総合争いから大きく遅れを取ってしまった。
残り1kmアーチを過ぎ、先頭で主導権を握ったのは23歳カーデン・グローブス(オーストラリア)を擁するバイクエクスチェンジ・ジェイコ。しかし世界屈指のリードアウトを作るロット・スーダルが残り600mから隊列前方を支配した。
まず加速したのはサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)で、その背後からヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が飛び出した。ユアンが諦めるのを尻目に踏み続けたフィリプセンの勝利かと思われたものの、一時他チームの加速にポジションを失っていたグローブスが残り50mで飛び出し、そのまま勝利をかっさらった。
今季2勝目を飾ったカーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) photo:CorVos
「信じられない。完璧なリードアウトをしてくれたチームに感謝したい。チーム全員が各々の役割を果たし掴んだ勝利。風の向きが読めず苦労したが、最後は上手くいったね。個人的にファンであるユアンに勝つことができて本当に嬉しいよ」。ユアンから区間優勝だけでなく、リーダージャージも奪い取ったグローブスは今季2勝目をそう喜んだ。
一方、途中で踏み止めたユアンは「チームが完璧なリードアウトを披露してくれたものの、単純にスプリントする脚がなかった。既に明日に向けて気持ちを切り替えている」と語っている。
ツアー・オブ・ターキー2022第2ステージ表彰台 photo:CorVos

セルチュクとアラカティというトルコ有数の観光地をつなぐ156.4kmで行われたツアー・オブ・ターキー(2.Pro)第2ステージ。フィニッシュ手前40kmに3級山岳(距離3.8km/平均5.2%)の登りが登場し、それ以外は平坦という初日に酷似したスプリンターレースで、この日もスピード勝負が繰り広げられた。
2月のブエルタ・ア・アンダルシア(2.Pro)で山岳賞を獲得したヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)を含む8名が形成されるとメイン集団はスローダウン。この日もロット・スーダルとアルペシン・フェニックスがプロトンをコントロールしながら、エーゲ海沿岸を西に進んでいった。
2度目の中間スプリント直前の残り61km地点で、この日の優勝候補でもあったナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)が落車。即座に病院へと搬送され、チームのリリースによるとブアニは頚椎を骨折し、近いうちにフランスへと搬送されると伝えている。


今季トルコのレースで3勝と相性の良いウノエックス・プロサイクリング チームが牽引に加わったプロトンは、残り20kmで逃げ集団を吸収。チームDSMやアルペシン・フェニックスなどがスプリントに向けて熾烈な位置争いを繰り広げるなか、再びアルケア・サムシックに悲劇が起こった。
救済措置(パンクや落車での遅れは救済される)が適用される残り3kmの僅か200m手前でナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)が落車する。左肩のジャージが破れたキンタナはバイク交換してレースに復帰したものの、追い風で更にスピードを上げる集団に追いつくことできず、1分44秒遅れでフィニッシュ。総合争いから大きく遅れを取ってしまった。
残り1kmアーチを過ぎ、先頭で主導権を握ったのは23歳カーデン・グローブス(オーストラリア)を擁するバイクエクスチェンジ・ジェイコ。しかし世界屈指のリードアウトを作るロット・スーダルが残り600mから隊列前方を支配した。
まず加速したのはサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)で、その背後からヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が飛び出した。ユアンが諦めるのを尻目に踏み続けたフィリプセンの勝利かと思われたものの、一時他チームの加速にポジションを失っていたグローブスが残り50mで飛び出し、そのまま勝利をかっさらった。

「信じられない。完璧なリードアウトをしてくれたチームに感謝したい。チーム全員が各々の役割を果たし掴んだ勝利。風の向きが読めず苦労したが、最後は上手くいったね。個人的にファンであるユアンに勝つことができて本当に嬉しいよ」。ユアンから区間優勝だけでなく、リーダージャージも奪い取ったグローブスは今季2勝目をそう喜んだ。
一方、途中で踏み止めたユアンは「チームが完璧なリードアウトを披露してくれたものの、単純にスプリントする脚がなかった。既に明日に向けて気持ちを切り替えている」と語っている。

ツアー・オブ・ターキー2022第2ステージ結果
1位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 4:02:11 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ケース・ボル(オランダ、チームDSM) | |
5位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) |
個人総合成績
1位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 8:40:12 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 0:02 |
3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | 0:04 |
4位 | ケース・ボル(オランダ、チームDSM) | 0:14 |
5位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
山岳賞 | ノア・グラニガン(アメリカ、ワイルドファイヤージェネレーション・プロサイクリング) |
チーム総合成績 | イスラエル・プレミアテック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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