2022/03/24(木) - 11:44
スプリンターが集結したワンデークラシックレース「ブルッヘ〜デパンヌ」でティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が勝利。写真判定による僅差でディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)らを下した。
スペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャでクライマーや軽量パンチャーがしのぎを削る一方、クラシックハンターやスプリンターはベルギー沿岸部に集結。「ミネルバクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIワールドツアー)」が開催された。
2017年まで「ブルッヘ〜デパンヌ3日間レース」として開催され、2018年にワンデーレース化、そして2019年にワールドツアーに昇格したスプリンター向けクラシックレースであり、今年は実用E-BIKEブランドのミネルバ社がタイトルスポンサーに就任(昨年は消毒薬ブランドのオキシクリーン)している。
今年はディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)といった面々が集ったほか、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)も出場を果たした。
最高標高地点(海抜14m)のブルッヘを出発し、沿岸部の海抜0m地帯を駆け抜けるコースは200kmオーバーで、最後はデパンヌの周回コースを3周半。例年海風に大きく左右されるレースであるものの、この日強い風は吹き付けず、集団分断は起こらなかった。
スタート直後にエンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)ら3名が逃げを決め、7分台まで広がったタイム差を、スプリンターチームのアシスト勢が協力して追い上げる定石通りの展開でレースは進む。60km地点に用意された中間スプリントポイントはイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が先着し、ミネルバ製E-BIKEの生涯サポート権を獲得している。
レース後半の周回コースに入り、吹きさらし区間に入って各チームがペースアップを開始する。この流れの中で元々の逃げグループは30km以上を残して吸収され、猛ペースで突き進む集団内では散発的に落車も発生する。決定的な分裂は起こらず、集団一つのままスプリント勝負に向けて距離を消化していった。
UAEチームエミレーツやバイクエクスチェンジ・ジェイコ、クイックステップ・アルファヴィニル、そしてアルペシン・フェニックスといった強豪チームが熾烈な位置取り争いを展開する中、残り1.5kmの直角右コーナー出口でパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)が激しく落車してしまう。
他選手と接触し、バランスを崩して頭と肩から地面に叩きつけられたアッカーマンだったが、チームによれば幸い大きな怪我は無し。そんな混乱を尻目にクイックステップがリードアウトトレインを発進させたものの、肝心のカヴェンディッシュはライバル勢の中に埋もれてしまう。オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の加速をきっかけに、スプリント勝負の幕が切って落とされた。
ロングスプリントを試みたコーイは徐々に失速し、その両側から加速したメルリールとフルーネウェーヘンが横一列でもがきあう。追い上げたナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)も加わったハンドル投げ勝負の末、写真判定でメルリールの先着が告げられた。
「早めにスプリントを始めたんだ。前を塞がれなくてよかったよ。フルーネウェーヘンが迫っているのを感じていたけれど、なんとか持ち堪えることができた」と安堵するメルリール。「スプリント勝負前はかなり混沌として危険だった。無事にフィニッシュできてよかったよ。このあとシュヘルデプライスも迫っているけれど、僕はこの時点で3勝目と、もうすでに自分の走りに満足できているよ」と話している。
スペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャでクライマーや軽量パンチャーがしのぎを削る一方、クラシックハンターやスプリンターはベルギー沿岸部に集結。「ミネルバクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIワールドツアー)」が開催された。
2017年まで「ブルッヘ〜デパンヌ3日間レース」として開催され、2018年にワンデーレース化、そして2019年にワールドツアーに昇格したスプリンター向けクラシックレースであり、今年は実用E-BIKEブランドのミネルバ社がタイトルスポンサーに就任(昨年は消毒薬ブランドのオキシクリーン)している。
今年はディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)といった面々が集ったほか、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)も出場を果たした。
最高標高地点(海抜14m)のブルッヘを出発し、沿岸部の海抜0m地帯を駆け抜けるコースは200kmオーバーで、最後はデパンヌの周回コースを3周半。例年海風に大きく左右されるレースであるものの、この日強い風は吹き付けず、集団分断は起こらなかった。
スタート直後にエンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)ら3名が逃げを決め、7分台まで広がったタイム差を、スプリンターチームのアシスト勢が協力して追い上げる定石通りの展開でレースは進む。60km地点に用意された中間スプリントポイントはイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が先着し、ミネルバ製E-BIKEの生涯サポート権を獲得している。
レース後半の周回コースに入り、吹きさらし区間に入って各チームがペースアップを開始する。この流れの中で元々の逃げグループは30km以上を残して吸収され、猛ペースで突き進む集団内では散発的に落車も発生する。決定的な分裂は起こらず、集団一つのままスプリント勝負に向けて距離を消化していった。
UAEチームエミレーツやバイクエクスチェンジ・ジェイコ、クイックステップ・アルファヴィニル、そしてアルペシン・フェニックスといった強豪チームが熾烈な位置取り争いを展開する中、残り1.5kmの直角右コーナー出口でパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)が激しく落車してしまう。
他選手と接触し、バランスを崩して頭と肩から地面に叩きつけられたアッカーマンだったが、チームによれば幸い大きな怪我は無し。そんな混乱を尻目にクイックステップがリードアウトトレインを発進させたものの、肝心のカヴェンディッシュはライバル勢の中に埋もれてしまう。オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の加速をきっかけに、スプリント勝負の幕が切って落とされた。
ロングスプリントを試みたコーイは徐々に失速し、その両側から加速したメルリールとフルーネウェーヘンが横一列でもがきあう。追い上げたナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)も加わったハンドル投げ勝負の末、写真判定でメルリールの先着が告げられた。
「早めにスプリントを始めたんだ。前を塞がれなくてよかったよ。フルーネウェーヘンが迫っているのを感じていたけれど、なんとか持ち堪えることができた」と安堵するメルリール。「スプリント勝負前はかなり混沌として危険だった。無事にフィニッシュできてよかったよ。このあとシュヘルデプライスも迫っているけれど、僕はこの時点で3勝目と、もうすでに自分の走りに満足できているよ」と話している。
ミネルバクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ2022結果
1位 | ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 4:45:41 |
2位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | |
3位 | ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック) | |
4位 | マックス・ワルシャイド(ドイツ、コフィディス) | |
5位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
6位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
7位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | |
8位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | ヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
10位 | ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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