2022/02/25(金) - 10:51
UAEツアー5日目は、集団スプリントをヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が制し大会2勝目。残り6kmでパンクに見舞われたポガチャルは、総合首位をキープに成功している。
UAEツアー第5ステージはラス・アル・カイマコーニッシュからペルシャ湾に浮かぶ人工島アル・マルジャンアイランドを目指す182km。ラスト3kmは三日月型に湾曲するコースを一往復してフィニッシュする今大会3度目の平坦ステージだ。レース全体を通して横風が予想されたこの日、序盤から早速集団分断でレースが動いた。
アクチュアルスタートとともに中間スプリント賞ジャージを着るディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)ら4名が真っ平らな砂漠コースで逃げを打つ。だがアルペシン・フェニックスが中心となって企てた横風分断作戦が成功したことで、逃げグループは第1中間スプリントの直前で早くも吸収された。
先頭集団に入ったポイント賞ジャージのフィリプセンと総合首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)によって繰り広げられた中間スプリント勝負は、フィリプセンが先着して8ポイントを加算。一方、2位通過したポガチャルはボーナスタイム2秒を獲得し、横風分断で遅れた総合2位のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)とのリードを4秒差に広げることに成功。
追走集団をガンナ自らが中心となって牽引し、先頭集団への合流を果たすと、メイン集団から再びストラコフらガスプロム・ルスヴェロの2人とバルディアーニCSFファイザネの2人による集団がエスケープ。だがこの4名もこの残り60km地点で捉えられ、続いてガスプロム・ルスヴェロから三たび、この日最後の逃げとしてミハエル・ククルレ(チェコ)が飛び出した。
慌ただしい序盤〜中盤から一転、落ち着きを取り戻したプロトンは順調に距離を消化した。そしてスプリントに向けて徐々に緊張感が高まっていく残り7km地点でポガチャルがパンクに見舞われる。しかしポガチャルがレース後「パニックになることはなく、ミッケル・ビョーグが僕を集団復帰させてくれると信じていた」と言う通り、素早いバイクチェンジとチームメイトの牽引によって集団復帰を果たしている。
最後まで逃げたククルレをプロトンが捉え、残り2.7km地点の180度ターンをバイクエクスチェンジ・ジェイコ先頭で通過する。だがエースのディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)を見失い、青いトレインは崩壊。入れ替わるように先頭に立ったイスラエル・プレミアテックを先頭に、残り1kmアーチを経てスプリントになだれ込んだ。
ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック)のためにリック・ツァベル(ドイツ)がコース左端でスピードを上げるものの、残り500mから緩い右カーブでイン側を突いたボーラ・ハンスグローエトレインが先頭に立つ。サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)がフィニッシュ手前150mから開始したスプリントは伸びず、そのスリップストリームからフィリプセンが飛び出し先頭に。後方から迫るオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)を押さえ込み、フィリプセンがステージ2勝目を決めた。
「ペースの速い1日だったが、僕らには勝利に向けた計画があった。最後はリードアウトであるジョナス(リカールト)のチェーンが外れ、混沌のスプリントとなったが幸運にもフィニッシュまでの道筋が見えた。勝利に飽きることはない。とても嬉しいよ」と、ライバルたちを圧倒し今大会2勝目を挙げたフィリプセンは喜ぶ。緑色のポイント賞ジャージを大差(2位と30点差)でキープしている。
リーダージャージはポガチャルが死守。「ステージを通してアルペシンが積極的だったが、僕たちは全ての動きに上手く対応することができた。また、ヤスバー(フィリプセン)に競り負けたがボーナスタイムも獲得できた。道が広く前方での位置取りが比較的容易とはいえ、明日以降も横風分断には気をつけなければならない」と気持ちを引き締めている。
UAEツアー第5ステージはラス・アル・カイマコーニッシュからペルシャ湾に浮かぶ人工島アル・マルジャンアイランドを目指す182km。ラスト3kmは三日月型に湾曲するコースを一往復してフィニッシュする今大会3度目の平坦ステージだ。レース全体を通して横風が予想されたこの日、序盤から早速集団分断でレースが動いた。
アクチュアルスタートとともに中間スプリント賞ジャージを着るディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)ら4名が真っ平らな砂漠コースで逃げを打つ。だがアルペシン・フェニックスが中心となって企てた横風分断作戦が成功したことで、逃げグループは第1中間スプリントの直前で早くも吸収された。
先頭集団に入ったポイント賞ジャージのフィリプセンと総合首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)によって繰り広げられた中間スプリント勝負は、フィリプセンが先着して8ポイントを加算。一方、2位通過したポガチャルはボーナスタイム2秒を獲得し、横風分断で遅れた総合2位のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)とのリードを4秒差に広げることに成功。
追走集団をガンナ自らが中心となって牽引し、先頭集団への合流を果たすと、メイン集団から再びストラコフらガスプロム・ルスヴェロの2人とバルディアーニCSFファイザネの2人による集団がエスケープ。だがこの4名もこの残り60km地点で捉えられ、続いてガスプロム・ルスヴェロから三たび、この日最後の逃げとしてミハエル・ククルレ(チェコ)が飛び出した。
慌ただしい序盤〜中盤から一転、落ち着きを取り戻したプロトンは順調に距離を消化した。そしてスプリントに向けて徐々に緊張感が高まっていく残り7km地点でポガチャルがパンクに見舞われる。しかしポガチャルがレース後「パニックになることはなく、ミッケル・ビョーグが僕を集団復帰させてくれると信じていた」と言う通り、素早いバイクチェンジとチームメイトの牽引によって集団復帰を果たしている。
最後まで逃げたククルレをプロトンが捉え、残り2.7km地点の180度ターンをバイクエクスチェンジ・ジェイコ先頭で通過する。だがエースのディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)を見失い、青いトレインは崩壊。入れ替わるように先頭に立ったイスラエル・プレミアテックを先頭に、残り1kmアーチを経てスプリントになだれ込んだ。
ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック)のためにリック・ツァベル(ドイツ)がコース左端でスピードを上げるものの、残り500mから緩い右カーブでイン側を突いたボーラ・ハンスグローエトレインが先頭に立つ。サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)がフィニッシュ手前150mから開始したスプリントは伸びず、そのスリップストリームからフィリプセンが飛び出し先頭に。後方から迫るオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)を押さえ込み、フィリプセンがステージ2勝目を決めた。
「ペースの速い1日だったが、僕らには勝利に向けた計画があった。最後はリードアウトであるジョナス(リカールト)のチェーンが外れ、混沌のスプリントとなったが幸運にもフィニッシュまでの道筋が見えた。勝利に飽きることはない。とても嬉しいよ」と、ライバルたちを圧倒し今大会2勝目を挙げたフィリプセンは喜ぶ。緑色のポイント賞ジャージを大差(2位と30点差)でキープしている。
リーダージャージはポガチャルが死守。「ステージを通してアルペシンが積極的だったが、僕たちは全ての動きに上手く対応することができた。また、ヤスバー(フィリプセン)に競り負けたがボーナスタイムも獲得できた。道が広く前方での位置取りが比較的容易とはいえ、明日以降も横風分断には気をつけなければならない」と気持ちを引き締めている。
UAEツアー2022第5ステージ結果
1位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 4:17:05 |
2位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
5位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック) | |
6位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、チームDSM) | |
9位 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) | |
10位 | マルク・ブルステンガ(スペイン、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 18:19:37 |
2位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:04 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:14 |
4位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:17 |
5位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:25 |
6位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:30 |
7位 | ぺリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:37 |
8位 | オスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター) | +0:40 |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:42 |
10位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン) | +0:43 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
ヤングライダー賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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