2022/02/22(火) - 10:16
アブダビの市街地を巡るUAEツアー第2ステージ。若手主体のチームを率いるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)が、ラスト19秒を平均1,140Wで踏み切り勝利を挙げた。
UAEツアー第2ステージはアブダビ市街地を反時計周りに巡る176km。レジャー施設が集まるアル・フダイリアット島をスタートし、直線かつ平坦な幹線道路を走ってアブダビ・ブレイクウォーター(防波堤)にフィニッシュする。獲得標高差が僅か337mという正真正銘の平坦ステージを舞台に、前日勝者ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)と、雪辱を誓うスプリンターたちが再戦を果たした。
ほぼ無風だった昨日から一転、強風で砂が舞うアブダビで逃げたのは黒い中間スプリント賞ジャージを着るディミトリ・ストラコフ(ロシア)らガスプロム・ルスヴェロの3名。本大会と同じRCSスポルトが主催するジロ・デ・イタリアの出場権を目指すロシアチームがアピールを見せたものの、メイン集団はアルペシン・フェニックスの集団牽引によってタイム差は3分以内に抑え込まれた。
ストラコフが2つある中間スプリントポイントをトップで通過したが、圧倒的に逃げに不利な幅広で真っ平らなコース上でリードを維持できず残り36kmでプロトンに吸収される。集団牽引がグルパマFDJに代わり、向かい風区間に入ると前日勝者フィリプセンが途中シクロクロステクニックを見せるほど極端にペースが落ち着いた。
ペルシャ湾へ西に進路が変わって向かい風が強まり、集団の緊張感が徐々に増していく。高層ビルが立ち並ぶアブダビ市街地を通過した集団は右から風が吹き付ける海岸線に突入し、4車線あったコースが1車線まで狭まる残り1.2kmのコーナーをイスラエル・プレミアテック先頭で駆け抜けた。
アルノー・デマール(フランス)を運ぶグルパマトレインが人数を揃えて理想な展開を作り出したが、牽引を終えて右に避けたミケル・モルコフ(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)に進路を塞がれ、デマールは勝負から脱落。代わりにサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を引き連れたダニー・ファンポッペル(オランダ)がスピードを上げ、その後ろからカヴェンディッシュがロングスプリントを開始した。
「そもそもコンディションが万全じゃなかった」と語るベネットが最後の緩い左コーナーで囲まれ失速すると、先頭に出たカヴェンディッシュがフィニッシュを目がけて突き進む。スプリント開始からフィニッシュラインまでの19秒間を平均1,140W(最高1,400W)で踏み込んだ「マン島超特急」が、ハンドルを投げ込むフィリプセンを振り切り勝利を掴んだ。
「この勝利が単純に嬉しい。チームメイトのおかげで脚を溜めることができ、通常では早すぎる250〜300mから飛び出した。そのおかげで向かい風の中でも勝利を掴むことができた。最後は調子の良いフィリプセンを抑えて勝つことができて本当に嬉しいよ」とレースを振り返るカヴェンディッシュ。「チームの3分の1がプロ1年目の選手だった。彼らにとってこれがプロ1、2戦目だったのにもかかわらずプロフェッショナルの走りを見せてくれた。昨日の反省を話し合い、今日は誰一人焦ることなく僕を勝利へ導いてくれた」と、若手主体のチームを率いる36歳は仲間を讃えた。
一方「惜しかったが2位という結果とリーダージャージを守れたことに満足している。木曜日(第5ステージ)のチャンスを狙いに行く」と語る2位のフィリプセンは、総合首位キープに成功している。
UAEツアー第2ステージはアブダビ市街地を反時計周りに巡る176km。レジャー施設が集まるアル・フダイリアット島をスタートし、直線かつ平坦な幹線道路を走ってアブダビ・ブレイクウォーター(防波堤)にフィニッシュする。獲得標高差が僅か337mという正真正銘の平坦ステージを舞台に、前日勝者ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)と、雪辱を誓うスプリンターたちが再戦を果たした。
ほぼ無風だった昨日から一転、強風で砂が舞うアブダビで逃げたのは黒い中間スプリント賞ジャージを着るディミトリ・ストラコフ(ロシア)らガスプロム・ルスヴェロの3名。本大会と同じRCSスポルトが主催するジロ・デ・イタリアの出場権を目指すロシアチームがアピールを見せたものの、メイン集団はアルペシン・フェニックスの集団牽引によってタイム差は3分以内に抑え込まれた。
ストラコフが2つある中間スプリントポイントをトップで通過したが、圧倒的に逃げに不利な幅広で真っ平らなコース上でリードを維持できず残り36kmでプロトンに吸収される。集団牽引がグルパマFDJに代わり、向かい風区間に入ると前日勝者フィリプセンが途中シクロクロステクニックを見せるほど極端にペースが落ち着いた。
ペルシャ湾へ西に進路が変わって向かい風が強まり、集団の緊張感が徐々に増していく。高層ビルが立ち並ぶアブダビ市街地を通過した集団は右から風が吹き付ける海岸線に突入し、4車線あったコースが1車線まで狭まる残り1.2kmのコーナーをイスラエル・プレミアテック先頭で駆け抜けた。
アルノー・デマール(フランス)を運ぶグルパマトレインが人数を揃えて理想な展開を作り出したが、牽引を終えて右に避けたミケル・モルコフ(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)に進路を塞がれ、デマールは勝負から脱落。代わりにサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を引き連れたダニー・ファンポッペル(オランダ)がスピードを上げ、その後ろからカヴェンディッシュがロングスプリントを開始した。
「そもそもコンディションが万全じゃなかった」と語るベネットが最後の緩い左コーナーで囲まれ失速すると、先頭に出たカヴェンディッシュがフィニッシュを目がけて突き進む。スプリント開始からフィニッシュラインまでの19秒間を平均1,140W(最高1,400W)で踏み込んだ「マン島超特急」が、ハンドルを投げ込むフィリプセンを振り切り勝利を掴んだ。
「この勝利が単純に嬉しい。チームメイトのおかげで脚を溜めることができ、通常では早すぎる250〜300mから飛び出した。そのおかげで向かい風の中でも勝利を掴むことができた。最後は調子の良いフィリプセンを抑えて勝つことができて本当に嬉しいよ」とレースを振り返るカヴェンディッシュ。「チームの3分の1がプロ1年目の選手だった。彼らにとってこれがプロ1、2戦目だったのにもかかわらずプロフェッショナルの走りを見せてくれた。昨日の反省を話し合い、今日は誰一人焦ることなく僕を勝利へ導いてくれた」と、若手主体のチームを率いる36歳は仲間を讃えた。
一方「惜しかったが2位という結果とリーダージャージを守れたことに満足している。木曜日(第5ステージ)のチャンスを狙いに行く」と語る2位のフィリプセンは、総合首位キープに成功している。
UAEツアー2022第2ステージ結果
1位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル) | 4:20:45 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
3位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
5位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
6位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
7位 | エミルス・リエピンス(ラトビア、トレック・セガフレード) | |
8位 | トム・デヴリーント(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
9位 | ミヒャエル・シュヴァルツマン(ドイツ、ロット・スーダル) | |
10位 | ジュリアス・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) |
個人総合成績
1位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 9:03:03 |
2位 | ディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | 0:04 |
3位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル) | 0:06 |
4位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:10 |
5位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) | 0:12 |
6位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | ミハエル・ククルレ(チェコ、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
8位 | アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニ CSFファイザネ) | |
9位 | クサンドレス・フェルフローゼム(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:14 |
10位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | 0:16 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
ヤングライダー賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
チーム総合成績 | EFエデュケーション・イージーポスト |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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