キナンサイクリングチームはプレスリリースにて、新加入3名を含む計13名とする2022年体制を発表した。また、中島康晴が来シーズン限りで引退することも発表された。



JCLでは常にレースをリードする存在だったキナンサイクリングチームJCLでは常にレースをリードする存在だったキナンサイクリングチーム photo:Satoru Kato
今年からスタートしたジャパンサイクルリーグ(JCL)で、山本大喜が初代チャンピオンとなったキナンサイクリングチームは、2022年体制を発表した。

すでに発表されている通り、小出樹(京都産業大学)と、仮屋和駿(日本大学在学中)の2名が加入するほか、元競輪選手の鈴木宏幸がトラックパートの一員として加入することが新たに発表された。鈴木はサイクルインストラクターとして、関連施設であるKINAN春日井サイクルターミナルを拠点に自転車安全教室の講師や啓発活動、競技普及などの取り組みも兼務する。また、これまでゼネラルマネージャーを務めてきた加藤康則氏に代わり、石田哲也監督がゼネラルマネジャーを兼務する。

2022年をラストシーズンと決めた中島康晴2022年をラストシーズンと決めた中島康晴 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
一方で、この体制発表に先立ち、中島康晴が2022年シーズンをもって引退することが発表された。

中島はこれまでUCIレース9勝を挙げ、今年も「おおいた いこいの道クリテリウム」で3位に入るなど表彰台に3度登壇。レース以外ではテレビ中継の解説を務めるなど多才ぶりを発揮し、ファンが多いことでも知られる。

2018年 スリランカ Tカップ第1ステージで優勝した中島康晴2018年 スリランカ Tカップ第1ステージで優勝した中島康晴 photo:KINAN Cycling Teamプレスリリースで中島は「これまで一度でもお世話になったすべての関係者、一度でも応援してくださった方々は、“中島を育ててくれた方”だと感じています。最後の1年はこれまで以上にさまざまな活動を通して、自転車のすばらしさを多くの方に伝えていきます。

この発表が決まってから、さまざまな方の顔が脳裏に浮かびました。すべての方に感謝を伝えたいと筆を執りましたが、膨大な量でここには収まりきらず…やはりお会いして伝えたいです。「#ナカジは私が育てた」とおっしゃってくださるあなたや、このつたない文章を最後まで読んでくださったお一人おひとりに、勝利と感謝をお伝えできることを目標に2022年シーズンを迎えたいと思います」と、コメントを寄せている。

キナンサイクリングチームは、地元開催のレース「ツール・ド・熊野」総合優勝を最大の目標に、2022年もジャパンサイクルリーグ(JCL)に参戦。コロナ禍の世界情勢次第となるものの、主戦場となるUCIアジアツアー参戦の機会を伺う。また、サイクルイベントや地域貢献による自転車競技の普及など、日本の自転車界の活性化を目指した取り組みにも積極的に参画するとしている。
キナンサイクリングチーム2022年体制
選手 スタッフ
山本元喜 石田哲也(ゼネラルマネジャー兼監督)
鈴木宏幸(新加入・サイクルインストラクター兼務) 森川健一郎(ソワニエ)
小出 樹(新加入) 安見正行(ケアラー)
仮屋和駿(新加入・日本大学在学中) 星野貴大(メカニック)
花田聖誠 横井利明(メカニック)
マルコス・ガルシア(スペイン) 福光俊介(メディアオフィサー)
山本大喜 鈴木新史(アドバイザー)
福田真平 伊坪かずや(KINAN春日井サイクルターミナル)
トマ・ルバ(フランス)
中島康晴
新城雄大
畑中勇介
荒井佑太

text:Satoru Kato