ダブル仏チャンピオンがチームの柱　新城幸也は2年連続ツール出場

フランスのプロコンチネンタルチーム、Bboxブイグテレコムがツール・ド・フランスの出場メンバー9名を正式に発表した。その中には唯一フランス国外出身の新城幸也の名前も。フランスチャンピオンに輝いたトマ・ヴォクレールとニコラ・ヴォゴンディ、そしてピエリック・フェドリゴを中心にステージ優勝を狙う。

昨年ステージ初優勝を飾ったトマ・ヴォクレール（フランス、Bboxブイグテレコム） photo:Makoto Ayanoチームリーダーはツール開幕1週間前に行なわれたフランス選手権ロードレースで優勝したトマ・ヴォクレール。昨年のツールで念願のステージ初優勝を飾ったヴォクレールは、赤白青のトリコロール（フランスチャンピオンジャージ）を着て8度目のツールに挑む。

チームにはフランスチャンピオンがもう一人いる。フランス選手権タイムトライアルで優勝したニコラ・ヴォゴンディ（フランス）だ。ヴォゴンディはクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの頂上ゴールで優勝。初日のプロローグはトリコロールを着ての出走となる。

昨年ツールで難関山岳ステージを制したピエリック・フェドリゴ（フランス、Bboxブイグテレコム） photo:Makoto Ayano昨年ピレネーの難関山岳ステージで優勝したピエリック・フェドリゴ（フランス）もエース格。総合上位を狙うようなオールラウンダーがいないだけに、どの選手も連日果敢にステージ優勝を狙ってくるだろう。

そして、先にお伝えした通り、新城幸也の2年連続ツール出場が決まった。今回発表された出場メンバーの中で、フランス人選手ではないのはユキヤだけ。

新城幸也（Bboxブイグテレコム） photo:Hideaki.TAKAGI逆にジロ・デ・イタリアでエーススプリンターを務めたウィリアム・ボネ（フランス）や、難関ガヴィアステージで優勝したヨハン・チョップ（スイス）、チーム内トップクラスの山岳力を誇るユーリ・トロフィモフ（ロシア）、そして春のクラシックレースで活躍が光ったストゥヴ・シェネル（フランス）らはメンバーから外れた。

チームのジャンルネ・ベルノドーGM（ジェネラルマネージャー）はプレスリリースの中で「9人のメンバー選出は困難を極めたが、これがツールを走るメンバーリストだ。ツールの激戦に欲しかった選手を選んだが、9人に入っていない選手にも欲しい選手が多くいた。ウィリアム・ボネ、ユーリ・トロフィモフ、ヨアン・チョップ、ローラン・ルフェーブル、そしてストゥヴ・シェネルら素晴らしい選手達のことだ。彼らは他のチームだったら間違いなくツールのメンバーに選ばれていたはず。彼らのためにも選ばれた選手たちは結果を残さなければならない。大いに期待している」と語っている。集団スプリント狙いのボネが外れたことで、平坦ステージにおけるユキヤの自由度は上がることが予想される。2年連続のツール完走、そしてステージ優勝に期待したい。

ツール出場メンバー9名
トマ・ヴォクレール（フランス）
ピエリック・フェドリゴ（フランス）
ピエール・ロラン（フランス）
シリル・ゴティエ（フランス）
新城幸也（日本）
ニコラ・ヴォゴンディ（フランス）
マチュー・スプリック（フランス）
アントニー・シャルトー（フランス）
セバスティアン・テュルゴー（フランス）

チーム監督
ドミニク・アルノー
ジャンフランソワ・ロドリゲス

ジェネラルマネージャー
ジャンルネ・ベルノドー

text:Kei Tsuji