2021/11/28(日) - 10:57
コルトレイク市街地を駆け抜けるX2Oバドカマートロフェー第2戦。バロワーズ・トレック・ライオンズのルシンダ・ブラントとトーン・アールツがそれぞれ男女レースを制した。
ポイント方式ではなく、各レースの合計フィニッシュタイムでシリーズランキングを争うX2Oバドカマートロフェーの第2戦は、あのパリ〜ルーベのフィニッシュ地点に隣接するベルギーの大都市コルトレイクが舞台。通常郊外の丘陵地や平地をコースにするシクロクロスだが、このコルトレイクラウンドは「アーバンクロス」との通り、市街地で開催されることが特徴だ。
レイエ川に架かる橋や歩道橋、その周囲の草地やキャンバーを組み合わせたコースは踏みどころが少なく、各セクションをスムーズに繋ぐ巧さが求められる。特に今年は芝生区間がスリッピーな泥コンディションになったことで気の抜けない難コースに変貌した。
フルメンバーが揃った女子エリートレースでは、ここ数戦ツキに見放されていた元世界王者サンヌ・カント(ベルギー、IKOクレラン)がホールショットを決めたものの、その直後に後続を巻き込む形で落車してしまう。現世界王者のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)はこの足止めを食らったものの、猛烈な追い上げですぐさま先頭争いへと復帰した。
ブラントやデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)、前世界王者セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)らが先頭グループを形成し、レースが半分を過ぎると上記3名が抜け出す形に。ブラントがハイスピードで牽引し、ライバル2人にプレッシャーを掛ける状態で最終ラップに入った。
4周目のピットで3人中唯一バイク交換を行ったベッツェマは追走に力を使って遅れ、ブラントは持ち味のパワーで直線という直線を踏み、食い下がるアルバラードを引き剥がすことに成功。レイエ川に架かる橋の頂上に引かれたフィニッシュラインにたどり着き、再び連勝の機運を掴んでいる。
男子エリートレースではトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が1周目からリードを奪った。コースから僅か数kmの場所に住むライバル、エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)はコルネ・ファンケッセル(オランダ、トルマンス・サーカスCXチーム)と共に2番手グループを組んだ。
試走で転倒、負傷した欧州王者ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)がDNSを選ぶ中、そのチームメイトであるアールツの走りはこの日泥の中で輝いていた。「今日はずっと1秒でも速く走ろうと集中していた」と振り返るアールツは、「正しいリズムを見つけることができず、ミスを出してしまった」と悔やむイゼルビットの追走を最後まで許すことはなかった。
「最後まで追い込んでいたのでフィニッシュライン上で手を挙げるのを忘れていたよ。とても良い1日になったけれど、素晴らしく苦しんだ」と振り返るアールツは、大差でフィニッシュしたため第1戦勝者のイゼルビットを追い抜きランキングリーダーへの浮上に成功している。イゼルビットは2位、3位にはファンケッセルが入った。
選手やチームはその日のうちにコルトレイクからフランス東部のブザンソンへと移動。本日11月28日(日)にはUCIシクロクロスワールドカップ第8戦が行われる。
ポイント方式ではなく、各レースの合計フィニッシュタイムでシリーズランキングを争うX2Oバドカマートロフェーの第2戦は、あのパリ〜ルーベのフィニッシュ地点に隣接するベルギーの大都市コルトレイクが舞台。通常郊外の丘陵地や平地をコースにするシクロクロスだが、このコルトレイクラウンドは「アーバンクロス」との通り、市街地で開催されることが特徴だ。
レイエ川に架かる橋や歩道橋、その周囲の草地やキャンバーを組み合わせたコースは踏みどころが少なく、各セクションをスムーズに繋ぐ巧さが求められる。特に今年は芝生区間がスリッピーな泥コンディションになったことで気の抜けない難コースに変貌した。
フルメンバーが揃った女子エリートレースでは、ここ数戦ツキに見放されていた元世界王者サンヌ・カント(ベルギー、IKOクレラン)がホールショットを決めたものの、その直後に後続を巻き込む形で落車してしまう。現世界王者のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)はこの足止めを食らったものの、猛烈な追い上げですぐさま先頭争いへと復帰した。
ブラントやデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)、前世界王者セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)らが先頭グループを形成し、レースが半分を過ぎると上記3名が抜け出す形に。ブラントがハイスピードで牽引し、ライバル2人にプレッシャーを掛ける状態で最終ラップに入った。
4周目のピットで3人中唯一バイク交換を行ったベッツェマは追走に力を使って遅れ、ブラントは持ち味のパワーで直線という直線を踏み、食い下がるアルバラードを引き剥がすことに成功。レイエ川に架かる橋の頂上に引かれたフィニッシュラインにたどり着き、再び連勝の機運を掴んでいる。
男子エリートレースではトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が1周目からリードを奪った。コースから僅か数kmの場所に住むライバル、エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)はコルネ・ファンケッセル(オランダ、トルマンス・サーカスCXチーム)と共に2番手グループを組んだ。
試走で転倒、負傷した欧州王者ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)がDNSを選ぶ中、そのチームメイトであるアールツの走りはこの日泥の中で輝いていた。「今日はずっと1秒でも速く走ろうと集中していた」と振り返るアールツは、「正しいリズムを見つけることができず、ミスを出してしまった」と悔やむイゼルビットの追走を最後まで許すことはなかった。
「最後まで追い込んでいたのでフィニッシュライン上で手を挙げるのを忘れていたよ。とても良い1日になったけれど、素晴らしく苦しんだ」と振り返るアールツは、大差でフィニッシュしたため第1戦勝者のイゼルビットを追い抜きランキングリーダーへの浮上に成功している。イゼルビットは2位、3位にはファンケッセルが入った。
選手やチームはその日のうちにコルトレイクからフランス東部のブザンソンへと移動。本日11月28日(日)にはUCIシクロクロスワールドカップ第8戦が行われる。
X2Oバドカマートロフェー2021-2022第2戦 女子エリート結果
1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 47:49 |
2位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス) | +0:07 |
3位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:36 |
4位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | +0:48 |
5位 | アンナ・カイ(イギリス、スターカジノCXチーム) | |
6位 | サンヌ・カント(ベルギー、IKOクレラン) | +0:51 |
7位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、スターカジノCXチーム) | +1:04 |
8位 | マーガリー・ロシェット(カナダ) | +1:21 |
9位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール/シクロクロスワールド) | +2:25 |
10位 | クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス) | +2:39 |
X2Oバドカマートロフェー2021-2022第2戦 男子エリート結果
1位 | トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 57:32 |
2位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:07 |
3位 | コルネ・ファンケッセル(オランダ、トルマンス・サーカスCXチーム) | +1:39 |
4位 | ヴィンセント・バスタンス(ベルギー、CXチームデスシャフト・グループヘンス・マースコンテナーズ) | +2:06 |
5位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | |
6位 | ディエテル・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:31 |
7位 | タイス・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +2:57 |
8位 | ランデル・ロックス(ベルギー、CXチームデスシャフト・グループヘンス・マースコンテナーズ) | +3:01 |
9位 | トム・メーウセン(ベルギー、CXチームデスシャフト・グループヘンス・マースコンテナーズ)+3:43 | |
10位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +3:53 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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