2021/09/26(日) - 13:01
「悔しさの残った東京五輪のリベンジを果たすことができた。感動で言葉がない」と語るのは新チャンピオンに輝いた23歳のエリーザ・バルサモ(イタリア)。2位のフォスや引退するファンデルブレッヘンなど、ロード世界選手権女子エリートロードレースを走った選手たちのコメントを紹介します。
1位 エリーザ・バルサモ(イタリア)
とにかく信じられないし、いまの感情を表す言葉が見つからない。この舞台で勝つことを夢に見ていた。長いシーズンの終盤にもかかわらずチームメイトの走りは素晴らしく、彼女たちがいなければアルカンシェル獲得は不可能だった。最終コーナーを抜けてからスプリントに頭を切り替え、自分自身に”後ろを振り返らずに、踏む場所を間違えることなくフルガスで行け”と言い聞かせた。
来年をアルカンシェルで走れるなんて夢のようだし、この現実を受け入れるのに数日、あるいは数ヶ月かかるだろう。家族やコーチ、栄養士、チームの皆に感謝を伝えたい。彼女たちがいなければこの勝利はなかっただろう。
私に適したスプリントだった。最後の2周回はチームメイトが全てのアタックを潰してくれ、リードアウトも素晴らしかった。最終盤は簡単ではなかったものの、登りのスプリントは好き。そしてギリギリまで待たなければならないことも分かっていた。
今年は楽なシーズンではなかった。五輪のトラックに向けてトレーニングを積んでいたのだが、臨んでいた結果は得られなかった。だから東京から戻ってきてからこの世界選手権という大きな目標に向けて、五輪のリベンジを果たす気持ち準備していたんだ。本当に嬉しい。
2位 マリアンヌ・フォス(オランダ)
金メダルをあと一歩のところで逃したのだから残念に決まっている。だけどもう笑顔は戻ってきた。バルサモは素晴らしいレースをした。彼女がスプリントを開始した瞬間、私はスピードに乗ることができなかった。銀メダルが最大限の結果だと思うし、自分のコンディションには満足している。
イタリアは世界選手権では常に強く、力を見せてくるチームなのでマークするべき相手だった。またこのレースへの準備を進める間にも、バルサモが優勝候補の1人だということは耳にしていた。この春、彼女がプラバンツ・ベイルで良いレースする姿を見ていた。彼女はフランドルのようなレースが得意で、厳しい周回コースでも先頭に生き残れるスプリンターだということは分かっていた。
チームとしては厳しい展開にしたかった。また序盤から逃げたチームメイトにも勝つチャンスを与えたかった。もしそれが上手くいなかなくても、ライバルたちの脚を削るためにアタックを繰り返すのが作戦だった。それ自体は上手くいったものの、バルサモが単純に速かっただけだ。
3位 カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)
どんな小さな登りであってもアタックを繰り返した。だがオランダとイタリアの選手に毎回マークされてしまい、私の動きに協調してくれる選手は現れなかった。でも世界3位という結果はその努力が報われた証。10年ほど出場し続けている世界選手権で初めてのメダルだ。今後のモチベーションに繋がる結果になった。
敗因は最後のスプリントでフォスの後ろにつけなかったことだろう。彼女を逃した瞬間”行かれてしまった”と後悔した。その後は少しでも差を埋めようとコースの反対側でスプリントした。自分の走りに憤りを感じるかどうか、正直いまはまだ分からない。
4位 カータ・ヴァス(ハンガリー)
ロードでの経験が浅いこともあり、この結果に満足している。これだけの観客の中を走ることができてとても幸せだった。石畳や登りのあるレースは初めてだったので、自分にどんな走りができるか分からなかった。チームメイトがいなかったので、出来る限り集団の先頭にいようと心がけた。優勝した選手のすぐそばでフィニッシュできるなんて自分でも驚いた。
7位 デミ・フォレリング(オランダ)
チームメイトの力になることができなかったので悔しい。みんなもきっとそう思っているはずだし、それは私を見る彼女たちの表情からも明らか。いまはただただ落ち込んでいるし、後で皆とじっくり話し合いたい。
最後に集団前方に残っている選手が(フォスを)リードアウトをする作戦だった。エレン(ファンダイク)がとても良い仕事をして、私の番がきた。しかし与えられた役割を全うすることができず、脚が限界にきて遅れてしまった。だから最後何が起きたのかは見ておらず、おそらくイタリアチームが早めに仕掛け、マリアンヌとの間に差が生まれたのだと思う。
25位 アンナ・ヘンダーソン(イギリス)
脚の調子がどうなるか未知数だったものの、フランドリアン・サーキットに入ってから問題ないことが分かった。ルーヴァンの周回コースでは集団先頭でチャンスを伺っていた。この経験を将来に繋げたい。
現役最終レースを走り終えたアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)
今日はとても楽しいレースだった。レース序盤から集中できていたが、先頭集団から遅れしまった。沿道からたくさんの応援を受ける最高の雰囲気で、何人もの人が私の名前を叫んでくれた。最後に最高のレースを走ることができた。レース中たくさんの選手たちが私のところに来てお別れを伝えてくれ、鳥肌が立つほど感動した。自分が他の人に与える影響なんてあまり考えたことないが、今回の経験はそれについて考えさせるきっかけとなった。とても特別なレースだった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
1位 エリーザ・バルサモ(イタリア)
とにかく信じられないし、いまの感情を表す言葉が見つからない。この舞台で勝つことを夢に見ていた。長いシーズンの終盤にもかかわらずチームメイトの走りは素晴らしく、彼女たちがいなければアルカンシェル獲得は不可能だった。最終コーナーを抜けてからスプリントに頭を切り替え、自分自身に”後ろを振り返らずに、踏む場所を間違えることなくフルガスで行け”と言い聞かせた。
来年をアルカンシェルで走れるなんて夢のようだし、この現実を受け入れるのに数日、あるいは数ヶ月かかるだろう。家族やコーチ、栄養士、チームの皆に感謝を伝えたい。彼女たちがいなければこの勝利はなかっただろう。
私に適したスプリントだった。最後の2周回はチームメイトが全てのアタックを潰してくれ、リードアウトも素晴らしかった。最終盤は簡単ではなかったものの、登りのスプリントは好き。そしてギリギリまで待たなければならないことも分かっていた。
今年は楽なシーズンではなかった。五輪のトラックに向けてトレーニングを積んでいたのだが、臨んでいた結果は得られなかった。だから東京から戻ってきてからこの世界選手権という大きな目標に向けて、五輪のリベンジを果たす気持ち準備していたんだ。本当に嬉しい。
2位 マリアンヌ・フォス(オランダ)
金メダルをあと一歩のところで逃したのだから残念に決まっている。だけどもう笑顔は戻ってきた。バルサモは素晴らしいレースをした。彼女がスプリントを開始した瞬間、私はスピードに乗ることができなかった。銀メダルが最大限の結果だと思うし、自分のコンディションには満足している。
イタリアは世界選手権では常に強く、力を見せてくるチームなのでマークするべき相手だった。またこのレースへの準備を進める間にも、バルサモが優勝候補の1人だということは耳にしていた。この春、彼女がプラバンツ・ベイルで良いレースする姿を見ていた。彼女はフランドルのようなレースが得意で、厳しい周回コースでも先頭に生き残れるスプリンターだということは分かっていた。
チームとしては厳しい展開にしたかった。また序盤から逃げたチームメイトにも勝つチャンスを与えたかった。もしそれが上手くいなかなくても、ライバルたちの脚を削るためにアタックを繰り返すのが作戦だった。それ自体は上手くいったものの、バルサモが単純に速かっただけだ。
3位 カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)
どんな小さな登りであってもアタックを繰り返した。だがオランダとイタリアの選手に毎回マークされてしまい、私の動きに協調してくれる選手は現れなかった。でも世界3位という結果はその努力が報われた証。10年ほど出場し続けている世界選手権で初めてのメダルだ。今後のモチベーションに繋がる結果になった。
敗因は最後のスプリントでフォスの後ろにつけなかったことだろう。彼女を逃した瞬間”行かれてしまった”と後悔した。その後は少しでも差を埋めようとコースの反対側でスプリントした。自分の走りに憤りを感じるかどうか、正直いまはまだ分からない。
4位 カータ・ヴァス(ハンガリー)
ロードでの経験が浅いこともあり、この結果に満足している。これだけの観客の中を走ることができてとても幸せだった。石畳や登りのあるレースは初めてだったので、自分にどんな走りができるか分からなかった。チームメイトがいなかったので、出来る限り集団の先頭にいようと心がけた。優勝した選手のすぐそばでフィニッシュできるなんて自分でも驚いた。
7位 デミ・フォレリング(オランダ)
チームメイトの力になることができなかったので悔しい。みんなもきっとそう思っているはずだし、それは私を見る彼女たちの表情からも明らか。いまはただただ落ち込んでいるし、後で皆とじっくり話し合いたい。
最後に集団前方に残っている選手が(フォスを)リードアウトをする作戦だった。エレン(ファンダイク)がとても良い仕事をして、私の番がきた。しかし与えられた役割を全うすることができず、脚が限界にきて遅れてしまった。だから最後何が起きたのかは見ておらず、おそらくイタリアチームが早めに仕掛け、マリアンヌとの間に差が生まれたのだと思う。
25位 アンナ・ヘンダーソン(イギリス)
脚の調子がどうなるか未知数だったものの、フランドリアン・サーキットに入ってから問題ないことが分かった。ルーヴァンの周回コースでは集団先頭でチャンスを伺っていた。この経験を将来に繋げたい。
現役最終レースを走り終えたアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)
今日はとても楽しいレースだった。レース序盤から集中できていたが、先頭集団から遅れしまった。沿道からたくさんの応援を受ける最高の雰囲気で、何人もの人が私の名前を叫んでくれた。最後に最高のレースを走ることができた。レース中たくさんの選手たちが私のところに来てお別れを伝えてくれ、鳥肌が立つほど感動した。自分が他の人に与える影響なんてあまり考えたことないが、今回の経験はそれについて考えさせるきっかけとなった。とても特別なレースだった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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