2021/09/02(木) - 11:21
ベネルクス3日目にわずか4秒差の大逃げ決まる。タコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が逃げグループ内のスプリントを制した。
シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・NIPPO)を先頭にスタートを待つ photo:CorVos
ベルギーのエッセンを発ち、小周回コースを走ってからオランダへと入国、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)の父の名を冠したシクロクロスレースで有名なホーヘルハイデの周回コースを3周してフィニッシュする168.3kmのベネルクスツアー第3ステージ。
海沿いを走る平坦コースは基本的にスプリンター向けだが、ホーヘルハイデのフィニッシュラインは短い登り上に引かれているため、スプリント力に長けるパンチャーにもチャンスがある。この日は元U23世界王者のサムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナ・プレミアテック)や、39秒差の総合8位につけるルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)ら、5名の逃げグループが先行した。
沿岸部の工業地帯を横目に走る photo:CorVos
逃げグループを牽引するタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
骨盤と肋骨を複数箇所骨折したウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
初日も逃げに乗り、ボーナスタイムを稼いだダーブリッジはバーチャルリーダーとなって逃げグループを牽引。集団スプリントを目指すメイン集団は残り20kmでタイム差1分と順調に駒を進めていたものの、ここから相次ぐエース級選手のパンクや落車で追走のリズムが狂うこととなる。
先頭が残り15kmに差し掛かったタイミングで総合2位カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)が、続いてカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)がパンク。アスグリーンとユアンは集団復帰を果たしたものの、先頭5名との差は残り5kmで35秒。更にウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)が激しく落車して骨盤と肋骨を複数箇所骨折という事態に見舞われてしまう。
混沌とする状況下でバーレーン・ヴィクトリアスやトレック・セガフレードが牽引スタートしたものの、なかなか思うように逃げとのタイム差は縮まらない。視界に逃げを捉えたその先で、最後までローテーションを崩さなかった5名によるゴール勝負が始まった。
逃げグループのスプリント勝負を制したタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
4秒届かなかったメイン集団はペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が先着 photo:CorVos
残り200mから一気に加速し、縦に踏みつけるスプリントでタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が先行。ダーブリッジとマティアス・ノルスゴー(デンマーク、モビスター)もフィニッシュライン上で差し込んだもののファンデルホールンにはわずかに届かなかった。
「思い通りに運んだよ!下見の段階で細い道が多く逃げ切りには最高の一日になると思ったんだ。ダーブリッジは強力だったけれど、同時に僕は力を最小限に留めようとしていた。終盤の上りでアタックしたけれどバティステッラをふるい落とすことができなかった。スプリントに自身はなかったけれど、ポジション取りが良かったよ。本当に嬉しい勝利だ」と喜ぶファンデルホールン。ユンボ・ヴィズマを経て現チームに加入したファンデルホールンにとって、ジロ・デ・イタリア第3ステージに続くワールドツアーでの逃げ切り勝利となった。
4秒届かなかったメイン集団ではシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・NIPPO)がリーダージャージをキープ。逃げグループ内でボーナスタイムを稼いだダーブリッジは逃げ切り4秒と合わせて総合4位に浮上を叶えている。
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ベルギーのエッセンを発ち、小周回コースを走ってからオランダへと入国、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)の父の名を冠したシクロクロスレースで有名なホーヘルハイデの周回コースを3周してフィニッシュする168.3kmのベネルクスツアー第3ステージ。
海沿いを走る平坦コースは基本的にスプリンター向けだが、ホーヘルハイデのフィニッシュラインは短い登り上に引かれているため、スプリント力に長けるパンチャーにもチャンスがある。この日は元U23世界王者のサムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナ・プレミアテック)や、39秒差の総合8位につけるルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)ら、5名の逃げグループが先行した。
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初日も逃げに乗り、ボーナスタイムを稼いだダーブリッジはバーチャルリーダーとなって逃げグループを牽引。集団スプリントを目指すメイン集団は残り20kmでタイム差1分と順調に駒を進めていたものの、ここから相次ぐエース級選手のパンクや落車で追走のリズムが狂うこととなる。
先頭が残り15kmに差し掛かったタイミングで総合2位カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)が、続いてカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)がパンク。アスグリーンとユアンは集団復帰を果たしたものの、先頭5名との差は残り5kmで35秒。更にウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)が激しく落車して骨盤と肋骨を複数箇所骨折という事態に見舞われてしまう。
混沌とする状況下でバーレーン・ヴィクトリアスやトレック・セガフレードが牽引スタートしたものの、なかなか思うように逃げとのタイム差は縮まらない。視界に逃げを捉えたその先で、最後までローテーションを崩さなかった5名によるゴール勝負が始まった。
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残り200mから一気に加速し、縦に踏みつけるスプリントでタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が先行。ダーブリッジとマティアス・ノルスゴー(デンマーク、モビスター)もフィニッシュライン上で差し込んだもののファンデルホールンにはわずかに届かなかった。
「思い通りに運んだよ!下見の段階で細い道が多く逃げ切りには最高の一日になると思ったんだ。ダーブリッジは強力だったけれど、同時に僕は力を最小限に留めようとしていた。終盤の上りでアタックしたけれどバティステッラをふるい落とすことができなかった。スプリントに自身はなかったけれど、ポジション取りが良かったよ。本当に嬉しい勝利だ」と喜ぶファンデルホールン。ユンボ・ヴィズマを経て現チームに加入したファンデルホールンにとって、ジロ・デ・イタリア第3ステージに続くワールドツアーでの逃げ切り勝利となった。
4秒届かなかったメイン集団ではシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・NIPPO)がリーダージャージをキープ。逃げグループ内でボーナスタイムを稼いだダーブリッジは逃げ切り4秒と合わせて総合4位に浮上を叶えている。
ベネルクスツアー2021第3ステージ結果
1位 | タコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | 3:40:23 |
2位 | マティアス・ノルスゴー(デンマーク、モビスター) | |
3位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | |
4位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナ・プレミアテック) | |
5位 | ティモ・ウィレムス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
6位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:04 |
7位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
8位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
9位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | |
10位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・NIPPO) | 7:24:55 |
2位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:19 |
3位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 0:20 |
4位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 0:22 |
5位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、クベカ・ネクストハッシュ) | 0:22 |
6位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、クベカ・ネクストハッシュ) | 0:26 |
7位 | クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス) | 0:29 |
8位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:36 |
9位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:42 |
10位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:46 |
その他の特別賞
ポイント賞 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | クベカ・ネクストハッシュ |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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