2021/08/27(金) - 10:58
「初めてクークレールのリードアウトから勝利したのは2016年のマドリード。今日もまた彼が完璧な仕事をしてくれた」と、チームメイトを讃えるマグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO)。ブエルタ第12ステージを終えた選手たちのコメントを紹介します。
ステージ1位 マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO)
ステージ2勝目を飾ったマグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO) photo:Unipublic
チームには先頭に人数を集めてのリードアウトはいらないと伝えていた。最終局面に向かってメイン集団は人数を減らし、チームは僕を信頼してスプリントを任せてくれた。チームメイトの働きは素晴らしく、おかげで最初の数時間を集団後方でリラックスして走ることができた。脚に昨日の疲れを感じながらも2つの登りを越え、最後はイェンス・クークレールが信じられないリードアウトで僕を最高のポジションまで運んでくれたんだ。
最後の登りはとても厳しく、頂上まで残り2kmから1kmまでは勾配が厳しかった。なんとか自分のテンポで登ろうとしたのだが、集団から遅れてしまった。だがマシューズやトレンティンも遅れていたので、彼らとともに集団に復帰することができた。その後はマシューズのチームが強力な集団を牽引してくれた。
気温が39度もあるなか、たくさんのスタッフが沿道からボトルを渡す大事な仕事をしてくれた。そのおかげで何本もの冷たいドリンクを飲むことができたよ。
小集団スプリントを制したマグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO) photo:CorVos
彼のリードアウトから勝利した初めてのレースは(当時オリカ・バイクエクスチェンジで)走った2016年のマドリード(ブエルタ最終日)だった。ステージを通してサポートしてくれた彼やチームのみんなに感謝したい。
マシューズやトレンティン、他にもスプリントのある選手たちがいたので自信があるわけではなかった。だがその中で自分たちの力を試してみたかった。結果的に全てが上手くいき、勝利を掴むことができた。
(ブエルタ通算5勝目は)とても嬉しい。勝てなかった昨日のレースでも、沿道のスペイン人による応援が力になった。今日もまた彼らの前で、勝利を目指して戦う姿を見せることができて嬉しかったよ。
ステージ2位 アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
ハンドルを投げるも勝利に届かなかったアンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
グランツールで表彰台に上がれて嬉しいものの、今日は勝利が欲しかった。全体的に良いレースができ、最後のスプリントのために脚を溜めることができた。そして最後は狙い通りコルトの後ろにつくことができた。残り200mから全力でスプリントしたが、彼の方が少しだけ強かった。ブエルタが終わるまでにまた勝つチャンスがあることを願っている。
ステージ3位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
チームによる逃げ集団の猛追からステージ3位に入ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) photo:CorVos
昨日のような厳しいステージの直後で、今日も難しいレースになることは分かっていた。最後の2つの登りがあったのにもかかわらず、チームは僕をスプリントまで導いてくれた。1つ目の登りで「今日のステージは無理だ」とチームに伝えていた。だが、登りをなんとか歯を食いしばって乗り越え、チームの皆が「スプリントを狙おう」と励ましてくれたんだ。
最後はマグナス・コルトの後ろから飛び出したのだが、タイミング良く飛び出した彼には届かなかった。だが、チームとしてはとても良いレースができた。チームによるサポートのおかげで、僕は自分の力を最大限に発揮しようと思えるんだ。
ステージ4位 マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
登りでの遅れを挽回しスプリント勝負に挑んだマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
チームメイトは僕が集団先頭でついていけるギリギリのペースを保つ、完璧な仕事をしてくれた。また暑さが厳しくサバイバルなレースだった。最後のスプリントではマシューズの後ろについたのだが、マグナス・コルトがそれを上回った。彼らによる最後の動きは完璧だったね。でも僕らも負けないぐらい強かったので、次の機会を狙っていきたい。
ステージ6位&総合10位 フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
とても速いステージのなか最後は疲れも感じていたが、調子自体は悪くなかった。前の選手について最後はスプリントに参戦した。落車せずレースを走り切ることができて嬉しいし、明日は平坦のスプリントステージだ。いや、「集団スプリントが予想されるステージ」と言った方が正確かな。明日こそは楽なステージになることを願っているよ。
マイヨロホ オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
マイヨロホを着て高温ステージを走るオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
ログリッチが落車した時は彼の後ろを走っており、なんとか回避することができた。みんなが無事であることを願っている。マイヨロホを着て走るレースはいつもとそれほど変わらないが、いつもよりプロトンのリスペクトを感じられた。もちろんこのジャージで走れて嬉しかったよ。
メイン集団から総合上位の選手によるアタックは予想しており、実際にチッコーネなど数名が仕掛けた。また今日はマグナス・コルトなどスプリンターには厳しいステージになると思っており、もっと人数が絞られたスプリントを予想していた。明日は平坦ステージではあるものの、何が起こるか分からないのでジャージを守れるようチーム一丸となって頑張りたい。
総合5位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、モビスター)
今日のステージを無事走り終えることができた。だがネルソン(オリヴェイラ)が落車し、怪我を負ってしまった。怪我が深刻なものではなく、いち早い回復を願っている。今日は暑く、スタート直後からペースも速かった。逃げ集団ができるまで100kmほどかかっただろうか。でもホセ(ロハス)やチームが僕らのために常に集団先頭を確保してくれた。そのおかげで落車に巻き込まれることなく、その音だけが聞こえてきた。この後のステージもこの調子を継続していきたい。
イェンス・クークレール(ベルギー、EFエデュケーション・NIPPO)
調子が良かったので、マグナスに「最後は長く前を引けるぞ」と伝えたんだ。あまり感情を表に出さない僕でも、この勝利は感動したよ。仲の良いマグナスのアシストができて嬉しかったし、僕の中でもこの勝利が意味するものは大きい。スプリントでこれほど高いレベルの走りができて、本当に嬉しい1日になった。
クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
ほぼチーム全員が巻き込まれた落車について語るクーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
500mほどの下りで、ほぼチーム全員が落車に巻き込まれてしまった。スペインは滑りやすい道路で有名だが、今回は路面に浮いていた油が原因だったと思われる。本当に迷惑な話だが、運良く本格的な下りが始まる前に6人で集団に戻ることができた。プリモシュ(ログリッチ)とステフェン(クライスヴァイク)が激しく落車したものの、大丈夫みたいだね。タイムを失わなかったことが何よりも救いだったよ。
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)らを先頭に山岳に向かう photo:CorVos
175kmを4時間かからずにゴールした。なんて日なんだ!と何度も思った。気温も高く平均38℃…。逃げができるまで90km以上も走り、逃げが出来て2分休んだら追いかけ始めてるって、新しいスタイルだね。ライブ中継の放送が間に合ったのか、心配になったよ。
昨日、落車してあちらこちら痛かったが、そんなことは言っていられないステージで無事にゴール出来て良かった。明日は簡単なステージ(回復日)になることを祈るよ。
グリシャ・ニールマン監督(ユンボ・ヴィスマ)
落車するも先頭集団と同タイムでフィニッシュしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
プリモシュと(レナード)ホフステッドは大丈夫だ。またステフェンは何箇所か擦過傷ができただけだ。今日は動きを見せられる日ではなかった。イネオスの選手をきっかけに落車してしまったものの、幸運にも遅れてフィニッシュすることなく、無事にブエルタを続けることができる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
ステージ1位 マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO)
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チームには先頭に人数を集めてのリードアウトはいらないと伝えていた。最終局面に向かってメイン集団は人数を減らし、チームは僕を信頼してスプリントを任せてくれた。チームメイトの働きは素晴らしく、おかげで最初の数時間を集団後方でリラックスして走ることができた。脚に昨日の疲れを感じながらも2つの登りを越え、最後はイェンス・クークレールが信じられないリードアウトで僕を最高のポジションまで運んでくれたんだ。
最後の登りはとても厳しく、頂上まで残り2kmから1kmまでは勾配が厳しかった。なんとか自分のテンポで登ろうとしたのだが、集団から遅れてしまった。だがマシューズやトレンティンも遅れていたので、彼らとともに集団に復帰することができた。その後はマシューズのチームが強力な集団を牽引してくれた。
気温が39度もあるなか、たくさんのスタッフが沿道からボトルを渡す大事な仕事をしてくれた。そのおかげで何本もの冷たいドリンクを飲むことができたよ。
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彼のリードアウトから勝利した初めてのレースは(当時オリカ・バイクエクスチェンジで)走った2016年のマドリード(ブエルタ最終日)だった。ステージを通してサポートしてくれた彼やチームのみんなに感謝したい。
マシューズやトレンティン、他にもスプリントのある選手たちがいたので自信があるわけではなかった。だがその中で自分たちの力を試してみたかった。結果的に全てが上手くいき、勝利を掴むことができた。
(ブエルタ通算5勝目は)とても嬉しい。勝てなかった昨日のレースでも、沿道のスペイン人による応援が力になった。今日もまた彼らの前で、勝利を目指して戦う姿を見せることができて嬉しかったよ。
ステージ2位 アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
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グランツールで表彰台に上がれて嬉しいものの、今日は勝利が欲しかった。全体的に良いレースができ、最後のスプリントのために脚を溜めることができた。そして最後は狙い通りコルトの後ろにつくことができた。残り200mから全力でスプリントしたが、彼の方が少しだけ強かった。ブエルタが終わるまでにまた勝つチャンスがあることを願っている。
ステージ3位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
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昨日のような厳しいステージの直後で、今日も難しいレースになることは分かっていた。最後の2つの登りがあったのにもかかわらず、チームは僕をスプリントまで導いてくれた。1つ目の登りで「今日のステージは無理だ」とチームに伝えていた。だが、登りをなんとか歯を食いしばって乗り越え、チームの皆が「スプリントを狙おう」と励ましてくれたんだ。
最後はマグナス・コルトの後ろから飛び出したのだが、タイミング良く飛び出した彼には届かなかった。だが、チームとしてはとても良いレースができた。チームによるサポートのおかげで、僕は自分の力を最大限に発揮しようと思えるんだ。
ステージ4位 マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
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チームメイトは僕が集団先頭でついていけるギリギリのペースを保つ、完璧な仕事をしてくれた。また暑さが厳しくサバイバルなレースだった。最後のスプリントではマシューズの後ろについたのだが、マグナス・コルトがそれを上回った。彼らによる最後の動きは完璧だったね。でも僕らも負けないぐらい強かったので、次の機会を狙っていきたい。
ステージ6位&総合10位 フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
とても速いステージのなか最後は疲れも感じていたが、調子自体は悪くなかった。前の選手について最後はスプリントに参戦した。落車せずレースを走り切ることができて嬉しいし、明日は平坦のスプリントステージだ。いや、「集団スプリントが予想されるステージ」と言った方が正確かな。明日こそは楽なステージになることを願っているよ。
マイヨロホ オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
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ログリッチが落車した時は彼の後ろを走っており、なんとか回避することができた。みんなが無事であることを願っている。マイヨロホを着て走るレースはいつもとそれほど変わらないが、いつもよりプロトンのリスペクトを感じられた。もちろんこのジャージで走れて嬉しかったよ。
メイン集団から総合上位の選手によるアタックは予想しており、実際にチッコーネなど数名が仕掛けた。また今日はマグナス・コルトなどスプリンターには厳しいステージになると思っており、もっと人数が絞られたスプリントを予想していた。明日は平坦ステージではあるものの、何が起こるか分からないのでジャージを守れるようチーム一丸となって頑張りたい。
総合5位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、モビスター)
今日のステージを無事走り終えることができた。だがネルソン(オリヴェイラ)が落車し、怪我を負ってしまった。怪我が深刻なものではなく、いち早い回復を願っている。今日は暑く、スタート直後からペースも速かった。逃げ集団ができるまで100kmほどかかっただろうか。でもホセ(ロハス)やチームが僕らのために常に集団先頭を確保してくれた。そのおかげで落車に巻き込まれることなく、その音だけが聞こえてきた。この後のステージもこの調子を継続していきたい。
イェンス・クークレール(ベルギー、EFエデュケーション・NIPPO)
調子が良かったので、マグナスに「最後は長く前を引けるぞ」と伝えたんだ。あまり感情を表に出さない僕でも、この勝利は感動したよ。仲の良いマグナスのアシストができて嬉しかったし、僕の中でもこの勝利が意味するものは大きい。スプリントでこれほど高いレベルの走りができて、本当に嬉しい1日になった。
クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
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500mほどの下りで、ほぼチーム全員が落車に巻き込まれてしまった。スペインは滑りやすい道路で有名だが、今回は路面に浮いていた油が原因だったと思われる。本当に迷惑な話だが、運良く本格的な下りが始まる前に6人で集団に戻ることができた。プリモシュ(ログリッチ)とステフェン(クライスヴァイク)が激しく落車したものの、大丈夫みたいだね。タイムを失わなかったことが何よりも救いだったよ。
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
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昨日、落車してあちらこちら痛かったが、そんなことは言っていられないステージで無事にゴール出来て良かった。明日は簡単なステージ(回復日)になることを祈るよ。
グリシャ・ニールマン監督(ユンボ・ヴィスマ)
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プリモシュと(レナード)ホフステッドは大丈夫だ。またステフェンは何箇所か擦過傷ができただけだ。今日は動きを見せられる日ではなかった。イネオスの選手をきっかけに落車してしまったものの、幸運にも遅れてフィニッシュすることなく、無事にブエルタを続けることができる。
text:Sotaro.Arakawa
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