ようやくやってきたスプリンターステージ。絶好のリードアウトを得た新鋭スプリンター、ロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM)が初出場のジロドンネで1勝目を掴んだ。
ここまで圧倒的な強さを維持しているアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
ジロドンネステージ通算30勝目を狙うマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:CorVos
第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ第5ステージの舞台は、ミラノ郊外のロンバルディア平原を駆け抜ける120.1km。真っ平らなルート上には1つの山岳ポイントもなく、ここまでの4日間(タイムトライアルと山岳ステージが2つずつ)脚を温存してきたピュアスプリンター勢が覇権を争った。
この日はイタリア人選手5名を含む6名が逃げたものの、チームDSMやモビスター、チームアルケアなどスプリンターを抱えるチームが逃げ切りを許すまじとタイム差をがっちりとキープする。総合ワンツースリーを席巻しているSDワークス勢は落車に注意を払いつつコントロールを任せ、平穏な一日を過ごした。
ロレーナ・ウィーブス(オランダ)を最後尾に従えたチームDSM photo:CorVos
逃げグループからは残り15kmを切って元パシュートジュニア世界チャンピオンであるマリア・ノヴォロドスカヤ(ロシア、A.R.モネックスウィメンズプロサイクリング)が単騎飛び出したが、集団スプリントに向けて勢いを増す集団を振り切ることはできずに残り3.5kmで飲み込まれる。エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が、続いてキャニオン・スラムのリードアウトトレインが集団先頭に立った。
しかしキャニオン・スラムのリードは残り1kmで終わりを告げた。人数を揃えたチームDSMがキャニオン・スラムから主導権を奪い、リア・キルシュマン(カナダ)、コリン・リヴェラ(アメリカ)、ロレーナ・ウィーブス(オランダ)というオーダーで残り500m地点を通過する。他チームの並びかけを一切許さない、完璧な状況下で残り150mからウィーブスが一気に加速した。
絶好のリードアウトを得たロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM)が先着 photo:CorVos
圧倒的なスプリントで大会初勝利を射止めたロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM) photo:CorVos
パワフルなスプリントで加速するウィーブスに対し、エマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター)もマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)も敵わない。昨年6月にサンウェブ(現チームDSM)に加入し、今年初めてジロ・ドンネ出場を叶えた22歳のピュアスプリンターが初のステージ優勝を掴んだ。
「今日もチームは完璧なリードアウトをしてくれた。最終コーナー通過後はハイスピードを保ち、特に最後のコリンの働きは凄かった。自分は最後の150mをスプリントするだけで良かった」と語るウィーブス。前チームのパークホテル・ファルケンブルグ在籍時に台頭し、2019年に若干19歳でオランダチャンピオンに輝いた新鋭スプリンターが大きな勝利を手にしている。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ第5ステージトップスリー photo:CorVos
またこの日、総合上位勢は残り7km地点の集団後方で起きた落車に巻き込まれることなく安全にフィニッシュ。翌日もスプリンター向けステージだが、ウィーブスは「少しアップダウンがあるので私ではなくコリンで勝負することになると思う」と話している。


第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ第5ステージの舞台は、ミラノ郊外のロンバルディア平原を駆け抜ける120.1km。真っ平らなルート上には1つの山岳ポイントもなく、ここまでの4日間(タイムトライアルと山岳ステージが2つずつ)脚を温存してきたピュアスプリンター勢が覇権を争った。
この日はイタリア人選手5名を含む6名が逃げたものの、チームDSMやモビスター、チームアルケアなどスプリンターを抱えるチームが逃げ切りを許すまじとタイム差をがっちりとキープする。総合ワンツースリーを席巻しているSDワークス勢は落車に注意を払いつつコントロールを任せ、平穏な一日を過ごした。

逃げグループからは残り15kmを切って元パシュートジュニア世界チャンピオンであるマリア・ノヴォロドスカヤ(ロシア、A.R.モネックスウィメンズプロサイクリング)が単騎飛び出したが、集団スプリントに向けて勢いを増す集団を振り切ることはできずに残り3.5kmで飲み込まれる。エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が、続いてキャニオン・スラムのリードアウトトレインが集団先頭に立った。
しかしキャニオン・スラムのリードは残り1kmで終わりを告げた。人数を揃えたチームDSMがキャニオン・スラムから主導権を奪い、リア・キルシュマン(カナダ)、コリン・リヴェラ(アメリカ)、ロレーナ・ウィーブス(オランダ)というオーダーで残り500m地点を通過する。他チームの並びかけを一切許さない、完璧な状況下で残り150mからウィーブスが一気に加速した。


パワフルなスプリントで加速するウィーブスに対し、エマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター)もマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)も敵わない。昨年6月にサンウェブ(現チームDSM)に加入し、今年初めてジロ・ドンネ出場を叶えた22歳のピュアスプリンターが初のステージ優勝を掴んだ。
「今日もチームは完璧なリードアウトをしてくれた。最終コーナー通過後はハイスピードを保ち、特に最後のコリンの働きは凄かった。自分は最後の150mをスプリントするだけで良かった」と語るウィーブス。前チームのパークホテル・ファルケンブルグ在籍時に台頭し、2019年に若干19歳でオランダチャンピオンに輝いた新鋭スプリンターが大きな勝利を手にしている。

またこの日、総合上位勢は残り7km地点の集団後方で起きた落車に巻き込まれることなく安全にフィニッシュ。翌日もスプリンター向けステージだが、ウィーブスは「少しアップダウンがあるので私ではなくコリンで勝負することになると思う」と話している。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2021第5ステージ結果
1位 | ロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM) | 2:49:15 |
2位 | エマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター) | |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
4位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) | |
5位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | |
6位 | マリアジュリア・コンファロニエーリ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | |
7位 | ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、リブレーシング) | |
8位 | エレノラカミラ・ガスパッリーニ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) | |
9位 | マリアヴィットリア・スペロット(イタリア、A.R.モネックスウィメンズプロサイクリング) | |
10位 | コリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM) |
個人総合成績
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 10:30:08 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 2:51 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 3:03 |
4位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | 5:53 |
5位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 6:12 |
6位 | エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | 6:35 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレBTCリュブリャナ) | 6:57 |
8位 | ジュリエット・ラボウ(フランス、チームDSM) | 7:01 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 7:22 |
10位 | タチアナ・グデルツォ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | 7:24 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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