2021/07/03(土) - 11:02
「ラスト20kmは脚が痛みで叫んでいたが、無視して踏み続けた」とはツール第7ステージで逃げ切り勝利したマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)。同じく逃げてマイヨジョーヌを守ったファンデルプールや、総合争いから脱落したログリッチについて語るマーセン監督などのコメントを紹介します。
ステージ1位&マイヨアポワ(山岳賞) マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)
追走を振り切って独走勝利したマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:Luca Bettini
昨日からこのステージが僕に向いていると思っていた。だから逃げに乗ったのだが、強い選手たちばかりで勝てるとは思わなかった。早めに飛び出したのは、集団にいても最後の登りで置いていかれると思ったから。そして実はマイヨアポワを狙う意味もあり、タイム差がついたので残り距離を確認してそのまま行ったんだ。ラスト1kmは自分の勝利が信じられなかった。ジロとブエルタでもステージ優勝したが、世界最大のレースであるツールの勝利は特別だよ。
今日は今大会最長ステージで、たしか勝利したブエルタもジロも最長距離だった。距離が長く、そこまでタフじゃないが力を一定に発揮しなければならないレースが得意なのかもね。
マイヨアポワも手にしたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:Luca Bettini
ラスト20kmは脚が叫び声を上げていたが、無視して踏み続けた。世界最大のレースであるツール・ド・フランスの初優勝は、もちろんキャリア最大の勝利だ。世界最高の選手たちを破って掴んだ勝利だからね。また今日はマイヨアポワのために走り5ポイントを獲得した。ナショナルチャンピオンジャージでの勝利はより特別なものになったよ。
ステージ2位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
集団がタイム差をあまり広げさせてくれなかったことに驚いていた。だが僕は自分たちのレースに忙しく、あまり気にしなかった。(追走集団内で)お互いを見合っているなか、上手く隙きを突いて先頭2人に追いつくことができた。登りはそれほど問題にならなかったが、唯一勾配15%が1.7km続く区間は辛かったよ。モホリッチはとても強く、僕にできることは何もなかった。疲れたし落ち込んでいる。狙っていたステージだったので逃げに乗れ嬉しかったが、あと少しだったので残念だ。でもこれが精一杯だよ。
ステージ4位&マイヨジョーヌ マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)
総合リード拡大に成功したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) photo:Kei Tsuji
とにかく空っぽだよ。多くの選手が逃げに乗りたがり、250kmというグランツールでは珍しい距離を走り、みんな疲れて今夜はよく眠れるんじゃないかな。マイヨジョーヌを守るため(カスパー)アスグリーンに対し何度かカウンターアタックしなければならず、当然集団も僕をマークしていた。限界に近くまで脚を使わなければならなかったが、また明日もマイヨジョーヌを着ることができて嬉しいよ。僕は山を登るには重すぎるが、何ができるか見てみよう。
ステージ8位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
逃げ集団の先頭で顔を見合わせるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)とワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) photo:Luca Bettini
今日の目標は逃げに乗り、ステージ優勝を狙いつつ総合タイムを稼ぐことだった。逃げ集団ではマチュー(ファンデルプール)が最大のライバルで、もちろん自由に行かせてはくれなかった。最後の数kmではお互い良い協調体制を築くことができ、総合2位まで順位を上げることができた。まずは回復し、明日マイヨジョーヌを目指す走りができるか見てみよう。
タイムトライアルでプリモシュ(ログリッチ)はとても良い走りを見せていた。とても印象的な走りだった。だからこそ彼の苦しむ姿を見るのは残念だし、今日のステージは彼が回復するには適していなかった。
リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
フィニッシュ直前でメイン集団に追いつかれたリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) photo:Kei Tsuji
ステージを通してとてもハードで、最後は力を使わなければならなかった。集団にいる選手たちが辛そうな顔をしていたので仕掛けたんだ。最初は上手くいき、40秒差をつけ最後はディラン(ファンバーレ)も手助けをしてくれた。脚を良い状態に保ち、全体的には正しい方向に歩んでいる。まだまだツールはこれからだ。
マイヨブラン(ヤングライダー賞) タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
マイヨブランのタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Luca Bettini
今日はチーム、そしてプロトンにとっても長く厳しい一日だった。明日はみんなが疲れているだろうね。今日僕らはミスを犯してしまったが、僕はチームメイトの強さを知っているし、彼らが見せた今日の働きを誇りに思う。逃げが生まれ、他のチームから「君が(メイン集団で)最も強い選手なのだから、君たちが先頭を引くべきだ」と言われたんだ。でも僕はいつも一番強いわけではない。他の選手だって勝つことはあるのにね。明日、明後日は山岳ステージだ。僕らの力を見せてやろう。
ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
総合勢から誰か逃げに乗るとは思っていた。そして我々の希望通り、UAEが一日を通して先頭を引いた。ファンアールトが総合順位を上げ、マイヨジョーヌが逃げる珍しい展開となった。タフなステージで残り80kmからは狭い道とアップダウンが連続し、熾烈なポジション争いが繰り広げられた。そして最後の登りはタフだったね。
落車後、自分に「大丈夫だ」と言い聞かせるのは簡単だが、その影響は小さくない。(今日遅れた)ログリッチのようにね。今日は100%を越えないよう心がけ、(2級山岳の)山頂まで残り200m辺りで限界ギリギリだったものの、なんとかペースで乗り越えた。結果的に無事に走り切ることができ、苦しかったが幸運にもその後調子が好転したんだ。
プリモシュ・ログリッチについて語るセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
シニアル・デュションの激坂で遅れだしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:Makoto AYANO
彼は努力を重ね、レースでは常にベストを尽くそうと走る選手だ。落車があったとしても彼の姿勢は変わらない。だがプリモシュがどう感じているのかを確かめなければならない。彼が僕たちのエースであることに変わりはないが、ポガチャルには大きな差をつけられてしまった。また明日以降は他のチームも積極的に攻めてくるだろうし、リチャル・カラパスとイネオスも仕掛けて来るだろう。特にカラパスは山岳でアタックしなくてはならないだろう。まず僕らは第1週目を乗り切ることに集中したい。
フランス・マーセン監督(ユンボ・ヴィスマ)
レース前、プリモシュが集団に残れることを期待していたが、とても厳しい結果になった。今夜は明日から始まる山岳ステージの計画を立てるのだが、残念ながらプリモシュの総合争いは終わってしまったようだ。辛いが、これが現実だ。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ1位&マイヨアポワ(山岳賞) マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)
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昨日からこのステージが僕に向いていると思っていた。だから逃げに乗ったのだが、強い選手たちばかりで勝てるとは思わなかった。早めに飛び出したのは、集団にいても最後の登りで置いていかれると思ったから。そして実はマイヨアポワを狙う意味もあり、タイム差がついたので残り距離を確認してそのまま行ったんだ。ラスト1kmは自分の勝利が信じられなかった。ジロとブエルタでもステージ優勝したが、世界最大のレースであるツールの勝利は特別だよ。
今日は今大会最長ステージで、たしか勝利したブエルタもジロも最長距離だった。距離が長く、そこまでタフじゃないが力を一定に発揮しなければならないレースが得意なのかもね。
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ラスト20kmは脚が叫び声を上げていたが、無視して踏み続けた。世界最大のレースであるツール・ド・フランスの初優勝は、もちろんキャリア最大の勝利だ。世界最高の選手たちを破って掴んだ勝利だからね。また今日はマイヨアポワのために走り5ポイントを獲得した。ナショナルチャンピオンジャージでの勝利はより特別なものになったよ。
ステージ2位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
集団がタイム差をあまり広げさせてくれなかったことに驚いていた。だが僕は自分たちのレースに忙しく、あまり気にしなかった。(追走集団内で)お互いを見合っているなか、上手く隙きを突いて先頭2人に追いつくことができた。登りはそれほど問題にならなかったが、唯一勾配15%が1.7km続く区間は辛かったよ。モホリッチはとても強く、僕にできることは何もなかった。疲れたし落ち込んでいる。狙っていたステージだったので逃げに乗れ嬉しかったが、あと少しだったので残念だ。でもこれが精一杯だよ。
ステージ4位&マイヨジョーヌ マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)
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とにかく空っぽだよ。多くの選手が逃げに乗りたがり、250kmというグランツールでは珍しい距離を走り、みんな疲れて今夜はよく眠れるんじゃないかな。マイヨジョーヌを守るため(カスパー)アスグリーンに対し何度かカウンターアタックしなければならず、当然集団も僕をマークしていた。限界に近くまで脚を使わなければならなかったが、また明日もマイヨジョーヌを着ることができて嬉しいよ。僕は山を登るには重すぎるが、何ができるか見てみよう。
ステージ8位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
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今日の目標は逃げに乗り、ステージ優勝を狙いつつ総合タイムを稼ぐことだった。逃げ集団ではマチュー(ファンデルプール)が最大のライバルで、もちろん自由に行かせてはくれなかった。最後の数kmではお互い良い協調体制を築くことができ、総合2位まで順位を上げることができた。まずは回復し、明日マイヨジョーヌを目指す走りができるか見てみよう。
タイムトライアルでプリモシュ(ログリッチ)はとても良い走りを見せていた。とても印象的な走りだった。だからこそ彼の苦しむ姿を見るのは残念だし、今日のステージは彼が回復するには適していなかった。
リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
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ステージを通してとてもハードで、最後は力を使わなければならなかった。集団にいる選手たちが辛そうな顔をしていたので仕掛けたんだ。最初は上手くいき、40秒差をつけ最後はディラン(ファンバーレ)も手助けをしてくれた。脚を良い状態に保ち、全体的には正しい方向に歩んでいる。まだまだツールはこれからだ。
マイヨブラン(ヤングライダー賞) タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
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今日はチーム、そしてプロトンにとっても長く厳しい一日だった。明日はみんなが疲れているだろうね。今日僕らはミスを犯してしまったが、僕はチームメイトの強さを知っているし、彼らが見せた今日の働きを誇りに思う。逃げが生まれ、他のチームから「君が(メイン集団で)最も強い選手なのだから、君たちが先頭を引くべきだ」と言われたんだ。でも僕はいつも一番強いわけではない。他の選手だって勝つことはあるのにね。明日、明後日は山岳ステージだ。僕らの力を見せてやろう。
ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
総合勢から誰か逃げに乗るとは思っていた。そして我々の希望通り、UAEが一日を通して先頭を引いた。ファンアールトが総合順位を上げ、マイヨジョーヌが逃げる珍しい展開となった。タフなステージで残り80kmからは狭い道とアップダウンが連続し、熾烈なポジション争いが繰り広げられた。そして最後の登りはタフだったね。
落車後、自分に「大丈夫だ」と言い聞かせるのは簡単だが、その影響は小さくない。(今日遅れた)ログリッチのようにね。今日は100%を越えないよう心がけ、(2級山岳の)山頂まで残り200m辺りで限界ギリギリだったものの、なんとかペースで乗り越えた。結果的に無事に走り切ることができ、苦しかったが幸運にもその後調子が好転したんだ。
プリモシュ・ログリッチについて語るセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
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彼は努力を重ね、レースでは常にベストを尽くそうと走る選手だ。落車があったとしても彼の姿勢は変わらない。だがプリモシュがどう感じているのかを確かめなければならない。彼が僕たちのエースであることに変わりはないが、ポガチャルには大きな差をつけられてしまった。また明日以降は他のチームも積極的に攻めてくるだろうし、リチャル・カラパスとイネオスも仕掛けて来るだろう。特にカラパスは山岳でアタックしなくてはならないだろう。まず僕らは第1週目を乗り切ることに集中したい。
フランス・マーセン監督(ユンボ・ヴィスマ)
レース前、プリモシュが集団に残れることを期待していたが、とても厳しい結果になった。今夜は明日から始まる山岳ステージの計画を立てるのだが、残念ながらプリモシュの総合争いは終わってしまったようだ。辛いが、これが現実だ。
text:Sotaro.Arakawa
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