2021/06/10(木) - 19:13
ワールドカップ常勝バイクとして名声をほしいままにしてきたスコットのフルサスXCレーサー"SPARK"がフルモデルチェンジ。ロングストローク化に加え、リアショックやケーブルを内装することで、卓越した走行性能とクリーンで未来的なルックスを実現した新世代機として生まれ変わった。
8度、世界選手権を制した最強のXCレーサー、ニノ・シューター。かの絶対王者の走りを支え続けてきたのが、スコットのフルサスXCバイクであるSPARKだ。勝利を量産した現行モデルの登場以来、実に5年ぶりとなるフルモデルチェンジが発表された。
リオオリンピック金メダリストでもあるニノ・シューターの大会2連覇をサポートするためにスコットが発表した新型SPARK最大の特徴は、サスペンションのロングストローク化、そしてリアサスペンションをフレーム内部に配置するという画期的なデザインだ。
画期的な内装システムには、スコットが2019年に業務提携を発表したスイスのボールドサイクルのテクノロジーが活かされている。革新的なリアサスペンションのフルインテグレートデザインによって、ユーロバイクアワードなど数々の賞を受賞してきた気鋭のスタートアップの技術と、実績あるスコットのプラットフォームデザインを高度に融合した結果、生み出された新世代のXCレーサーが新型SPARKだ。
年々過激化するXCレースのコースにおいて、サスペンションレイアウトは非常に重要な役割を担っている。新型SPARKは、サスペンションが内装されたとはいえ、基本的なレイアウトは高い信頼性を誇る現行モデルと同様のシングルピボットデザインを採用。メインピボットは高いペダリング効率を実現するハイピボットデザインに。しなやかに動くシートステーはピボットのように作用し、シングルピボットの軽さと4バーリンケージのスムーズさを両立している。
現行SPARKが先鞭をつけた、トラニオンマウントを採用したリアショックの上下反転レイアウトは新型にも受け継がれている。このレイアウトが目指していた、フレームの高剛性化や低重心化といった目的を最大化するのが、フレーム内装というソリューション。
リアショックを包み込むようなボックス状のフレーム造形と、フレームと一体化したショックマウントによって非常に高い剛性を実現。世界最高峰の選手によるペダリングパワーを効率的に推進力へと変換し、鋭い加速を生み出す。
星形の勘合部を持つ3ピース構造のロッカーアームはシートチューブとの接続部の面積を広く取り、大きなベアリングを配置することでねじれ剛性を大幅に向上。リアショックへの横方向への荷重をカットし、強い力がかかるシーンにおいてもスムースなストロークを可能とした。
更に、フレーム内装デザインによってこれまで不可能であった位置にリアショックを配置することが可能となった。マウント位置がBB側に限界まで下げられることで実現した究極の低重心デザインは、ギャップでのトラクションや切り返しのスムースさ、加速性能など、ありとあらゆる面でポジティブに作用し、ライディングパフォーマンスの向上に貢献する。
フレーム内装とすることで危惧されるメンテンナンス性能についてもしっかりとデザインされている。ダウンチューブBB側に設けられたハッチから、ダンパーやエア圧の調整など、セッティングに必要な全ての調整機構にアクセス可能。最も基本的なセッティングであるサグ出しについても、リンクピボット部にサグインジケーターがプリントされているため、最適な位置になるまで何度も容易に調整できる。
スコット独自のサスペンションコントローラーである"TWINLOC SYSTEM"ももちろん継承しており、前後のサスペンションを一つのレバーで操作可能。「クライム」「トレイル」「ディセンド」という3つのモードを走行シーンに合わせて選択することで、最適なセッティングを得られるシステムだ。更に、今作ではXCレーサーにも標準装備となりつつあるドロッパーシートポストのコントロールレバーも備えられることとなった。
リアショックに加え、もう一つインターナルデザインを与えられたのがコックピット周りだ。上位グレードに採用される新型FRASER IC COMBOハンドルは、ケーブル類を纏めてハンドル中央部からステム脇を通し、スムースにヘッド内に導いていく。ロードバイクでは既に当たり前となりつつあるケーブルインテグレーションをMTBにもいち早く導入し、クリーンなルックスと引っ掛かりのないスムースなハンドリングを実現した。
また、ヘッドパーツの向きを替えることによって、+0.6°から-0.6°までヘッドアングルを変更可能。±0°のヘッドパーツも用意されており、0.6°単位で最大1.2°ヘッドアングルを調整可能としている。
新型SPARKには、前後とも120mmストロークとしたXCレースモデルのSPARK RCシリーズと、フロント130mm、リア120mmストロークとしたダウンカントリ―モデルのSPARK 900シリーズが用意されている。SPARK RCは67.2°、SPARK 900は65.8°のヘッドアングルとなっているが、フレームは共通となり、ヘッドパーツの向きによってジオメトリを設定している。
55mmというチェーンラインで設計されることで、XCレーサーに最適な40Tチェーンリングを装着可能としつつ、非常に大きなタイヤクリアランスを実現。多様化するタイヤサイズへの対応だけでなく、マッドコンディションでの泥詰まりを軽減しパワーロスを可能な限り抑え、勝利の可能性を少しでも大きくするための設計となっている。
チェーンステーにはダウンヒル時のチェーン暴れによるフレームへのダメージを抑えるステーカバーが標準で装着されている。また、スルーアクスルツールは先端がT25、手前側がT30を回せるバテッドデザインを採用することで、スルーアクスルだけでなく、ピボットをはじめとしたフレームの各部位に対応するツールへと新設計されている。
リアサスからケーブルまでインテグレーション化を果たした新型SPARKには、カーボンモデルだけでなくアルミモデルも用意される。成型自由度の高いカーボンを前提としたような複雑なデザインながら、スコットは金型構造の開発から手掛けることでアルミフレームにおいても完全に同じシステムを実現した。
コックピット周辺のインテグレーションデザインも実現しており、専用ステムを介してヘッド内へとケーブルを導いていく。バリューモデルとして設定されるアルミフレームでありながら、強度や重量、剛性をあらゆる角度から分析し、カーボンモデル同様のポテンシャルを発揮する高い完成度を持った一台へと仕上げられているという。
なお、日本へと導入されるラインアップや価格を含めたスペック、販売開始時期などは、今後発表とのことだ。
8度、世界選手権を制した最強のXCレーサー、ニノ・シューター。かの絶対王者の走りを支え続けてきたのが、スコットのフルサスXCバイクであるSPARKだ。勝利を量産した現行モデルの登場以来、実に5年ぶりとなるフルモデルチェンジが発表された。
リオオリンピック金メダリストでもあるニノ・シューターの大会2連覇をサポートするためにスコットが発表した新型SPARK最大の特徴は、サスペンションのロングストローク化、そしてリアサスペンションをフレーム内部に配置するという画期的なデザインだ。
画期的な内装システムには、スコットが2019年に業務提携を発表したスイスのボールドサイクルのテクノロジーが活かされている。革新的なリアサスペンションのフルインテグレートデザインによって、ユーロバイクアワードなど数々の賞を受賞してきた気鋭のスタートアップの技術と、実績あるスコットのプラットフォームデザインを高度に融合した結果、生み出された新世代のXCレーサーが新型SPARKだ。
年々過激化するXCレースのコースにおいて、サスペンションレイアウトは非常に重要な役割を担っている。新型SPARKは、サスペンションが内装されたとはいえ、基本的なレイアウトは高い信頼性を誇る現行モデルと同様のシングルピボットデザインを採用。メインピボットは高いペダリング効率を実現するハイピボットデザインに。しなやかに動くシートステーはピボットのように作用し、シングルピボットの軽さと4バーリンケージのスムーズさを両立している。
現行SPARKが先鞭をつけた、トラニオンマウントを採用したリアショックの上下反転レイアウトは新型にも受け継がれている。このレイアウトが目指していた、フレームの高剛性化や低重心化といった目的を最大化するのが、フレーム内装というソリューション。
リアショックを包み込むようなボックス状のフレーム造形と、フレームと一体化したショックマウントによって非常に高い剛性を実現。世界最高峰の選手によるペダリングパワーを効率的に推進力へと変換し、鋭い加速を生み出す。
星形の勘合部を持つ3ピース構造のロッカーアームはシートチューブとの接続部の面積を広く取り、大きなベアリングを配置することでねじれ剛性を大幅に向上。リアショックへの横方向への荷重をカットし、強い力がかかるシーンにおいてもスムースなストロークを可能とした。
更に、フレーム内装デザインによってこれまで不可能であった位置にリアショックを配置することが可能となった。マウント位置がBB側に限界まで下げられることで実現した究極の低重心デザインは、ギャップでのトラクションや切り返しのスムースさ、加速性能など、ありとあらゆる面でポジティブに作用し、ライディングパフォーマンスの向上に貢献する。
フレーム内装とすることで危惧されるメンテンナンス性能についてもしっかりとデザインされている。ダウンチューブBB側に設けられたハッチから、ダンパーやエア圧の調整など、セッティングに必要な全ての調整機構にアクセス可能。最も基本的なセッティングであるサグ出しについても、リンクピボット部にサグインジケーターがプリントされているため、最適な位置になるまで何度も容易に調整できる。
スコット独自のサスペンションコントローラーである"TWINLOC SYSTEM"ももちろん継承しており、前後のサスペンションを一つのレバーで操作可能。「クライム」「トレイル」「ディセンド」という3つのモードを走行シーンに合わせて選択することで、最適なセッティングを得られるシステムだ。更に、今作ではXCレーサーにも標準装備となりつつあるドロッパーシートポストのコントロールレバーも備えられることとなった。
リアショックに加え、もう一つインターナルデザインを与えられたのがコックピット周りだ。上位グレードに採用される新型FRASER IC COMBOハンドルは、ケーブル類を纏めてハンドル中央部からステム脇を通し、スムースにヘッド内に導いていく。ロードバイクでは既に当たり前となりつつあるケーブルインテグレーションをMTBにもいち早く導入し、クリーンなルックスと引っ掛かりのないスムースなハンドリングを実現した。
また、ヘッドパーツの向きを替えることによって、+0.6°から-0.6°までヘッドアングルを変更可能。±0°のヘッドパーツも用意されており、0.6°単位で最大1.2°ヘッドアングルを調整可能としている。
新型SPARKには、前後とも120mmストロークとしたXCレースモデルのSPARK RCシリーズと、フロント130mm、リア120mmストロークとしたダウンカントリ―モデルのSPARK 900シリーズが用意されている。SPARK RCは67.2°、SPARK 900は65.8°のヘッドアングルとなっているが、フレームは共通となり、ヘッドパーツの向きによってジオメトリを設定している。
55mmというチェーンラインで設計されることで、XCレーサーに最適な40Tチェーンリングを装着可能としつつ、非常に大きなタイヤクリアランスを実現。多様化するタイヤサイズへの対応だけでなく、マッドコンディションでの泥詰まりを軽減しパワーロスを可能な限り抑え、勝利の可能性を少しでも大きくするための設計となっている。
チェーンステーにはダウンヒル時のチェーン暴れによるフレームへのダメージを抑えるステーカバーが標準で装着されている。また、スルーアクスルツールは先端がT25、手前側がT30を回せるバテッドデザインを採用することで、スルーアクスルだけでなく、ピボットをはじめとしたフレームの各部位に対応するツールへと新設計されている。
リアサスからケーブルまでインテグレーション化を果たした新型SPARKには、カーボンモデルだけでなくアルミモデルも用意される。成型自由度の高いカーボンを前提としたような複雑なデザインながら、スコットは金型構造の開発から手掛けることでアルミフレームにおいても完全に同じシステムを実現した。
コックピット周辺のインテグレーションデザインも実現しており、専用ステムを介してヘッド内へとケーブルを導いていく。バリューモデルとして設定されるアルミフレームでありながら、強度や重量、剛性をあらゆる角度から分析し、カーボンモデル同様のポテンシャルを発揮する高い完成度を持った一台へと仕上げられているという。
なお、日本へと導入されるラインアップや価格を含めたスペック、販売開始時期などは、今後発表とのことだ。
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