2021/06/02(水) - 07:26
3日目にしてようやく持ち込まれた集団スプリント。勾配4%の登りスプリントは第1、第2ステージで2位だったソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が勝利。レース序盤で落車したマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)は脳震盪のためレースを去っている。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第2ステージは、前半に2つのカテゴリー山岳が登場するサン=タオン=ル=ヴューまでの丘陵ステージ。84km地点の3級山岳を最後に平坦が続いていくが、ラスト3kmの鋭角コーナーを曲がると、平均4%の勾配が2km続く登りフィニッシュとなり、今大会で最も難易度が低い設定だが決してピュアスプリンター向きとは言えないレイアウトになっている。
スタートとともに飛び出したロイック・ヴリーヘン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)とイスラエル王者オメル・ゴールドスタイン(イスラエル・スタートアップネイション)の2人が逃げを開始。しかし、2日連続で逃げ切り勝利を許した集団先頭は、リーダージャージを保持するボーラ・ハンスグローエを中心に4分差以上を許さずコントロールした。
スタートから18kmを過ぎると今日の優勝候補でもあった元世界王者マッズ・ピーダスンとサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が接触し落車。ピーダスンに外傷はなかったものの、チームが2019年より独自に取り組む『脳震盪プロトコル』に従いレースを去った。
残り20kmで最後まで逃げたヴリーヘンが吸収されると、集団スプリントを目指すプロトンは再び一塊に。肘の骨折から順調な回復を見せるトニー・マルティン(ドイツ、ユンボ・ヴィスマ)と中根英登 (EFエデュケーションNIPPO)らが先頭を引く集団は、時速70kmを越えるハイスピードでフィニッシュへと突き進む。一方、集団後方では総合優勝候補の1人ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)がワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)など数名の選手とともに落車したが、マルタンはアシストの力を借り無事に集団内でレースを終えている。
激しいポジション争いが繰り広げられる中、残り3km地点の鋭角コーナーを曲がると、ドゥクーニンク・クイックステップを先頭にフラムルージュ(残り1km)を通過。エースを守るため先頭に出たミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が役割を終えると、登り基調になった残り300mからアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が早くもスプリントを開始する。この加速に飛び乗ったソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が、勾配が6%を越えるストレートを力強いダンシングで追い抜いた。
初日、2日目と連続で2位だったコルブレッリは「ようやく勝ててとても嬉しい。最後の10kmはとても速く位置取りするためにハードな戦いを強いられた。勾配が6〜7%あったラスト1kmは(ミハウ)クフィアトコフスキの後ろにつき、残り200mでアランブルにジャンプした。ここ2日は逃げに勝利を取られていたが、今日はチームの素晴らしいサポートのおかげで勝つことができた」と語る。
終盤のポジション取りなどアシストとして役割を果たした中根は、1分49秒遅れの95位でフィニッシュ。「速度が上がってる集団の先頭に出る事は物凄く難しい。先頭に出てそのハイスピードを維持してその位置に居続けるのはさらに難しい。自分は常に課題だらけ。逆に、レベルの差はあれど課題の無いプロ選手なんて居ないだろうけど。流石に下り区間は僕の体重とパワーではどうしようもなく、番手を下げてしまった事が申し訳なかった。昨日よりも今日。今日よりも明日がより良く走れるように頑張ります」と、中根はSNSに投稿している。
総合首位は先頭集団でフィニッシュしたルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)がキープ。翌日に16kmの個人タイムトライアルを挟み、第5ステージには再び集団スプリントが予想される平坦コースが登場する。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第2ステージは、前半に2つのカテゴリー山岳が登場するサン=タオン=ル=ヴューまでの丘陵ステージ。84km地点の3級山岳を最後に平坦が続いていくが、ラスト3kmの鋭角コーナーを曲がると、平均4%の勾配が2km続く登りフィニッシュとなり、今大会で最も難易度が低い設定だが決してピュアスプリンター向きとは言えないレイアウトになっている。
スタートとともに飛び出したロイック・ヴリーヘン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)とイスラエル王者オメル・ゴールドスタイン(イスラエル・スタートアップネイション)の2人が逃げを開始。しかし、2日連続で逃げ切り勝利を許した集団先頭は、リーダージャージを保持するボーラ・ハンスグローエを中心に4分差以上を許さずコントロールした。
スタートから18kmを過ぎると今日の優勝候補でもあった元世界王者マッズ・ピーダスンとサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が接触し落車。ピーダスンに外傷はなかったものの、チームが2019年より独自に取り組む『脳震盪プロトコル』に従いレースを去った。
残り20kmで最後まで逃げたヴリーヘンが吸収されると、集団スプリントを目指すプロトンは再び一塊に。肘の骨折から順調な回復を見せるトニー・マルティン(ドイツ、ユンボ・ヴィスマ)と中根英登 (EFエデュケーションNIPPO)らが先頭を引く集団は、時速70kmを越えるハイスピードでフィニッシュへと突き進む。一方、集団後方では総合優勝候補の1人ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)がワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)など数名の選手とともに落車したが、マルタンはアシストの力を借り無事に集団内でレースを終えている。
激しいポジション争いが繰り広げられる中、残り3km地点の鋭角コーナーを曲がると、ドゥクーニンク・クイックステップを先頭にフラムルージュ(残り1km)を通過。エースを守るため先頭に出たミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が役割を終えると、登り基調になった残り300mからアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が早くもスプリントを開始する。この加速に飛び乗ったソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が、勾配が6%を越えるストレートを力強いダンシングで追い抜いた。
初日、2日目と連続で2位だったコルブレッリは「ようやく勝ててとても嬉しい。最後の10kmはとても速く位置取りするためにハードな戦いを強いられた。勾配が6〜7%あったラスト1kmは(ミハウ)クフィアトコフスキの後ろにつき、残り200mでアランブルにジャンプした。ここ2日は逃げに勝利を取られていたが、今日はチームの素晴らしいサポートのおかげで勝つことができた」と語る。
終盤のポジション取りなどアシストとして役割を果たした中根は、1分49秒遅れの95位でフィニッシュ。「速度が上がってる集団の先頭に出る事は物凄く難しい。先頭に出てそのハイスピードを維持してその位置に居続けるのはさらに難しい。自分は常に課題だらけ。逆に、レベルの差はあれど課題の無いプロ選手なんて居ないだろうけど。流石に下り区間は僕の体重とパワーではどうしようもなく、番手を下げてしまった事が申し訳なかった。昨日よりも今日。今日よりも明日がより良く走れるように頑張ります」と、中根はSNSに投稿している。
総合首位は先頭集団でフィニッシュしたルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)がキープ。翌日に16kmの個人タイムトライアルを挟み、第5ステージには再び集団スプリントが予想される平坦コースが登場する。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2021第3ステージ結果
1位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 3:56:36 |
2位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | |
3位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー) | |
5位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | クレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン) | |
7位 | カルロス・バルベロ(スペイン、クベカ・アソス) | |
8位 | クレモン・ルッソ(フランス、アルケア・サムシック) | |
9位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
10位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
95位 | 中根英登 (EFエデュケーションNIPPO) | 1:49 |
個人総合成績
1位 | ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 12:35:08 |
2位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:02 |
3位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:18 |
4位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:20 |
5位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:23 |
6位 | カンタン・パシェ(フランス、B&Bホテルズ KTM) | 0:24 |
7位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | イラン・ファンワイルダー(ベルギー、チームDSM) | |
10位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) |
その他の特別賞
山岳賞 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
ポイント賞 | マシュー・ホームズ(イギリス、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | イラン・ファンワイルダー(ベルギー、チームDSM) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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