2021/06/22(火) - 15:28
イタリアンヘルメットブランドのカスクが手掛けるアイウェアブランドのKOOが用意するSPECTROとDEMOS。大きな一眼レンズを採用し、深い前傾姿勢でも広い視野とフィッティングに優れる2モデルをインプレッション。
KOO SPECTRO
イタリアンヘルメットブランドのカスクが手掛けるアイウェアブランド、KOO(クー)。2016年に立ち上げられた新興ブランドながら、UCIワールドチームのトレック・セガフレードへの供給を通して注目度が高い存在だ。今回はそのラインアップの中からヴィンチェンツォ・ニバリらが着用する大型一眼レンズのSPECTROとDEMOSをピックアップしよう。
角ばったデザインが近未来感を演出するモデルのSPECTROは、フルフレーム+大型レンズによる視野が広いパノラマビジョンが特徴のモデル。フレームが視界の邪魔をしないため路面状況や周囲の状況を把握しやすく、快適かつ安全に走ることが可能になっている。また、大型レンズは顔を覆う面積が広くなり、顔に怪我を覆うリスクを減らしてくれる役割も持つ。
アイウェアを構成するパーツの中で最も重要となるレンズは、カメラやシネマレンズ、プラネタリウム、工業用レンズなどを手掛けているドイツの光学機器製造会社のカールツァイス製。
レンズにはコーティングを用いた反射防止テクノロジーが与えられており、レンズの前面と背面での光の反射を排除してくれる。これにより目が可能な限り多くの光を受け取ることができ、コントラストと鮮明度の高い視界を得られるという。また、高品質なレンズによる歪みの少ない視界と、この技術が合わさることで、長時間着用し続けても疲れにくくなっていることも特徴だ。
レンズの上部と下部にはベンチレーションホールが配されており、左右合わせて計4つの通気口から風を取り込み、アイウェア内側へ空気を流してくれる設計となっている。熱の滞留を防ぐことでレンズの曇りを抑えてくれるため、曇りやすいヒルクライムの時や雨の日のライドでも快適な視界が確保できるはずだ。
SPECTROは別売オプションの度付きレンズ用インナーフレーム"OPTICAL CLIP"に対応するモデルでもある。取り外しが容易な仕様となっており、コンタクトを使用するユーザーでも、気分に応じてコンタクトの有無、OPTICAL CLIPの有無を切り替えることが可能だ。
ノーズピースは折り畳み式で、2段階でサイズを調整可能。更に、スタンダードノーズパッドと厚みのあるブリッジノーズパッドの2種類が付属し、顔の形によって最適なフィット感を得ることが出来る。さらに、オプションパーツとしてアジアンフィットのノーズパッドも用意される。
SPECTROはWHITE GREENとBLACK TURQUOISE、BLACK REDの3種類のフレームとレンズの組み合わせがラインアップされる。他のモデルではSサイズとMサイズの2サイズ展開だが、SPECTROはワンサイズのみ。価格は22,000円(税込)。
KOO DEMOS
シャープなフレームワークのSPECTROに対して、丸みを帯びたフレームとレンズデザインが印象的なDEMOS。ハーフリムのようなルックスでありながら、下部のフレームをレンズに隠したフルリムアイウェアであることも大きな特徴の一つ。
円筒形にカーブし顔を覆うようなデザインかつ大型のレンズは、サングラスと顔の隙間から入り込んでくる風雨、虫やほこりといった障害から目を守ってくれるプロテクション性能を備えている。また、レンズがテンプルよりも上方向にオフセットして拡大されており、深い前傾姿勢でも、視界が遮られること無く広い視界を得られる設計を与えられている。
レンズには4つのベンチレーションホールを配置し、アイウェアの内側に風を送り込むことで、レンズの内側を曇りにくくしている。オプションパーツのOPTICAL CLIPを装着することで、度入りのアイウェアとしても使用可能だ。
2段階調整可能な折り畳み式のノーズパッドは、スタンダードノーズパッドと厚みがあるブリッジノーズパッドの2種類が同梱される。別売となるがアジアンフィットのノーズパッドもラインアップされており、必要に応じてより高いフィット感を得ることが出来る。ノーズパッドは柔軟性に優れたゴム製で汗などで濡れても滑りづらい高いグリップ力を備えている。テンプルにはアイウェアのずれを防いでくれるエラストマーインサートが搭載されているため、快適なライドを楽しめるだろう。
KOO DEMOSは5つのカラーがラインアップされている。サイズはスタンダードフィットのワンサイズのみ。価格はレンズの種類によって異なるが18,700円(税込)、GLASS REDとBLUEは19,800円(税込)で、取り扱いは日直商会だ。
―編集部インプレッション
今回はイタリアンヘルメットブランドのカスクが手掛けるアイウェアのKOO SPECTROとDEMOSの2つのモデルをインプレッション。担当するのは鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔のCW編集部員の高木。普段から100%のS3などを着用しており、大型一眼アイウェアには慣れ親しんでる。
薄めのスタンダードノーズパッドの状態で装着してみると、鼻が低い私では案の定頬骨にフレームが当たってしまう。同梱されているブリッジノーズパッドはスタンダードより厚みがある上、2段階調節機構も備えられているため、フィッティングの幅が広い。私の場合はブリッジノーズパッドを使い、パッドの距離を近づけることでサングラスの収まりが良くなった。
SPECTROとDEMOSはアジアンフィットやヨーロピアンフィットとは明記されていないが、アジアンフィットのサングラスがフィットする筆者にもピッタリ。テンプルに搭載されるラバーグリップは保持力に優れているため、アイウェアがずれることがなくライド中もアイウェアのポジションを直すことは少なかった。ノーズパッドの調整幅も含め、フィッティングに関しては非常に好印象だ。
SPECTROとDEMOSの大型レンズによる視野の広さも申し分ない。フレームの上部をオフセットさせることで、深い前傾姿勢を取るスプリントや峠のダウンヒルなどでもフレームが視界を妨げることなく、路面状況を見ることに集中することができる。大型レンズのおかげで目の周りを幅広く守られている感覚も強く、視野の広さと相まってライドを安心して楽しめるようになると感じる。
どちらのサングラスも曇ることはなかったのだが、特にSPECTROの方は頬にエアインテークを抜けた風が当たる程の風量を感じることができ、アイウェア内の通気性については非常に優れていることが確認できた。
雨の中でも使用してみたが、フレーム上部と下部の計4か所にエアインテークがあるおかげで走行中にレンズが曇ることはなし。信号待ちや立ち止っている時には曇り始めるサングラスも多いが、KOOのSPECTROとDEMOSはそんなときでも全く曇ることがなく快適だ。
カーブがきつく大きな一眼レンズを採用するアイウェアは度付きレンズに入れ替えられない場合があるが、オプションパーツのOPTICAL CLIPを取り付けることで度入りのレンズを取り付けられるというのも嬉しいポイント。眼鏡を愛用するライダーでも使用できるため、SPECTROとDEMOSは多くのサイクリストの選択肢になるはずだ。どんな天候でも快適なライドを楽しみたいライダーに是非使ってもらいたい。
KOO SPECTRO
カラー:WHITE GREEN、BLACK TURQUOISE、BLACK RED
サイズ:ワンサイズ(スタンダードフィット)
レンズ:ZEISS製
価格:22,000円(税込)
KOO DEMOS
カラー:WHITE BROWN、BLACK ROSE、BLACK BLUE、GLASS RED、BLUE
サイズ:ワンサイズ(スタンダードフィット)
付属品:ブリッジノーズパッド・スタンダードノーズパッド
レンズ:ZEISS製
付属品:ノーズパッド、クリーニングクロス
価格:18,700円(税込)、19,800円(税込、GLASS RED、BLUE)
KOO SPECTRO
イタリアンヘルメットブランドのカスクが手掛けるアイウェアブランド、KOO(クー)。2016年に立ち上げられた新興ブランドながら、UCIワールドチームのトレック・セガフレードへの供給を通して注目度が高い存在だ。今回はそのラインアップの中からヴィンチェンツォ・ニバリらが着用する大型一眼レンズのSPECTROとDEMOSをピックアップしよう。
角ばったデザインが近未来感を演出するモデルのSPECTROは、フルフレーム+大型レンズによる視野が広いパノラマビジョンが特徴のモデル。フレームが視界の邪魔をしないため路面状況や周囲の状況を把握しやすく、快適かつ安全に走ることが可能になっている。また、大型レンズは顔を覆う面積が広くなり、顔に怪我を覆うリスクを減らしてくれる役割も持つ。
アイウェアを構成するパーツの中で最も重要となるレンズは、カメラやシネマレンズ、プラネタリウム、工業用レンズなどを手掛けているドイツの光学機器製造会社のカールツァイス製。
レンズにはコーティングを用いた反射防止テクノロジーが与えられており、レンズの前面と背面での光の反射を排除してくれる。これにより目が可能な限り多くの光を受け取ることができ、コントラストと鮮明度の高い視界を得られるという。また、高品質なレンズによる歪みの少ない視界と、この技術が合わさることで、長時間着用し続けても疲れにくくなっていることも特徴だ。
レンズの上部と下部にはベンチレーションホールが配されており、左右合わせて計4つの通気口から風を取り込み、アイウェア内側へ空気を流してくれる設計となっている。熱の滞留を防ぐことでレンズの曇りを抑えてくれるため、曇りやすいヒルクライムの時や雨の日のライドでも快適な視界が確保できるはずだ。
SPECTROは別売オプションの度付きレンズ用インナーフレーム"OPTICAL CLIP"に対応するモデルでもある。取り外しが容易な仕様となっており、コンタクトを使用するユーザーでも、気分に応じてコンタクトの有無、OPTICAL CLIPの有無を切り替えることが可能だ。
ノーズピースは折り畳み式で、2段階でサイズを調整可能。更に、スタンダードノーズパッドと厚みのあるブリッジノーズパッドの2種類が付属し、顔の形によって最適なフィット感を得ることが出来る。さらに、オプションパーツとしてアジアンフィットのノーズパッドも用意される。
SPECTROはWHITE GREENとBLACK TURQUOISE、BLACK REDの3種類のフレームとレンズの組み合わせがラインアップされる。他のモデルではSサイズとMサイズの2サイズ展開だが、SPECTROはワンサイズのみ。価格は22,000円(税込)。
KOO DEMOS
シャープなフレームワークのSPECTROに対して、丸みを帯びたフレームとレンズデザインが印象的なDEMOS。ハーフリムのようなルックスでありながら、下部のフレームをレンズに隠したフルリムアイウェアであることも大きな特徴の一つ。
円筒形にカーブし顔を覆うようなデザインかつ大型のレンズは、サングラスと顔の隙間から入り込んでくる風雨、虫やほこりといった障害から目を守ってくれるプロテクション性能を備えている。また、レンズがテンプルよりも上方向にオフセットして拡大されており、深い前傾姿勢でも、視界が遮られること無く広い視界を得られる設計を与えられている。
レンズには4つのベンチレーションホールを配置し、アイウェアの内側に風を送り込むことで、レンズの内側を曇りにくくしている。オプションパーツのOPTICAL CLIPを装着することで、度入りのアイウェアとしても使用可能だ。
2段階調整可能な折り畳み式のノーズパッドは、スタンダードノーズパッドと厚みがあるブリッジノーズパッドの2種類が同梱される。別売となるがアジアンフィットのノーズパッドもラインアップされており、必要に応じてより高いフィット感を得ることが出来る。ノーズパッドは柔軟性に優れたゴム製で汗などで濡れても滑りづらい高いグリップ力を備えている。テンプルにはアイウェアのずれを防いでくれるエラストマーインサートが搭載されているため、快適なライドを楽しめるだろう。
KOO DEMOSは5つのカラーがラインアップされている。サイズはスタンダードフィットのワンサイズのみ。価格はレンズの種類によって異なるが18,700円(税込)、GLASS REDとBLUEは19,800円(税込)で、取り扱いは日直商会だ。
―編集部インプレッション
今回はイタリアンヘルメットブランドのカスクが手掛けるアイウェアのKOO SPECTROとDEMOSの2つのモデルをインプレッション。担当するのは鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔のCW編集部員の高木。普段から100%のS3などを着用しており、大型一眼アイウェアには慣れ親しんでる。
薄めのスタンダードノーズパッドの状態で装着してみると、鼻が低い私では案の定頬骨にフレームが当たってしまう。同梱されているブリッジノーズパッドはスタンダードより厚みがある上、2段階調節機構も備えられているため、フィッティングの幅が広い。私の場合はブリッジノーズパッドを使い、パッドの距離を近づけることでサングラスの収まりが良くなった。
SPECTROとDEMOSはアジアンフィットやヨーロピアンフィットとは明記されていないが、アジアンフィットのサングラスがフィットする筆者にもピッタリ。テンプルに搭載されるラバーグリップは保持力に優れているため、アイウェアがずれることがなくライド中もアイウェアのポジションを直すことは少なかった。ノーズパッドの調整幅も含め、フィッティングに関しては非常に好印象だ。
SPECTROとDEMOSの大型レンズによる視野の広さも申し分ない。フレームの上部をオフセットさせることで、深い前傾姿勢を取るスプリントや峠のダウンヒルなどでもフレームが視界を妨げることなく、路面状況を見ることに集中することができる。大型レンズのおかげで目の周りを幅広く守られている感覚も強く、視野の広さと相まってライドを安心して楽しめるようになると感じる。
どちらのサングラスも曇ることはなかったのだが、特にSPECTROの方は頬にエアインテークを抜けた風が当たる程の風量を感じることができ、アイウェア内の通気性については非常に優れていることが確認できた。
雨の中でも使用してみたが、フレーム上部と下部の計4か所にエアインテークがあるおかげで走行中にレンズが曇ることはなし。信号待ちや立ち止っている時には曇り始めるサングラスも多いが、KOOのSPECTROとDEMOSはそんなときでも全く曇ることがなく快適だ。
カーブがきつく大きな一眼レンズを採用するアイウェアは度付きレンズに入れ替えられない場合があるが、オプションパーツのOPTICAL CLIPを取り付けることで度入りのレンズを取り付けられるというのも嬉しいポイント。眼鏡を愛用するライダーでも使用できるため、SPECTROとDEMOSは多くのサイクリストの選択肢になるはずだ。どんな天候でも快適なライドを楽しみたいライダーに是非使ってもらいたい。
KOO SPECTRO
カラー:WHITE GREEN、BLACK TURQUOISE、BLACK RED
サイズ:ワンサイズ(スタンダードフィット)
レンズ:ZEISS製
価格:22,000円(税込)
KOO DEMOS
カラー:WHITE BROWN、BLACK ROSE、BLACK BLUE、GLASS RED、BLUE
サイズ:ワンサイズ(スタンダードフィット)
付属品:ブリッジノーズパッド・スタンダードノーズパッド
レンズ:ZEISS製
付属品:ノーズパッド、クリーニングクロス
価格:18,700円(税込)、19,800円(税込、GLASS RED、BLUE)
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