2021/04/26(月) - 11:32
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ女子は5名のスプリントで決着。チームメイトの鉄壁アシストを受けたデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が初のビッグレース制覇を遂げている。
UCIウィメンズワールドツアー第8戦、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ。今年で5回目と若い大会だが、格式高い男子レースと同じくレースカレンダーの中で存在感を高めてきた。
春のクラシックシーズンを締めくくる舞台は、バストーニュからスタートしてリエージュを目指す140kmで、ほぼ男子レースの後半戦と同じルートを辿る。終盤には「コート・ド・ラ・ルドゥット」、「コート・ド・フォルジュ」、「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン」という3連続登坂が控え、この日30歳の誕生日を迎えた與那嶺恵理(チームティブコSVB)を含むトップ選手が一同に会した。
この日は序盤から2名が逃げ、フィニッシュまで90km以上を残してメイン集団から抜け出したグループが2人に代わり先頭に立つ。ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)、ルーシー・ケネディ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)、リア・トーマス(アメリカ、モビスター)といった各チームのサブエースたち7名が先行したが、危険な動きをメイン集団が許すべくもなかった。
諦めず何度も逃げるフィッシャーブラックは捕らえられ、「コート・ド・ラ・ルドゥット(残り35km地点・平均8.9%)」の登りがスタート。するとSDワークスはアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)をアタックさせ、続く集団内も大きく絞り込まれる。モールマンと、アルデンヌ3連戦で積極的な走りを見せるシクロクロス世界王者ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)、そしてセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)が逃げ、強者ばかりとなった集団が20秒差で追う展開となった。
逃げる3名は最後から2つ目の「コート・ド・フォルジュ」を登りきったものの、追走集団に複数のチームメイトを残すモールマンはローテーションに加わらず、結果的にペースが落ちたことで引き戻される。今大会最大の勝負どころである最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(残り14km地点・平均11%)」に入るとフレーシュ・ワロンヌ7連覇を飾ったアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)のペースメイクが始まった。
デミ・フォレリング(オランダ)のための高速牽引で人数が絞られ、フレーシュ2位カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)のアタックによってマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やルドヴィグが脱落。この二人は頂上通過後のアップダウンで復帰したものの、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の全力アタックによって遅れ、完全に勝負権を失ってしまう。
こうしてファンデルブレッヘンとフォレリング(SDワークス)、ファンフルーテン、ニエウィアドマ、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が抜け出し、そのままフィニッシュまでの距離を減らしていく。昨年エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)の独走で決まったリエージュ〜バストーニュ〜リエージュは、トップ選手ばかり5名によるスプリント勝負に持ち込まれることになった。
フォスたちの合流を阻むべくファンデルブレッヘンが1本牽きを行い、ニエウィアドマがその番手。残り300mから腰を上げた世界王者に誘導されるように勝負が始まる。ファンフルーテンが真っ先に加速したが、その後ろでタイミングを待ったフォレリングが残り100mで先頭に立つ。力強いスプリントで頭一つ抜け出したフォレリングが右腕を、そして両手を空に振り上げた。
ストラーデビアンケ6位、ロンド・ファン・フラーンデレン5位、ブラバンツ・ペイルでは早すぎたガッツポーズによって2位、アムステル・ゴールドレースでも2位と、あと一歩勝てずにいたフォレリングが初のビッグレース優勝。「アメージング。チームが今日は素晴らしい働きをしてくれた」と、フィニッシュ後のインタビューで涙したフォレリング。プロデビューの2019年に3位に入っていた思い入れあるリエージュで、名実ともにトップ選手の仲間入りを果たすこととなった。
また、思うようにコンディションを上げられていない與那嶺は81位完走で春のクラシックシリーズを終えている。
UCIウィメンズワールドツアー第8戦、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ。今年で5回目と若い大会だが、格式高い男子レースと同じくレースカレンダーの中で存在感を高めてきた。
春のクラシックシーズンを締めくくる舞台は、バストーニュからスタートしてリエージュを目指す140kmで、ほぼ男子レースの後半戦と同じルートを辿る。終盤には「コート・ド・ラ・ルドゥット」、「コート・ド・フォルジュ」、「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン」という3連続登坂が控え、この日30歳の誕生日を迎えた與那嶺恵理(チームティブコSVB)を含むトップ選手が一同に会した。
この日は序盤から2名が逃げ、フィニッシュまで90km以上を残してメイン集団から抜け出したグループが2人に代わり先頭に立つ。ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)、ルーシー・ケネディ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)、リア・トーマス(アメリカ、モビスター)といった各チームのサブエースたち7名が先行したが、危険な動きをメイン集団が許すべくもなかった。
諦めず何度も逃げるフィッシャーブラックは捕らえられ、「コート・ド・ラ・ルドゥット(残り35km地点・平均8.9%)」の登りがスタート。するとSDワークスはアシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)をアタックさせ、続く集団内も大きく絞り込まれる。モールマンと、アルデンヌ3連戦で積極的な走りを見せるシクロクロス世界王者ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)、そしてセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)が逃げ、強者ばかりとなった集団が20秒差で追う展開となった。
逃げる3名は最後から2つ目の「コート・ド・フォルジュ」を登りきったものの、追走集団に複数のチームメイトを残すモールマンはローテーションに加わらず、結果的にペースが落ちたことで引き戻される。今大会最大の勝負どころである最終登坂「ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(残り14km地点・平均11%)」に入るとフレーシュ・ワロンヌ7連覇を飾ったアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)のペースメイクが始まった。
デミ・フォレリング(オランダ)のための高速牽引で人数が絞られ、フレーシュ2位カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)のアタックによってマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やルドヴィグが脱落。この二人は頂上通過後のアップダウンで復帰したものの、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の全力アタックによって遅れ、完全に勝負権を失ってしまう。
こうしてファンデルブレッヘンとフォレリング(SDワークス)、ファンフルーテン、ニエウィアドマ、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が抜け出し、そのままフィニッシュまでの距離を減らしていく。昨年エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)の独走で決まったリエージュ〜バストーニュ〜リエージュは、トップ選手ばかり5名によるスプリント勝負に持ち込まれることになった。
フォスたちの合流を阻むべくファンデルブレッヘンが1本牽きを行い、ニエウィアドマがその番手。残り300mから腰を上げた世界王者に誘導されるように勝負が始まる。ファンフルーテンが真っ先に加速したが、その後ろでタイミングを待ったフォレリングが残り100mで先頭に立つ。力強いスプリントで頭一つ抜け出したフォレリングが右腕を、そして両手を空に振り上げた。
ストラーデビアンケ6位、ロンド・ファン・フラーンデレン5位、ブラバンツ・ペイルでは早すぎたガッツポーズによって2位、アムステル・ゴールドレースでも2位と、あと一歩勝てずにいたフォレリングが初のビッグレース優勝。「アメージング。チームが今日は素晴らしい働きをしてくれた」と、フィニッシュ後のインタビューで涙したフォレリング。プロデビューの2019年に3位に入っていた思い入れあるリエージュで、名実ともにトップ選手の仲間入りを果たすこととなった。
また、思うようにコンディションを上げられていない與那嶺は81位完走で春のクラシックシリーズを終えている。
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2021女子結果
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 3:54:31 |
2位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
5位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 0:02 |
6位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 1:27 |
7位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | |
8位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
9位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) | 1:59 |
10位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | |
81位 | 與那嶺恵理(チームティブコSVB) | 15:03 |
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