2021/02/03(水) - 17:04
初のバーチャルレースの学生選手権「第1回全日本学生選手権自転車e-レース大会」が、2月2日の夜に開催された。トレーニングアプリ「タックス(Tacx)」に長野県王滝村の御嶽湖を周回する18.1kmのコースを設定して行われ、男子は八戸学院大学の寺澤アンドリュウ、女子は東京都立大学の山本侑果が優勝した。
大学の自転車部を統括する日本学生自転車競技連盟(学連)は、バーチャルレースのシリーズ戦「JICF e-RACE 2020 nichinao-Tacx-iRCシリーズ」を2020年6月にスタートさせ、今年1月までに7レースを開催している。今回は全日本学生選手権の名を冠する大会として初めての開催。優勝者には学生チャンピオンの証、白地に水色のラインが入ったチャンピオンジャージが与えられる。
コースは、長野県王滝村の御嶽(おんたけ)湖に沿って時計回りに周回する18.1km、獲得標高147m、最大斜度7.9%を、トレーニングアプリの「タックス(Tacx)」上に設定し、個人タイムトライアル形式で行われる。御嶽湖では、2020年10月にタイムトライアルのリアルレースが行われており、今回のレースはその時とは逆向きに走るコース設定とされた。
レースは自宅や部室から参加する「おうち参加」と、機材を用意できない選手のために東京都内の大会本部で参加する「キャンプ参加」の2種。学連ではおうち参加者にはスマートローラーを必須とし、使用する機種をスタートリストに掲載している。スマートローラーは高価なものではあるが、レースの公平性を確保するには必要な処置だ。
今回の大会には、男子15名、女子3名がエントリー(出走は計15名)。そのうち4名がキャンプ参加を選択した。大学生以外のオープン参加も認められていたが、学生選手権と銘打っていたこともあってか、女子で中学生1名の参加のみとなった。
大会当日は124年ぶりとなる2月2日の節分。日中の東京都内は18℃という季節外れの暖かさとなったが、夜は冬の寒さが戻った。大会本部が置かれたJSOSビルの会議室はキャンプ参加4選手のために暖房は切られていたが、ペダリングする4選手の熱気もあってか、さほど寒さを感じなかった。
19時30分、カウントダウンの後30秒間隔で1人ずつスタートしていく。アップダウンが繰り返されるコースはかなり厳しそうだが、御嶽湖は標高900mに位置するので空気が若干薄く、実際に走ると呼吸も厳しくなるという。同じ標高で参加した選手は無かったようだが、それでも予想よりキツかったという声が聞かれた。
トップタイムを出したのは、八戸学院大学の寺澤アンドリュウ。27分14秒、平均速度39.9kmという記録で、初代eレース学生チャンピオンとなった。寺澤は、「スタート前に慌てて本調子ではなかった。目標としていた平均340wを達成出来たが、まだ1分くらいは縮められると思う」と、レース後のインタビューでコメントした。2位は6秒差で畑崎大輝がつけ、八戸学院大学が1-2フィニッシュとなった
女子は東京都立大学の山本侑果が優勝。「残り3kmでバテてしまった」と、コースの厳しさを語った。
今大会はコースの地元である王滝村が後援し、木曽おんたけ観光局が協賛についた。木材のひのきが特産物の王滝村らしく木製の優勝盾が用意され、アイスクリームや木工品など特産品の賞品が提供された。YouTubeのライブ中継では実際のコース走行映像や、ドローンから空撮した御嶽湖周辺の美しい映像が流れるなど王滝村の観光PRタイムもあった。
実際のコースを取り込んでその地元と連携する形は、移動が制限される社会情勢の中、バーチャルレース開催方法の主流となるか。
大学の自転車部を統括する日本学生自転車競技連盟(学連)は、バーチャルレースのシリーズ戦「JICF e-RACE 2020 nichinao-Tacx-iRCシリーズ」を2020年6月にスタートさせ、今年1月までに7レースを開催している。今回は全日本学生選手権の名を冠する大会として初めての開催。優勝者には学生チャンピオンの証、白地に水色のラインが入ったチャンピオンジャージが与えられる。
コースは、長野県王滝村の御嶽(おんたけ)湖に沿って時計回りに周回する18.1km、獲得標高147m、最大斜度7.9%を、トレーニングアプリの「タックス(Tacx)」上に設定し、個人タイムトライアル形式で行われる。御嶽湖では、2020年10月にタイムトライアルのリアルレースが行われており、今回のレースはその時とは逆向きに走るコース設定とされた。
レースは自宅や部室から参加する「おうち参加」と、機材を用意できない選手のために東京都内の大会本部で参加する「キャンプ参加」の2種。学連ではおうち参加者にはスマートローラーを必須とし、使用する機種をスタートリストに掲載している。スマートローラーは高価なものではあるが、レースの公平性を確保するには必要な処置だ。
今回の大会には、男子15名、女子3名がエントリー(出走は計15名)。そのうち4名がキャンプ参加を選択した。大学生以外のオープン参加も認められていたが、学生選手権と銘打っていたこともあってか、女子で中学生1名の参加のみとなった。
大会当日は124年ぶりとなる2月2日の節分。日中の東京都内は18℃という季節外れの暖かさとなったが、夜は冬の寒さが戻った。大会本部が置かれたJSOSビルの会議室はキャンプ参加4選手のために暖房は切られていたが、ペダリングする4選手の熱気もあってか、さほど寒さを感じなかった。
19時30分、カウントダウンの後30秒間隔で1人ずつスタートしていく。アップダウンが繰り返されるコースはかなり厳しそうだが、御嶽湖は標高900mに位置するので空気が若干薄く、実際に走ると呼吸も厳しくなるという。同じ標高で参加した選手は無かったようだが、それでも予想よりキツかったという声が聞かれた。
トップタイムを出したのは、八戸学院大学の寺澤アンドリュウ。27分14秒、平均速度39.9kmという記録で、初代eレース学生チャンピオンとなった。寺澤は、「スタート前に慌てて本調子ではなかった。目標としていた平均340wを達成出来たが、まだ1分くらいは縮められると思う」と、レース後のインタビューでコメントした。2位は6秒差で畑崎大輝がつけ、八戸学院大学が1-2フィニッシュとなった
女子は東京都立大学の山本侑果が優勝。「残り3kmでバテてしまった」と、コースの厳しさを語った。
今大会はコースの地元である王滝村が後援し、木曽おんたけ観光局が協賛についた。木材のひのきが特産物の王滝村らしく木製の優勝盾が用意され、アイスクリームや木工品など特産品の賞品が提供された。YouTubeのライブ中継では実際のコース走行映像や、ドローンから空撮した御嶽湖周辺の美しい映像が流れるなど王滝村の観光PRタイムもあった。
実際のコースを取り込んでその地元と連携する形は、移動が制限される社会情勢の中、バーチャルレース開催方法の主流となるか。
第1回全日本学生選手権自転車e-レース大会 結果(18.1km)
男子 | ||
1位 | 寺澤アンドリュウ(八戸学院大学) | 27分14秒 |
2位 | 畑崎大輝(八戸学院大学) | 27分20秒 |
3位 | 加藤 遼(東京工業大学) | 28分28秒 |
4位 | 佐藤寛朗(駒沢大学) | 28分47秒 |
5位 | 直江邦彦(金沢大学) | 28分57秒 |
6位 | 佐藤 岳(慶應義塾大学) | 29分27秒 |
女子 | ||
1位 | 山本侑果(東京都立大学) | 33分37秒 |
2位 | 奥井美音(東京工業大学) | 35分13秒 |
オープン | 石川七海(八千代松蔭中学校) | 34分44秒 |
第1回全日本学生選手権自転車競技e-レース大会 ライブ中継
text&photo:Satoru Kato
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