2021/01/31(日) - 08:16
雨に濡れた重い砂浜で繰り広げられた戦い。シクロクロス世界選手権の第一レース、男子U23でピム・ロンハールがオランダに今大会1つ目の金メダルをもたらした。
第一コーナーに殺到するU23の選手たち photo:Nobuhiko Tanabe
ベルギー最西端に位置する海沿いの街、オステンドにてシクロクロス世界選手権が開幕した。2日間用意された試走日と異なり、U23レースと女子エリートレースが行われる土曜日の天気は雨。たっぷり水分を含んだ砂浜は深いままに重さを増し、選手たちのライン取りとパワー、そしてランニング力を問うた。
スタート直後から、レースの主導権を握ったのはオランダとベルギーだった。両国がそれぞれ複数人を先頭グループに送り込みむ中、唯一対抗した優勝候補の一人トーマス・メイン(イギリス)はフライオーバーの階段で足を滑らせて転倒。ベン・ターナー(イギリス)も徐々に遅れ、2周目にはオランダ4名、ベルギー5名がレース先頭に立った。
向かい風の砂浜区間。ベルギーとオランダが隊列を組んで進む photo:Nobuhiko Tanabe
雨で湿った重たい砂を駆け抜ける photo:Nobuhiko Tanabe
先頭でサンドセクションを駆けるピム・ロンハール(オランダ) photo:Nobuhiko Tanabe
締まった砂のラインを探して走る選手たち photo:Nobuhiko Tanabe
実力が拮抗した2カ国は、吹き晒しの向かい風区間で他国を置き去りにしながらハイペースを維持したまま突き進む。その均衡が崩れたのは3周目。元ジュニア欧州王者のピム・ロンハール(オランダ)がするすると抜け出し、数秒リードで独走体制に持ち込んだ。
「アタックしたわけではなく、自分のペースで走っていたら5,6秒開いた」と言うロンハールが、ファステストラップを叩き出して快走。追走グループを組んだベルギーの二人、ティモ・キーリッヒとトーン・ファンデボシュとの差は徐々に、しかし確実に拡大していった。
砂と泥、そして滑りやすい階段と、ワンミスが命取りになるテクニカルコースでU23カテゴリー2年目、19歳のキーリッヒが独走を守り抜き、勝利。世界選手権初日の第一レースで、早くもオランダに一枚目のアルカンシエルをもたらした。
アルカンシエルを目指し独走するピム・ロンハール(オランダ) photo:Nobuhiko Tanabe
2周回半を独走したピム・ロンハール(オランダ)が優勝 photo:Nobuhiko Tanabe
「アメージングだ。2周目までは6,7人が入り乱れて走る混沌とした状況だったけれど、自分自身今日は脚があると感じていた。急勾配のフライオーバーを越えて砂区間に入るときは毎週1,2番手で入れていたんだ。芝生区間ではイージーに、砂区間ではパワーをかけて走っていたよ」と、自身初のアルカンシエルを射止めたロンハールはレースを振り返っている。
2番手グループには全5周回中の4周目にライアン・カンプ(オランダ)が追いつき、最終周回後半にベルギー勢を置き去りに。追走に力を使っていたベルギーの2人は、オランダのワンツー体制構築を防ぐことができなかった。
2位カンプ、1位ロンハール、3位キーリッヒ photo:Nobuhiko Tanabe
ロンハールとカンプが表彰台の上位2ポジションを獲得し、食い下がったキーリッヒが3位となってベルギーにメダルを確保。以降オランダ、ベルギー勢が続々とフィニッシュし、他国勢最上位はベン・ターナー(イギリス)の9位だった。
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ベルギー最西端に位置する海沿いの街、オステンドにてシクロクロス世界選手権が開幕した。2日間用意された試走日と異なり、U23レースと女子エリートレースが行われる土曜日の天気は雨。たっぷり水分を含んだ砂浜は深いままに重さを増し、選手たちのライン取りとパワー、そしてランニング力を問うた。
スタート直後から、レースの主導権を握ったのはオランダとベルギーだった。両国がそれぞれ複数人を先頭グループに送り込みむ中、唯一対抗した優勝候補の一人トーマス・メイン(イギリス)はフライオーバーの階段で足を滑らせて転倒。ベン・ターナー(イギリス)も徐々に遅れ、2周目にはオランダ4名、ベルギー5名がレース先頭に立った。
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「アタックしたわけではなく、自分のペースで走っていたら5,6秒開いた」と言うロンハールが、ファステストラップを叩き出して快走。追走グループを組んだベルギーの二人、ティモ・キーリッヒとトーン・ファンデボシュとの差は徐々に、しかし確実に拡大していった。
砂と泥、そして滑りやすい階段と、ワンミスが命取りになるテクニカルコースでU23カテゴリー2年目、19歳のキーリッヒが独走を守り抜き、勝利。世界選手権初日の第一レースで、早くもオランダに一枚目のアルカンシエルをもたらした。
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「アメージングだ。2周目までは6,7人が入り乱れて走る混沌とした状況だったけれど、自分自身今日は脚があると感じていた。急勾配のフライオーバーを越えて砂区間に入るときは毎週1,2番手で入れていたんだ。芝生区間ではイージーに、砂区間ではパワーをかけて走っていたよ」と、自身初のアルカンシエルを射止めたロンハールはレースを振り返っている。
2番手グループには全5周回中の4周目にライアン・カンプ(オランダ)が追いつき、最終周回後半にベルギー勢を置き去りに。追走に力を使っていたベルギーの2人は、オランダのワンツー体制構築を防ぐことができなかった。
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ロンハールとカンプが表彰台の上位2ポジションを獲得し、食い下がったキーリッヒが3位となってベルギーにメダルを確保。以降オランダ、ベルギー勢が続々とフィニッシュし、他国勢最上位はベン・ターナー(イギリス)の9位だった。
シクロクロス世界選手権2021 男子U23結果
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