2021/01/04(月) - 11:21
大きな斜面を組み込んだUCIシクロクロスワールドカップ第4戦で、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)とデニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール)が男女レースを制圧した。
全5戦に短縮開催した上で争われる2020-2021年のUCIシクロクロスワールドカップは早くも4戦目。COVID-19により今季ほとんどレースがキャンセルとなったオランダレースであり、南部のベルギーと接する街、フルストを舞台にベルギー/オランダ勢を中心としたトップ選手が揃い踏みした。
初登場となるコースは、海にほど近いエスコー川の河川敷にレイアウトされたもの。大きく、なだらかな堤防の斜面と平坦な芝生区間を組み合わせ、キャンバーを登りきるパワーと、斜めになったコーナーのライン取りが問われる。そんなオランダレースを、この日は世界チャンピオンのマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が掌握した。
スタートダッシュをラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が獲り、続く泥区間でトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が先頭に。ファンデルプールはハイペースを刻むアールツと共に抜け出し、レース時間が10分に満たないタイミングで猛然と加速する。混乱するピットでバイク受け取りを失敗し、数秒を失うワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)を尻目に、世界王者が独走を開始した。
ファンデルプールのスピードに、アールツも、ワールドカップリーダーのファンアールトも、トーマス・ピドコック(イギリス、トリニティレーシング)も、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)も太刀打ちならず。2番手グループを組む4名に対し、世界王者のリードは全10周回中の5周回を完了したタイミングで1分を越えることとなる。
1月1日のGPスヴェンネイスと、2日のシクロクロス・グルレーゲムで連続勝利を飾り、3日連続勝利に向け突き進んだファンデルプール。「今まで3日連続でレースを走った経験はなく、どれだけ走れるかは疑問符だった。(レース前)まだ脚はほぐれていなかったけれど、ウォームアップの段階で回復してきたんだ。おそらく今日が今季でベスト・デイ。コースとの相性もとても良かったし、良いラインを良いペースで走ることができた」と話すファンデルプールが、そのままペースを緩めることなく勝利した。
「ホームレースでの勝利のようなものだ。今季オランダでは数戦しか開催されないので、今日ここで勝った意味は大きいよ。レースを楽しむことができたし、コンディションも良かった。ただし先週末はファンアールトに3分差で負けているし、(世界選手権に向けて)今日の結果は何も意味がない」と、冷静に話している。
4名の2番手グループからはアールツが脱落し、一時ファントーレンハウトが抜け出したものの、8周目に入ってファンアールトとピドコックの戦いに。大型コンテナ船が行き来する河川のたもとで、ファンアールトが力でピドコックを押し切り2位を確保した。
「バイク交換時の混乱も含めて序盤何度かロスしてしまったし、脚も思ったほど動かなかった。今日はマチューが最強で、自分自身のレースに集中していたよ」と、第一子の誕生を控えるファンアールトは話している。
母国オランダの女子トップ選手が揃い踏みした女子レースでは、序盤からデニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール)がリードを築いた。
ベッツィマはホールショットを奪ったサンヌ・カント(ベルギー、IKO・クレラン)を追い抜き、今季トップ2と言える世界チャンピオンのセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)とルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)を引き離していく。パワーが求められるフルストのコースは、小柄かつパンチ力あるベッツィマの走りにマッチした。
ベッツィマの後方ではブラントとアルバラード、そしてアンマリー・ワースト(オランダ、777)が2番手争いを繰り広げ、レース時間が半分を過ぎたあたりでブラントが単独に。新設されたユンボ・ヴィズマ女子チームに加入したマリアンヌ・フォス(オランダ)はこの日振るわず、10番手前後でのレースが続くこととなる。
ベッツィマは、ブラントたちとの差を広げ続けたまま7周回を走りきり、フィニッシュ。今季何度も表彰台に上がりながらも、ブラントとアルバラードの二人にあと一歩届いていなかった27歳が、「風と短い登坂が続く得意のコンディション」でワールドカップ初勝利を挙げた。
ブラントはアルバラードの猛追を7秒差で退け2位。前日のシクロクロス・グルレーゲムで優勝したカータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ)が5位、クララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)が6位と、非オランダ勢が上位に食い込んでいる。
全5戦に短縮開催した上で争われる2020-2021年のUCIシクロクロスワールドカップは早くも4戦目。COVID-19により今季ほとんどレースがキャンセルとなったオランダレースであり、南部のベルギーと接する街、フルストを舞台にベルギー/オランダ勢を中心としたトップ選手が揃い踏みした。
初登場となるコースは、海にほど近いエスコー川の河川敷にレイアウトされたもの。大きく、なだらかな堤防の斜面と平坦な芝生区間を組み合わせ、キャンバーを登りきるパワーと、斜めになったコーナーのライン取りが問われる。そんなオランダレースを、この日は世界チャンピオンのマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が掌握した。
スタートダッシュをラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が獲り、続く泥区間でトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が先頭に。ファンデルプールはハイペースを刻むアールツと共に抜け出し、レース時間が10分に満たないタイミングで猛然と加速する。混乱するピットでバイク受け取りを失敗し、数秒を失うワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)を尻目に、世界王者が独走を開始した。
ファンデルプールのスピードに、アールツも、ワールドカップリーダーのファンアールトも、トーマス・ピドコック(イギリス、トリニティレーシング)も、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール)も太刀打ちならず。2番手グループを組む4名に対し、世界王者のリードは全10周回中の5周回を完了したタイミングで1分を越えることとなる。
1月1日のGPスヴェンネイスと、2日のシクロクロス・グルレーゲムで連続勝利を飾り、3日連続勝利に向け突き進んだファンデルプール。「今まで3日連続でレースを走った経験はなく、どれだけ走れるかは疑問符だった。(レース前)まだ脚はほぐれていなかったけれど、ウォームアップの段階で回復してきたんだ。おそらく今日が今季でベスト・デイ。コースとの相性もとても良かったし、良いラインを良いペースで走ることができた」と話すファンデルプールが、そのままペースを緩めることなく勝利した。
「ホームレースでの勝利のようなものだ。今季オランダでは数戦しか開催されないので、今日ここで勝った意味は大きいよ。レースを楽しむことができたし、コンディションも良かった。ただし先週末はファンアールトに3分差で負けているし、(世界選手権に向けて)今日の結果は何も意味がない」と、冷静に話している。
4名の2番手グループからはアールツが脱落し、一時ファントーレンハウトが抜け出したものの、8周目に入ってファンアールトとピドコックの戦いに。大型コンテナ船が行き来する河川のたもとで、ファンアールトが力でピドコックを押し切り2位を確保した。
「バイク交換時の混乱も含めて序盤何度かロスしてしまったし、脚も思ったほど動かなかった。今日はマチューが最強で、自分自身のレースに集中していたよ」と、第一子の誕生を控えるファンアールトは話している。
母国オランダの女子トップ選手が揃い踏みした女子レースでは、序盤からデニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール)がリードを築いた。
ベッツィマはホールショットを奪ったサンヌ・カント(ベルギー、IKO・クレラン)を追い抜き、今季トップ2と言える世界チャンピオンのセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス)とルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)を引き離していく。パワーが求められるフルストのコースは、小柄かつパンチ力あるベッツィマの走りにマッチした。
ベッツィマの後方ではブラントとアルバラード、そしてアンマリー・ワースト(オランダ、777)が2番手争いを繰り広げ、レース時間が半分を過ぎたあたりでブラントが単独に。新設されたユンボ・ヴィズマ女子チームに加入したマリアンヌ・フォス(オランダ)はこの日振るわず、10番手前後でのレースが続くこととなる。
ベッツィマは、ブラントたちとの差を広げ続けたまま7周回を走りきり、フィニッシュ。今季何度も表彰台に上がりながらも、ブラントとアルバラードの二人にあと一歩届いていなかった27歳が、「風と短い登坂が続く得意のコンディション」でワールドカップ初勝利を挙げた。
ブラントはアルバラードの猛追を7秒差で退け2位。前日のシクロクロス・グルレーゲムで優勝したカータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ)が5位、クララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com)が6位と、非オランダ勢が上位に食い込んでいる。
UCIシクロクロスワールドカップ2020-2021第4戦 男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) | 1:05:27 |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) | 1:31 |
3位 | トーマス・ピドコック(イギリス、トリニティレーシング) | 1:49 |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 2:41 |
5位 | トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 3:07 |
6位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 3:19 |
7位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、トルマンスシクロクロスチーム) | 3:32 |
8位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 3:37 |
9位 | ライアン・カンプ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 4:12 |
10位 | コルネ・ファンケッセル(オランダ、トルマンスシクロクロスチーム) | 4:46 |
UCIシクロクロスワールドカップ2020-2021第4戦 女子エリート結果
1位 | デニセ・ベッツィマ(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 53:06 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 1:02 |
3位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・フェニックス) | 1:09 |
4位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | 1:26 |
5位 | カータ・ヴァス(ハンガリー、ドルチーニ・ファンアイクスポーツ) | 1:57 |
6位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ、キャノンデール・シクロクロスワールド.com) | 2:10 |
7位 | パック・ピーテルス(オランダ、アルペシン・フェニックス) | 2:22 |
8位 | サンヌ・カント(ベルギー、IKO・クレラン) | 2:23 |
9位 | マノン・バッカー(オランダ、クレディショップ・フリスタッズ) | 2:41 |
10位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルズサウゼン・ビンゴール) | 2:50 |
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