2020/09/11(金) - 17:25
波乱含みの休息日を乗り越え、2週目に突入したツール・ド・フランス。今回はシマノの新型?ホイールや、ベネットのカスタムサドル、スラムの供給専用チェーンリングなどにフォーカスを当てます。
シマノが新型カーボンホイールをテスト中か?
サンウェブのチームバイクにセットされたロゴ無しチューブラカーボンホイール photo:Makoto.AYANO
ハブは現行デュラエースと同等の仕様と質感 photo:Makoto.AYANO
リムハイトは50mmほどだろうか?チューブラー仕様であることが見て取れる photo:Makoto.AYANO
まず、注目を集めているのがサンウェブやグルパマFDJの一部の選手らが使用するノーロゴのカーボンホイール。イネオスがライトウェイトを、ユンボ・ヴィスマがコリマをそれぞれ使用していることもあり、サポート外のホイールを使用しているのではないかという憶測も流れた。
セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、グルパマFDJ)のバイクにセットされた新型?ホイール photo:Makoto.AYANO
近寄ってみると、ハブは現行のデュラエースと同等の仕様。スポークパターンもOPTBALを採用しているため、デュラエースホイールのプロトタイプという可能性が濃厚だ。もっとも大きな違いはリムであり、インターナルニップル仕様の現行モデルとは異なり、トラディショナルな外出しニップルを採用しているのが外観から分かる大きな違い。また、リムハイトも現行の40mmとも60mmとも異なるように見え、おそらく50mmほどではないかと推察される。タイヤからチューブラー仕様だと思われるが詳細は不明だ。
ジョージ・ベネットが装着するフィジークの薄型軽量サドル
ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)のバイクに装着されていたフィジークのロゴが入った超軽量サドル photo:Makoto.AYANO
プロダクトモデルとしても違和感のない仕上がり photo:Makoto.AYANO
ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)のバイクに装着されていたのは、見るからに軽量な超薄型サドル。シェルの形状としてはおそらくフィジークのANTARESをベースにパッドを省略、または極薄パッドを配置したものと思われる。レールの形状などから察するに、他ブランドの製品にフィジークの革を貼っているという可能性は薄そうだ。
スラムがRED AXS eTap チェーンリングに大歯数バージョンを用意
ブラックカラーのスラム RED AXS eTapチェーンリング。52/39Tという市販されていない組み合わせ photo:Makoto.AYANO
こちらは54/41Tという組み合わせ photo:Makoto.AYANO
車体の項で取り上げた、バルベルデのバイクに装着されていたスラムのチェーンリングも既製品には存在しないアイテム。市販品とは異なるブラックカラーやクランクアームのプロ供給専用ロゴもさることながら、52/39Tという歯数設定もまた一般向けにはラインアップされていない。
スラムは他にも54/41Tという組み合わせのチェーンリングを用意しており、よりハイスピードなレースに適したギア比を選手からの要望で提供しているようだ。カセットのトップギアは10Tであり、ギア比は最大で5.4と、トップ11T換算ならフロント歯数は59.4Tにもなる計算だ。ちなみに市販ラインアップの最大歯数は50/37Tだ。
スラムサポートのリッチー・ポートがスプリンタースイッチを使用
リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)はスプリンタースイッチらしきものを装着している photo:Makoto.AYANO
スラム繋がりでは、リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)のバイクには、スラムの現行ラインアップには存在しないスイッチが下ハンドルに装着されている。スラムは旧型eTap時代からBlipsを用意してきたが、マルセル・キッテル(ドイツ)がカチューシャ時代にシマノのスプリンタースイッチを組み合わせるなど使用率が低く、新型のサテライトボタン「MultiClics」の開発に繋げていた。
しかしポートのバイクに設置されているのは、大きさや設置場所から見ておそらくシマノのスプリンタースイッチ。しかしポートらプロ選手からのフィードバックをもとに開発されたスラムの新型スイッチという可能性は否定できない。
イネオスとユンボのサポート外ホイール、ピノが愛用するWH-9000
ユンボ・ヴィスマが使うコリマのホイール。32mm"WS+"と思われる photo:Makoto.AYANO
山岳ステージでライトウェイトを使うイネオス・グレナディアーズ photo:Makoto.AYANO
昨年からイネオス・グレナディアーズが山岳ステージでサポートのデュラエースではなく、ライトウェイトを使用していることは周知の事実。今年は同じくデュラエースを使うユンボ・ヴィスマもツール前哨戦からロゴを消したコリマのカーボンホイールを併用中だ。
主に山岳ステージで使用する低ハイトのホイールは、特徴的なスポーキングパターンからするに32mm"WS+"と思われる。なおユンボ・ヴィスマは他レースではディスクブレーキを用いているものの、ツールではリムブレーキ一択だ。
ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)は旧型のWH-R9000 C50を愛用する photo:Makoto.AYANO
また、リムブレーキとディスクブレーキのバイクを使い分けているのがティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)。ピノは従来から旧型デュラエースのWH-9000ホイールを愛用しており、今ツールでもリムブレーキバイクで使用するシーンが目撃されている。ディスクブレーキバイクの際はプロトタイプとおぼしきノーロゴのホイールだ。
text:Naoki.Yasuoka
シマノが新型カーボンホイールをテスト中か?
![サンウェブのチームバイクにセットされたロゴ無しチューブラカーボンホイール](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf4e-89.jpg)
![ハブは現行デュラエースと同等の仕様と質感](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf7e-139.jpg)
![リムハイトは50mmほどだろうか?チューブラー仕様であることが見て取れる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf4e-90.jpg)
まず、注目を集めているのがサンウェブやグルパマFDJの一部の選手らが使用するノーロゴのカーボンホイール。イネオスがライトウェイトを、ユンボ・ヴィスマがコリマをそれぞれ使用していることもあり、サポート外のホイールを使用しているのではないかという憶測も流れた。
![セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、グルパマFDJ)のバイクにセットされた新型?ホイール](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf8e-28.jpg)
近寄ってみると、ハブは現行のデュラエースと同等の仕様。スポークパターンもOPTBALを採用しているため、デュラエースホイールのプロトタイプという可能性が濃厚だ。もっとも大きな違いはリムであり、インターナルニップル仕様の現行モデルとは異なり、トラディショナルな外出しニップルを採用しているのが外観から分かる大きな違い。また、リムハイトも現行の40mmとも60mmとも異なるように見え、おそらく50mmほどではないかと推察される。タイヤからチューブラー仕様だと思われるが詳細は不明だ。
ジョージ・ベネットが装着するフィジークの薄型軽量サドル
![ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)のバイクに装着されていたフィジークのロゴが入った超軽量サドル](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf4e-39.jpg)
![プロダクトモデルとしても違和感のない仕上がり](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf4e-40.jpg)
ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)のバイクに装着されていたのは、見るからに軽量な超薄型サドル。シェルの形状としてはおそらくフィジークのANTARESをベースにパッドを省略、または極薄パッドを配置したものと思われる。レールの形状などから察するに、他ブランドの製品にフィジークの革を貼っているという可能性は薄そうだ。
スラムがRED AXS eTap チェーンリングに大歯数バージョンを用意
![ブラックカラーのスラム RED AXS eTapチェーンリング。52/39Tという市販されていない組み合わせ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf8e-61.jpg)
![こちらは54/41Tという組み合わせ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf8e-60.jpg)
車体の項で取り上げた、バルベルデのバイクに装着されていたスラムのチェーンリングも既製品には存在しないアイテム。市販品とは異なるブラックカラーやクランクアームのプロ供給専用ロゴもさることながら、52/39Tという歯数設定もまた一般向けにはラインアップされていない。
スラムは他にも54/41Tという組み合わせのチェーンリングを用意しており、よりハイスピードなレースに適したギア比を選手からの要望で提供しているようだ。カセットのトップギアは10Tであり、ギア比は最大で5.4と、トップ11T換算ならフロント歯数は59.4Tにもなる計算だ。ちなみに市販ラインアップの最大歯数は50/37Tだ。
スラムサポートのリッチー・ポートがスプリンタースイッチを使用
![リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)はスプリンタースイッチらしきものを装着している](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/09/ayano2020tdf9e-195.jpg)
スラム繋がりでは、リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)のバイクには、スラムの現行ラインアップには存在しないスイッチが下ハンドルに装着されている。スラムは旧型eTap時代からBlipsを用意してきたが、マルセル・キッテル(ドイツ)がカチューシャ時代にシマノのスプリンタースイッチを組み合わせるなど使用率が低く、新型のサテライトボタン「MultiClics」の開発に繋げていた。
しかしポートのバイクに設置されているのは、大きさや設置場所から見ておそらくシマノのスプリンタースイッチ。しかしポートらプロ選手からのフィードバックをもとに開発されたスラムの新型スイッチという可能性は否定できない。
イネオスとユンボのサポート外ホイール、ピノが愛用するWH-9000
![ユンボ・ヴィスマが使うコリマのホイール。32mm](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf8e-54.jpg)
![山岳ステージでライトウェイトを使うイネオス・グレナディアーズ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf8e-57.jpg)
昨年からイネオス・グレナディアーズが山岳ステージでサポートのデュラエースではなく、ライトウェイトを使用していることは周知の事実。今年は同じくデュラエースを使うユンボ・ヴィスマもツール前哨戦からロゴを消したコリマのカーボンホイールを併用中だ。
主に山岳ステージで使用する低ハイトのホイールは、特徴的なスポーキングパターンからするに32mm"WS+"と思われる。なおユンボ・ヴィスマは他レースではディスクブレーキを用いているものの、ツールではリムブレーキ一択だ。
![ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)は旧型のWH-R9000 C50を愛用する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/09/11/ayano2020tdf5e-69.jpg)
また、リムブレーキとディスクブレーキのバイクを使い分けているのがティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)。ピノは従来から旧型デュラエースのWH-9000ホイールを愛用しており、今ツールでもリムブレーキバイクで使用するシーンが目撃されている。ディスクブレーキバイクの際はプロトタイプとおぼしきノーロゴのホイールだ。
text:Naoki.Yasuoka
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