2020/07/08(水) - 15:54
シマノのロードシューズからミドルグレードの「RC5」をインプレッション。フラッグシップのRC9と同じミッドソール構造を採用し、低スタックハイトによるダイレクトなペダリングフィールを実現したモデルだ。シマノ独自のサラウンドラップアッパーも優れたフィット感を生み出している。
世界のトップレーサーたちも愛用する、シマノが誇るフラッグシップロードシューズ「S-PHYRE RC9」。そのテクノロジーをミドルグレードの価格帯に落とし込んだモデルが、昨夏からラインアップに登場した「RC5」だ。価格を抑えつつも最新のテクノロジーが投入されたパフォーマンスモデルとして開発されている。
アシンメトリーなアッパーデザインが大きな特徴で、タンを廃し大きなパターンで左右から足先を包み込むサラウンドラップ構造によって、快適な履き心地を実現している。アッパー素材にはシンセティックレザーとTPU(サーモプラスチック熱可塑性ウレタン)を組み合わせ、軽量でしなやかなフィット感を演出している。
アッパーの随所にレーザーカットホールを空けることで通気性も確保。フィッティングシステムはBoaダイヤル1個+ベルクロというスタイルだ。8の字を描くワイヤールーティングが特徴的で、細かいノッチで締め込んでいけるL6ダイヤルは上に引き上げるだけでリリースできるため、素早い脱ぎ履きを可能としている。
また、ロードシューズではRC9とRC5にのみ採用される「シームレスミッドソール構造」も、このモデルの核となるテクノロジーだ。アッパーとアウトソールの間にあったラスティングボードを廃止することで、RP5と比較してスタックハイトを3.3mmも短縮。より足裏とペダルが近くなることで、パワーロスを抑えたダイレクトかつ安定したペダリングを実現している。
ソールにはカーボンファイバー強化ナイロンを使用しており、優れたパワー伝達性を発揮してくれる。剛性指数12のRC9に対して、RC5は剛性指数8に設定されており、硬さを抑えることでロングライドからレースまで幅広く活用できるパフォーマンスを獲得している。
ホワイトとブラック、限定のブルーという3カラーのラインアップ。サイズは、ホワイトとブラックが36~48、ブルーが40~44での展開だ。ラスト形状を変更した限定のウィメンズモデルも、ホワイトとネイビーの2カラーで販売されている。価格は18,500円(税抜)。
― 編集部インプレッション
RC9、RC7に続くシマノのロードレーシングシューズ「RC」シリーズの末弟モデルに位置づけられるのが今回テストしたRC5だ。しかし、ただのミドルグレードと侮ることなかれ。トッププロも使用するRC9直系モデルとあって、予想以上にかなり実戦向けのレーシーな履き心地が印象的。初中級レベルのライダーであれば十分にレースで使える高いパフォーマンスを体感することができた。
筆者は普段からシューズは各社の42サイズをチョイスしており、今回も同じく42サイズを借り受けた。サイズ感は他社とも大きく変わらずジャストフィット。購入時はぜひ店頭で試着してみてほしいが、おそらく普段履いているシューズと同サイズで問題ないはずだ(上位モデルと違ってワイドサイズの展開はないため注意してほしい)。
まず足入れした段階で、RC5特有の左右非対称アッパーの出来の良さが感じられた。足の横側にクロージャーが配置されているため、細いワイヤーで甲が圧迫されることもない。2枚の大きなパネルが重なるように足先を覆い固定してくれることで、高いフィット感を生み出している。左右のアッパーが広く覆い被さるデザインは、足先への圧力を分散してくれるため局所的なストレスもない。
また、足と接する下側のアッパーがソールとゴムバンドで繋がっており、甲を押さえることでクロージャーを強く締め込まずとも足先を安定させてくれた。くるぶし部分の厚手のクッション素材とヒールカップによって、かかとにもレーシーなホールド感を生み出しており、ペダリング中にズレのない高い反応性に寄与している。
中・後足部に高いフィット感がある一方で、つま先部分はやや高さを持たせた形状設計なのか、空間に余裕がある印象。パワー伝達に関与しないつま先はフリーにしてストレスを軽減するのは、昨今のレーシングシューズではよくある設計だ。アッパーはRC9よりもハリのある素材が用いられているため、全体的にはカッチリした履き心地に仕上がっている。
走り出して顕著に感じたのが、やはりこのシューズが売りとするスタックハイトの低さだ。足裏とペダルとの距離が近いことで一体感が増しており、自分の思った通りにロスなくペダリングができている感触は非常に大きい。足先、シューズ、ペダルの3つがダイレクトに連動してくれるため、足の回しやすさも抜群だ。
踏み込んだ時にペダリングパワーが直に伝わってくれるため、アウトソールの見かけの剛性指数以上にレーシーな反応性を見せてくれる。ガチガチに硬いソールではなく足への反発も抑えられているが、ロングライド向けというフィーリングではなく、あくまで足当たりの良いレースシューズというイメージである。
2万円以下のミドルグレードにして、スタイリッシュなルックスと高いパフォーマンスを兼ね備えており、同価格帯でも一歩抜きん出た存在のRC5。エントリーシューズからのアップグレードや、最新モデルへの買い替えを検討している人はぜひチェックしてみてほしい。(CW編集部・村田)
シマノ RC5
アッパー:メッシュ/TPU/シンセティックレザー
ソール:カーボンファイバー強化ナイロン(剛性指数8)
カラー:ブラック、ホワイト、ブルー
サイズ:36~48、40~44(ブルー)
重量:250g(サイズ42)
価格:18,500円(税抜)
シマノ RC5 ウィメンズ
カラー:ホワイト、ネイビー
サイズ:36~40
価格:18,500円(税抜)
世界のトップレーサーたちも愛用する、シマノが誇るフラッグシップロードシューズ「S-PHYRE RC9」。そのテクノロジーをミドルグレードの価格帯に落とし込んだモデルが、昨夏からラインアップに登場した「RC5」だ。価格を抑えつつも最新のテクノロジーが投入されたパフォーマンスモデルとして開発されている。
アシンメトリーなアッパーデザインが大きな特徴で、タンを廃し大きなパターンで左右から足先を包み込むサラウンドラップ構造によって、快適な履き心地を実現している。アッパー素材にはシンセティックレザーとTPU(サーモプラスチック熱可塑性ウレタン)を組み合わせ、軽量でしなやかなフィット感を演出している。
アッパーの随所にレーザーカットホールを空けることで通気性も確保。フィッティングシステムはBoaダイヤル1個+ベルクロというスタイルだ。8の字を描くワイヤールーティングが特徴的で、細かいノッチで締め込んでいけるL6ダイヤルは上に引き上げるだけでリリースできるため、素早い脱ぎ履きを可能としている。
また、ロードシューズではRC9とRC5にのみ採用される「シームレスミッドソール構造」も、このモデルの核となるテクノロジーだ。アッパーとアウトソールの間にあったラスティングボードを廃止することで、RP5と比較してスタックハイトを3.3mmも短縮。より足裏とペダルが近くなることで、パワーロスを抑えたダイレクトかつ安定したペダリングを実現している。
ソールにはカーボンファイバー強化ナイロンを使用しており、優れたパワー伝達性を発揮してくれる。剛性指数12のRC9に対して、RC5は剛性指数8に設定されており、硬さを抑えることでロングライドからレースまで幅広く活用できるパフォーマンスを獲得している。
ホワイトとブラック、限定のブルーという3カラーのラインアップ。サイズは、ホワイトとブラックが36~48、ブルーが40~44での展開だ。ラスト形状を変更した限定のウィメンズモデルも、ホワイトとネイビーの2カラーで販売されている。価格は18,500円(税抜)。
― 編集部インプレッション
RC9、RC7に続くシマノのロードレーシングシューズ「RC」シリーズの末弟モデルに位置づけられるのが今回テストしたRC5だ。しかし、ただのミドルグレードと侮ることなかれ。トッププロも使用するRC9直系モデルとあって、予想以上にかなり実戦向けのレーシーな履き心地が印象的。初中級レベルのライダーであれば十分にレースで使える高いパフォーマンスを体感することができた。
筆者は普段からシューズは各社の42サイズをチョイスしており、今回も同じく42サイズを借り受けた。サイズ感は他社とも大きく変わらずジャストフィット。購入時はぜひ店頭で試着してみてほしいが、おそらく普段履いているシューズと同サイズで問題ないはずだ(上位モデルと違ってワイドサイズの展開はないため注意してほしい)。
まず足入れした段階で、RC5特有の左右非対称アッパーの出来の良さが感じられた。足の横側にクロージャーが配置されているため、細いワイヤーで甲が圧迫されることもない。2枚の大きなパネルが重なるように足先を覆い固定してくれることで、高いフィット感を生み出している。左右のアッパーが広く覆い被さるデザインは、足先への圧力を分散してくれるため局所的なストレスもない。
また、足と接する下側のアッパーがソールとゴムバンドで繋がっており、甲を押さえることでクロージャーを強く締め込まずとも足先を安定させてくれた。くるぶし部分の厚手のクッション素材とヒールカップによって、かかとにもレーシーなホールド感を生み出しており、ペダリング中にズレのない高い反応性に寄与している。
中・後足部に高いフィット感がある一方で、つま先部分はやや高さを持たせた形状設計なのか、空間に余裕がある印象。パワー伝達に関与しないつま先はフリーにしてストレスを軽減するのは、昨今のレーシングシューズではよくある設計だ。アッパーはRC9よりもハリのある素材が用いられているため、全体的にはカッチリした履き心地に仕上がっている。
走り出して顕著に感じたのが、やはりこのシューズが売りとするスタックハイトの低さだ。足裏とペダルとの距離が近いことで一体感が増しており、自分の思った通りにロスなくペダリングができている感触は非常に大きい。足先、シューズ、ペダルの3つがダイレクトに連動してくれるため、足の回しやすさも抜群だ。
踏み込んだ時にペダリングパワーが直に伝わってくれるため、アウトソールの見かけの剛性指数以上にレーシーな反応性を見せてくれる。ガチガチに硬いソールではなく足への反発も抑えられているが、ロングライド向けというフィーリングではなく、あくまで足当たりの良いレースシューズというイメージである。
2万円以下のミドルグレードにして、スタイリッシュなルックスと高いパフォーマンスを兼ね備えており、同価格帯でも一歩抜きん出た存在のRC5。エントリーシューズからのアップグレードや、最新モデルへの買い替えを検討している人はぜひチェックしてみてほしい。(CW編集部・村田)
シマノ RC5
アッパー:メッシュ/TPU/シンセティックレザー
ソール:カーボンファイバー強化ナイロン(剛性指数8)
カラー:ブラック、ホワイト、ブルー
サイズ:36~48、40~44(ブルー)
重量:250g(サイズ42)
価格:18,500円(税抜)
シマノ RC5 ウィメンズ
カラー:ホワイト、ネイビー
サイズ:36~40
価格:18,500円(税抜)
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