2020/04/11(土) - 12:13
マヴィック2020モデルの新作シューズ「COSMIC ELITE SL(コスミックエリートSL)」をインプレッション。上位モデルと同じメッシュアッパーを採用することで、軽く通気性に優れしなやかなフィット感を実現した、長時間ライドでも快適性の高いロードシューズに仕上がる。
2020モデルでロードシューズのラインアップを大きく刷新したマヴィック。その中でも、価格と性能をバランスし多くのユーザーにとって大本命となるであろうモデルが「COSMIC ELITE SL(コスミックエリートSL)」だ。快適にロングライドを楽しみたい、エントリーグレードから買い替えたい、レースでも使えるシューズが欲しい、けれど4万円を超えるようなトップモデルまでは正直必要ない、そんなサイクリスト必見の1足となっている。
大抵どのメーカーでも42サイズをチョイスする筆者だが、今回各サイズを履き比べた結果、ハーフサイズ下げた26cm(41 1/3サイズ)がベストフィットした。従来モデルからラスト形状がアップデートされており、つま先部分の余裕が増していることに加え、柔らかなメッシュアッパーが足型に沿ってフィットしてくれるため窮屈感がない、というのがサイズ変化の要因だろう。若干タイトめに履きたいという個人的な好みもあり、いつもと同じ42サイズではフィット感の緩さが気になった点もサイズ選びの決め手となった。
上位モデルであるCOSMIC ULTIMATE SLと同様のメッシュ素材を採用しており、手で触ってみてもすぐ分かるしなやかさが抜群のフィット感を生み出してくれる。硬めのアッパーを採用しているレーシングシューズは足に馴染むまでやや時間がかかるが、COSMIC ELITE SLは長く使ってきたかのような快適な履き心地を乗り始めから感じられた。
柔軟性の高いメッシュアッパーと、ワイヤー受けなどの硬いプラスチックパーツを排除したデザインが局所的な圧迫感をなくし、優しい履き心地に仕上がっている点が非常に好印象。がっちりとホールドされる感はないため人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、明らかに素材の良さが活きた心地良い感覚がある。
快適性を重視したタイト過ぎない作りで、ワイヤーを締め込んでもつま先とかかとには若干の自由度があり、むしろ自然なペダリングがしやすいと感じた(足先を固定しすぎるシューズは膝の故障要因にもなる)。最新モデル全般に言える特徴だが、過去のマヴィックシューズとは全く異なる履き心地のため、一度試着してみればイメージは大きく変わるはず。
アッパーの良さは軽量性と通気性にも表れていた。片側230gという重量は他社のフラッグシップに負けず劣らずの軽さで、価格を考えればかなり評価できる点だ。普段使っていたシューズから約50g軽くなったのだが、たったそれだけの差で明らかに足の回しやすさが違う。特にシューズの上側、アッパーが軽量なおかげで足を引き上げる動作がよりスムーズになり、1回のライドで何千何万回とペダリングすることを考えれば疲労の軽減にも十分貢献してくれるはず。
通気性に関しては、メッシュに裏地があるため風が突き抜けるほど涼しいという訳ではないが、シューズを脱いだ時に感じる蒸れ感が他のシューズに比べて明らかに少なく、足先に熱が籠もるのを防いでくれていると実感できた。軽量性と通気性をより重視するのであれば、裏地を取り払ったメッシュ生地1枚のアッパーを採用した上位モデル、COSMIC ULTIMATE SLをぜひチェックしてほしい。
硬さを抑えたエナジーカーボンコンプアウトソールも、今ではレースに出なくなったサンデーライダーの筆者にとってはちょうど良い剛性感だ。もちろんフルカーボンの方がロスなくパワーが伝わる感覚は強いものの、やはりソールが硬いとそれだけ足の疲労に繋がってしまう。スプリントのような大パワーをかけず淡々と回していくようなロングライドに最適で、樹脂ソールよりカッチリ感が強いため初中級者であればレースで使っても十分活躍してくれるだろう。
細かな部分だが、この価格帯にしてBoaの上級グレードであるIP1ダイヤルを搭載している点も優秀で、緩める方向にも調整が効くため乗りながらフィット感を変えられるのも便利だった。改良されたラスト形状のおかげで、甲高幅広の足型でもばっちりフィットするよう進化しているマヴィックの最新シューズCOSMIC ELITE SLは、全4色展開で価格は25,000円(税抜)だ。
マヴィック COSMIC ELITE SL
ソール:エナジーカーボンコンプ(パワー伝達インデックス60)
サイズ:22~29cm(0.5cm刻み)
実測重量:230g(26cm、片側)
カラー:ホワイト、ブラック、トータルエクリプス、レッドオレンジ
価 格:25,000円(税抜)
impression&photo:Yuto.Murata
2020モデルでロードシューズのラインアップを大きく刷新したマヴィック。その中でも、価格と性能をバランスし多くのユーザーにとって大本命となるであろうモデルが「COSMIC ELITE SL(コスミックエリートSL)」だ。快適にロングライドを楽しみたい、エントリーグレードから買い替えたい、レースでも使えるシューズが欲しい、けれど4万円を超えるようなトップモデルまでは正直必要ない、そんなサイクリスト必見の1足となっている。
大抵どのメーカーでも42サイズをチョイスする筆者だが、今回各サイズを履き比べた結果、ハーフサイズ下げた26cm(41 1/3サイズ)がベストフィットした。従来モデルからラスト形状がアップデートされており、つま先部分の余裕が増していることに加え、柔らかなメッシュアッパーが足型に沿ってフィットしてくれるため窮屈感がない、というのがサイズ変化の要因だろう。若干タイトめに履きたいという個人的な好みもあり、いつもと同じ42サイズではフィット感の緩さが気になった点もサイズ選びの決め手となった。
上位モデルであるCOSMIC ULTIMATE SLと同様のメッシュ素材を採用しており、手で触ってみてもすぐ分かるしなやかさが抜群のフィット感を生み出してくれる。硬めのアッパーを採用しているレーシングシューズは足に馴染むまでやや時間がかかるが、COSMIC ELITE SLは長く使ってきたかのような快適な履き心地を乗り始めから感じられた。
柔軟性の高いメッシュアッパーと、ワイヤー受けなどの硬いプラスチックパーツを排除したデザインが局所的な圧迫感をなくし、優しい履き心地に仕上がっている点が非常に好印象。がっちりとホールドされる感はないため人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、明らかに素材の良さが活きた心地良い感覚がある。
快適性を重視したタイト過ぎない作りで、ワイヤーを締め込んでもつま先とかかとには若干の自由度があり、むしろ自然なペダリングがしやすいと感じた(足先を固定しすぎるシューズは膝の故障要因にもなる)。最新モデル全般に言える特徴だが、過去のマヴィックシューズとは全く異なる履き心地のため、一度試着してみればイメージは大きく変わるはず。
アッパーの良さは軽量性と通気性にも表れていた。片側230gという重量は他社のフラッグシップに負けず劣らずの軽さで、価格を考えればかなり評価できる点だ。普段使っていたシューズから約50g軽くなったのだが、たったそれだけの差で明らかに足の回しやすさが違う。特にシューズの上側、アッパーが軽量なおかげで足を引き上げる動作がよりスムーズになり、1回のライドで何千何万回とペダリングすることを考えれば疲労の軽減にも十分貢献してくれるはず。
通気性に関しては、メッシュに裏地があるため風が突き抜けるほど涼しいという訳ではないが、シューズを脱いだ時に感じる蒸れ感が他のシューズに比べて明らかに少なく、足先に熱が籠もるのを防いでくれていると実感できた。軽量性と通気性をより重視するのであれば、裏地を取り払ったメッシュ生地1枚のアッパーを採用した上位モデル、COSMIC ULTIMATE SLをぜひチェックしてほしい。
硬さを抑えたエナジーカーボンコンプアウトソールも、今ではレースに出なくなったサンデーライダーの筆者にとってはちょうど良い剛性感だ。もちろんフルカーボンの方がロスなくパワーが伝わる感覚は強いものの、やはりソールが硬いとそれだけ足の疲労に繋がってしまう。スプリントのような大パワーをかけず淡々と回していくようなロングライドに最適で、樹脂ソールよりカッチリ感が強いため初中級者であればレースで使っても十分活躍してくれるだろう。
細かな部分だが、この価格帯にしてBoaの上級グレードであるIP1ダイヤルを搭載している点も優秀で、緩める方向にも調整が効くため乗りながらフィット感を変えられるのも便利だった。改良されたラスト形状のおかげで、甲高幅広の足型でもばっちりフィットするよう進化しているマヴィックの最新シューズCOSMIC ELITE SLは、全4色展開で価格は25,000円(税抜)だ。
マヴィック COSMIC ELITE SL
ソール:エナジーカーボンコンプ(パワー伝達インデックス60)
サイズ:22~29cm(0.5cm刻み)
実測重量:230g(26cm、片側)
カラー:ホワイト、ブラック、トータルエクリプス、レッドオレンジ
価 格:25,000円(税抜)
impression&photo:Yuto.Murata
リンク