2010/05/04(火) - 07:54
2010年4月28日から5月2日までの5日間、アメリカ・ニューメキシコ州でSRAMツアー・オブ・オブ・ザ・ジラが開催された。レースにはランス・アームストロング(アメリカ)やリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)、デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ)らが出場。ナショナルイベントながら、ハイレベルな闘いが繰り広げられた。
1987年に第1回大会が開催されたツアー・オブ・オブ・ザ・ジラは、アメリカのナショナルレーシングカレンダーシリーズの中の1戦。昨年からアメリカの大手コンポーネントメーカーのSRAM社がメインスポンサーにつき、大会規模が拡大された。
UCI(国際自転車競技連合)のルールによると、本来プロツアーチームやプロコンチネンタルチームはナショナルイベントに出場できない、しかし別デザインのチームジャージを着れば、上限3名まで出場が許される。
このルールを利用して、レディオシャック所属のランス・アームストロング(アメリカ)、リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)、ジェイソン・マッカートニー(アメリカ)の3名が、アームストロング経営のバイクショップ「メロージョニー」のジャージを着用して、ガーミン・トランジションズ所属のデーヴィット・ザブリスキー(アメリカ)、トム・ダニエルソン(アメリカ)、ダニー・ペイト(アメリカ)の3名が、ザブリスキーが所有するブランド「DZナッツ」のジャージを着て出場した。
初日から存在感を見せ、頂上ゴールでステージ優勝を飾ったのは、ディフェンディングチャンピオンのライプハイマー。5月のツアー・オブ・カリフォルニアで4連覇を狙うライプハイマーは、第3ステージの個人タイムトライアルでも上位に絡む走りを見せて総合リードをキープ。アームストロングのアシストを受けたライプハイマーは最終日までリーダージャージを守り切り、2年連続大会制覇を達成した。
そして、ベテランの陰で光ったのが若手選手たちの活躍だ。個人TTでライプハイマーやザブリスキーを下したのは、21歳のジェシー・サージェント(ニュージーランド、トレック・リブストロング)。2008年北京五輪のトラック団体追い抜きで銅メダルを獲得したサージェントが、得意の独走力で強豪を打ち破った。
更に、同じトレック・リブストロング所属のタイラー・フィニー(アメリカ)が第4ステージでスプリント勝利。フィニーは父がツール・ド・フランスでアメリカ人としてステージ初優勝(通算2勝)を挙げたデービス・フィニー、そして母がロスアンゼルス五輪ロードレース金メダリストのコニーカーペンター・フィニーというサラブレッドであり、19歳の若さながら今年のトラック世界選手権の個人追い抜きで連覇を達成。アメリカの期待を背負う逸材として、今後のロードレースシーンで目が離せない存在だ。
SRAMツアー・オブ・オブ・ザ・ジラ2010結果
4月28日(水)第1ステージ シルヴァーシティ〜モゴヨン 151km
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) 3h48'18"
2位 トム・ダニエルソン(アメリカ、DZナッツ) +10"
3位 セサル・グラハレス(コロンビア、OUCHバハーティ・ファウンデーション) +16"
4月29日(木)第2ステージ ピノスアルトス〜フォートベイヤード 128km
1位 ルイス・アマラン(キューバ、ジェイミス・サッターホーム) 3h25'02"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) +02"
3位 カイル・ウォムスレイ(アメリカ、ビッセル・プロサイクリング) +05"
4月30日(金)第3ステージ タイロン 26.6km(個人TT)
1位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド、トレック・リブストロング) 34'09"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) +14"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、DZナッツ) +26"
5月1日(土)第4テージ シルヴァーシティ 60km
1位 タイラー・フィニー(アメリカ、トレック・リブストロング) 1h31'20"
2位 イヴァン・ドミンゲス(キューバ、ジェイミス・サッターホーム)
3位 チャールズ・ディオンヌ(カナダ、フライVオーストラリア)
5月2日(日)第5テージ シルヴァーシティ〜ピノスアルトス 171km
1位 ダレン・リル(南アフリカ、フライVオーストラリア) 4h25'03"
2位 マックス・ジェンキンス(アメリカ、ユナイテッド・ヘルスケア) +06"
3位 ロバート・ブリットン(アメリカ、ビッセル・プロサイクリング)
個人総合成績
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) 13h47'05"
2位 トム・ダニエルソン(アメリカ、DZナッツ) +59"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、DZナッツ) +1'09"
text:Kei Tsuji
photo:tourofthegila.com
1987年に第1回大会が開催されたツアー・オブ・オブ・ザ・ジラは、アメリカのナショナルレーシングカレンダーシリーズの中の1戦。昨年からアメリカの大手コンポーネントメーカーのSRAM社がメインスポンサーにつき、大会規模が拡大された。
UCI(国際自転車競技連合)のルールによると、本来プロツアーチームやプロコンチネンタルチームはナショナルイベントに出場できない、しかし別デザインのチームジャージを着れば、上限3名まで出場が許される。
このルールを利用して、レディオシャック所属のランス・アームストロング(アメリカ)、リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)、ジェイソン・マッカートニー(アメリカ)の3名が、アームストロング経営のバイクショップ「メロージョニー」のジャージを着用して、ガーミン・トランジションズ所属のデーヴィット・ザブリスキー(アメリカ)、トム・ダニエルソン(アメリカ)、ダニー・ペイト(アメリカ)の3名が、ザブリスキーが所有するブランド「DZナッツ」のジャージを着て出場した。
初日から存在感を見せ、頂上ゴールでステージ優勝を飾ったのは、ディフェンディングチャンピオンのライプハイマー。5月のツアー・オブ・カリフォルニアで4連覇を狙うライプハイマーは、第3ステージの個人タイムトライアルでも上位に絡む走りを見せて総合リードをキープ。アームストロングのアシストを受けたライプハイマーは最終日までリーダージャージを守り切り、2年連続大会制覇を達成した。
そして、ベテランの陰で光ったのが若手選手たちの活躍だ。個人TTでライプハイマーやザブリスキーを下したのは、21歳のジェシー・サージェント(ニュージーランド、トレック・リブストロング)。2008年北京五輪のトラック団体追い抜きで銅メダルを獲得したサージェントが、得意の独走力で強豪を打ち破った。
更に、同じトレック・リブストロング所属のタイラー・フィニー(アメリカ)が第4ステージでスプリント勝利。フィニーは父がツール・ド・フランスでアメリカ人としてステージ初優勝(通算2勝)を挙げたデービス・フィニー、そして母がロスアンゼルス五輪ロードレース金メダリストのコニーカーペンター・フィニーというサラブレッドであり、19歳の若さながら今年のトラック世界選手権の個人追い抜きで連覇を達成。アメリカの期待を背負う逸材として、今後のロードレースシーンで目が離せない存在だ。
SRAMツアー・オブ・オブ・ザ・ジラ2010結果
4月28日(水)第1ステージ シルヴァーシティ〜モゴヨン 151km
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) 3h48'18"
2位 トム・ダニエルソン(アメリカ、DZナッツ) +10"
3位 セサル・グラハレス(コロンビア、OUCHバハーティ・ファウンデーション) +16"
4月29日(木)第2ステージ ピノスアルトス〜フォートベイヤード 128km
1位 ルイス・アマラン(キューバ、ジェイミス・サッターホーム) 3h25'02"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) +02"
3位 カイル・ウォムスレイ(アメリカ、ビッセル・プロサイクリング) +05"
4月30日(金)第3ステージ タイロン 26.6km(個人TT)
1位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド、トレック・リブストロング) 34'09"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) +14"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、DZナッツ) +26"
5月1日(土)第4テージ シルヴァーシティ 60km
1位 タイラー・フィニー(アメリカ、トレック・リブストロング) 1h31'20"
2位 イヴァン・ドミンゲス(キューバ、ジェイミス・サッターホーム)
3位 チャールズ・ディオンヌ(カナダ、フライVオーストラリア)
5月2日(日)第5テージ シルヴァーシティ〜ピノスアルトス 171km
1位 ダレン・リル(南アフリカ、フライVオーストラリア) 4h25'03"
2位 マックス・ジェンキンス(アメリカ、ユナイテッド・ヘルスケア) +06"
3位 ロバート・ブリットン(アメリカ、ビッセル・プロサイクリング)
個人総合成績
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、メロージョニー) 13h47'05"
2位 トム・ダニエルソン(アメリカ、DZナッツ) +59"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、DZナッツ) +1'09"
text:Kei Tsuji
photo:tourofthegila.com
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