2019/09/14(土) - 14:58
カナダのワールドツアー2連戦初戦、GPケベック。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)による逃げはゴール前200mで潰え、圧倒的な登坂スプリントを披露したマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)が2連覇を達成した。
スペインでブエルタ・ア・エスパーニャが佳境を迎える中、カナダには世界屈指のクラシックハンターたちが集結。フランス語圏を舞台に繰り広げられるグランプリ・シクリスト・ド・ケベック(GPケベック)と、その2日後に開催されるグランプリ・シクリスト・ド・モンレアル(GPモンレアル)のワールドツアー2連戦が開催中で、9月13日には第1戦ケベックが開催された。
セント・ローレンス川に面したケベック市内を周回するコースの全長は12.6km(獲得標高186m)。ここを16周回、合計201.6kmで争われるGPケベックの総獲得標高は2976mにものぼる。周回後半からは名称の付けられた登坂が4つ登場し、フィニッシュへの登り「グラン・ダリー」は登坂距離1000m、平均勾配4%。それぞれの難易度は低くないものの連続して登坂をこなすため、波状攻撃が掛かれば集団分断も起こりうる。毎年パンチャーによるアタックが掛かるものの、ゴール勝負は決まって登りスプリントで決着するのが通例だ。
ゼッケン1を付けるのは連覇を狙うディフェンディングチャンピオンのマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)で、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)、オリヴァー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル)、レムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)といった屈指のクラシックハンターが集結。ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)やゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)といった総合勢も顔を揃えた。
この日逃げたのはルイス・マス(スペイン、モビスター)、ガイ・サジフ(イスラエル、イスラエルサイクリングアカデミー)、ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)や、カナダナショナルチーム勢2名を含む6名。タイム差は5周回目に7分台まで広がったが、CCCチームを始め優勝候補チームがコントロールを担ったことで減少傾向に。最終的に2周を残した時点で捉えられ、ここから優勝候補たちの戦いが静かに始まった。
期待のイヴェネプールは不調によって集団から遅れ、最終周回に入るとエンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックの口火を切り、イヴァン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)やネイサン・アール(オーストラリア、イスラエルサイクリングアカデミー)が次々と単独アタックを試みるも大集団を振り切るには至らない。ボーラ・ハンスグローエやUAEチームエミレーツ、ドゥクーニンク・クイックステップらが集団前方で集結する中、残り3.7kmで始まる登坂でドゥクーニンク・クイックステップが仕掛けた。
アラフィリップを従えたドリス・デヴェナインス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)がペースアップで集団を一列棒状に引き伸ばし、アラフィリップは残り2kmから始まる登り(190m/平均勾配7%)で強烈なアタックを繰り出す。後方を確認しながら攻撃するアラフィリップに続いたのはサガンとファンアーフェルマート、ウリッシの3名。ここにジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が合流し、5名が5秒差リードで残り1kmのアーチをくぐった。
優勝候補ばかりが揃った先頭グループだったが、互いを見合ったことで今ひとつペースが上がらない。アラフィリップが抵抗したものの、喘ぎながら迫るメイン集団が残り200mで逃げグループに合流。同時にマシューズが弾かれたようにスプリントを開始した。
逃げていたサガンとファンアーフェルマート、ウリッシが反応したが、勢いよくスプリントするマシューズには届かない。ゴール手前で後方を確認したマシューズが「2」を表すピースサインで悠々と2連覇を飾った。
「まだ言葉が見つからないよ。チームメイトが素晴らしい働きでレースを作ってくれて、更に2連覇で締めくくることができたなんて信じられない。1日働き通しだったチームメイトのために最後は僕が全力でもがくだけだった。やりきることができたので満足だ」と語るマシューズ。同じく集団内からスプリントしたジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)はサガンたちをパスできなかったため、マシューズの登坂スプリントの強さが光る1日となった。
今回参加したほとんどの選手たちは2日後に開催されるGPモンレアルに参戦予定。再びクラシックハンターたちが激しく火花を散らす。
スペインでブエルタ・ア・エスパーニャが佳境を迎える中、カナダには世界屈指のクラシックハンターたちが集結。フランス語圏を舞台に繰り広げられるグランプリ・シクリスト・ド・ケベック(GPケベック)と、その2日後に開催されるグランプリ・シクリスト・ド・モンレアル(GPモンレアル)のワールドツアー2連戦が開催中で、9月13日には第1戦ケベックが開催された。
セント・ローレンス川に面したケベック市内を周回するコースの全長は12.6km(獲得標高186m)。ここを16周回、合計201.6kmで争われるGPケベックの総獲得標高は2976mにものぼる。周回後半からは名称の付けられた登坂が4つ登場し、フィニッシュへの登り「グラン・ダリー」は登坂距離1000m、平均勾配4%。それぞれの難易度は低くないものの連続して登坂をこなすため、波状攻撃が掛かれば集団分断も起こりうる。毎年パンチャーによるアタックが掛かるものの、ゴール勝負は決まって登りスプリントで決着するのが通例だ。
ゼッケン1を付けるのは連覇を狙うディフェンディングチャンピオンのマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)で、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)、オリヴァー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル)、レムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)といった屈指のクラシックハンターが集結。ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)やゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)といった総合勢も顔を揃えた。
この日逃げたのはルイス・マス(スペイン、モビスター)、ガイ・サジフ(イスラエル、イスラエルサイクリングアカデミー)、ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)や、カナダナショナルチーム勢2名を含む6名。タイム差は5周回目に7分台まで広がったが、CCCチームを始め優勝候補チームがコントロールを担ったことで減少傾向に。最終的に2周を残した時点で捉えられ、ここから優勝候補たちの戦いが静かに始まった。
期待のイヴェネプールは不調によって集団から遅れ、最終周回に入るとエンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックの口火を切り、イヴァン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)やネイサン・アール(オーストラリア、イスラエルサイクリングアカデミー)が次々と単独アタックを試みるも大集団を振り切るには至らない。ボーラ・ハンスグローエやUAEチームエミレーツ、ドゥクーニンク・クイックステップらが集団前方で集結する中、残り3.7kmで始まる登坂でドゥクーニンク・クイックステップが仕掛けた。
アラフィリップを従えたドリス・デヴェナインス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)がペースアップで集団を一列棒状に引き伸ばし、アラフィリップは残り2kmから始まる登り(190m/平均勾配7%)で強烈なアタックを繰り出す。後方を確認しながら攻撃するアラフィリップに続いたのはサガンとファンアーフェルマート、ウリッシの3名。ここにジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が合流し、5名が5秒差リードで残り1kmのアーチをくぐった。
優勝候補ばかりが揃った先頭グループだったが、互いを見合ったことで今ひとつペースが上がらない。アラフィリップが抵抗したものの、喘ぎながら迫るメイン集団が残り200mで逃げグループに合流。同時にマシューズが弾かれたようにスプリントを開始した。
逃げていたサガンとファンアーフェルマート、ウリッシが反応したが、勢いよくスプリントするマシューズには届かない。ゴール手前で後方を確認したマシューズが「2」を表すピースサインで悠々と2連覇を飾った。
「まだ言葉が見つからないよ。チームメイトが素晴らしい働きでレースを作ってくれて、更に2連覇で締めくくることができたなんて信じられない。1日働き通しだったチームメイトのために最後は僕が全力でもがくだけだった。やりきることができたので満足だ」と語るマシューズ。同じく集団内からスプリントしたジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)はサガンたちをパスできなかったため、マシューズの登坂スプリントの強さが光る1日となった。
今回参加したほとんどの選手たちは2日後に開催されるGPモンレアルに参戦予定。再びクラシックハンターたちが激しく火花を散らす。
グランプリ・シクリスト・ド・ケベック2019結果
1位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 5:13:01 |
2位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム) | |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
6位 | トムイェルト・スラフテル(オランダ、ディメンションデータ) | |
7位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
8位 | ティモ・ローセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
9位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
10位 | ブノワ・コズヌフロワ(フランス、アージェードゥーゼル) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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