2019/09/09(月) - 07:21
ツール・ド・北海道の第3ステージが北見市から当麻町の179.9kmで行われ、集団スプリントを制したチーム右京のレイモンド・クレダーが優勝した。個人総合順位はフィリッポ・ザッカンティが守りきり、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネが3賞ジャージを独占して他を圧倒した。
ツール・ド・北海道最終日は、前日のフィニッシュ地点・北見市から西に進み、旭川市に隣接する当麻町までの179.9km。途中、前半に2回のホットスポット(スプリントポイント)、後半に2級山岳の北見峠を通過する。北見峠からフィニッシュまでの約70kmは下りと平坦基調の直線路が続き、集団が有利なコース設定だ。
朝から青空が広がり、気温は30℃を越える暑さ。真夏のレースのような最終ステージとなった。
リアルスタート直後からアタックが繰り返されるが、この日はなかなか逃げが容認されない。30km付近まで来て岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、サルバドール・グアルディオラ(キナンサイクリングチーム)、ファンホセ・ロバト・デル・ヴァレ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)を含む6名の逃げが容認される。この逃げは52km地点の1回目のホットスポットまでに吸収されるが、この間リーダージャージを擁するNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ(以下NIPPO)にとっては、ロバトが逃げ集団に入ったことで集団コントロールをせずに済むことに。
逃げ集団吸収のカウンターで飛び出したのはマンセボ。そこに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、木村圭佑(シマノレーシング)、ジェイ・ダットン(セントジョージコンチネンタル・サイクリングチーム)が追いつき、新たに4人の逃げ集団が先行する。メイン集団はNIPPOがコントロールし、1分40秒前後の差を維持する。
北見峠に入ると逃げる4人とメイン集団の差が縮まりはじめる。登りでダットンが遅れ、下りで木村が遅れて増田とマンセボの2人が先行。下りきったところでメイン集団との差は1分未満まで縮まる。独走力のある2人の逃げだったが、その後もタイム差は縮まり続け、残り20kmを前に吸収される。
ひとつになった集団はNIPPOがコントロールを続ける。ここまで牽引してきた初山翔、伊藤雅和が残り10km付近までに離脱していくと、スプリント勝負に向けて各チームが前に上がってくる。
フィニッシュまで約1kmの長いストレートに入り、大集団はスプリント開始。各チームのスプリンターの争いをレイモンド・クレダー(チーム右京)が制してステージ優勝。3位に草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)が食い込んだ。
クレダーは、「最終日で疲れもあったけれど、スプリントで勝てて嬉しい。チームとしては(サミュエル・クロームの)総合2位を守ることとステージ優勝することを目標に臨んだ。登りで遅れたけれど、逃げを吸収してスプリント勝負に持ち込んでくれたチームに感謝したい」と、表彰式でコメントした。
リーダージャージのフィリッポ・ザッカンティは集団内でフィニッシュし、総合優勝を確定させた。山岳賞はジョアン・ボウ・カンパニーが維持。第3ステージ2位に入ったロバトがポイント賞を獲得し、3賞ジャージをNIPPOが独占。チーム総合優勝とあわせて33回目のツール・ド・北海道を完全制覇した。
ザッカンティは6月のツール・ド・コリア(UCI2.1)での個人総合優勝に続く2度目のステージレース総合優勝。第1ステージでの優勝がプロ2年目の初優勝だった。「初日の逃げに乗れたことが勝因のひとつだが、2日目3日目のチームの動きがなければ総合優勝することは出来なかった。簡単に勝ったように見えるけれど、総合首位を最後まで守れたのはチーム力のおかげ」と、語った。
日本人選手コメントは後ほどアップします。
ツール・ド・北海道最終日は、前日のフィニッシュ地点・北見市から西に進み、旭川市に隣接する当麻町までの179.9km。途中、前半に2回のホットスポット(スプリントポイント)、後半に2級山岳の北見峠を通過する。北見峠からフィニッシュまでの約70kmは下りと平坦基調の直線路が続き、集団が有利なコース設定だ。
朝から青空が広がり、気温は30℃を越える暑さ。真夏のレースのような最終ステージとなった。
リアルスタート直後からアタックが繰り返されるが、この日はなかなか逃げが容認されない。30km付近まで来て岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、サルバドール・グアルディオラ(キナンサイクリングチーム)、ファンホセ・ロバト・デル・ヴァレ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)を含む6名の逃げが容認される。この逃げは52km地点の1回目のホットスポットまでに吸収されるが、この間リーダージャージを擁するNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ(以下NIPPO)にとっては、ロバトが逃げ集団に入ったことで集団コントロールをせずに済むことに。
逃げ集団吸収のカウンターで飛び出したのはマンセボ。そこに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、木村圭佑(シマノレーシング)、ジェイ・ダットン(セントジョージコンチネンタル・サイクリングチーム)が追いつき、新たに4人の逃げ集団が先行する。メイン集団はNIPPOがコントロールし、1分40秒前後の差を維持する。
北見峠に入ると逃げる4人とメイン集団の差が縮まりはじめる。登りでダットンが遅れ、下りで木村が遅れて増田とマンセボの2人が先行。下りきったところでメイン集団との差は1分未満まで縮まる。独走力のある2人の逃げだったが、その後もタイム差は縮まり続け、残り20kmを前に吸収される。
ひとつになった集団はNIPPOがコントロールを続ける。ここまで牽引してきた初山翔、伊藤雅和が残り10km付近までに離脱していくと、スプリント勝負に向けて各チームが前に上がってくる。
フィニッシュまで約1kmの長いストレートに入り、大集団はスプリント開始。各チームのスプリンターの争いをレイモンド・クレダー(チーム右京)が制してステージ優勝。3位に草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)が食い込んだ。
クレダーは、「最終日で疲れもあったけれど、スプリントで勝てて嬉しい。チームとしては(サミュエル・クロームの)総合2位を守ることとステージ優勝することを目標に臨んだ。登りで遅れたけれど、逃げを吸収してスプリント勝負に持ち込んでくれたチームに感謝したい」と、表彰式でコメントした。
リーダージャージのフィリッポ・ザッカンティは集団内でフィニッシュし、総合優勝を確定させた。山岳賞はジョアン・ボウ・カンパニーが維持。第3ステージ2位に入ったロバトがポイント賞を獲得し、3賞ジャージをNIPPOが独占。チーム総合優勝とあわせて33回目のツール・ド・北海道を完全制覇した。
ザッカンティは6月のツール・ド・コリア(UCI2.1)での個人総合優勝に続く2度目のステージレース総合優勝。第1ステージでの優勝がプロ2年目の初優勝だった。「初日の逃げに乗れたことが勝因のひとつだが、2日目3日目のチームの動きがなければ総合優勝することは出来なかった。簡単に勝ったように見えるけれど、総合首位を最後まで守れたのはチーム力のおかげ」と、語った。
日本人選手コメントは後ほどアップします。
ツール・ド・北海道2019 第3ステージ 北見市-当麻町 結果(179.9km)
1位 | レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京) | 4時間9分59秒 |
2位 | ファンホセ・ロバト・デル・ヴァレ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) | +0秒 |
3位 | 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) | |
4位 | 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) | |
5位 | 孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング) | |
6位 | 黒枝咲哉(シマノレーシングチーム) | |
7位 | サミュエル・クローム(オーストラリア、チーム右京) | |
8位 | 小橋勇利(北海道地域選抜) | |
9位 | ヌル・アミル・ファルクディン・マズキ(マレーシア、トレンガヌ INC. TSG サイクリングチーム) | |
10位 | クレイグ・ウィギンス(オーストラリア、セントジョージ・コンチネンタルサイクリングチーム) |
個人総合時間順位(第3ステージ終了時)
1位 | フィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) | 12時間37分34秒 |
2位 | サミュエル・クローム(オーストラリア、チーム右京) | +24秒 |
3位 | ヌル・アミル・ファルクディン・マズキ(マレーシア、トレンガヌ INC. TSG サイクリングチーム) | +26秒 |
4位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ・アルコレア(スペイン、マトリックスパワータグ) | +30秒 |
5位 | 山本元喜(キナンサイクリングチーム) | |
6位 | 徳田 優(チームブリヂストンサイクリング) | +35秒 |
ポイント賞(第3ステージ終了時)
1位 | ファンホセ・ロバト・デル・ヴァレ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) | 37p |
2位 | レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京) | 33p |
3位 | サミュエル・クローム(オーストラリア、チーム右京) | 29p |
山岳賞(第3ステージ終了時)
チーム総合成績(第3ステージ終了時)
1位 | NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ | 37時間55分28秒 |
2位 | チーム右京 | +1分10秒 |
3位 | トレンガヌ INC.TSG・サイクリングチーム | +1分34秒 |
text&photo:Satoru Kato
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