2019/09/03(火) - 12:05
合計12箇所のカテゴリー山岳を含む無数のアップダウンが詰め込まれたブルターニュ地方最大のワンデーレースでセップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト)が逃げ切り勝利。共に逃げた2名を置き去りにして今季初のワールドツアー優勝を飾った。
フランス北西部、ブルターニュ地方の小村プルエーを舞台に開催されたワールドツアーレース、ブルターニュクラシック・ウエストフランス。自転車競技が盛んなブルターニュ地方最大のワンデーレースであり、プルエーで3日間にわたり行われる自転車レースの最終日に開催されるワンデイレースだ。初回開催は1931年と歴史深く、2005年からUCI最高ランクのワールドツアーに組み込まれている。
プルエーから沿岸部を目指し、Uターンでプルエーに戻るコースは250kmオーバー。起伏豊かなブルターニュだけにコース断面はノコギリ状で、特に中盤からカテゴリー山岳が凝縮されている。終盤には平均勾配6.3%の登坂「ティマレク」が2度登場し、ティマレクの頂上からフィニッシュまでの距離はおよそ4km強と絶妙な距離が設定されており、スプリンターにもパンチャーにも等しく機会がある。
今年も昨年覇者オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)をはじめ、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)やマッティ・ブレシェル(デンマーク、EFエデュケーションファースト)、セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト)、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー)、アルノー・デマールら、ブエルタに出場していないクラシックハンターが多数集結。トレック・セガフレードからは別府史之も参戦した。
序盤に逃げたアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)ら4名は、ディフェンディングチームであるアージェードゥーゼルが牽引するメイン集団によって75km以上を残して吸収される。カウンターで飛び出したブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)によってアタック合戦の口火が切られ、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)やファンアーフェルマート、ティシュ・べノートやティム・ウェレンス(共にベルギー、ロット・スーダル)らが展開し、徐々に緊張感を帯びていった。
ユンゲルスやフロリアン・セネシャル(フランス)、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)ら人数を揃えたドゥクーニンク・クイックステップが、アタックを許さないハイペースで人数が絞り込まれたメイン集団を牽引。残り30kmを切るとグルパマFDJやバーレーン・メリダらヴィヴィアーニを振り落とす意思を持った各チームが攻撃を開始し、べノートのアタックをきっかけにファンマルクとジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が追従。追走が緩んだ隙にリードを稼いだ3名がエスケープした。
3名が快調にローテーションを回した一方、ミッチェルトン・スコットが追走グループの足並みを撹乱したことでタイム差は広がるばかり。べノート、ファンマルク、そしてヘイグはおよそ1分のリードを得て最初のティマレクをクリアした。
残り10kmでタイム差は51秒。残り5kmになってもリードは変わらない。逃げ切りに青信号を共らせた先頭3名は互いのアタックを警戒しながら最後のティマレクをクリアし、残り1.4kmでべノートがアタック。この動きを封じたファンマルクがペースが緩んだ隙を見てカウンターを打ち、べノートとヘイグは一瞬の躊躇によって先行を許してしまう。そのままラスト800mを逃げ切ったファンマルクが独走勝利を飾った。
「最後のティマレクで生き残ることができれば勝てる可能性が上がることをわかっていた。今回の勝利が本当に嬉しいよ。このようなビッグレースで勝利するために厳しい練習を重ねてきた。ついに手に入れたこの勝利を誇りに思う。今回の勝利は(ビョルグ)ランブレヒトと、いつも僕を応援してくれる妻と子供達、そしてチームなど自分に自信を与えてくれる人たちに贈りたい」と語るファンマルク。今年はシーズン序盤に1勝していたものの、ロンド・ファン・フラーンデレンで25位、パリ〜ルーベで4位とビッグレースでの勝利には手が届いていない中での勝利だった。
フランス北西部、ブルターニュ地方の小村プルエーを舞台に開催されたワールドツアーレース、ブルターニュクラシック・ウエストフランス。自転車競技が盛んなブルターニュ地方最大のワンデーレースであり、プルエーで3日間にわたり行われる自転車レースの最終日に開催されるワンデイレースだ。初回開催は1931年と歴史深く、2005年からUCI最高ランクのワールドツアーに組み込まれている。
プルエーから沿岸部を目指し、Uターンでプルエーに戻るコースは250kmオーバー。起伏豊かなブルターニュだけにコース断面はノコギリ状で、特に中盤からカテゴリー山岳が凝縮されている。終盤には平均勾配6.3%の登坂「ティマレク」が2度登場し、ティマレクの頂上からフィニッシュまでの距離はおよそ4km強と絶妙な距離が設定されており、スプリンターにもパンチャーにも等しく機会がある。
今年も昨年覇者オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)をはじめ、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)やマッティ・ブレシェル(デンマーク、EFエデュケーションファースト)、セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト)、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー)、アルノー・デマールら、ブエルタに出場していないクラシックハンターが多数集結。トレック・セガフレードからは別府史之も参戦した。
序盤に逃げたアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)ら4名は、ディフェンディングチームであるアージェードゥーゼルが牽引するメイン集団によって75km以上を残して吸収される。カウンターで飛び出したブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)によってアタック合戦の口火が切られ、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)やファンアーフェルマート、ティシュ・べノートやティム・ウェレンス(共にベルギー、ロット・スーダル)らが展開し、徐々に緊張感を帯びていった。
ユンゲルスやフロリアン・セネシャル(フランス)、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)ら人数を揃えたドゥクーニンク・クイックステップが、アタックを許さないハイペースで人数が絞り込まれたメイン集団を牽引。残り30kmを切るとグルパマFDJやバーレーン・メリダらヴィヴィアーニを振り落とす意思を持った各チームが攻撃を開始し、べノートのアタックをきっかけにファンマルクとジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が追従。追走が緩んだ隙にリードを稼いだ3名がエスケープした。
3名が快調にローテーションを回した一方、ミッチェルトン・スコットが追走グループの足並みを撹乱したことでタイム差は広がるばかり。べノート、ファンマルク、そしてヘイグはおよそ1分のリードを得て最初のティマレクをクリアした。
残り10kmでタイム差は51秒。残り5kmになってもリードは変わらない。逃げ切りに青信号を共らせた先頭3名は互いのアタックを警戒しながら最後のティマレクをクリアし、残り1.4kmでべノートがアタック。この動きを封じたファンマルクがペースが緩んだ隙を見てカウンターを打ち、べノートとヘイグは一瞬の躊躇によって先行を許してしまう。そのままラスト800mを逃げ切ったファンマルクが独走勝利を飾った。
「最後のティマレクで生き残ることができれば勝てる可能性が上がることをわかっていた。今回の勝利が本当に嬉しいよ。このようなビッグレースで勝利するために厳しい練習を重ねてきた。ついに手に入れたこの勝利を誇りに思う。今回の勝利は(ビョルグ)ランブレヒトと、いつも僕を応援してくれる妻と子供達、そしてチームなど自分に自信を与えてくれる人たちに贈りたい」と語るファンマルク。今年はシーズン序盤に1勝していたものの、ロンド・ファン・フラーンデレンで25位、パリ〜ルーベで4位とビッグレースでの勝利には手が届いていない中での勝利だった。
ブルターニュクラシック・ウエストフランス2019
1位 | セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト) | |
2位 | ティシュ・べノート(ベルギー、ロット・スーダル) | |
3位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
4位 | ミケル・ヴァルグレン(デンマーク、ディメンションデータ) | |
5位 | アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ユンボ・ヴィズマ) | |
6位 | グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム) | |
7位 | ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール) | |
8位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
10位 | エデュアルド・プラデス(スペイン、モビスター) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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