2019/08/28(水) - 09:11
2日連続で繰り広げられたブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージの集団スプリント。前日の優勝者サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を僅差で下したオランダチャンピオンのファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)がステージ初優勝を飾った。
バレンシア郊外のクリェラからエル・プイグまで、175.5kmの平坦コースで開催されたブエルタ第4ステージ。残り46km地点に3級山岳オロネ峠(全長5.8km/平均4.5%)が設定されているものの、仮に登りで脱落しても挽回の余地は残されている。エル・プイグのサンタマリア修道院前のフィニッシュでは再びスプリンターたちにスポットライトが当てられる。
翌日から3日連続で山頂フィニッシュが登場するため、ピュアスプリンターにとっては取っておきたいステージ。獲得標高差1,200mの平坦ステージが始まるとすぐ、イエール・ワライス(ベルギー、ロット・スーダル)とホルヘ・クベロ(スペイン、ブルゴスBH)の2人が先行を開始した。
2018年大会の第18ステージでタイム差0秒の逃げ切り勝利を飾っているワライスと、チームメイトの山岳賞ジャージを守るためにチェックに入ったクベロ。サンウェブが率いるメイン集団に対して、先頭2名はタイム差を7分まで広げることに成功。やがてボーラ・ハンスグローエやドゥクーニンク・クイックステップの集団牽引によってタイム差のグラフは下降を開始した。
ツール・ド・フランス総合3位のステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が膝の痛みを理由にリタイアを選ぶ中、スプリンターチーム率いるメイン集団内ではリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)らが落車したものの大事には至らず。タイム差1分20秒で差し掛かったスプリントポイントでは、ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)が3番手通過に残されたボーナスタイム1秒をしっかりと獲得している。
突然の雨に見舞われた3級山岳オロネ峠をテンポで登ったメイン集団は、山岳賞ジャージを着るアンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)を先頭に1分40秒遅れで頂上を通過する。そこからフィニッシュまでの46kmをメイン集団は平均スピード55km/hという猛烈な勢いで進むことになる。
やがて先頭2名の中で前を引けなくなったクベロが脱落。独走に持ち込んだワライスだったが、EFエデュケーションファーストやユンボ・ヴィズマの集団ペースアップも手伝って残り18kmで吸収される。新城幸也(バーレーン・メリダ)も集団先頭に姿を見せる中、後方では中切れによって30名ほどが脱落した。
風を警戒する総合系チームからスプリンターチームが主導権を奪うタイミングで、フィニッシュまで6kmを残してレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタック。ライバルチームに追走させる戦略的な走りで10秒弱のリードを得たカヴァニャを、ボーラ・ハンスグローエが懸命に追いかける展開。
結局カヴァニャは残り1.2km地点で吸収されたものの、ボーラ・ハンスグローエの後ろで力を温存していたドゥクーニンク・クイックステップのゼネク・スティバル(チェコ)、マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)、ファビオ・ヤコブセン(オランダ)が発進した。サンウェブが被せにかかったが、最終的にリケーゼがヤコブセンをタイミングよく先頭で解き放った。
最高速70km/h超えのスプリント。勝ちパターンに持ち込んだヤコブセンをフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)やルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)が追い上げ、さらにその後方からサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が飛んでくる。ヤコブセンに唯一並ぶことができたのはベネットで、両者が同じタイミングでハンドルをフィニッシュラインに投げ込んだ。
オランダチャンピオンとアイルランドチャンピオンによる接戦は、タイヤ1本分、数センチ差で先着した前者に軍配。先行したヤコブセンが逃げ切った。
「昨日チームは少し行儀が良すぎたようで、今日はイニシアティブを取ることにしたんだ。カヴァニャが大きくリードするほど強力な先行を見せ、最後はスティバルとリケーゼにリードアウトされた。彼らはリードアウトにおいて世界最高峰の選手たち。残り200mの時点で完璧なポジションに連れていってくれた」と、初出場のグランツールでステージ初優勝を飾ったヤコブセンは語る。
2018年にクイックステップ入りしたヤコブセンは2019年にオランダ選手権やツアー・オブ・カリフォルニアのステージ優勝などシーズン5勝を飾っていた。「スプリンターにとってグランツールのステージ優勝は夢のひとつ。22歳の若手として経験を積むため、そして勝つためにブエルタに出場していた。いつか勝てるとは思っていたけど確証はなかった。自分の国の色を着て勝つのは素晴らしい気分だ。2020年のブエルタはオランダで開幕するので、そこでもステージ優勝したい。まだレースプログラムは何も決まってないけど、自分の国で開幕するグランツールでのステージ優勝はスペシャルなものになる」。ドゥクーニンク・クイックステップはシーズン勝利数を57勝に伸ばしている。
「残り数キロのポジション取りに手間取ってしまった。最後のラウンドアバウトに間違った方向から進入してしまったので、そこで大きくポジションを落としてしまったんだ」と語るのは僅差でステージ連勝を逃したベネット。敗れはしたものの、連日の上位入賞でポイント賞トップにたっている。「クイックステップの選手が先頭でスプリントに持ち込んで、自分にはどうすることもできなかった。かなり後方から追い上げる形になったけど届かなかった。とにかくファビオ・ヤコブセンを祝福したい」。
総合上位陣は同タイムでフィニッシュしたため順位に変動はなし。ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)がマイヨロホを着て大会最初の1級山岳オブゼルバトリオ・アストロフィジコ・デ・ハバランブレ山頂フィニッシュが設定された第5ステージに挑むこととなった。
バレンシア郊外のクリェラからエル・プイグまで、175.5kmの平坦コースで開催されたブエルタ第4ステージ。残り46km地点に3級山岳オロネ峠(全長5.8km/平均4.5%)が設定されているものの、仮に登りで脱落しても挽回の余地は残されている。エル・プイグのサンタマリア修道院前のフィニッシュでは再びスプリンターたちにスポットライトが当てられる。
翌日から3日連続で山頂フィニッシュが登場するため、ピュアスプリンターにとっては取っておきたいステージ。獲得標高差1,200mの平坦ステージが始まるとすぐ、イエール・ワライス(ベルギー、ロット・スーダル)とホルヘ・クベロ(スペイン、ブルゴスBH)の2人が先行を開始した。
2018年大会の第18ステージでタイム差0秒の逃げ切り勝利を飾っているワライスと、チームメイトの山岳賞ジャージを守るためにチェックに入ったクベロ。サンウェブが率いるメイン集団に対して、先頭2名はタイム差を7分まで広げることに成功。やがてボーラ・ハンスグローエやドゥクーニンク・クイックステップの集団牽引によってタイム差のグラフは下降を開始した。
ツール・ド・フランス総合3位のステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が膝の痛みを理由にリタイアを選ぶ中、スプリンターチーム率いるメイン集団内ではリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)らが落車したものの大事には至らず。タイム差1分20秒で差し掛かったスプリントポイントでは、ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)が3番手通過に残されたボーナスタイム1秒をしっかりと獲得している。
突然の雨に見舞われた3級山岳オロネ峠をテンポで登ったメイン集団は、山岳賞ジャージを着るアンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)を先頭に1分40秒遅れで頂上を通過する。そこからフィニッシュまでの46kmをメイン集団は平均スピード55km/hという猛烈な勢いで進むことになる。
やがて先頭2名の中で前を引けなくなったクベロが脱落。独走に持ち込んだワライスだったが、EFエデュケーションファーストやユンボ・ヴィズマの集団ペースアップも手伝って残り18kmで吸収される。新城幸也(バーレーン・メリダ)も集団先頭に姿を見せる中、後方では中切れによって30名ほどが脱落した。
風を警戒する総合系チームからスプリンターチームが主導権を奪うタイミングで、フィニッシュまで6kmを残してレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタック。ライバルチームに追走させる戦略的な走りで10秒弱のリードを得たカヴァニャを、ボーラ・ハンスグローエが懸命に追いかける展開。
結局カヴァニャは残り1.2km地点で吸収されたものの、ボーラ・ハンスグローエの後ろで力を温存していたドゥクーニンク・クイックステップのゼネク・スティバル(チェコ)、マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)、ファビオ・ヤコブセン(オランダ)が発進した。サンウェブが被せにかかったが、最終的にリケーゼがヤコブセンをタイミングよく先頭で解き放った。
最高速70km/h超えのスプリント。勝ちパターンに持ち込んだヤコブセンをフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)やルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)が追い上げ、さらにその後方からサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が飛んでくる。ヤコブセンに唯一並ぶことができたのはベネットで、両者が同じタイミングでハンドルをフィニッシュラインに投げ込んだ。
オランダチャンピオンとアイルランドチャンピオンによる接戦は、タイヤ1本分、数センチ差で先着した前者に軍配。先行したヤコブセンが逃げ切った。
「昨日チームは少し行儀が良すぎたようで、今日はイニシアティブを取ることにしたんだ。カヴァニャが大きくリードするほど強力な先行を見せ、最後はスティバルとリケーゼにリードアウトされた。彼らはリードアウトにおいて世界最高峰の選手たち。残り200mの時点で完璧なポジションに連れていってくれた」と、初出場のグランツールでステージ初優勝を飾ったヤコブセンは語る。
2018年にクイックステップ入りしたヤコブセンは2019年にオランダ選手権やツアー・オブ・カリフォルニアのステージ優勝などシーズン5勝を飾っていた。「スプリンターにとってグランツールのステージ優勝は夢のひとつ。22歳の若手として経験を積むため、そして勝つためにブエルタに出場していた。いつか勝てるとは思っていたけど確証はなかった。自分の国の色を着て勝つのは素晴らしい気分だ。2020年のブエルタはオランダで開幕するので、そこでもステージ優勝したい。まだレースプログラムは何も決まってないけど、自分の国で開幕するグランツールでのステージ優勝はスペシャルなものになる」。ドゥクーニンク・クイックステップはシーズン勝利数を57勝に伸ばしている。
「残り数キロのポジション取りに手間取ってしまった。最後のラウンドアバウトに間違った方向から進入してしまったので、そこで大きくポジションを落としてしまったんだ」と語るのは僅差でステージ連勝を逃したベネット。敗れはしたものの、連日の上位入賞でポイント賞トップにたっている。「クイックステップの選手が先頭でスプリントに持ち込んで、自分にはどうすることもできなかった。かなり後方から追い上げる形になったけど届かなかった。とにかくファビオ・ヤコブセンを祝福したい」。
総合上位陣は同タイムでフィニッシュしたため順位に変動はなし。ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)がマイヨロホを着て大会最初の1級山岳オブゼルバトリオ・アストロフィジコ・デ・ハバランブレ山頂フィニッシュが設定された第5ステージに挑むこととなった。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第4ステージ結果
1位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4:04:16 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット) | |
5位 | マルク・サロー(フランス、グルパマFDJ) | |
6位 | シュモン・サイノク(ポーランド、CCCチーム) | |
7位 | エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) | |
8位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
9位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
63位 | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) | |
DNF | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) |
個人総合成績
1位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ) | 13:55:30 |
2位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:02 |
3位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:00:08 |
4位 | ミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:22 |
5位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 0:00:33 |
6位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 0:00:35 |
7位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:00:37 |
8位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | 0:00:38 |
9位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:46 |
10位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) |
ポイント賞
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 45pts |
2位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 34pts |
3位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 25pts |
山岳賞
1位 | アンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH) | 15pts |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 5pts |
3位 | サンデル・アルメ(ベルギー、ロット・スーダル) | 4pts |
ヤングライダー賞
1位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 13:56:03 |
2位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:00:04 |
3位 | アレックス・アランブル(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | 0:00:37 |
チーム総合成績
1位 | サンウェブ | 41:19:06 |
2位 | EFエデュケーションファースト | 0:00:02 |
3位 | モビスター | 0:00:06 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
photo:CorVos
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