2019/08/13(火) - 18:08
ツールのプロバイク特集第9弾は、無念のリタイアとなってしまったものの、最終盤までアラフィリップと並びフランスを沸かせたティボー・ピノ(フランス)擁するグルパマFDJ。彼らの走りを支えたラピエールのXelius SLとAerostormを紹介しよう。
ラピエール Xelius SL、Aerostorm
フランス期待のオールラウンダー、ティボー・ピノ。今ツールでは第14ステージで勝利を掴み、登坂での好調ぶりをアピール。最後の山岳決戦を前に総合5位という表彰台を窺いつつマイヨジョーヌまでを射程に捉えた好位置につけていた。
しかし、落車に巻き込まれた際に強く膝をハンドルに打ち付けた影響でシャンゼリゼを2日後に控えた第19ステージで無念のリタイア。土砂崩れによるステージ短縮、アラフィリップの首位陥落と合わせ、大きな衝撃を与えた。
アクシデントが無ければ、と悔やまれる力強さを見せていたティボー・ピノ、そして彼を支えるチームメイトたちの走りを支えていたのが、同郷のフレンチブランドであるラピエール。グルパマFDJはラピエールの軽量オールラウンドレーサーであるXelius SLをほぼすべてのステージで使用していた。
性能を追い求めた結果、各社の軽量バイクの形状が似通ってくるなか、バックステーがトップチューブへ直接接合される特徴的なデザインによって、隔絶したオリジナリティを主張するXelius SL。とはいえ主眼とするのはデザインのためではなく、快適性の向上を目的とした設計である。
コンポーネントには緊密な関係を築くシマノのR9150系DURA-ACEを採用。ほぼ全ての選手がリムブレーキを使用する中、唯一スイスチャンピオンであるセバスティアン・ライヒェンバッハのみディスクブレーキを使用していた。
パワーメーターはシマノの純正モデルを使用。ホイールはDURA-ACEのC40もしくはC60をステージによって使い分けているが、ピノだけは旧モデルの50mmハイトモデル WH-R9000-C50-TUを使用していた。それは現在は40と60のみの選択となったデュラエースホイールにおいて、その中間のハイトが好みということなのだろうか。チームはノーコメントだ。
ハンドル、ステム、シートピラーなどはシマノ PROで揃えている。選手向けに1mm刻みでステム長を用意しており、ピノのバイクには126mmのステムが装着されていた。
TTではリムブレーキ仕様のAerostormを使用する。ブレーキキャリパーを覆うカバーがフレームと一体化するデザインによって、トータルでのエアロダイナミクスの向上を図った一台だ。ホイールはフロントがシマノ PROの3スポークバトン、リアも同社のテクストリームディスクホイールを使用している。
タイヤはコンチネンタルのPRO LTDを使用。サドルはプロロゴの各モデルを選手の好みによって使い分けている。サイクルコンピューターはガーミン。ボトルケージはエリートだが、選手によってLEGGEROやCUSTOM RACEなど、使用モデルは様々だ。
text:Naoki.Yasuoka
photo:Makoto.AYANO
ラピエール Xelius SL、Aerostorm
フランス期待のオールラウンダー、ティボー・ピノ。今ツールでは第14ステージで勝利を掴み、登坂での好調ぶりをアピール。最後の山岳決戦を前に総合5位という表彰台を窺いつつマイヨジョーヌまでを射程に捉えた好位置につけていた。
しかし、落車に巻き込まれた際に強く膝をハンドルに打ち付けた影響でシャンゼリゼを2日後に控えた第19ステージで無念のリタイア。土砂崩れによるステージ短縮、アラフィリップの首位陥落と合わせ、大きな衝撃を与えた。
アクシデントが無ければ、と悔やまれる力強さを見せていたティボー・ピノ、そして彼を支えるチームメイトたちの走りを支えていたのが、同郷のフレンチブランドであるラピエール。グルパマFDJはラピエールの軽量オールラウンドレーサーであるXelius SLをほぼすべてのステージで使用していた。
性能を追い求めた結果、各社の軽量バイクの形状が似通ってくるなか、バックステーがトップチューブへ直接接合される特徴的なデザインによって、隔絶したオリジナリティを主張するXelius SL。とはいえ主眼とするのはデザインのためではなく、快適性の向上を目的とした設計である。
コンポーネントには緊密な関係を築くシマノのR9150系DURA-ACEを採用。ほぼ全ての選手がリムブレーキを使用する中、唯一スイスチャンピオンであるセバスティアン・ライヒェンバッハのみディスクブレーキを使用していた。
パワーメーターはシマノの純正モデルを使用。ホイールはDURA-ACEのC40もしくはC60をステージによって使い分けているが、ピノだけは旧モデルの50mmハイトモデル WH-R9000-C50-TUを使用していた。それは現在は40と60のみの選択となったデュラエースホイールにおいて、その中間のハイトが好みということなのだろうか。チームはノーコメントだ。
ハンドル、ステム、シートピラーなどはシマノ PROで揃えている。選手向けに1mm刻みでステム長を用意しており、ピノのバイクには126mmのステムが装着されていた。
TTではリムブレーキ仕様のAerostormを使用する。ブレーキキャリパーを覆うカバーがフレームと一体化するデザインによって、トータルでのエアロダイナミクスの向上を図った一台だ。ホイールはフロントがシマノ PROの3スポークバトン、リアも同社のテクストリームディスクホイールを使用している。
タイヤはコンチネンタルのPRO LTDを使用。サドルはプロロゴの各モデルを選手の好みによって使い分けている。サイクルコンピューターはガーミン。ボトルケージはエリートだが、選手によってLEGGEROやCUSTOM RACEなど、使用モデルは様々だ。
text:Naoki.Yasuoka
photo:Makoto.AYANO
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