2019/08/06(火) - 11:14
ポローニュ第3ステージは、ファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)の降格処分によってパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が繰り上げ優勝。ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)の訃報にプロトンは悲しみに暮れた。
シレジア競技場の陸上トラックから出発する選手たち (c)CorVos
ツール・ド・ポローニュ(UCI2.ワールドツアー)第3ステージのコースは、ポーランド南部シロンスク県のホジュフにあるスタジアム、シレジア競技場から一度南下し、V字に北上してザブジェを目指す150.5km。途中に距離わずか400mの4級山岳が設定されるほかは完全フラットというスプリンター向きレイアウトだ。
シレジア競技場内の陸上トラックから出発すると、すぐにアドリアン・クレク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)とエフゲニー・シャルノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)、そして山岳賞ポイントを伸ばしたい現リーダーのシャルル・プラネ(フランス、ノボ ノルディスク)が先行。時折雨が降る中、メイン集団から最大5分ほどの差を持って逃げ続けた。
集団内で走るビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)。この後悲劇が起こった (c)CorVos
降雨と晴れ間が目まぐるしく変わる、気難しいポーランドの空模様。各チームカーから滑りやすい路面に注意喚起が通達される中で悲しい落車が起こった。
50km地点で、道路上の構造物に衝突したというビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)。非公式情報によれば医師の措置によって心肺機能が回復したものの、ドクターヘリで搬送される状態にはなく、救急車で病院へと運ばれたという。22歳のランブレヒトは治療の甲斐なく同日18時頃に死亡が確認された。
レース自体は続行され、最後の市街地サーキットに入った段階でメイン集団が逃げる3名を視界に捉え、左コーナーで前輪を滑らせたプラネが背後のクレクを巻き添えにしながら落車してしまう。2人の転倒を回避したシャルノフは逃げを継続したが、すぐさまスプリントに向けて加速する集団に吸収された。
左右に高速コーナーが続くスリッピーな路面を、50〜60km/hで駆け抜けるメイン集団。最終ストレートでボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)やボーラ・ハンスグローエ勢やリードアウトを行い、マッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード)が真っ先にスプリント。リーダージャージのパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が終盤に伸びたが、急加速で抜け出したのはオランダ王者のファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。
スプリント勝負を繰り広げるパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)やファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)やファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
ファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)が先着するも、イレギュラースプリントによって降格処分に (c)CorVos
表彰準備を整えたファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)だったが、降格処分が伝えられた (c)CorVos
22歳のオランダ王者が先着したものの、スプリント開始前にマルク・サロー(フランス、グルパマFDJ)を手で押しのけた「イレギュラースプリント」(TVに映されていた)によって優勝が取り消しに。2着のアッカーマンがステージ優勝を手にし、ヤコブセンは集団最後尾フィニッシュ扱いに。これによってアッカーマンが今大会2度目の勝利を得ることとなった。
フィニッシュ後、選手たちに伝えられたのはランブレヒトの訃報。ヤコブセンの降格判断も重なって表彰式は執り行われず、沈痛な表情を浮かべる選手たちの姿がそこにはあった。
ランブレヒトの訃報で悲しみに暮れる選手たち (c)CorVos
状況説明を行うポローニュオーガナイザーのチェスラウ・ラング氏 (c)CorVos
各選手がSNSや公式HP上で悲しみのコメントを綴る中、メイン集団内で完走した別府史之(トレック・セガフレード)も「とても悲しい気持ちです。レースで彼の不運な落車の場面を目撃してしまい今も脳裏から離れません。ご冥福をお祈りします。たった1秒でもタイミングがズレていてくれれば...。不運としか言いようがありません。ポーランドまで応援に駆けつけてくれていた彼のご家族や友達、チームメートそして自転車を愛する世界中の人が悲しんでいると思います。どうぞ安らかにお眠りください」と、ランブレヒトを悼んでいる。
ツール・ド・ポローニュ第4ステージはランブレヒトを悼み、距離を短縮した上で順位を争わないニュートラル走行が行われる。ロット・スーダルがレースに留まるかどうかはまだ発表されていない。
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ツール・ド・ポローニュ(UCI2.ワールドツアー)第3ステージのコースは、ポーランド南部シロンスク県のホジュフにあるスタジアム、シレジア競技場から一度南下し、V字に北上してザブジェを目指す150.5km。途中に距離わずか400mの4級山岳が設定されるほかは完全フラットというスプリンター向きレイアウトだ。
シレジア競技場内の陸上トラックから出発すると、すぐにアドリアン・クレク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)とエフゲニー・シャルノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)、そして山岳賞ポイントを伸ばしたい現リーダーのシャルル・プラネ(フランス、ノボ ノルディスク)が先行。時折雨が降る中、メイン集団から最大5分ほどの差を持って逃げ続けた。
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降雨と晴れ間が目まぐるしく変わる、気難しいポーランドの空模様。各チームカーから滑りやすい路面に注意喚起が通達される中で悲しい落車が起こった。
50km地点で、道路上の構造物に衝突したというビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル)。非公式情報によれば医師の措置によって心肺機能が回復したものの、ドクターヘリで搬送される状態にはなく、救急車で病院へと運ばれたという。22歳のランブレヒトは治療の甲斐なく同日18時頃に死亡が確認された。
レース自体は続行され、最後の市街地サーキットに入った段階でメイン集団が逃げる3名を視界に捉え、左コーナーで前輪を滑らせたプラネが背後のクレクを巻き添えにしながら落車してしまう。2人の転倒を回避したシャルノフは逃げを継続したが、すぐさまスプリントに向けて加速する集団に吸収された。
左右に高速コーナーが続くスリッピーな路面を、50〜60km/hで駆け抜けるメイン集団。最終ストレートでボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)やボーラ・ハンスグローエ勢やリードアウトを行い、マッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード)が真っ先にスプリント。リーダージャージのパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が終盤に伸びたが、急加速で抜け出したのはオランダ王者のファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。
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フィニッシュ後、選手たちに伝えられたのはランブレヒトの訃報。ヤコブセンの降格判断も重なって表彰式は執り行われず、沈痛な表情を浮かべる選手たちの姿がそこにはあった。
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各選手がSNSや公式HP上で悲しみのコメントを綴る中、メイン集団内で完走した別府史之(トレック・セガフレード)も「とても悲しい気持ちです。レースで彼の不運な落車の場面を目撃してしまい今も脳裏から離れません。ご冥福をお祈りします。たった1秒でもタイミングがズレていてくれれば...。不運としか言いようがありません。ポーランドまで応援に駆けつけてくれていた彼のご家族や友達、チームメートそして自転車を愛する世界中の人が悲しんでいると思います。どうぞ安らかにお眠りください」と、ランブレヒトを悼んでいる。
ツール・ド・ポローニュ第4ステージはランブレヒトを悼み、距離を短縮した上で順位を争わないニュートラル走行が行われる。ロット・スーダルがレースに留まるかどうかはまだ発表されていない。
ツール・ド・ポローニュ2019第3ステージ結果
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:29:41 |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
3位 | マッズ・ペデルセン(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
4位 | ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード) | |
5位 | マックス・ヴァルシャイド(ドイツ、サンウェブ) | |
6位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) | |
7位 | マルク・サロー(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | アンドレア・ペロン(イタリア、ノボ ノルディスク) | |
9位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) | |
52位 | 別府史之(トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 9:59:57 |
2位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 0:12 |
3位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット) | 0:14 |
4位 | パヴェウ・フランチャク(ポーランドナショナルチーム) | 0:16 |
5位 | ヤコブ・カツマレク(ポーランドナショナルチーム) | 0:17 |
6位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:18 |
7位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:20 |
8位 | ベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス) | 0:22 |
9位 | カンタン・ジョレギ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) | 0:23 |
ポイント賞
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 58pts |
2位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 52pts |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 50pts |
山岳賞
1位 | シャルル・プラネ(フランス、ノボ ノルディスク) | 6pt |
チーム総合成績
1位 | ボーラ・ハンスグローエ | 30:01:03 |
2位 | UAEチームエミレーツ | |
3位 | トレック・セガフレード |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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