2019/07/24(水) - 07:40
平坦ながら猛暑で横風吹き付ける、過酷で緊張感のある第16ステージ。集団スプリントを制し大会2勝目を飾ったカレブ・ユアン、途中落車したゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)らの言葉で休息日明けの1日を振り返ります。
ステージ1位、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
正直に言うと、今日は調子が悪かった。暑さに打ちのめされていたけれど、妻と(生まれたばかりの)娘が来てくれたことで、モチベーションが増していたんだ。残り1kmでは理想的な位置取りができているとは言い難かったけれど、ドゥクーニンク・クイックステップのトレインにうまくついていって、後ろから仕掛けた。何が起こったのか、自分でもわからない。ツール・ド・フランスで今ここにいるなんて、まるで夢だ。ツールで1勝するのをひどく夢見ていたけれど、2勝もしてしまった。とても信じられない気分だよ。
ステージ3位、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
スプリントを開始しようとした瞬間に、ユアンが加速した。その結果、封じ込められてしまった。目の前にスプリントできるスペースが空いた時にはもう遅かった。ユアンたちを追い越してフィニッシュするには、距離が短すぎた。可能性があっただけに残念だ。前に出るのが早すぎて、今日は勝てなかった。もっとうまくやれたはずだったのに。アルプスをなんとか乗り切って、パリでもう一度挑戦したいと思う。
ステージ4位、ポイント賞、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
今日のステージは自分にとって好条件だった。チームメイトが申し分ない位置に連れてきてくれた。こう考えていたんだ。スプリントになったら、一番速そうな選手の後につく。今日はエリア・ヴィヴィアーニの後に。そうしたら、最後の直線で、ディラン(フルーネウェーヘン)とカレブ(ユアン)にすごい勢いで追い抜かれた。彼らに反撃することは何もできなかったんだ。
敢闘賞、アレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)
逃げに乗ってステージ勝利に挑戦した。今年のツール・ド・フランスでは逃げがタイム差をあまり稼がせてもらえない。あまり逃げ切り優勝のチャンスをもらえなくて残念だった。力の面でもがっかりだ。逃げの5人はうまく協調していた。敢闘賞をもらえたのは失望の埋め合わせにはなったけれど、それが目的じゃない。明日も自分の脚が残っていれば、もう一度挑戦したいと思う。
総合1位、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
ツール・ド・フランスで回復できるいい日なんてないんだろう。でも休息日の月曜日はいい気分だった。今日はとても暑かったけれど、誰でもそれは同じことだし、なんとかやり過ごすしかない。だから今日のステージの間はずっと飲み食いして補給していた。今日もマイヨジョーヌを着られて、少なくとももう1日着ていられることに満足しているよ。
総合2位、ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)
(落車について)やっと古傷が取れたばかりだというのに、新しく出血してしまった。片手でハンドルを持っていたらギアが飛んだか詰まったかして、コーナーでバイクから投げ出されてしまった。レースが活性化しているわけではないのはわかっていた。だから集団に復帰できた。でも、もちろんしゃくにさわる思いではある。率直に言って、動揺する出来事だったのは確かだ。
総合3位、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
ものすごく暑かったけれど、なんとかこの一日を乗り切った。あまりに暑すぎて、体温を上昇させすぎないとか、水分をつねに補給するとか、ほとんど無理だった。だからできるだけ自分の力やエネルギーを温存して、自分自身のケアに終始せざるを得なかった。
総合5位、新人賞、エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)
すごく暑い日だったから、警戒は続けていた。でも、こういう状況は自分にとってはむしろ楽しめると言わざるを得ない。ゲラント・トーマスに関しては、彼は大丈夫だ。落車はしたけれど、その影響はないし、この先のステージでもそのせいで苦しむことはないと思う。もうすぐアルプスに入る。アルプスの登りはこれまでよりも長いし急だ。つまりコロンビア人向けの登りだ。準備はできているし、調子もいい。でも、3週目には何が起こるか分からない。チーム・イネオスは盤石の態勢だけど、他のチームもそれぞれの果たすべき役割を負っているんだろう。
山岳賞、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
カレブが勝ってくれてとても嬉しい。僕たちみんなそうだし、マキシム・モンフォールはユアンを有利な位置につけるのに十分な仕事をしたから、特に喜んでいる。カレブ・ユアンは今年のツールで最速のスプリンターであるという力を示した。今年のツール・ド・フランスはロット・スーダルにとってすごくうまく進んでる。まるで雲の上にいるような気分でレースを日々過ごしているし、チーム内のモチベーションはめちゃくちゃ高い。山岳賞ジャージに関しては、できるだけ多くのポイントを獲得するために動かなければならないのは木曜日だ。トーマス・デヘントが明日逃げに乗ってくれるよ。
残り28km地点で落車しリタイアしたヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)
こんな風にツール・ド・フランスを去らなければならないなんて、本当にがっかりしているけれど、続けるにはあまりにもあちこちが痛かった。僕のすぐ前で誰かが落車して、避けようがなくて、ハンドル越しに落車してしまった。手が直接巻き込まれてしまって、あまりの痛さに立ち上がるのさえやっとだった。自分のツールはここで終わるのだと悟った。最終週に向けてやる気満々だったし、総合の順位をもっと上げるために頑張ろうとしていた。それなのに、こんな風に終わってしまうなんて非常にがっかり。身体的にも精神的にも回復することに集中しなければいけないと思う。ツール・ド・フランスは、リエージュ~バストーニュ~リエージュとクリテリウム・デュ・ドーフィネを勝った自分の、次の大きな目標だったのに。
背中の痛みにより次のステージをリタイアするルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
検査の結果、休養しないと背中は回復しないということがわかった。目標はヤコブ(フルサング)をあと2日サポートすることだったけれど、彼が今日落車でリタイアするとなった以上、僕がこれ以上続ける意味はない。こういう終わり方は悲しいと思っている。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Taiko YAMASAKI
ステージ1位、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
正直に言うと、今日は調子が悪かった。暑さに打ちのめされていたけれど、妻と(生まれたばかりの)娘が来てくれたことで、モチベーションが増していたんだ。残り1kmでは理想的な位置取りができているとは言い難かったけれど、ドゥクーニンク・クイックステップのトレインにうまくついていって、後ろから仕掛けた。何が起こったのか、自分でもわからない。ツール・ド・フランスで今ここにいるなんて、まるで夢だ。ツールで1勝するのをひどく夢見ていたけれど、2勝もしてしまった。とても信じられない気分だよ。
ステージ3位、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
スプリントを開始しようとした瞬間に、ユアンが加速した。その結果、封じ込められてしまった。目の前にスプリントできるスペースが空いた時にはもう遅かった。ユアンたちを追い越してフィニッシュするには、距離が短すぎた。可能性があっただけに残念だ。前に出るのが早すぎて、今日は勝てなかった。もっとうまくやれたはずだったのに。アルプスをなんとか乗り切って、パリでもう一度挑戦したいと思う。
ステージ4位、ポイント賞、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
今日のステージは自分にとって好条件だった。チームメイトが申し分ない位置に連れてきてくれた。こう考えていたんだ。スプリントになったら、一番速そうな選手の後につく。今日はエリア・ヴィヴィアーニの後に。そうしたら、最後の直線で、ディラン(フルーネウェーヘン)とカレブ(ユアン)にすごい勢いで追い抜かれた。彼らに反撃することは何もできなかったんだ。
敢闘賞、アレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)
逃げに乗ってステージ勝利に挑戦した。今年のツール・ド・フランスでは逃げがタイム差をあまり稼がせてもらえない。あまり逃げ切り優勝のチャンスをもらえなくて残念だった。力の面でもがっかりだ。逃げの5人はうまく協調していた。敢闘賞をもらえたのは失望の埋め合わせにはなったけれど、それが目的じゃない。明日も自分の脚が残っていれば、もう一度挑戦したいと思う。
総合1位、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
ツール・ド・フランスで回復できるいい日なんてないんだろう。でも休息日の月曜日はいい気分だった。今日はとても暑かったけれど、誰でもそれは同じことだし、なんとかやり過ごすしかない。だから今日のステージの間はずっと飲み食いして補給していた。今日もマイヨジョーヌを着られて、少なくとももう1日着ていられることに満足しているよ。
総合2位、ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)
(落車について)やっと古傷が取れたばかりだというのに、新しく出血してしまった。片手でハンドルを持っていたらギアが飛んだか詰まったかして、コーナーでバイクから投げ出されてしまった。レースが活性化しているわけではないのはわかっていた。だから集団に復帰できた。でも、もちろんしゃくにさわる思いではある。率直に言って、動揺する出来事だったのは確かだ。
総合3位、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
ものすごく暑かったけれど、なんとかこの一日を乗り切った。あまりに暑すぎて、体温を上昇させすぎないとか、水分をつねに補給するとか、ほとんど無理だった。だからできるだけ自分の力やエネルギーを温存して、自分自身のケアに終始せざるを得なかった。
総合5位、新人賞、エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)
すごく暑い日だったから、警戒は続けていた。でも、こういう状況は自分にとってはむしろ楽しめると言わざるを得ない。ゲラント・トーマスに関しては、彼は大丈夫だ。落車はしたけれど、その影響はないし、この先のステージでもそのせいで苦しむことはないと思う。もうすぐアルプスに入る。アルプスの登りはこれまでよりも長いし急だ。つまりコロンビア人向けの登りだ。準備はできているし、調子もいい。でも、3週目には何が起こるか分からない。チーム・イネオスは盤石の態勢だけど、他のチームもそれぞれの果たすべき役割を負っているんだろう。
山岳賞、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
カレブが勝ってくれてとても嬉しい。僕たちみんなそうだし、マキシム・モンフォールはユアンを有利な位置につけるのに十分な仕事をしたから、特に喜んでいる。カレブ・ユアンは今年のツールで最速のスプリンターであるという力を示した。今年のツール・ド・フランスはロット・スーダルにとってすごくうまく進んでる。まるで雲の上にいるような気分でレースを日々過ごしているし、チーム内のモチベーションはめちゃくちゃ高い。山岳賞ジャージに関しては、できるだけ多くのポイントを獲得するために動かなければならないのは木曜日だ。トーマス・デヘントが明日逃げに乗ってくれるよ。
残り28km地点で落車しリタイアしたヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)
こんな風にツール・ド・フランスを去らなければならないなんて、本当にがっかりしているけれど、続けるにはあまりにもあちこちが痛かった。僕のすぐ前で誰かが落車して、避けようがなくて、ハンドル越しに落車してしまった。手が直接巻き込まれてしまって、あまりの痛さに立ち上がるのさえやっとだった。自分のツールはここで終わるのだと悟った。最終週に向けてやる気満々だったし、総合の順位をもっと上げるために頑張ろうとしていた。それなのに、こんな風に終わってしまうなんて非常にがっかり。身体的にも精神的にも回復することに集中しなければいけないと思う。ツール・ド・フランスは、リエージュ~バストーニュ~リエージュとクリテリウム・デュ・ドーフィネを勝った自分の、次の大きな目標だったのに。
背中の痛みにより次のステージをリタイアするルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
検査の結果、休養しないと背中は回復しないということがわかった。目標はヤコブ(フルサング)をあと2日サポートすることだったけれど、彼が今日落車でリタイアするとなった以上、僕がこれ以上続ける意味はない。こういう終わり方は悲しいと思っている。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Taiko YAMASAKI
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