2019/07/16(火) - 09:07
「本当に信じられない。他のどんな勝利にも勝る勝利だ」と語るのは、世界屈指のスプリンターたちを下してツール初勝利を飾ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)。集団分裂に生き残った選手、遅れた選手たちのコメントも併せて紹介します。
ステージ優勝 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
申し訳ないけど、ツール・ド・フランスでステージ優勝したなんて本当に信じられない。他のどんな勝利にも勝る勝利。初出場で、まだ10日間しか走っていない中での勝利はインクレディブルだ。
混沌としたフィナーレだったけど、幸いステフェン(クライスヴァイク)と一緒に先頭集団に残ることができた。エシュロンが形成されて集団が割れるのはチームにとって理想的な展開ではなく、ディラン(フルーネウェーヘン)とジョージ(ベネット)が後方に取り残されてしまったけど、その結果、自分にチャンスが回ってきて、そしてしっかりとそのチャンスを掴んだんだ。全てが自分のところに転がり込んできた。
残り250mからスプリントを開始。ヴィヴィアーニとの接戦になったけど、1cmでも先着していれば勝ちは勝ち。チームとしての強さを今一度見せつけることができたと思う。チームタイムトライアルでの勝利に加えて、3名の選手が集団スプリントで勝利した。この活躍が総合エースのステフェンに勢いをもたらすことを願っているよ。
ステージ3位 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
良い位置につけていたけど、ステージ優勝には届かなかった。横風で集団が割れても常に集団に残ることができた今日のステージの結果をポジティブに受け入れて、これからのレースにつなげたい。コンスタントに上位に絡めているものの、やはり欲しいのは表彰台ではなくステージ優勝。ツールでは全てのピースが完璧にはまらないと勝利がやってこない。同じスプリントは一つとしてないので、正しい位置から、正しいタイミングでスプリントに持ち込めるようにこれからも戦っていく。
マイヨジョーヌ ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
集団を破壊しようとは思っていなかった。ただ、ナーバスでトリッキーなステージになると予想していたので、マイヨジョーヌを守りながら、エリア・ヴィヴィアーニでステージ優勝を狙う作戦だったんだ。何キロ地点で危険な風が吹くのかしっかりと情報を得ていたし、他のチームもそうだったと思う。誰もが予想する中での集団分裂で、チームは全力を尽くした。総合リードを広げる結果になるけど、あくまでも総合狙いじゃないことを明確にしておきたい。ここから起こることは全てボーナスだ。
ステージ12位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)
最初のペースアップは失敗に終わって、続くEFとクイックステップのペースアップが決まったんだ。チームは準備できていたし、集団分裂が発生した時に完璧なポジションにつけていた。遅れた選手たちが少しでも早く差を詰めようと追いかけていたけど、輪ゴムが千切れるように離れ、タイム差がついた。
リードを奪えると予想していなかった日に大きなタイム差がついた。集団内のポジショニングの良し悪しだけで1分30秒のタイム差がつくとは。終わってみればチームにとってとても良い結果になった。
ステージ45位/1分40秒遅れ ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
何を話せばいいのか。何も話すことはない。ただただ最低な日だった。
ステージ49位/1分40秒遅れ リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
集団分裂が起こることはわかっていた。でもライバルたちが道路の左端によってペースが上げた時、最終列車に乗り遅れたのが自分だった。出力勝負に負けてしまった。残念な結果ではあるもののレースは続く。同じ船には多くの総合ライバルたちも乗っていた。これから始まる山岳ステージでは攻撃を仕掛けないといけない。幸い、厳しいステージが多く残っている。
ステージ51位/1分40秒遅れ ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)
よくないタイミングに、よくない位置にいた。沿道にいるスタッフからボトルを受け取っている時にライバルチームがペースを上げ、中切れが発生してしまったんだ。懸命に追走して一時は追いつきかけたけど、最終的に大きなタイム差がついてしまった。こんな形で休息日を迎えるのは理想的ではないけど、まだ閉幕まで2週間残っているので挽回の余地はある。山岳ステージが楽しみだ。
ステージ55位/2分09秒遅れ ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)
走っていると、次の瞬間、地面に倒れていた。幸い怪我はなく、すぐに再スタートできた。困難な状況でもチームメイトは懸命にサポートしてくれた。今日は『単なる』タイムロスであり、チームの目標はもっと先にある。
チャールズ・ウェゲリュース監督(EFエデュケーションファースト)
1分半のタイムを失いたいと思っている選手なんていない。でもそういったことは時に起こってしまう。現在すべきことはどうやって挽回していくか。タイムを失ったからって頭を下げて、くよくよしている暇はない。洗濯機に例えられる状況の中、(集団分裂が決まった瞬間)選手たちは少し躊躇してしまったんだと思う。超ハイスピードな展開で、一瞬の判断で明暗が分かれてしまった。これがロードレースであり、誰もが最善のレースをしようと思っている。もちろん落胆しているが、人生は常に順風満帆というわけじゃない。それに、挫折があるからこそスポーツは人々を魅了する。チームは今日のレースを明日からの燃料にしていく。
ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)
ミケル・ランダの落車には申し訳なく思っている。バランスを崩してジュリアン(アラフィリップ)の後輪と接触し、左横に上がってきていたミケルを押し出してしまった。とてもハイスピードな状況で、もちろん故意の動きではない。自分は落車せずにすんだけど、ミケルが転んでしまった。彼が怪我を負っていないことを願っている。
text:Kei.Tsuji
ステージ優勝 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
申し訳ないけど、ツール・ド・フランスでステージ優勝したなんて本当に信じられない。他のどんな勝利にも勝る勝利。初出場で、まだ10日間しか走っていない中での勝利はインクレディブルだ。
混沌としたフィナーレだったけど、幸いステフェン(クライスヴァイク)と一緒に先頭集団に残ることができた。エシュロンが形成されて集団が割れるのはチームにとって理想的な展開ではなく、ディラン(フルーネウェーヘン)とジョージ(ベネット)が後方に取り残されてしまったけど、その結果、自分にチャンスが回ってきて、そしてしっかりとそのチャンスを掴んだんだ。全てが自分のところに転がり込んできた。
残り250mからスプリントを開始。ヴィヴィアーニとの接戦になったけど、1cmでも先着していれば勝ちは勝ち。チームとしての強さを今一度見せつけることができたと思う。チームタイムトライアルでの勝利に加えて、3名の選手が集団スプリントで勝利した。この活躍が総合エースのステフェンに勢いをもたらすことを願っているよ。
ステージ3位 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
良い位置につけていたけど、ステージ優勝には届かなかった。横風で集団が割れても常に集団に残ることができた今日のステージの結果をポジティブに受け入れて、これからのレースにつなげたい。コンスタントに上位に絡めているものの、やはり欲しいのは表彰台ではなくステージ優勝。ツールでは全てのピースが完璧にはまらないと勝利がやってこない。同じスプリントは一つとしてないので、正しい位置から、正しいタイミングでスプリントに持ち込めるようにこれからも戦っていく。
マイヨジョーヌ ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
集団を破壊しようとは思っていなかった。ただ、ナーバスでトリッキーなステージになると予想していたので、マイヨジョーヌを守りながら、エリア・ヴィヴィアーニでステージ優勝を狙う作戦だったんだ。何キロ地点で危険な風が吹くのかしっかりと情報を得ていたし、他のチームもそうだったと思う。誰もが予想する中での集団分裂で、チームは全力を尽くした。総合リードを広げる結果になるけど、あくまでも総合狙いじゃないことを明確にしておきたい。ここから起こることは全てボーナスだ。
ステージ12位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)
最初のペースアップは失敗に終わって、続くEFとクイックステップのペースアップが決まったんだ。チームは準備できていたし、集団分裂が発生した時に完璧なポジションにつけていた。遅れた選手たちが少しでも早く差を詰めようと追いかけていたけど、輪ゴムが千切れるように離れ、タイム差がついた。
リードを奪えると予想していなかった日に大きなタイム差がついた。集団内のポジショニングの良し悪しだけで1分30秒のタイム差がつくとは。終わってみればチームにとってとても良い結果になった。
ステージ45位/1分40秒遅れ ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
何を話せばいいのか。何も話すことはない。ただただ最低な日だった。
ステージ49位/1分40秒遅れ リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
集団分裂が起こることはわかっていた。でもライバルたちが道路の左端によってペースが上げた時、最終列車に乗り遅れたのが自分だった。出力勝負に負けてしまった。残念な結果ではあるもののレースは続く。同じ船には多くの総合ライバルたちも乗っていた。これから始まる山岳ステージでは攻撃を仕掛けないといけない。幸い、厳しいステージが多く残っている。
ステージ51位/1分40秒遅れ ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)
よくないタイミングに、よくない位置にいた。沿道にいるスタッフからボトルを受け取っている時にライバルチームがペースを上げ、中切れが発生してしまったんだ。懸命に追走して一時は追いつきかけたけど、最終的に大きなタイム差がついてしまった。こんな形で休息日を迎えるのは理想的ではないけど、まだ閉幕まで2週間残っているので挽回の余地はある。山岳ステージが楽しみだ。
ステージ55位/2分09秒遅れ ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)
走っていると、次の瞬間、地面に倒れていた。幸い怪我はなく、すぐに再スタートできた。困難な状況でもチームメイトは懸命にサポートしてくれた。今日は『単なる』タイムロスであり、チームの目標はもっと先にある。
チャールズ・ウェゲリュース監督(EFエデュケーションファースト)
1分半のタイムを失いたいと思っている選手なんていない。でもそういったことは時に起こってしまう。現在すべきことはどうやって挽回していくか。タイムを失ったからって頭を下げて、くよくよしている暇はない。洗濯機に例えられる状況の中、(集団分裂が決まった瞬間)選手たちは少し躊躇してしまったんだと思う。超ハイスピードな展開で、一瞬の判断で明暗が分かれてしまった。これがロードレースであり、誰もが最善のレースをしようと思っている。もちろん落胆しているが、人生は常に順風満帆というわけじゃない。それに、挫折があるからこそスポーツは人々を魅了する。チームは今日のレースを明日からの燃料にしていく。
ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)
ミケル・ランダの落車には申し訳なく思っている。バランスを崩してジュリアン(アラフィリップ)の後輪と接触し、左横に上がってきていたミケルを押し出してしまった。とてもハイスピードな状況で、もちろん故意の動きではない。自分は落車せずにすんだけど、ミケルが転んでしまった。彼が怪我を負っていないことを願っている。
text:Kei.Tsuji
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