2019/05/03(金) - 09:51
気温10度に届かない冷たい雨に降られたツール・ド・ロマンディ第2ステージで、地元スイスが生んだTTスペシャリストのシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)が逃げ切り勝利。ロマンディで自身3度目のステージ優勝を飾った。
ル・ロックルをスタートしてからヌシャテル湖をかすめ、ローザンヌ湖畔のモルジュにフィニッシュする全長174km/獲得標高差1,900mで行われたツール・ド・ロマンディ第2ステージ。2つのカテゴリー山岳が設定されているものの、6日間の大会の中で最もピュアスプリンター向きのレイアウトであると言える。
もちろんこの日はエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)のドゥクーニンク・クイックステップ、サム・ベネット(アイルランド)のボーラ・ハンスグローエ、シモーネ・コンソンニ(イタリア)のUAEチームエミレーツ、ソンニ・コルブレッリ(イタリア)のバーレーン・メリダといったスプリンターチームが集団スプリントに持ち込むべく長時間にわたってメイン集団を牽引。しかし序盤に形成された6名の逃げグループが彼らの計算を狂わせた。
ゲディミナス・バグドナス(リトアニア、アージェードゥーゼール)とネイサン・ブラウン(アメリカ、EFエデュケーションファースト)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)、フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)、クラウディオ・イムホフ(スイス、スイスサイクリングチーム)というメンバーで構成された逃げグループは、中盤にかけてリードを失いながらも、メイン集団から2分45秒先行した状態でモルジュのフィニッシュラインを一旦通過。全長40kmの周回コースへと入っていく。
ジリジリとタイム差が縮まる中、周回コース前半の3級山岳(距離800m/平均勾配8.5%)でキュングがアタックすると、バグドナスとバカールトだけが対応する。タイム差が1分30秒を下回った残り19km地点でキュングは再び加速。こうしてバグドナスとバカールトを振い落としたスイスTTチャンピオンが独走に持ち込むことに成功した。
雨の中を逃げ続けたキュングと、懸命に追走し続けたスプリンターチーム。タイム差は最後まで詰まり切らなかった。メイン集団は平均スピード45.5km/hで最後の40km周回コースをこなしたが、キュングとのタイム差を1分45秒縮めるのがやっとだった。つまり、キュングは負けじと平均スピード44.0km/hで走り続けていたことになる。逃げ切りを確信したキュングが勝利を祝福しながらフィニッシュした59秒後に、メイン集団はベネットを先頭にフィニッシュした。
「プロフィールを見て、今日は自分向きのステージだと思った。残り20kmの時点で1分のリードがあれば逃げ切れると思っていたんだ」。抜群のペース配分とスプリンターチームをも寄せ付けない独走力で逃げ切りを果たしたキュングは語る。
キュングは現在タイムトライアルのスイス選手権で2連覇中の25歳。独走を得意とするルーラーで、今シーズン初戦のヴォルタ・アン・アルガルヴェで個人タイムトライアルを制し、ストラーデビアンケ15位、ヘント〜ウェヴェルヘム16位、パリ〜ルーベ11位という成績を残している。
このロマンディではBMCレーシング時代の2015年と2017年にも逃げ切り勝利を飾っており、ステージ通算3勝目を飾ったキュングは「もちろんステージ優勝するためには正しい逃げに乗り、ライバルたちを蹴落とし、メイン集団を振り切らないといけないので、そんなに簡単なことじゃない。今日はその一つ一つをしっかりこなして、素晴らしい勝利を手にすることができたんだ。地元スイスを走る大好きなレースでまた一つ美しい勝利を飾ることができてよかった」とコメント。グルパマFDJに今シーズンUCIワールドツアーレース初勝利をもたらした。
ル・ロックルをスタートしてからヌシャテル湖をかすめ、ローザンヌ湖畔のモルジュにフィニッシュする全長174km/獲得標高差1,900mで行われたツール・ド・ロマンディ第2ステージ。2つのカテゴリー山岳が設定されているものの、6日間の大会の中で最もピュアスプリンター向きのレイアウトであると言える。
もちろんこの日はエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)のドゥクーニンク・クイックステップ、サム・ベネット(アイルランド)のボーラ・ハンスグローエ、シモーネ・コンソンニ(イタリア)のUAEチームエミレーツ、ソンニ・コルブレッリ(イタリア)のバーレーン・メリダといったスプリンターチームが集団スプリントに持ち込むべく長時間にわたってメイン集団を牽引。しかし序盤に形成された6名の逃げグループが彼らの計算を狂わせた。
ゲディミナス・バグドナス(リトアニア、アージェードゥーゼール)とネイサン・ブラウン(アメリカ、EFエデュケーションファースト)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)、フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)、クラウディオ・イムホフ(スイス、スイスサイクリングチーム)というメンバーで構成された逃げグループは、中盤にかけてリードを失いながらも、メイン集団から2分45秒先行した状態でモルジュのフィニッシュラインを一旦通過。全長40kmの周回コースへと入っていく。
ジリジリとタイム差が縮まる中、周回コース前半の3級山岳(距離800m/平均勾配8.5%)でキュングがアタックすると、バグドナスとバカールトだけが対応する。タイム差が1分30秒を下回った残り19km地点でキュングは再び加速。こうしてバグドナスとバカールトを振い落としたスイスTTチャンピオンが独走に持ち込むことに成功した。
雨の中を逃げ続けたキュングと、懸命に追走し続けたスプリンターチーム。タイム差は最後まで詰まり切らなかった。メイン集団は平均スピード45.5km/hで最後の40km周回コースをこなしたが、キュングとのタイム差を1分45秒縮めるのがやっとだった。つまり、キュングは負けじと平均スピード44.0km/hで走り続けていたことになる。逃げ切りを確信したキュングが勝利を祝福しながらフィニッシュした59秒後に、メイン集団はベネットを先頭にフィニッシュした。
「プロフィールを見て、今日は自分向きのステージだと思った。残り20kmの時点で1分のリードがあれば逃げ切れると思っていたんだ」。抜群のペース配分とスプリンターチームをも寄せ付けない独走力で逃げ切りを果たしたキュングは語る。
キュングは現在タイムトライアルのスイス選手権で2連覇中の25歳。独走を得意とするルーラーで、今シーズン初戦のヴォルタ・アン・アルガルヴェで個人タイムトライアルを制し、ストラーデビアンケ15位、ヘント〜ウェヴェルヘム16位、パリ〜ルーベ11位という成績を残している。
このロマンディではBMCレーシング時代の2015年と2017年にも逃げ切り勝利を飾っており、ステージ通算3勝目を飾ったキュングは「もちろんステージ優勝するためには正しい逃げに乗り、ライバルたちを蹴落とし、メイン集団を振り切らないといけないので、そんなに簡単なことじゃない。今日はその一つ一つをしっかりこなして、素晴らしい勝利を手にすることができたんだ。地元スイスを走る大好きなレースでまた一つ美しい勝利を飾ることができてよかった」とコメント。グルパマFDJに今シーズンUCIワールドツアーレース初勝利をもたらした。
ツール・ド・ロマンディ2019第2ステージ結果
1位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 4:10:59 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:59 |
3位 | ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
4位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
6位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム) | |
7位 | ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、ミッチェルトン・スコット) | |
8位 | ビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | |
9位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
10位 | アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール) |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 8:32:13 |
2位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:00:10 |
3位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:12 |
4位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス) | 0:00:13 |
5位 | カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、モビスター) | 0:00:14 |
6位 | フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:15 |
7位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:00:17 |
8位 | ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:18 |
9位 | ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
10位 | ウィネル・アナコナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:19 |
ポイント賞
1位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 88pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 75pts |
3位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 37pts |
山岳賞
1位 | シモン・ペロー(スイス、スイスサイクリングチーム) | 30pts |
2位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、チームイネオス) | 22pts |
3位 | パトリック・シェリング(スイス、スイスサイクリングチーム) | 16pts |
ヤングライダー賞
1位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | 8:32:25 |
2位 | ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:06 |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:01:00 |
チーム総合成績
1位 | モビスター | 25:37:32 |
2位 | EFエデュケーションファースト | 0:01:50 |
3位 | アスタナ | 0:02:13 |
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