2019/04/13(土) - 17:27
チネリらしい独創性あふれるペイントとスタイルが人気のスチールロードバイク「VIGORELLI ROAD」にディスクブレーキモデルが登場。ハイパフォーマンスな走りを追求した新作のカーボングラベルロード「KING ZYDECO」も発表された。
チネリ VIGORELLI ROAD DISC:人気のスチールロードにディスクブレーキモデルが追加
イタリアの伝統を引き継ぎつつも、個性あふれるアバンギャルドなスタイルも取り入れ、ロードからストリートピストまで常に新しい風を吹き込んできたチネリ。数あるラインアップの中でも息の長いモデルとして、時代にあったアップデートを加え進化を重ねてきたシングルスピードバイクが「VIGORELLI(ヴィゴレッリ)」である。
イタリア・ミラノ郊外にある同名のベロドローム(板張りバンク)に由来したモデル名であり、ブランドの創業者チーノ・チネリ氏がイル・ロンバルディアで勝利した際にウィニングランを行ったことから名付けられている。またファウスト・コッピを始め名だたる選手がアワーレコードを更新した場所でもあり、イタリアのサイクリング史には欠かせない歴史を持つバンクとして知られている。
現行のVIGORELLIは、レッドフッククリテリウムに参加していたフィックスドギアチーム「チネリクローム」のフィードバックを落とし込み、レースバイクとして最適化された性能が与えられている。クリテリウムでのシャープなコーナリングを可能とするジオメトリー、反応性を強化するために通常よりも立てたシートアングル、ペダルヒットを抑える高めのBBハイトなどが特徴だ。
またフィックスドギアレースを走る上で剛性の高いアルミバイクでは”逃し”が効かないとして、チネリはフレーム素材にスチールを選択。バイクの絶妙なしなりを活かして、ハンドリングのコントロール性や路面へのトラクション向上を狙っている。
そんなVIGORELLIのヘッドとフォークを調整し、ロードバイクらしいハンドリングに仕上げたモデルが「VIGORELLI ROAD」である。スチールバイクらしい細身のルックスにラメが輝く美しいペイント、さらにはホログラム調のロゴがアクセントとなった、チネリらしいスタイルを押し出した1台である。
2018年モデルで登場したVIGORELLI ROADだが、時代の流れを受けこの度新たにディスクブレーキモデルを追加。トラディショナルなスチールフレームに、最新のフラットマウントと12mmスルーアクスルを合わせた仕様だ。ディスクブレーキ化に伴いチェーンステーを5~6mmほど延長、かつパイプも厚みを調整し高いストッピングパワーに対応させた改良を加えている。
それらチュービングの細かな調整ができるのも、パイプメーカーの「COLUMBUS」と密な関係性を築いているチネリだからこそ。フレーム重量2,050g、フォーク重量450gとスチールフレームらしい重さはあるものの、軽快性は決して損なわれていない走りの良さを実現しているという。
チネリ本社のマーケティング担当パオロ・バイレッティ氏は「VIGORELLIはチネリのアイコン的存在であり、我々が非常に大切にしてきたモデルなんだ。ピストモデルから受け継ぐスタイリッシュなルックスに仕上がっており、あらゆるライダーが気に入ってくれると信じているよ。独自性を押し出したペイントと相まって、チネリにしかないキャラクターを体現できた1台に仕上がっている。普通のロードバイクとは一味違うものが欲しい、そんなチネリファンにぜひ乗ってもらいたいね」と語ってくれた。
VIGORELLI ROAD DISCはエレクトロンブルーの1色展開。XS~XLまで5サイズが用意される。ラインアップはフレームセット(135,000円)、シマノ105完成車(235,000円)、スラムApex1完成車(320,000円)の3種類だ。
チネリ VIGORELLI ROAD DISC
フレーム:COLUMBUS Thron
フォーク:COLUMBUS FUTURA(カーボンモノコック)
BB:BSA 68mm
最大タイヤ幅:700×28C
重量:2,050g(フレーム)、450g(フォーク)
カラー:エレクトロンブルー
サイズ:XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)
価格:
フレームセット 135,000円(税抜)
シマノ105完成車 235,000円(税抜)
スラムApex1完成車 320,000円(税抜)
チネリ KING ZYDECO:グラベルを軽快に駆ける新作カーボンフレーム
アルミグラベルバイク「ZYDECO」の上位モデルに当たる、新作のカーボングラベルバイク「KING ZYDECO(キングジデコ)」も登場。より軽快でスピーディーなグラベルライドを楽しむべくカーボンモノコックフレームを採用し、オフロードでも軽量で反応性の良い走りを実現している。
ダウンチューブからチェーンステー、トップチューブからシートステーとそれぞれひと繋がりになったデザインを採用することで剛性バランスを最適化。フレーム下部でパワー伝達性を、上部で振動吸収性を担うようチューブの役割を分けることで優れたパフォーマンスに貢献している。
特徴的なのが左右でシンメトリックとなったチェーンステーだろう。BBより大きく下側にカーブさせることで、チェーンステー長を短くしつつもワイドなタイヤクリアランスを確保している。一般的にドライブサイドのみを逃がすように形状変化させるメーカーが多い中、チネリは左右対称のデザインを採用することでリアエンドにかかるストレスを抑えているのだという。
ホイールは700Cと650B(27.5インチ)の両方に対応。700Cでは42mm、650Bでは2.1インチ幅のタイヤまで装着可能だ。路面から跳ね上げる小石のヒットからフレームを保護するため、ダウンチューブ下部にはケブラー層を配置している。また、フォークのドロップアウトパーツをリバーシブルタイプとした点も特徴の一つ。パーツの向きによってフロントセンター長を2種類から選択でき、安定性を高めたツーリング仕様、軽快なハンドリングでライドを楽しめるロード仕様と好みで切り替えることができる。
販売はフレームセットのみで価格は20万円(税抜)。フレームはディープウォーターカラーのみで、S~XLの4サイズ展開となる。取り扱いはポディウムだ。
チネリ KING ZYDECO
フレーム:COLUMBUS カーボンモノコック
BB:BB386EVO 86.5mm
最大タイヤ幅:700×42C、27.5×2.1inc
重量:1,000g(フレーム)、550g(フォーク)
カラー:ディープウォーター
サイズ:S(48)、M(51)、L(53)、XL(55)
価格:200,000円(税抜、フレームセット)
その他展示バイクをピックアップ
text&photo:Yuto.Murata
チネリ VIGORELLI ROAD DISC:人気のスチールロードにディスクブレーキモデルが追加
イタリアの伝統を引き継ぎつつも、個性あふれるアバンギャルドなスタイルも取り入れ、ロードからストリートピストまで常に新しい風を吹き込んできたチネリ。数あるラインアップの中でも息の長いモデルとして、時代にあったアップデートを加え進化を重ねてきたシングルスピードバイクが「VIGORELLI(ヴィゴレッリ)」である。
イタリア・ミラノ郊外にある同名のベロドローム(板張りバンク)に由来したモデル名であり、ブランドの創業者チーノ・チネリ氏がイル・ロンバルディアで勝利した際にウィニングランを行ったことから名付けられている。またファウスト・コッピを始め名だたる選手がアワーレコードを更新した場所でもあり、イタリアのサイクリング史には欠かせない歴史を持つバンクとして知られている。
現行のVIGORELLIは、レッドフッククリテリウムに参加していたフィックスドギアチーム「チネリクローム」のフィードバックを落とし込み、レースバイクとして最適化された性能が与えられている。クリテリウムでのシャープなコーナリングを可能とするジオメトリー、反応性を強化するために通常よりも立てたシートアングル、ペダルヒットを抑える高めのBBハイトなどが特徴だ。
またフィックスドギアレースを走る上で剛性の高いアルミバイクでは”逃し”が効かないとして、チネリはフレーム素材にスチールを選択。バイクの絶妙なしなりを活かして、ハンドリングのコントロール性や路面へのトラクション向上を狙っている。
そんなVIGORELLIのヘッドとフォークを調整し、ロードバイクらしいハンドリングに仕上げたモデルが「VIGORELLI ROAD」である。スチールバイクらしい細身のルックスにラメが輝く美しいペイント、さらにはホログラム調のロゴがアクセントとなった、チネリらしいスタイルを押し出した1台である。
2018年モデルで登場したVIGORELLI ROADだが、時代の流れを受けこの度新たにディスクブレーキモデルを追加。トラディショナルなスチールフレームに、最新のフラットマウントと12mmスルーアクスルを合わせた仕様だ。ディスクブレーキ化に伴いチェーンステーを5~6mmほど延長、かつパイプも厚みを調整し高いストッピングパワーに対応させた改良を加えている。
それらチュービングの細かな調整ができるのも、パイプメーカーの「COLUMBUS」と密な関係性を築いているチネリだからこそ。フレーム重量2,050g、フォーク重量450gとスチールフレームらしい重さはあるものの、軽快性は決して損なわれていない走りの良さを実現しているという。
チネリ本社のマーケティング担当パオロ・バイレッティ氏は「VIGORELLIはチネリのアイコン的存在であり、我々が非常に大切にしてきたモデルなんだ。ピストモデルから受け継ぐスタイリッシュなルックスに仕上がっており、あらゆるライダーが気に入ってくれると信じているよ。独自性を押し出したペイントと相まって、チネリにしかないキャラクターを体現できた1台に仕上がっている。普通のロードバイクとは一味違うものが欲しい、そんなチネリファンにぜひ乗ってもらいたいね」と語ってくれた。
VIGORELLI ROAD DISCはエレクトロンブルーの1色展開。XS~XLまで5サイズが用意される。ラインアップはフレームセット(135,000円)、シマノ105完成車(235,000円)、スラムApex1完成車(320,000円)の3種類だ。
チネリ VIGORELLI ROAD DISC
フレーム:COLUMBUS Thron
フォーク:COLUMBUS FUTURA(カーボンモノコック)
BB:BSA 68mm
最大タイヤ幅:700×28C
重量:2,050g(フレーム)、450g(フォーク)
カラー:エレクトロンブルー
サイズ:XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)
価格:
フレームセット 135,000円(税抜)
シマノ105完成車 235,000円(税抜)
スラムApex1完成車 320,000円(税抜)
チネリ KING ZYDECO:グラベルを軽快に駆ける新作カーボンフレーム
アルミグラベルバイク「ZYDECO」の上位モデルに当たる、新作のカーボングラベルバイク「KING ZYDECO(キングジデコ)」も登場。より軽快でスピーディーなグラベルライドを楽しむべくカーボンモノコックフレームを採用し、オフロードでも軽量で反応性の良い走りを実現している。
ダウンチューブからチェーンステー、トップチューブからシートステーとそれぞれひと繋がりになったデザインを採用することで剛性バランスを最適化。フレーム下部でパワー伝達性を、上部で振動吸収性を担うようチューブの役割を分けることで優れたパフォーマンスに貢献している。
特徴的なのが左右でシンメトリックとなったチェーンステーだろう。BBより大きく下側にカーブさせることで、チェーンステー長を短くしつつもワイドなタイヤクリアランスを確保している。一般的にドライブサイドのみを逃がすように形状変化させるメーカーが多い中、チネリは左右対称のデザインを採用することでリアエンドにかかるストレスを抑えているのだという。
ホイールは700Cと650B(27.5インチ)の両方に対応。700Cでは42mm、650Bでは2.1インチ幅のタイヤまで装着可能だ。路面から跳ね上げる小石のヒットからフレームを保護するため、ダウンチューブ下部にはケブラー層を配置している。また、フォークのドロップアウトパーツをリバーシブルタイプとした点も特徴の一つ。パーツの向きによってフロントセンター長を2種類から選択でき、安定性を高めたツーリング仕様、軽快なハンドリングでライドを楽しめるロード仕様と好みで切り替えることができる。
販売はフレームセットのみで価格は20万円(税抜)。フレームはディープウォーターカラーのみで、S~XLの4サイズ展開となる。取り扱いはポディウムだ。
チネリ KING ZYDECO
フレーム:COLUMBUS カーボンモノコック
BB:BB386EVO 86.5mm
最大タイヤ幅:700×42C、27.5×2.1inc
重量:1,000g(フレーム)、550g(フォーク)
カラー:ディープウォーター
サイズ:S(48)、M(51)、L(53)、XL(55)
価格:200,000円(税抜、フレームセット)
その他展示バイクをピックアップ
text&photo:Yuto.Murata
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