標高2000m以上のアップダウンコースで、有力勢と共に序盤から逃げたジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)がステージ優勝。大荒れのレースで総合首位に浮上した。
総合リーダーのボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
いよいよ佳境の山岳ステージに入ったツアー・コロンビア2.1(UCI2.1)。第5ステージの舞台はコロンビア中西部のラ・ウニオンを発着する176.8kmで、3級山岳を含む約38kmの周回コースを4周回し、フィニッシュライン手前4.7kmに2級山岳が用意されていることがアクセント。スタートからフィニッシュまでを通じて標高2000mオーバーでのレースであり、2級山岳頂上は標高2550mにも及ぶ過酷なレイアウトだ。
この日は序盤から総合勢を含む超強力な逃げグループが生まれた。総合2位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)や、同4位で新人賞首位のダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)、総合8位イバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ)、ここまで積極的にアタックを繰り返してきたモビスターのウィネル・アナコナ(コロンビア)とリチャル・カラパス(エクアドル)、ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、アスタナ)そしてベテランのオスカル・セヴィリャ(スペイン、メデジン)ら。第一中間スプリントを先着したアラフィリップはボーナスタイム3秒を獲得し、チームメイトのボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)に代わり暫定総合首位に浮上した。
ローカル色濃い街中を駆け抜けていく (c)CorVos
落車で遅れ、ゆったりと走るクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) (c)CorVos
終盤に抜け出したイバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
またこの日、序盤に起きた集団落車に巻き込まれたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が大きく脱落。幸い怪我はなかったものの、既に総合成績で遅れているフルームはチームメイトの手助けを借りながらもメイン集団への復帰を断念している。
逃げグループとメイン集団は互いに人数を減らしながら距離を消化し、ステージ終盤戦に突入。先頭グループのアラフィリップが積極的に逃げを打ち、一時ソーサと共に抜け出したが、2級山岳の登りに達すると他メンバーがキャッチ。続けざまにマルティネスが先行し、ここにもソーサが食らいついた。
ラスト1kmまで逃げ続けたイバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ)とダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) (c)CorVos
スプリントで先着したジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
2位でフィニッシュするミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)ら (c)CorVos
スプリントで敗れたイバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ) (c)CorVos
総合首位のアラフィリップを置き去りにしたいソーサとマルティネスだったが、アラフィリップはメイン集団から単独で合流したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、そしてカラパスの協力を得て残り1kmで先行する2名をキャッチ。そのまま先頭に立ち、マークを振り払って紙吹雪が舞う登り勾配のスプリントで先着した。
中間スプリントとフィニッシュのボーナスタイムで、マルティネスに対して8秒差の総合首位に立ったアラフィリップ。「このレースでの目標はステージ優勝だったけれど、ホッジとボブに続いてチームに3勝目をもたらすことができて嬉しいよ。厳しい1日だったけれど、こういう結果になることが予想できたので最初から逃げに乗ったんだ。ここまでのレースで脚は消耗していたものの、結果につながった。今日の勝利は頭とハートを総動員した結果。数秒差で総合リーダーになったけれど、そのことについてあまり固執してはいない。明日のレースの動きを見ながら展開していきたいと思う」と控えめに語っている。
リーダージャージに袖を通したジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
この日メイン集団は追走を試みたものの、アラフィリップたちに42秒届かず。リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)らメイン集団の総合勢は順位を落とすことになった。
翌最終日は、標高差約1000mを上り詰める1級山岳の頂上フィニッシュが待ち受ける。2級山岳でアラフィリップを上回る登坂力を見せたソーサやマルティネス、ロペスらが逆転総合優勝を狙ってアタックを仕掛けてくるはずだ。

いよいよ佳境の山岳ステージに入ったツアー・コロンビア2.1(UCI2.1)。第5ステージの舞台はコロンビア中西部のラ・ウニオンを発着する176.8kmで、3級山岳を含む約38kmの周回コースを4周回し、フィニッシュライン手前4.7kmに2級山岳が用意されていることがアクセント。スタートからフィニッシュまでを通じて標高2000mオーバーでのレースであり、2級山岳頂上は標高2550mにも及ぶ過酷なレイアウトだ。
この日は序盤から総合勢を含む超強力な逃げグループが生まれた。総合2位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)や、同4位で新人賞首位のダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)、総合8位イバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ)、ここまで積極的にアタックを繰り返してきたモビスターのウィネル・アナコナ(コロンビア)とリチャル・カラパス(エクアドル)、ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、アスタナ)そしてベテランのオスカル・セヴィリャ(スペイン、メデジン)ら。第一中間スプリントを先着したアラフィリップはボーナスタイム3秒を獲得し、チームメイトのボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)に代わり暫定総合首位に浮上した。



またこの日、序盤に起きた集団落車に巻き込まれたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が大きく脱落。幸い怪我はなかったものの、既に総合成績で遅れているフルームはチームメイトの手助けを借りながらもメイン集団への復帰を断念している。
逃げグループとメイン集団は互いに人数を減らしながら距離を消化し、ステージ終盤戦に突入。先頭グループのアラフィリップが積極的に逃げを打ち、一時ソーサと共に抜け出したが、2級山岳の登りに達すると他メンバーがキャッチ。続けざまにマルティネスが先行し、ここにもソーサが食らいついた。




総合首位のアラフィリップを置き去りにしたいソーサとマルティネスだったが、アラフィリップはメイン集団から単独で合流したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、そしてカラパスの協力を得て残り1kmで先行する2名をキャッチ。そのまま先頭に立ち、マークを振り払って紙吹雪が舞う登り勾配のスプリントで先着した。
中間スプリントとフィニッシュのボーナスタイムで、マルティネスに対して8秒差の総合首位に立ったアラフィリップ。「このレースでの目標はステージ優勝だったけれど、ホッジとボブに続いてチームに3勝目をもたらすことができて嬉しいよ。厳しい1日だったけれど、こういう結果になることが予想できたので最初から逃げに乗ったんだ。ここまでのレースで脚は消耗していたものの、結果につながった。今日の勝利は頭とハートを総動員した結果。数秒差で総合リーダーになったけれど、そのことについてあまり固執してはいない。明日のレースの動きを見ながら展開していきたいと思う」と控えめに語っている。

この日メイン集団は追走を試みたものの、アラフィリップたちに42秒届かず。リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)らメイン集団の総合勢は順位を落とすことになった。
翌最終日は、標高差約1000mを上り詰める1級山岳の頂上フィニッシュが待ち受ける。2級山岳でアラフィリップを上回る登坂力を見せたソーサやマルティネス、ロペスらが逆転総合優勝を狙ってアタックを仕掛けてくるはずだ。
ツアー・コロンビア2.1 2019第5ステージ結果
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4h16'44" |
2位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | |
3位 | リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター) | |
4位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | |
5位 | イバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ) | +06" |
6位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | +42" |
7位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | |
8位 | アレハンドロ・オソリオ(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) | |
9位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | |
10位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) |
個人総合成績
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 14h40'46" |
2位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | +08" |
3位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | +23" |
4位 | イバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ) | +29" |
5位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | +53" |
6位 | リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター) | +55" |
7位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | +57" |
8位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | |
9位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | +1'05" |
10位 | オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデジン) | +1'27" |
山岳賞
1位 | アレクシス・ベルナル(コロンビア、コルデポルテス・ゼヌ) | 12pts |
2位 | オスカル・アラヤ(コロンビア、コルデポルテス・ビチクレッタ・ストロングマン) | 7pts |
3位 | ウィリアム・ペレス(コロンビア、コルデポルテス・ビチクレッタ・ストロングマン) | 6pts |
ポイント賞
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 40pts |
2位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 28pts |
3位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 25pts |
ヤングライダー賞
1位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | 14h40'54" |
2位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | +15" |
3位 | イバン・ソーサ(コロンビア、チームスカイ) | +21" |
チーム総合成績
1位 | EFエデュケーションファーストプロサイクリング | 30h42'41" |
2位 | チームスカイ | +10" |
3位 | アスタナ | +22" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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