2010/04/06(火) - 23:14
アメリカをはじめ、世界のスポーツバイク業界が採用する新しい理論"Bike Fit Systems LLC(バイクフィットシステムズ社 以下BFS)"の教育プログラム「プロバイクフィッター養成コース」を受講し、資格を得た日本人がいる。
近年アメリカ国内のバイクショップでは、このBFSのプロバイクフィッターの資格を持つ事はプロショップ運営において大きなアドバンテージになりつつある。
また同社の製品であるクリートウェッジ製品は2010年より日本国内に供給されはじめ、好評だ。
Bike Fit Systems製品の日本代理店をつとめる株式会社サンメリットの伏見真希門(ふしみ・まきと)氏が、2月に4日間に及ぶ同社の教育プログラムに参加し、日本初の公認プロバイクフィッターとなった。
アメリカ・シアトル近郊に拠点を置くバイクフィットシステムズ社の教育プログラムについて、この新フィッティング理論の概要とともに紹介しよう。(以下伏見氏によるレポート)
バイクフィットシステムズ社(BFS)の紹介
BFSの現代表ポール・スウィフト氏は、1980年代から1990年代にかけて競技生活を送り、アメリカトラック競技の8度のナショナルチャンピオンやGoodwill Games優勝という輝かしい成績を残しました。また選手として2度の来日経験もあります。
アメリカ選手が目立って成績を出し始めた1980年代に、コロラド・オリンピックトレーニングセンターのスタッフとして在籍し、競技傍ら多くのバイクフィッティングに携わり、長年選手をケアしてきた経験をもとにバイクフィッティングについて研究してきました。
またスウィフト氏はアメリカ自転車連盟(USCF)のコーチを務めた経験もあります。まだフィッティングを側面から見るのが当たり前だった時代から、前後から見た脚の円軌道について研究し、サイクリストのポジションの不具合による痛みや脚(主に膝)の故障から開放する研究を進めてきました。
1997年にはオーバーン大学(アラバマ州)において、人間工学的見地においてのサイクリング時の足底外反/内反の影響についての研究論文を発表しています。
BFS社クリートウェッジ製品は、当初同氏のサイドビジネス的な要素があり、他会社を通じて2001年より販売してきましたが、2006年に同氏がアメリカ国内のショップを対象にプロバイクフィッター養成講座をはじめたのをきっかけにBFSが販売網を広げ、クリートウェッジ製品は広く知られる存在になります。
同社には理学療法士も在籍しており、同社の哲学・理論は瞬く間に受け入れられ、全米及び国外からも多くの人がプロバイクフィッター資格取得を目指し受講に訪れます。アメリカのwebサイト"VeloNews.com"でも「Coaches Panel」の相談アドバイザーとして登場するなど、その理論は広く受け入れられています。
同氏は1998年にスペシャライズドの現アドバイザーであるプルウィット氏に、シューズ内に入れるカントがついた補助器具(BFSではITSウェッジという製品名)の有効性をアドバイスした経緯があります。
クリートウェッジ製品とは
シューズ内のインソール下、あるいはビィンディングペダルのクリートとシューズに取り付ける、足に傾きをつけてペダリング軌道を修正する補助器具がクリートウェッジ製品です。
足裏に外反あるいは内反が認められる方(約90%以上の人は内反足であると言われています)は、クリートウェッジを適正に使用することにより、ペダリング時における膝の左右の動き(ねじれ)を改善することができます。
脚の応力的な力を膝の中心から足裏へ単純に伝わるようにする目的の器具で、それにより故障や痛みを解放し、快適で力強いペダリングをさせる目的の製品です。ツール・ド・フランスに出場するプロ選手も使用する製品で、英語圏の選手達にはその理論が広く理解されている製品です。
プロバイクフィッター養成講座とは
バイクショップのスタッフは常日頃忙しい業務に追われています。ショップスタッフならび経営者にとって、詳しい医学知識について学ぶことは、より業務上の負担を強いることから、BFSは理学療法士の資格者(フィジカル・セラピスト)と良い関係を構築すること推奨しており、講習内容はバイクショップが「今できる最大限のサービス」を教育します。また反対にBFSでは理学療法士を対象にした教育プログラムもあります。
BFSでは脚の円運動で行うスポーツであるサイクリングにおいて、上体のフィッティングはもとより、より足の動きに注目し、早く正確で確実なフィッテング方法を教えています。レーサーから初心者まで各自の癖に応じたフィッティングをゴニオメーター(肩・肘・膝角度測定器)、FFMD(足底外反/内反測定器)とレーザー照射器などを使用して行います。
ショップ経営者が導入し易い機材で、最大限の結果を導き出す方法を取り入れ、ローコストでベストなフィッティングサービスをお客様に提供することができるのです。
フィッティング講習を体験
同社は講習にあたり、あらかじめフィッティング希望者をシアトル地域のロードサイクリストやトライアスリートから募ります。他州で講習を行う場合においても事前に現地で希望者を募ります。講座説明の後、受講者はプロフェッサーと共にケーススタディ形式で、お客様のスポーツ歴、ケガ治療の経験、また目指す目標などを聞きます。
そして被験者が持ち込むバイクで、可能な限り最適なフィッティングをプロフェッサーのアドバイスと共に導き出すという内容です。当然パーツ交換が必要な場合もあり、同講座では仮のパーツで理想のポジションを出しアドバイスするに留めます。個々のケースでフィッティング作業は異なり、良い経験が得られました。最終日はプレゼン形式で受講者が被験者のフィッティング作業に携わります。
受講者は私を含め2名。1プログラムにつき2名という少人数で行うのがBFSの方針です。会話重視で、英会話力が試されます。被験者の細かいニュアンスも理解できないといけません。カナダでの留学経験があった私ですが、常に集中力が必要でした。
BFS日本代理店サンメリットの今後の方針
「日本各地でフィッティング講座を実施したい」
サンメリットはBike Fit Systemsのフィッティング理論における講座を日本でも実施できればと考え、今年より自転車業界関係者をはじめ、希望者を対象に少人数制の教育プログラムを実施する予定です。
BFSはローコストで始められます。確かな知識と技術を受講者へお伝えしたいと考えております。
レーザー照射器、ゴニオメーター、FFMDなどを使用した、一歩進んだフィッティング方法をお伝えします。
国内においてのスポーツ自転車人口の安定成長化、業界反映に少しでもお役立てればと考えております。
新たにオープンしたオフィシャルホームページ「http://bikefit.jp/」において、製品についてのご紹介やBFS講座、
スクールに関してのご案内を行いたいと考えております。また、講座開催等にご興味のある方はサンメリットまでお問い合わせください。
(Bike Fit Systems製品日本代理店 株式会社サンメリット 伏見真希門)
提供:株式会社サンメリット
近年アメリカ国内のバイクショップでは、このBFSのプロバイクフィッターの資格を持つ事はプロショップ運営において大きなアドバンテージになりつつある。
また同社の製品であるクリートウェッジ製品は2010年より日本国内に供給されはじめ、好評だ。
Bike Fit Systems製品の日本代理店をつとめる株式会社サンメリットの伏見真希門(ふしみ・まきと)氏が、2月に4日間に及ぶ同社の教育プログラムに参加し、日本初の公認プロバイクフィッターとなった。
アメリカ・シアトル近郊に拠点を置くバイクフィットシステムズ社の教育プログラムについて、この新フィッティング理論の概要とともに紹介しよう。(以下伏見氏によるレポート)
バイクフィットシステムズ社(BFS)の紹介
BFSの現代表ポール・スウィフト氏は、1980年代から1990年代にかけて競技生活を送り、アメリカトラック競技の8度のナショナルチャンピオンやGoodwill Games優勝という輝かしい成績を残しました。また選手として2度の来日経験もあります。
アメリカ選手が目立って成績を出し始めた1980年代に、コロラド・オリンピックトレーニングセンターのスタッフとして在籍し、競技傍ら多くのバイクフィッティングに携わり、長年選手をケアしてきた経験をもとにバイクフィッティングについて研究してきました。
またスウィフト氏はアメリカ自転車連盟(USCF)のコーチを務めた経験もあります。まだフィッティングを側面から見るのが当たり前だった時代から、前後から見た脚の円軌道について研究し、サイクリストのポジションの不具合による痛みや脚(主に膝)の故障から開放する研究を進めてきました。
1997年にはオーバーン大学(アラバマ州)において、人間工学的見地においてのサイクリング時の足底外反/内反の影響についての研究論文を発表しています。
BFS社クリートウェッジ製品は、当初同氏のサイドビジネス的な要素があり、他会社を通じて2001年より販売してきましたが、2006年に同氏がアメリカ国内のショップを対象にプロバイクフィッター養成講座をはじめたのをきっかけにBFSが販売網を広げ、クリートウェッジ製品は広く知られる存在になります。
同社には理学療法士も在籍しており、同社の哲学・理論は瞬く間に受け入れられ、全米及び国外からも多くの人がプロバイクフィッター資格取得を目指し受講に訪れます。アメリカのwebサイト"VeloNews.com"でも「Coaches Panel」の相談アドバイザーとして登場するなど、その理論は広く受け入れられています。
同氏は1998年にスペシャライズドの現アドバイザーであるプルウィット氏に、シューズ内に入れるカントがついた補助器具(BFSではITSウェッジという製品名)の有効性をアドバイスした経緯があります。
クリートウェッジ製品とは
シューズ内のインソール下、あるいはビィンディングペダルのクリートとシューズに取り付ける、足に傾きをつけてペダリング軌道を修正する補助器具がクリートウェッジ製品です。
足裏に外反あるいは内反が認められる方(約90%以上の人は内反足であると言われています)は、クリートウェッジを適正に使用することにより、ペダリング時における膝の左右の動き(ねじれ)を改善することができます。
脚の応力的な力を膝の中心から足裏へ単純に伝わるようにする目的の器具で、それにより故障や痛みを解放し、快適で力強いペダリングをさせる目的の製品です。ツール・ド・フランスに出場するプロ選手も使用する製品で、英語圏の選手達にはその理論が広く理解されている製品です。
プロバイクフィッター養成講座とは
バイクショップのスタッフは常日頃忙しい業務に追われています。ショップスタッフならび経営者にとって、詳しい医学知識について学ぶことは、より業務上の負担を強いることから、BFSは理学療法士の資格者(フィジカル・セラピスト)と良い関係を構築すること推奨しており、講習内容はバイクショップが「今できる最大限のサービス」を教育します。また反対にBFSでは理学療法士を対象にした教育プログラムもあります。
BFSでは脚の円運動で行うスポーツであるサイクリングにおいて、上体のフィッティングはもとより、より足の動きに注目し、早く正確で確実なフィッテング方法を教えています。レーサーから初心者まで各自の癖に応じたフィッティングをゴニオメーター(肩・肘・膝角度測定器)、FFMD(足底外反/内反測定器)とレーザー照射器などを使用して行います。
ショップ経営者が導入し易い機材で、最大限の結果を導き出す方法を取り入れ、ローコストでベストなフィッティングサービスをお客様に提供することができるのです。
フィッティング講習を体験
同社は講習にあたり、あらかじめフィッティング希望者をシアトル地域のロードサイクリストやトライアスリートから募ります。他州で講習を行う場合においても事前に現地で希望者を募ります。講座説明の後、受講者はプロフェッサーと共にケーススタディ形式で、お客様のスポーツ歴、ケガ治療の経験、また目指す目標などを聞きます。
そして被験者が持ち込むバイクで、可能な限り最適なフィッティングをプロフェッサーのアドバイスと共に導き出すという内容です。当然パーツ交換が必要な場合もあり、同講座では仮のパーツで理想のポジションを出しアドバイスするに留めます。個々のケースでフィッティング作業は異なり、良い経験が得られました。最終日はプレゼン形式で受講者が被験者のフィッティング作業に携わります。
受講者は私を含め2名。1プログラムにつき2名という少人数で行うのがBFSの方針です。会話重視で、英会話力が試されます。被験者の細かいニュアンスも理解できないといけません。カナダでの留学経験があった私ですが、常に集中力が必要でした。
BFS日本代理店サンメリットの今後の方針
「日本各地でフィッティング講座を実施したい」
サンメリットはBike Fit Systemsのフィッティング理論における講座を日本でも実施できればと考え、今年より自転車業界関係者をはじめ、希望者を対象に少人数制の教育プログラムを実施する予定です。
BFSはローコストで始められます。確かな知識と技術を受講者へお伝えしたいと考えております。
レーザー照射器、ゴニオメーター、FFMDなどを使用した、一歩進んだフィッティング方法をお伝えします。
国内においてのスポーツ自転車人口の安定成長化、業界反映に少しでもお役立てればと考えております。
新たにオープンしたオフィシャルホームページ「http://bikefit.jp/」において、製品についてのご紹介やBFS講座、
スクールに関してのご案内を行いたいと考えております。また、講座開催等にご興味のある方はサンメリットまでお問い合わせください。
(Bike Fit Systems製品日本代理店 株式会社サンメリット 伏見真希門)
提供:株式会社サンメリット