2010/03/05(金) - 10:41
3月4日、2つの1級山岳を含む山岳コースで行なわれたブエルタ・ア・ムルシア第2ステージは、山岳で絞られた70名ほどの集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、リーダージャージを着るロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)が連勝を飾った。
スペイン南東部のムルシア地方で開催されているブエルタ・ア・ムルシアは2日目。この日は標高1227mの1級山岳サンフアン峠を2回通過する169kmで行なわれた。最後のサンフアン通過はゴールの40km手前だ。
早速1つ目のサンフアン峠の登坂が始まると、約10名がアタックを成功させて集団から先行。この逃げグループにはセルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)やジェイソン・マッカートニー(アメリカ、レディオシャック)が入った。
1級山岳サンフアン峠の頂上はラグティンが先頭で通過。しかしメイン集団のペースが落ちなかったため、逃げグループは下り区間で一旦吸収されてしまう。集団は一つのまま2回目のサンフアン峠に突入した。
2回目の登坂で再び飛び出したのは、ウズベキスタンのチャンピオンジャージを着るラグティン。単独で飛び出したラグティンはそのまま先頭で峠を通過し、2分遅れでメイン集団が追う展開に。
前日のステージ優勝者でリーダージャージを着るハンターが集団内に残ったまま2つの1級山岳をクリアしたため、ガーミン・トランジションズが隊列を組んで集団をコントロールし、単独で逃げ続けるラグティンに迫って行く。ラスト10kmで40秒のリードを得たラグティンだったが、スプリンターチームの勢いには勝てずに吸収された。
結局この日も集団によるゴールスプリント勝負に。前日同様、ハンター、グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)、ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)の三強によるスプリントバトルが繰り広げられ、リーダージャージを着るハンターが勝利した。
前日に「厳しい山岳コースなので、集団に残れる可能性は50%」と語っていたハンターだったが、蓋を開けてみればスプリント2連勝。当然総合リーダーの座をキープだ。今大会はボーナスタイムが設定されていないため、総合2位以下の選手たちとのタイム差は無い。
総合成績が期待されるランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)やブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)、デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)は動きを見せること無く集団でゴール。これらのオールラウンダーは、翌第3ステージから動きを見せるだろう。
第3ステージはレース後半にかけて1級山岳が2つ連続する。まずは1級山岳エスプーニャ峠を越え、休むまもなく次の1級山岳コジャド・ベルメホに突入する。ゴールの33km手前に登場するこのコジャド・ベルメホは、別名「マルコ・パンターニ」。1999年大会で総合優勝を飾り、2004年に亡くなったパンターニの名を冠した大会最大の山岳だ。このエスプーニャ=ベルメホ山岳コースはムルシアの名物ステージで、昨年の大会では10名の有力グループが逃げ切り、総合争いに大きな影響を与えた。アームストロングvsウィギンズvsメンショフの山岳バトルが見られる可能性有りだ。
ブエルタ・ア・ムルシア2010第2ステージ結果
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h20'12"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)
5位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
6位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア)
7位 ミシェル・クレダー(オランダ、ガーミン・トランジションズ)
8位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)
10位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
個人総合成績
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 8h35'52"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)
10位 ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チームミルラム)
山岳賞
セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)
ポイント賞
ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:www.slipstreamsports.com
スペイン南東部のムルシア地方で開催されているブエルタ・ア・ムルシアは2日目。この日は標高1227mの1級山岳サンフアン峠を2回通過する169kmで行なわれた。最後のサンフアン通過はゴールの40km手前だ。
早速1つ目のサンフアン峠の登坂が始まると、約10名がアタックを成功させて集団から先行。この逃げグループにはセルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)やジェイソン・マッカートニー(アメリカ、レディオシャック)が入った。
1級山岳サンフアン峠の頂上はラグティンが先頭で通過。しかしメイン集団のペースが落ちなかったため、逃げグループは下り区間で一旦吸収されてしまう。集団は一つのまま2回目のサンフアン峠に突入した。
2回目の登坂で再び飛び出したのは、ウズベキスタンのチャンピオンジャージを着るラグティン。単独で飛び出したラグティンはそのまま先頭で峠を通過し、2分遅れでメイン集団が追う展開に。
前日のステージ優勝者でリーダージャージを着るハンターが集団内に残ったまま2つの1級山岳をクリアしたため、ガーミン・トランジションズが隊列を組んで集団をコントロールし、単独で逃げ続けるラグティンに迫って行く。ラスト10kmで40秒のリードを得たラグティンだったが、スプリンターチームの勢いには勝てずに吸収された。
結局この日も集団によるゴールスプリント勝負に。前日同様、ハンター、グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)、ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)の三強によるスプリントバトルが繰り広げられ、リーダージャージを着るハンターが勝利した。
前日に「厳しい山岳コースなので、集団に残れる可能性は50%」と語っていたハンターだったが、蓋を開けてみればスプリント2連勝。当然総合リーダーの座をキープだ。今大会はボーナスタイムが設定されていないため、総合2位以下の選手たちとのタイム差は無い。
総合成績が期待されるランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)やブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)、デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)は動きを見せること無く集団でゴール。これらのオールラウンダーは、翌第3ステージから動きを見せるだろう。
第3ステージはレース後半にかけて1級山岳が2つ連続する。まずは1級山岳エスプーニャ峠を越え、休むまもなく次の1級山岳コジャド・ベルメホに突入する。ゴールの33km手前に登場するこのコジャド・ベルメホは、別名「マルコ・パンターニ」。1999年大会で総合優勝を飾り、2004年に亡くなったパンターニの名を冠した大会最大の山岳だ。このエスプーニャ=ベルメホ山岳コースはムルシアの名物ステージで、昨年の大会では10名の有力グループが逃げ切り、総合争いに大きな影響を与えた。アームストロングvsウィギンズvsメンショフの山岳バトルが見られる可能性有りだ。
ブエルタ・ア・ムルシア2010第2ステージ結果
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h20'12"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)
5位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
6位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTC・コロンビア)
7位 ミシェル・クレダー(オランダ、ガーミン・トランジションズ)
8位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)
10位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
個人総合成績
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 8h35'52"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)
10位 ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チームミルラム)
山岳賞
セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)
ポイント賞
ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:www.slipstreamsports.com
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