2010/03/04(木) - 11:59
5日間に渡って開催されるブエルタ・ア・ムルシア(UCI2.1)が、3月3日、スペイン・ムルシア地方で開幕した。ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)のヨーロッパ初戦として注目される同レース。ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)が初日のスプリント勝負を制した。
アームストロングのレース出場は1月のツアー・ダウンアンダーぶり。このムルシア一周レースがヨーロッパにおける今シーズン初戦だ。第4ステージには22kmの個人タイムトライアルが設定されているため、8度目のツール・ド・フランスを目指すアームストロングの仕上がり具合に注目が集まる。
レースには2009年大会覇者のデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)やブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)も出場した。
イタリアチームが出場していないのは「ムルシア出身のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)に対してイタリア自転車競技連盟が国内出場停止処分を与えている影響」と噂されたが、レース主催者はそれを否定している。
初日の第1ステージは3級山岳を3つ含む166kmのアップダウンコースで、ゴール30km手前がフラット。
レースは序盤からリエーヴェ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)、ダニー・ペイト(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)、ルーベン・レイグ(スペイン、カハ・ルラル)の4名が逃げを試み、26km地点で最大5分15秒のリード。3つの3級山岳を先頭で通過したヴェストラが山岳賞ジャージを獲得した。
メイン集団はスプリンター擁するサーヴェロ・テストチームやラボバンク、チームミルラムがコントロールし、逃げグループとのタイム差を計りながらカテゴリー山岳をクリア。120kmに渡って逃げ続けた4名は、結局ラスト20km地点でメイン集団に吸収された。
今大会最初の集団スプリント。直前のクラシカ・デ・アルメリアでマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)を下したテオ・ボス(オランダ、サーヴェロ・テストチーム)に注目が集まったが、ボスは終盤の横風区間で先頭集団から脱落してしまう。
最後はラボバンクとチームミルラム主導のスプリント勝負が繰り広げられ、今年ガーミンに移籍したハンターが勝利。ハンターはチームに今シーズン3勝目をもたらすとともに、イエローのリーダージャージを獲得した。
ハンターはツール・ド・フランスでステージ1勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を飾っている32歳のベテランスプリンター。その経験を活かし、自力でライバルたちを打ち負かした。「終盤は横風が強かった。ゴール前はグレーム・ブラウンの番手を取ったんだ。チームメイトから完全に孤立したので、彼の後ろについて行くことにした。ブラウンはラスト250mでスプリントを開始して、僕はラスト100mから追撃開始。調子は良かった」。
総合成績が期待されるアームストロングやウィギンズ、メンショフは集団内でゴールし、それぞれ順調なスタートを切っている。
翌第2ステージは標高1227mの1級山岳アルト・デ・サンフアンを2回通過する山岳ステージ。ハンターは「明日は厳しいステージ。先頭集団でゴールに辿り着く可能性は50%。リーダージャージに執着せず、次のステージ優勝に専念するのが賢明かも知れない」と述べている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはチームガーミン公式サイトより。
ブエルタ・ア・ムルシア2010第1ステージ結果
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h15'40"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、チームミルラム)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 クルジストフ・ジェゾウスキー(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 ラッセル・ダウニング(イギリス、チームスカイ)
9位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
10位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
個人総合成績
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h15'40"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、チームミルラム)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 クルジストフ・ジェゾウスキー(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 ラッセル・ダウニング(イギリス、チームスカイ)
9位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
10位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
山岳賞
リエーヴェ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)
ポイント賞
ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:www.regmurcia.com
アームストロングのレース出場は1月のツアー・ダウンアンダーぶり。このムルシア一周レースがヨーロッパにおける今シーズン初戦だ。第4ステージには22kmの個人タイムトライアルが設定されているため、8度目のツール・ド・フランスを目指すアームストロングの仕上がり具合に注目が集まる。
レースには2009年大会覇者のデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)やブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)も出場した。
イタリアチームが出場していないのは「ムルシア出身のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)に対してイタリア自転車競技連盟が国内出場停止処分を与えている影響」と噂されたが、レース主催者はそれを否定している。
初日の第1ステージは3級山岳を3つ含む166kmのアップダウンコースで、ゴール30km手前がフラット。
レースは序盤からリエーヴェ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)、ダニー・ペイト(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデューラ・レーシング)、ルーベン・レイグ(スペイン、カハ・ルラル)の4名が逃げを試み、26km地点で最大5分15秒のリード。3つの3級山岳を先頭で通過したヴェストラが山岳賞ジャージを獲得した。
メイン集団はスプリンター擁するサーヴェロ・テストチームやラボバンク、チームミルラムがコントロールし、逃げグループとのタイム差を計りながらカテゴリー山岳をクリア。120kmに渡って逃げ続けた4名は、結局ラスト20km地点でメイン集団に吸収された。
今大会最初の集団スプリント。直前のクラシカ・デ・アルメリアでマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)を下したテオ・ボス(オランダ、サーヴェロ・テストチーム)に注目が集まったが、ボスは終盤の横風区間で先頭集団から脱落してしまう。
最後はラボバンクとチームミルラム主導のスプリント勝負が繰り広げられ、今年ガーミンに移籍したハンターが勝利。ハンターはチームに今シーズン3勝目をもたらすとともに、イエローのリーダージャージを獲得した。
ハンターはツール・ド・フランスでステージ1勝、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を飾っている32歳のベテランスプリンター。その経験を活かし、自力でライバルたちを打ち負かした。「終盤は横風が強かった。ゴール前はグレーム・ブラウンの番手を取ったんだ。チームメイトから完全に孤立したので、彼の後ろについて行くことにした。ブラウンはラスト250mでスプリントを開始して、僕はラスト100mから追撃開始。調子は良かった」。
総合成績が期待されるアームストロングやウィギンズ、メンショフは集団内でゴールし、それぞれ順調なスタートを切っている。
翌第2ステージは標高1227mの1級山岳アルト・デ・サンフアンを2回通過する山岳ステージ。ハンターは「明日は厳しいステージ。先頭集団でゴールに辿り着く可能性は50%。リーダージャージに執着せず、次のステージ優勝に専念するのが賢明かも知れない」と述べている。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはチームガーミン公式サイトより。
ブエルタ・ア・ムルシア2010第1ステージ結果
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h15'40"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、チームミルラム)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 クルジストフ・ジェゾウスキー(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 ラッセル・ダウニング(イギリス、チームスカイ)
9位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
10位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
個人総合成績
1位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ) 4h15'40"
2位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
3位 ビセンテ・レイネス(スペイン、チームHTC・コロンビア)
4位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、チームミルラム)
5位 ダリル・インペイ(南アフリカ、レディオシャック)
6位 クルジストフ・ジェゾウスキー(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)
7位 ミハル・ゴラス(ポーランド、ヴァカンソレイユ)
8位 ラッセル・ダウニング(イギリス、チームスカイ)
9位 ダニエル・ショルン(オーストリア、チームネットアップ)
10位 イアン・ウィルキルソン(イギリス、エンデューラ・レーシング)
山岳賞
リエーヴェ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)
ポイント賞
ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・トランジションズ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:www.regmurcia.com