2018/08/21(火) - 09:15
マヴィックのロードシューズより、ミドルグレードの「COSMIC ELITE」をインプレッション。2本のエルゴストラップがもたらすフィット感と、硬すぎないソール剛性によって長時間のライドにも最適な性能を持った1足を紹介しよう。
マヴィックのロードシューズでレーシングラインを担う”COSMIC(コスミック)”シリーズ。フルモデルチェンジを果たしたフラッグシップ「COSMIC ULTIMATE SL」や、度々限定カラーが登場するセカンドグレード「COSMIC PRO」に注目が集まりがちだが、そんな中シリーズのミドルグレードモデルとして展開されているのが「COSMIC ELITE」である。
締め付け過ぎないフィット感と、程よい剛性に抑えたアウターソールによって、ロングライドからレースまで幅広い用途にマッチするミドルグレードシューズに仕上がる。上位2モデルがワイヤーフィッティングを採用するのに対し、COSMIC ELITEはワイヤー+ベルクロのフィッティング方式をとるのが特徴だ。
上側のクロージャーにはマヴィック独自のエルゴダイヤルQR(クイックリリース)を用い、1mm単位の細かい締め付け調整が可能でありつつ、逆方向に軽く回せば簡単にリリースされる構造で容易な脱ぎ履きを実現。その下にはマヴィックのアイコンでもあるフィッティングシステムのエルゴストラップを採用し、足当たりの良いフィット感を生み出している。
マイクロファイバー製のアッパーには随所にメッシュパネルを配置し、通気性を高める工夫も施される。ソールまで繋がった独自構造のエンドフィットタンは、足の甲を包みこむことで高いホールド感を生み出すとともに、着用方法や足の動きによるタンのズレをなくしストレスを軽減する作りとなる。
アウターソールはカーボン強化ナイロンのエナジーカーボンコンプを採用。ソールの硬さを示すパワー伝達インデックスは、トップモデルを100とした時、60とやや剛性を抑えた数値で、硬すぎず反発を抑えた踏み心地に仕上がっている。
足元の視認性を高めるセーフティイエローと、シンプルなブラック、ホワイト/ブラックの3カラーで展開。サイズは24~29cmまで0.5cm刻みで用意される。価格は22,000円(税抜)。
マヴィック COSMIC ELITE
ソール:エナジーカーボンコンプ(パワー伝達インデックス60)
サイズ:24~29cm(0.5cm刻み)
重 量:270g(27cm)
カラー:ブラック/セーフティイエロー、ブラック/ホワイト/ブラック、ブラック/ホワイト/フィリーレッド
価 格:22,000円(税抜)
― 編集部インプレッション
まず製品のルックスを見ていくと、現行モデルでは数少なくなってしまったエルゴストラップが目につくだろう。かつてのフラッグシップであるゼリウムより採用されてきたフィッティング機構だけに、思い入れのあるサイクリストも少なくないはず。誰もが馴染みのあるベルクロフィッティングは、あらゆる世代のライダーに説明不要の使いやすさを提供してくれる。
普段のシューズはスペシャライズドやボントの42サイズを使用している筆者。今回も同じく42(日本サイズ26.5cm)でテストした。アッパーにやや厚みがあるせいか、足を入れたときには少々タイトな印象だ。ただ痛みがあるとか窮屈だとかそういったマイナス点はなく、むしろ足先が無駄に動いてしまわないレーシーなフィット感と言える。個人的にはつま先側の余裕がやや少なく感じたので、ゆったりロングライドで使いたい人は0.5cm上のサイズを試してほしい。
エンドフィットタンによって、クロージャーを閉めなくても甲が包まれている感覚が得られ、履き心地の良さを顕著に体感できる。エルゴストラップは昨今のワイヤーフィッティングのようにキツく締め込むことはなく、それでいて十分なホールド力を発揮するためペダリングロスを生み出すような不安要素もなく、フィット感とパフォーマンスのバランスの良さがあった。
実際に走ってみるとアッパーの素材とフィッティングシステムが相まって、シューズの甲側に高い剛性を感じる。足を引き上げる動作でもシューズがヨレないため非常にスムーズなペダリングが可能だ。パワーの上げ下げが大きいレースシーンでも足先はリニアに反応してくれる性能を持っているだろう。
対してアウターソールは硬さを抑えたとあって、踏み込んだ際に微妙なしなり感がある。ゴールスプリントで争うならもう少し硬めのソールが良さそうだが、ロングライドやサイクリングイベントに参加するなら足への反発も少なく快適なライドが楽しめるだろう。COSMICシリーズの中ではミドルグレードではあるものの全体的な性能は高く、初めてのロードシューズに、もしくはエントリーモデルからの買い替えにオススメの1足だ。
text&photo:Yuto.Murata
マヴィックのロードシューズでレーシングラインを担う”COSMIC(コスミック)”シリーズ。フルモデルチェンジを果たしたフラッグシップ「COSMIC ULTIMATE SL」や、度々限定カラーが登場するセカンドグレード「COSMIC PRO」に注目が集まりがちだが、そんな中シリーズのミドルグレードモデルとして展開されているのが「COSMIC ELITE」である。
締め付け過ぎないフィット感と、程よい剛性に抑えたアウターソールによって、ロングライドからレースまで幅広い用途にマッチするミドルグレードシューズに仕上がる。上位2モデルがワイヤーフィッティングを採用するのに対し、COSMIC ELITEはワイヤー+ベルクロのフィッティング方式をとるのが特徴だ。
上側のクロージャーにはマヴィック独自のエルゴダイヤルQR(クイックリリース)を用い、1mm単位の細かい締め付け調整が可能でありつつ、逆方向に軽く回せば簡単にリリースされる構造で容易な脱ぎ履きを実現。その下にはマヴィックのアイコンでもあるフィッティングシステムのエルゴストラップを採用し、足当たりの良いフィット感を生み出している。
マイクロファイバー製のアッパーには随所にメッシュパネルを配置し、通気性を高める工夫も施される。ソールまで繋がった独自構造のエンドフィットタンは、足の甲を包みこむことで高いホールド感を生み出すとともに、着用方法や足の動きによるタンのズレをなくしストレスを軽減する作りとなる。
アウターソールはカーボン強化ナイロンのエナジーカーボンコンプを採用。ソールの硬さを示すパワー伝達インデックスは、トップモデルを100とした時、60とやや剛性を抑えた数値で、硬すぎず反発を抑えた踏み心地に仕上がっている。
足元の視認性を高めるセーフティイエローと、シンプルなブラック、ホワイト/ブラックの3カラーで展開。サイズは24~29cmまで0.5cm刻みで用意される。価格は22,000円(税抜)。
マヴィック COSMIC ELITE
ソール:エナジーカーボンコンプ(パワー伝達インデックス60)
サイズ:24~29cm(0.5cm刻み)
重 量:270g(27cm)
カラー:ブラック/セーフティイエロー、ブラック/ホワイト/ブラック、ブラック/ホワイト/フィリーレッド
価 格:22,000円(税抜)
― 編集部インプレッション
まず製品のルックスを見ていくと、現行モデルでは数少なくなってしまったエルゴストラップが目につくだろう。かつてのフラッグシップであるゼリウムより採用されてきたフィッティング機構だけに、思い入れのあるサイクリストも少なくないはず。誰もが馴染みのあるベルクロフィッティングは、あらゆる世代のライダーに説明不要の使いやすさを提供してくれる。
普段のシューズはスペシャライズドやボントの42サイズを使用している筆者。今回も同じく42(日本サイズ26.5cm)でテストした。アッパーにやや厚みがあるせいか、足を入れたときには少々タイトな印象だ。ただ痛みがあるとか窮屈だとかそういったマイナス点はなく、むしろ足先が無駄に動いてしまわないレーシーなフィット感と言える。個人的にはつま先側の余裕がやや少なく感じたので、ゆったりロングライドで使いたい人は0.5cm上のサイズを試してほしい。
エンドフィットタンによって、クロージャーを閉めなくても甲が包まれている感覚が得られ、履き心地の良さを顕著に体感できる。エルゴストラップは昨今のワイヤーフィッティングのようにキツく締め込むことはなく、それでいて十分なホールド力を発揮するためペダリングロスを生み出すような不安要素もなく、フィット感とパフォーマンスのバランスの良さがあった。
実際に走ってみるとアッパーの素材とフィッティングシステムが相まって、シューズの甲側に高い剛性を感じる。足を引き上げる動作でもシューズがヨレないため非常にスムーズなペダリングが可能だ。パワーの上げ下げが大きいレースシーンでも足先はリニアに反応してくれる性能を持っているだろう。
対してアウターソールは硬さを抑えたとあって、踏み込んだ際に微妙なしなり感がある。ゴールスプリントで争うならもう少し硬めのソールが良さそうだが、ロングライドやサイクリングイベントに参加するなら足への反発も少なく快適なライドが楽しめるだろう。COSMICシリーズの中ではミドルグレードではあるものの全体的な性能は高く、初めてのロードシューズに、もしくはエントリーモデルからの買い替えにオススメの1足だ。
text&photo:Yuto.Murata
リンク
Amazon.co.jp